2011年12月30日金曜日

どうなる野田増税政権、離党者続出


波乱に満ちた2011年。民族主義、国家主義が息を吹き返してきたようです。
チュニジアから始まったジャスミン革命は、これまでの反米騒乱ではなく、インターネットなどで現実を見たチュニジアの国民が、サヨク独裁政権を追い込み、23年間も革命という名の下に国民から搾取し続けたベン・アリ大統領を追放しました。

その後、この革命という形での民族の怒りは収まらず、エジプトに飛び火し、ムバラク大統領を辞任させ、その追及は今も続いているようです。
そして、このジャスミンの火はついにリビアにも飛び火、カダフィ大佐という極左独裁者をも追い詰め、そして殺害にまで至りました。

アメリカでも、独裁こそ無いにしても一部の富豪と、それを支える金融機関のあり方に疑問を持つプアホワイトなどが、Facebookなどによって現状を認識し始め、ニューヨークを始めとして全米で反格差デモが行われました。
このデモも、アメリカだけにとどまらず、欧州にも飛び火し、いくつかの国でも格差反対デモが行われるなど、もはやマスコミには掲載されない情報によって多くの人々が行動しはじめたようです。

このような騒乱は、インターネットの普及だけが原因ではなく、サブプライムローン破綻を経てリーマンショックから始まった経済縮小が、世界的規模で始まったことと無関係ではないでしょう。
20世紀であれば戦争となっていたかも知れない事態ですが、不完全ながらも多様化した情報網が、人々にマスコミ一辺倒ではない現実を見せ始めたからではないでしょうか?

このような世界の動きは、さらに独裁国家を不安定にします。
ロシアでは、最高実力者「プーチン氏」が率いる統一ロシア党が選挙で負けて、来年3月の大統領選挙でのプーチン氏絶対優位を脅かし始めました。
中共でも、人権派といわれるグループが次第に国民の支持を集めているようです。
そしてこのような無言の圧力によってなのか、北朝鮮の金正日総書記が死亡しました。殺されたのか、病死なのかは不明ですが、それによって12月16日のウラン濃縮中止の調印が、アメリカとの間になされました。

アメリカも中共も、必死にお札を刷ってきましたが、どうやらそれも徒労に終わるようです。来年は世界的な経済縮小が始まり、長期デフレは欧米から世界を巻き込んで本格化しそうです。
どんなにお札を刷っても、それが生産性の向上につながらなければ意味は無いこと、即ち需要喚起が出来ないと不況からの脱却は出来ないということではないでしょうか。

このような世界情勢をどう考えているのか、デフレ促進的な行動を取る民主党・野田政権は、財務省の言いなりに税率アップの法案を通そうとやっきです。
この2年間、弱々しいけど何とか景気は上がってきていました。民主党政権が何もしなかったおかげで、自然治癒力による回復が始まっていたのでしょう。
しかし今増税したら、これまた過去2回と同じ経緯をたどりデフレ延長となるだけ。財政はますます悪化することは判っているのに、財務省権益だけを守ろうとする政策が増税を押し通そうとしています。

事の間違いに気づいた民主党の若手議員が数名、離党届を提出したとか。小沢派閥なのかどうかは知りませんが、正確な経済政策を持って取った行動であってほしいものです。
「平成21年衆院選で国民と約束したマニフェスト(政権公約)をことごとく反故にされたら、私たちの立つ瀬がなくなる。うそつきと呼ばれたくない」と言うのが離党の理由。
野田首相も、あえて留意はしようとせず、党としての処分を来年1月24日の常任幹事会で決めるとのことです。

もともと政権運営など出来ない民主党。選挙でマスコミと一緒に国民をだます手口しか知らない政党ですから、このまま空中分解してもらってもかまいませんけど、だったらその前に総選挙を打ってもらいたいものですね。

それでは、良いお年を・・・

2011年12月28日水曜日

武器輸出3原則、緩和の動き

武器輸出三原則とは、かつて自民党・佐藤政権時代に作られた「共産圏向けと紛争当事国への武器輸出」を禁止する法律でした。
ところが、自民党・三木政権で、この法律を厳しくしてしまったのです。同盟国にも、日本と自由民主主義の価値観を同じくする国家にも売れなくされてしまったのです。

この背後には、日本の妄想平和主義というサヨクの陰謀があったようで、それを利用した旧共産圏の陰謀もあったかも知れません。
おかげで日本の軍事産業は、開発費の回収が出来なくなり、自衛隊は量産効果の出ない高額の装備を買う羽目になります。
そこを防衛費削減という「日本弱体化プラン」が襲い、日本の防衛産業はがたがたにされてしまいました。

しかし、日本の技術的優位は民生品に生かされ、その信頼できる技術の軍事応用は、同盟国、および価値観を同じくする国々からも要求されていました。
民主党・政府は、このような声に押されたのでしょうか、「平和構築・人道目的での装備品供与を例外として認める」という形で国際共同開発・生産への参加を認めました。

27日の藤村修官房長官の談話では、「平和国家として国際紛争を助長することを回避するとの基本的理念を堅持する」ということで、共産圏や紛争当事国、国連武器禁輸国への輸出を禁止した三原則は維持するとのことですから、佐藤政権が行った三原則に戻ったことになるようです。

これに対して、三木政権を揺さぶった共産党、公明党などから「憲法9条にもとづく世界に誇るべき日本の立場と役割を投げ捨てることになる」とか、「長年定着していたのに今、見直す必要があるのか?」などと妄想平和に準拠した発言が出ております。

しかし、もともと「日本国憲法」は「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して・・・」武力を持たないことにしたのであって、軍備を拡張し続け、歴史捏造による侵略などを企てる、平和を愛さない国家に対してどうするかは記述されておりません。
かような国家に対する防衛と訓練、そして武器の準備は、憲法の記述外になるのではないでしょうか?

さて、今後開発される兵器、特に戦闘機とか偵察機、爆撃機などは無人化にする方向で開発が進むでしょう。現在の軍事用航空機のコックピットは、ほとんどが電子操作で操縦します。ですから、飛行機本体とコックピットの分離は、パイロットの安全を考慮すれば当然の成り行きではないでしょうか?

そうなれば、無人機パイロットの訓練はシミュレーターでも実機操縦でも、そう変わりはなくなります。
実戦になっても、同じではないでしょうか。
そして、シミュレーターの部分なら、日本の得意とする開発が可能になるのではないでしょうか?
もっとも、アメリカから飛行条件などの各種データが得られなければ出来ませんけど・・

電子化された兵器は戦争を変えて行きます。衛星高度からのデジタル通信技術は、精密偵察技術を可能にしていくでしょう。
スクランブル発進する戦闘機が無人戦闘機で、進入する戦闘機が有人戦闘機であれば、無人戦闘機の方がより接近出来るでしょう。有人戦闘機は恐怖を感じるはずです。
どこまで近づけるか、その訓練がどこまで性格に出来るかがシミュレーターの性能ということになるのではないでしょうか?

中共は、このような兵器の弱点は衛星にあるということで、その衛星をより上空から叩き落す計画を持っています。
これは、今後の戦争を宇宙に発展させる計画であり、実施されたら我々も宇宙戦を戦わなければならなくなるはずです。

そのために必要となる武器開発は、平和を守るために必要・・・いや、人類発展の必然なのでしょうね。

2011年12月27日火曜日

国と地方の借金、937兆円・・・だから何なんだ!


財務省が24日のクリスマスイブに、平成24年度末の国と地方の長期債務残高を発表しました。
しかし、その内訳は決して公表しません。
すでにこのブログで申し上げていますが、地方債の201兆円、建設国債の251兆円は、債務償還には何の不安も無いお金です。予定された期間を待っていれば確実に返済されるというもの。

これを引き算すれば485兆円が残ります。
しかし、現在の日本政府には、膨大な資産を持っています。その簿価は現在647兆円になるとのことですから、この資産との相殺では162兆円の黒字となります。
これがすなわち財務省の「嘘つき」という根拠だそうですね。

現在、財務省のホームページを見ますと、日本の国債発行残高を、「ギリシャの倍」のように見せていますし、その表現が家計簿との比較などで述べている点もインチキくさいですね。

226事件で殺害された高橋是清大蔵大臣は、「家系と国家予算とは区別して考えなければならない」と、国民に説明しています。
その上で、国家への投資を積極的に行い、世界不況の中でも日本は立ち直って行きました。しかし、彼が殺害され、その後明確な経済対策が打てないまま、第二次世界大戦に突入してしまったことは事実です。
このときの軍部と同じことを、こんどは財務省の役人がやっているようですね。

また、東日本大震災復興の借り入れの話も出していますが、これなどは被災地が復興すれば戻ってくるお金でしょう。
時間はかかりますが、だからこそ国家が借り入れて復興させるしかないのですよ。どんなに膨大な借入金であっても、国家なら寿命はありませんから、必ず返せます。
被災地に群がる「災害資本主義」には気をつけなければなりません。

現在、政権を取っているらしい民主党の野田首相は、2009年の麻生内閣不信任の演説で、「25000人の公務員OBが、4500の法人に天下りし、そこに12兆1千億円の税金が使われています。このような利権に群がるシロアリのような構図を正さなければなりません」と、天下りを止めさせて税金の無駄遣いをやめさせ、財政再建を計ることを堂々と述べていました。
しかし、政権を取った現在は、どうやら増税のことしか頭にないようですね。

財務省が増税にこだわる要因は、いわゆる流動資金が欲しいこと。そしてその理由は各省庁に対する財務省の権限を強化することが目的ということです。
たしかに資産647兆円と言っても、それは流動できないお金ですから、これでは権限を強化することは出来ません。
かといって、通貨発行は日銀の権限ですから、使うには国債発行しかないわけで、国債発行の決定権は国会の権限です。
財務省の権限を強化するには、どうしても増税しかないわけで、それゆえに増税を叫び続けているわけですね。しかし、勿論このような時期に増税すれば、デフレはますます進行し、税収のアップなど望めるわけもありません。
この2年間で、少し景気回復の予兆が見られるものの、ここで増税などしたら、また元の木阿弥になることは、すでに過去2回も経験しているはず。
それでも増税に固執する財務省の「世間知らず」ふりは、もはや放置できないレベルまで来ているようです。

これに対する民間企業の挑戦なのかどうか、レンタルビデオで有名な「TUTAYA」さんでは、今年のボーナスを「ポイント」で支払ったとか聞いています。
このポイントは、洋服の青木とか、ファミリーマートも参加しているそうですから、生活必需品はポイントカードで購入可能というわけです。確かポイントは損金計上できたのでは?

どうやらこのような民間企業と財務省の戦いも始まりそうですよ・・・

2011年12月26日月曜日

知的財産権の裁判、ウイニーの開発者「無罪」


元東京大学大学院助手、金子勇被告(41歳)が開発したファイル共用ソフトウエアが、多くの音楽や映像などの著作権を侵し、さらに機密情報の漏洩がなされた事件がありました。
このソフトウエアは、インターネットにつながったパソコン同士が、それぞれのファイル空間(フォルダ)を共有することによって、共同研究者の情報交換に使うことを目的とした発想で作られたのでしょう。
作られた時代(といっても平成14年ですけど)、まだインターネットが普及期であり、それほどセキュリティの問題が一般的ではなかったわけで、セキュリティも甘かったようです。

このソフトウエアが便利だったからこそ、多くの研究者がコピーして使い始め、やがて音楽など著作権のあるファイルまでが共有としてコピーされ始めたことで、問題化してきました。
そして、セキュリティの脆弱さから、機密文書などが同様に外部に漏れる事件に発展し、自衛隊とか警察のファイルが狙われるといった安全保障上の危険も発生してしまいました。

金子氏は、すぐにセキュリティを強化したバージョンに進化させましたが、非管理状態で配布されたソフトウエアの更新は先ず不可能。機密漏えいがさらに深刻な状況になっていきます。

無料で配布されたソフトウエアから、国家安全保障が脅かされるという事態は、これまで経験していない出来事、想定すらされていない事件です。
ソフトウエア技術でさっさと対策を打たなければならない事態だったわけですが、我が国のいつもの悪い癖、「犯人を吊るし上げろ!」ということで、金子氏は訴えられてしまいました。

政府、軍事情報の機密漏えい事件ですから、本来であれば「スパイ防止法」の出番なのですが、サヨクがこの法律を作らせない現状にあって、使った法律は「著作権法違反、幇助(ほうじょ)罪」。
著作権法違反は、このソフトウエアを作った人間ではなく、それを使って著作権を侵したやつが悪いのです。だから苦し紛れに「幇助」をつけたわけですが、やはりチグハグな感じは免れませんでした。

このソフトウエアがホームページ上に公開されたのが平成14年。これを使って映画などを違法にダウンロード出来るようにした、群馬県高崎市の男性店員ら2人は捕まって有罪となりました。
では、開発者にも幇助罪が成立するかどうかが注目されていました。

京都地裁の第一審では罰金150万円の有罪、すなわち幇助罪は成立するという判決でした。そこで金子氏は上告します。
今度は大阪高等裁判所で二審が行われ、そして逆転無罪を出しました。
こんどは検察側が最高裁に上告します。

そしてこのたび最高裁第3小法廷(岡部喜代子裁判長)は「著作権侵害を容認していたとは認められない」として、検察側の上告を棄却、金子氏の無罪が確定したものです。
「被告は、ウィニーを著作権侵害のために利用する人が増えてきたことは認識していたが、多数の者がその目的のために利用していると認識していたとはいえない」という理由でした。

審議は5名の裁判官で行い、4名が無罪評決。有罪とした大谷剛彦裁判官は、「(被告は)侵害的利用の高い可能性について認識していた」としております。

しかし、この事件の本来の問題点は、著作権法違反などよりも、セキュリティの甘さから、自衛隊員のパソコンから軍事機密情報が漏れたこと。同盟国にも多大な迷惑がかかったことではないでしょうか?

ただ、このような情報網からの漏洩は、わざと仕掛けて敵諜報網を混乱させるという使い方もあるので、セキュリティの甘いことを承知で「ガセねた」を掴ませるようにも出来たはずですね。
セキュリティ強化バージョンと並行して使うなど、面白い使い方もあったはずです。

まあ、このような高度な技術を使わなくても、日本には「ガセねた」を本気で発信する放送局とか政治家が居るので、彼の国も混乱して大変なようですが・・・

2011年12月23日金曜日

天皇誕生日、陛下78歳に。


戦争を経験し、その後始末を命がけで行われた昭和天皇。そのあとを引き継いだ、焼け跡世代の平成天皇。
その平成の陛下も、もう78歳のご高齢になられました。

そのお誕生日に、陛下は「今年は災害に明け暮れた心の重い年でした」と振り返られたそうですね。
東日本大震災とか、豪雨災害のものすごさを、現地視察によって身にしみて感じられた陛下のご感想が、約2600字という文章で語られているとか。

何もしない政府が、国家を牛耳っている時代にあって、国民を思う陛下の存在がいかに大きいものであるか、日本国民も心からそう思っているのではないでしょうか?

宮内庁の方が、陛下の激務を心配されて「1代限りの女性宮家を認めて、陛下のお仕事をお手伝いされたらどうでしょうか?」という意見を述べたとたんに、反日サヨク分子が「女性宮家創出」などという議論にすりかえて騒ぎ出しました。
「男子継承」という日本の皇族の伝統を破壊すれば、日本が解体出来るとするサヨクの策謀は、このようにちょっとした隙でも突いてきます。
それがマスコミに取り上げられて、拡大化されていく過程をまた見てしまいましたね。

「天皇陛下」によってひとつにまとまり、アメリカとの戦争で多大なアメリカ人の犠牲者を出した復習で、戦後のGHQによる宮家の解体が始まったのはご存知のとおりです。
明治初期、それまでの側室制度では欧米キリスト教の列強を相手に論戦が出来ないということから、緻密な計画で作られた宮家制度です。
しかし、これが「男子継承」の将来の消滅を計ったGHQによって利用されたことも、ご存知の方も多いはずです。
昭和天皇を利用して、日本統治の合理化を計り、その後「皇室崩壊」を意図したGHQの陰謀が、21世紀になって現実化しそうな状況になっていることも確かなようです。

そこに付け込むサヨク。女系を認めさせて日本を攻略しようとする巧みな論戦が始まっております。
しかし、むしろ議論すべきことは「旧宮家の復活」であって、女系による伝統破壊ではないはずです。

皇籍を離れられた旧宮家の方々は、今は日本国民として生活しておられるようで、いまさら窮屈で激務の皇室の一員になることを望んではおられないでしょう。
しかし、家系を失うことは出来ません。伏見宮、東伏見宮、山階宮、賀陽宮、久邇宮、梨本宮、朝香宮、東久邇宮、北白川宮、竹田宮、閑院宮の11の宮家には、9名の皇位継承可能な男子が居られるとか。

ここでおかしな議論があります。
「皇籍離脱から年月がたっており、国民の理解が得られるか」といった議論です。我々日本国民は、天皇陛下に国民の認知度を求めるような気持ちはないはずです。
それが日本の皇位継承の伝統を守るものであるならば、受け入れられるはずです。「国民の理解が得られるか・・」などといった議論は不要だと思うのですが。

「愛子さま」などと、この旧宮家の男子継承者の養子縁組によって、打開策を・・などという、それこそ皇族に対しての不敬な議論も出てきています。
とても容認できません。
愛子さまや秋篠宮家の眞子さま、佳子さまの人生を何だと考えているのでしょうか?

皇位継承者は男子のみ。誰がなろうと国民はそれを祝福し、受け入れる覚悟を持っているはず。そして、皇位継承という重責を受け入れる旧宮家の方も、十分なる覚悟を持って継承されるはず。

旧宮家の復活は、GHQの陰謀を阻止することであり。それで戦後の終わりとなる行為であろうと考えるのですが・・・

2011年12月22日木曜日

F35ライトニング2、やっと導入決定。航空自衛隊


開発が間に合わなくて、F18にするかそれともユーロファイターか・・が検討されていたようですが、やはりF35ライトニング2に閣議決定したそうです。
45機を発注したとか。1機180億円ほどですから、7600億円ほど。日本が購入を決定したことで、量産化によるコストダウン、交換部品の確保などが楽になりそうですね。

アメリカ軍は1763機調達するようです。オーストラリア、インドにも配備が決定したようですから、日米豪印という防衛体制が出来上がり、中共の太平洋・インド洋への派遣を食い止める目的は明らかです。
同盟国が、この最新鋭機を選定することによって日米間の相互運用性(インターオペラビリティー)の向上が見込めることは、明確な中共への意思表示になっています。

さっそく中共が反応を示しました。
中共外務省の劉為民報道局参事官は、「関係国が中共と同じように地域や世界の平和と安定に努力することを望む」などと、勝手なコメントを出して、その後に日米印が同型機を導入することを指摘して「(この)3カ国はいずれもアジア太平洋地域に大きな影響力がある。協議がこの地域の平和と安定につながることを希望する」などと、この地域の不安定要因が中共にあることを無視した発言をいたしました。
F35が、対中共を意識した戦略戦闘機であることを十分に承知しているのでしょう。

F35ライトニング2は、高度なステルス性能を持っているそうです。そのために、いままでは機体にぶらさげていた兵器を、機内に格納するような構造になっています。
機体の形状もステルス性能を高めるためにデザインされたもので、尾翼の角度などに特徴がありますね。
しかし、それ以上に重要なことは、この飛行機が「データリンクシステム」を搭載していることです。

すなわち、味方同士で敵機の情報を瞬時に共有することが可能であるということです。また、それを今後拡張していけば、空母も潜水艦も共有可能になることが考えられます。(相互運用性【インターオペラビリティー】の向上)
もちろん潜水艦哨戒機などとも共有をしていけば、日本海・東シナ海・南シナ海・インド洋の全域において、中共軍の動きとロシア軍の動きが一目瞭然になるという可能性を秘めています。
この「データリンクシステム」こそが、第5世代戦闘機の意味であり、訓練などでその性能を見せることが抑止効果向上につながると言うもの。

FX選定に当たって、防衛省は(1)性能(2)経費(3)国内企業の参加形態(4)納入後の支援態勢-の評価基準を設定していました。
ここでF35ライトニング2は、他の2機種と比べて生産技術の情報開示部分が少なく、国内防衛産業が製造過程に関与できるのは限定的になることが懸念されているそうです。

しかし、日本の戦闘機はこのF35をコピー生産するのではなく、このデータリンクシステムを搭載した無人機開発に進むべきではないでしょうか?
F35も無人機となりうる機能を持っているそうですが、もっと安い無人戦闘機を開発すべきです。無人機はロボットではありません。操縦席と航空機が分離された戦闘機ということです。
戦闘機が被弾して墜落しても、操縦士は無傷です。優秀なパイロットを失わずに済むことは、今後、危険な作戦でも積極的に行えることにもつながります。

F35ライトニング2が配備されたら、その性能をよく理解し、それを国産無人戦闘機開発にぜひつなげて欲しいですね。

2011年12月21日水曜日

金総書記死去、殺害か?



北朝鮮の国民に塗炭の苦しみ与え続けた独裁者、金正日氏が亡くなったそうです。
視察途中の列車の中での心筋梗塞との発表ですが、これを信じる人がどれほど居るのでしょうか? もっと前から死んでいたという噂もありますし、殺害されたという噂もあります。
まあ殺されても仕方が無い人でしたからね。

このところ、軍人の脱北者が増えていることとか、中共が日本に対し、大使館に脱北者が逃げ込むのを防止するよう覚書を出させるなど、少し異常な事態が始まっていました。
相当周到な手順を踏んだ死亡の発表だったように思います。

息子の金正恩氏を担ぎ上げ、その取り巻き達で集団指導体制を組むという構想も出来上がっていて、国民をないがしろにする政権はまだまだ続きそうです。

北朝鮮と言えば、日本国民にとって最初に思うのは「拉致問題」のこと。
金正日氏が亡くなったことで好転するとはとても思えませんが、少なくとも大韓航空機爆破事件の首謀者が亡くなったことで、これらの事件をすべて金正日総書記の責任にしてしまうことも出来ます。
あの事件の真相を隠すために、拉致被害者が返せないということがあったかも知れませんから。

北朝鮮の拉致は、最初は子供の拉致から始まったようです。すべて金正日氏の発案で、子供をさらってきて北朝鮮の主体思想を植え付け、その後成人してから、その国に戻してスパイ活動をさせようという計画だったとか。
しかし、この計画はうまくいかなかったようです。子供が極端な情緒不安定に陥り、主体思想どころじゃなかったとか。まあ当然ですね。

そのあと、若い男女をさらってきて、子供を産ませて、これに主体思想を埋め込んでスパイとして送り出す作戦に変わって、それが日本、韓国などからの拉致事件として具体化していったということです。
まあろくなことを考えない総書記だったようですね。こんなことばかり考えているから、国民が飢え苦しんでいても何も感じなかったのでしょうか?

戦後吹き荒れた共産化思想の嵐の中、日本にも多くの共産主義信奉者が出てきました。敗戦でアメリカコミュニストによって公職追放された人達に代わって、ソビエトなどに亡命していた日本の共産主義者が公職(教育者も含む)に付くようになり、それがやがて東西冷戦の中でアメリカが変わってしまい、日本にねじれ現象が起こってしまったことはご承知の通りです。(それは今でも続いていますね)
そのため、その後学生運動が吹き荒れた日本。そのころに北朝鮮で台頭してきたのが金正日氏でした。どうやら金日成主席を陰で操っていたのが金正日氏だったとか。

北朝鮮と日本サヨクとのつながりが強いのは、このようなことから闇のコネクションが出来上がっているからではないでしょうか?

金正日総書記、どうせろくな死に方はしないだろうと思っていましたが、やはりそうだったようですね。
ご冥福をお祈りします。

2011年12月19日月曜日

イラン、無人偵察機捕獲・・どうするアメリカ?


アメリカの最新鋭無人ステルス偵察機「RQ-170センチネル」が、イランの革命防衛隊に捕獲されました。ステルス技術も無人機技術も、これで盗まれるのではないでしょうか?

アメリカも敵を侮るとどんな目にあうか、まだ判っていないようです。どんなにアメリカが苦労し、必死に開発した軍事技術でも、それが「理詰め」で考えたものなら必ず敵も追いついてきます。
今回の捕獲について、イラン指導部は「「戦闘機とか地上からの攻撃ではなく、電子的に(この機の中に)侵入して奪った。損傷はほとんどない」と述べています。
オバマ大統領は、その機体が本物であることを認め、返還を求めました。

もちろんイランが返還に応じるはずもなく、ステルス戦略は暗礁に乗り上げようとしています。

思えば、以前からイランはアメリカの無人機が領空侵犯をしていると抗議をしていました。アメリカ政府はこの抗議に耳を貸さず、イラン国内の核施設などの場所を特定したり、軍事施設などの位置を地図上にプロットするなど、スパイ活動を続けていたようです。

しかし、イランが抗議することは、すでにステルス機がバレていることに気がつくべきでしたね。いや、気づいていたかも知れませんが、それを作戦に反映することはしなかった・・・
無人機が使う無線はデジタル通信。妨害電波は出せませんが、傍聴は可能なはずです。暗号化されているから大丈夫などと、もしかしたら舐めてかかっていたのかも。
しかし、何度も同じような電波を受信していれば、飛行機を撹乱させる技術くらいは出来たのかも知れません。

イラン側は「撃墜は革命防衛隊とイラン軍による共同作戦だった」と述べ、「電子装置を使って無人偵察機を攻撃した結果、偵察機の被害は最小限にとどまった」とも述べております。
そして実際に捕獲したRQ-170の写真はほとんど無傷で、さっそくロシアとか中共が調査協力を申し出ています。

アメリカ側は、「機体が燃料切れで墜落した」などと述べていますが、それならもっと激しく壊れているのではないでしょうか?

もっとも、RQ-170はすでに機体の写真が公開されていますから、イラン側は偵察活動中のRQ-170を撃墜してから、用意してあったモックアップの写真を見せて、「無傷で捕獲した・・」と言っているのかもしれませんけど。

それにしても、RQ-170には自爆装置なるものは仕掛けていないのでしょうか?
ある特定の暗号受信が、48時間経っても受信出来なければ「自爆」するような仕掛けは設けておくべきでしたね。そうすれば、ある程度の機密保持も出来ますし、捕獲した敵に被害を与えることも可能です。
「自爆」はイスラム過激派だけの特許ではないはずですからね。

無人機の技術が盗まれると、今度は世界中の空で各国の無人偵察機が飛び交うことになるかもしれませんね。そして無人偵察機であれば、領空侵犯に対しても遠慮なく打ち落とせます。
これからどうなっていくのでしょうか?
各国の領空に無人偵察機が飛び交い、それを打ち落とす攻撃機も無人で発進する・・・なんてことになるのでしょうか?
爆破された無人偵察機の破片がいつ上から降ってくるか判らないという危険・・・

いやですね。

2011年12月16日金曜日

空母ワリヤーグ、衛星写真が公開


中共がウクライナから購入し、遼寧省大連で改修した空母「ワリヤーグ」が、黄海で試験航海をしているところを捉えた衛星写真が、アメリカの衛星画像会社のデジタルグローブから公開されました。

ワリヤーグは、1985年からソビエト連邦で建造した空母で、ソビエト崩壊後ウクライナの海軍が所有していましたが、建造は中止され放置されていた船です。
それをマカオの会社が「海上カジノとして使用する」として2,000万ドルで買取り、そのまま中共の海軍に引き渡されたのが1998年。
引き渡された時にはエンジンも武器などの装備関係もすべて取り外された状態でした。

中共は、1996年の台湾総統選挙の時、「隠れ独立派」と疑う李登輝の当選を阻むべく、台湾海峡において大規模な軍事演習で脅しをかけました。この時アメリカ海軍の空母2隻が急遽台湾近海に派遣され、そして中共は押さえ込まれました。
この時、中共は何としても空母を持とうと決心したと言います。
そして、海軍の強化と空母建設への段取りが進められ、ワリヤーグの購入に結びついたそうです。

それから14年、よくぞここまで作り上げたものだと感心しますが、空母は航空機が離着陸出来て初めて空母と呼べるようになります。現在のワリヤーグはまだ単なるモックアップ。近隣諸国に恐怖感を与える役割は果たせそうですけど、搭載する飛行機はまだないはずです。

現在、中共の持っている飛行機は、ロシアから買ったスホイ33で(これをライセンス料も払わずに中共国内で生産し、安く他国へ売却するものですからロシアがカンカンに怒っています)重量が20トンもある複座多用途戦闘機です。
どう考えても、こんな思い戦闘機は空母から発信は出来ません。現在一番軽い戦闘機は英国軍のハリヤー垂直離陸戦闘機ですが、これが重量は7トン。スホイ33はその3倍ありますからね。
中共が艦載機として入手しなければならない戦闘機はロシアのミグ戦闘機なんですが・・・

そして空母から発進するときに必要となるカタパルトの技術。アメリカの空母は蒸気圧を利用するカタパルトを採用していますが、かなり難しい技術です。

また、ワリヤーグについているエンジンは、空母用ではなく一般の船舶エンジンだとか。出力が小さく、スピードはあまり出ません。
空母でスピードが出せないと、どういうことになるか・・・

一般に空母から戦闘機を発進させる場合、船を風上に向け、あるスピードで航行します。そうすることで飛行機が空中に浮くことを助け、リスクを低減させるのですが、そのスピードが得られませんと発進時の事故リスクが高まってしまいます。

着艦する場合には、機体制動用ワイヤー(アレスティング・ワイヤー)が必要になりますが、これも中共は持っていません。

衛星写真では威風堂々と航海しているように見えますが、とてもまだ使い物になる空母とはなっていないようです。
艦載機もどこの国も売ってはくれないでしょうし、乗組員の訓練も手伝ってはくれないでしょう。


中共海軍の太平洋覇権・・・それにはまだまだ時間が必要だと思いますけど・・・

2011年12月15日木曜日

情報収集衛星打ち上げ成功、軍事施設監視は北朝鮮だけか?


12月12日、JaxaのH2Aロケットで情報収集衛星が打ち上げられました。
この成功を待っていたのかどうか、民主党政府は拉致問題対策本部(本部長・野田佳彦首相)について、今月中に関係府省の政務三役を新たに加える方針を打ち出しました。
拉致問題解決に向け体制を強化するのだそうです。
まさか、いまさら「話し合い(交渉)で解決」などというのではないでしょうね。そんなことは、軍事力の背景がなければ絶対に出来ません。

本当にやる気があるのでしょうか? 
山岡賢次拉致問題担当相が参院でマルチ商法推進論者として問責決議が決まりましたし、一川防衛大臣も軽率な言動や行動で、不適格者として問責決議がきまっているようですが、政権は彼らを現在の職務のまま担当からも降ろそうとはしません。
どうやって救出するか理解されているのでしょうか?

拉致被害者救出には、拉致被害者の現在の居住場所を特定する必要があります。しかし、そこまでこの情報収集衛星が出来るとは思いません。
先ずは、北朝鮮の軍事施設を監視することから、衛星からの情報を解読する調査力が付けば、新たな調査衛星の開発も可能になるでしょう。
核施設などの監視には、アメリカなどの協力が得られるでしょうし、そこから、データ分析技術もバージョンアップすることが出来るでしょう。

衛星高度からの情報で、拉致被害者の生活していそうな場所(たとえ平壌でも)をだいたい特定し、次の作戦は衛星中継誘導の無人機による情報収集技術の確立が必要ではないでしょうか?
出来るだけ小型にして航続距離を長く、ステルス性能を高めて、飛行速度は遅くして、発見されない程度の低空を飛ばす・・・
などと、拉致被害者救出のための技術開発には多くの努力が必要です。

どんなに高度技術によって情報が判っても、最後は救助隊、即ち人間が敵地に潜入して被害者と接触、救出する方法しかありません。特殊部隊はすでに活動を開始しているでしょうか?
現地での工作活動、即ち内部協力者の構築も必要です。いきなり被害者と接触すれば、彼等は本物かどうか疑いますから危険です。先行して情報を渡すことがうまく出来るでしょうか?

すべては軍事行動ですから、北朝鮮が気が付けば日本に対して軍事攻撃を掛ける可能性も大きいものです。それくらいの覚悟はしておきましょう。

日本国民は、このような軍事活動を良しとしない傾向にあります。スパイ活動そのものですからね。しかし、このような活動抜きでは、拉致問題の解決はありえないと思います。
被害者が気の毒でかわいそうだから救出するのではありません。日本の主権を守るために救出するのです。そこを間違わないようにしましょう。だからお金は幾ら掛けてもいいのですよ。

うまく救出が出来たあと、情報収集衛星も含むこれらの技術は、そのまま中国大陸の情報収集技術として使用できます。
拉致被害者の救出がなされたなら、金正日の北朝鮮は崩壊へ向かうでしょう。 韓国航空機爆破事件が、金正日総書記の命令でなされたことなど、彼の犯罪が表面化しますから。(やったのは、よど号に乗ってやってきた日本人だ!・・・と叫ぶかも知れませんね。対策を考えておきましょう)

その後の北朝鮮地域の扱い方は、中共との交渉、即ち戦争です。衛星を東シナ海と南シナ海に移して、情報収集技術とデータ分析技術によって、日本の外交交渉も変わっていくことを期待するのですが・・・

2011年12月13日火曜日

大阪を都にする・・橋下構想の意味


橋下氏が大阪大阪市長に決まり、大阪府知事には松井一郎氏が決まっています。ともに「大阪維新の会」のメンバーで、本格的な改革に向けた具体的な体制が整いつつあるようです。

今、橋下氏が持っている「大阪都構想」が実現するかどうかが話題になっております。大阪を都にする発想はどこからきているのでしょうか?
東京にもし大地震が発生すれば、今のままでは日本は壊滅状態になるため、そのスペアとして大阪も都機能を持っておかなければならないとする安全保障上の発想でしょうか?
それとも、大阪の府行政の腐敗・堕落はもはや尋常な手段では取り返せないために、都機能をもって刷新の大儀としようという発想でしょうか?

日本の有権者が、既成政党に愛想を尽かしていることは十分理解できます。
この民主党の政治音痴ぶり、日本をどんどん駄目にしている無知と感性のなさ・・・そして対抗すべき自由民主党の、ビジョンの欠如と国家観の欠如。竹島を取られ、尖閣諸島を狙われ、国民を拉致されても何もする気の無い政府、そして野党です。そのくせ税金だけはより多く取ろうとする醜態。
与党も野党も同じ穴の狢で、国民が「この状態から脱却出来る才能とカリスマ」を政治家に求めていることが、この橋下市長の選挙に現れたのでしょう。
(もっとも一番の責任は、マスコミに翻弄され、ろくな政治家を育ててこなかった国民にもありますが・・)

しかしこの大阪都構想、橋下市長は日本人の価値感を理解した上で言っておられるのでしょうね?
東京の肩代わりをするのに、都になる必要はないはずです。府のままでかまいません。腐敗・堕落から立ち直るのにも、都にする必要はないはずです。

日本にとって、「都」とは「陛下が居られる場所」という意味を持ちます。ですから、大阪に「陛下が居られる場所」をどうして作るか、そこが問題ではないでしょうか?
大阪城が最もいいと思われますが、大阪の人々はそれを容認するでしょうか?
陛下が大阪に居られるようになれば、東京は都ではなくなります。昔と同じ「東京府」になります。
現在の皇居は江戸城に戻り、徳川家に管理してもらうことが筋ではないでしょうか?

「陛下が居られる場所」は、関西方面では京都があります。いや、もともと陛下は京都が「居られる場所」です。明治維新で、とりあえず江戸城に住まいを移していただいて、近代化(軍備)を進めようという発想で江戸を東京としたもの。(勝海舟氏の案だったと思いますが・・)
陛下は、日本が落ち着いたら京へ戻られる約束だったはずです。
ですから、しばらくは東京府であり、京都は京都だったわけですね。

しかし、日本が近代化していくにつれて、やはり陛下は東京に居てもらわねばならなくなり、その結果「東京都」となったわけです。
しかし、京都をどうするのかが問題で、いつか陛下は戻られるという意味を残して、京都の下に「府」を付け、暫定的に「京都府」としているわけです。

もちろん、聡明な橋下市長のこと。このようなことはお解りでしょう。本来の筋では陛下は京都に戻られるべきもの。それを大阪にお迎えしようとする以上、それが日本国という次元で絶対に必要なことを説明することが求められます。
それが出来なければ、不敬罪で死罪に問われるということも覚悟して、明確に述べてもらいたいものです。

それが「大阪都構想」の最初になされるべきことではないでしょうか・・・

2011年12月11日日曜日

台湾の総統選挙の放送、中共で好評


来年1月早々、台湾では次期総統選挙が行われます。すなわち現在はその選挙戦の真っ最中。その選挙のためのテレビ討論会が開かれ、それふぁインターネットで公開されました。

中共寄りの国民党・馬英九候補は、1992年に台湾と中共との間で取り決められた国号の解釈問題(すなわち国号は「それぞれに任せた」うえで、ひとつの中国という「大枠」のコンセンサスを決めたもの)の重要性を強調します。(これはアメリカの介在で、台湾国民の意思によって平和に統一を果たすことが定められたものです。)
その上で「台湾をビジネス天国にする」などと財界が喜びそうなことを公約します。

これに対して蔡英文氏率いる民進党は、この1992年のコンセンサスなどはまったく認めないとする主張を展開します。その上で、中台関係については「政権移転(併合)まで積極的に対話を求める。」とする内容。しかも、台米関係で「新しい戦略関係を樹立する」とし、そのうえで「不均衡の両岸(台中)関係発展を調整する。」と公約しました。

アメリカとのTPPについては、両候補とも「アメリカとのTIFA談判の早期再開に努めると同時に、FTA締結を目指して邁進する。10年内にTPPを締結する。(馬英九候補)」、また「台米経済貿易協力協定の締結とTPP参加をめぐり米国の支持に期待する。(蔡英文候補)」と、TPP積極推進のようです。

このテレビ討論の放送が、インターネット経由で中共で閲覧されていたのです。

中共当局は、台湾の選挙に関する報道は厳しく管理されていました。ひとつの中国を標榜する北京は、「台湾総統」という言葉を認めず「台湾地区の指導者」と表示しますし、「台湾立法院(国会のこと)」も認めず「台湾の民意代表機構」などと表現する注意深さ。
そして「台湾の選挙」が中共国内に流れると民主化運動を刺激するとして、ひとつの中国を標榜するのとは裏腹に厳しいアクセス制限をかけていました。

しかし、民主化を求める国民側は、ネットユーザー個人が運営するツイッターなどを通じて中共国内に取り込み、その内容はさらに広く転載されはじめ、ついに当局が動画内容までチェックすることを不可能にしてしまったようです。
多くの中共国民がこのインターネットで動画をみてしまったようです。

見ればすぐに反応が出るのがインターネットの魅力。この動画を見た若者などから「(台湾は)民主主義の教科書」とか、「私たち中国人もやればできるのではないか」、「中国でこのような討論会が行われるのはいつの日か」などという書き込みが盛んになされたとか。

もっとも、共産主義を「良き物」とする一部国民からは「金持ちに雇われた操り人形が台湾人民をだまそうとしている」などという書き込みもなされます。しかしすぐ「お前は当局の回し者だろう! 消えてくれ」などと書き込まれ、インターネット上はやはり民主主義が土台の双方向通信なのだという感じがしました。

経済的行き詰まりが迫っている中共。なんとか真実を国民に知らせることなく困難を乗り越えたいのでしょうが、どうがんばってもインターネットを監視し、都合のいい情報だけを流すということは不可能なようですね。
台湾の総統選挙を見た国民は、次第に民主主義がどのようなものかを学んでいくでしょう。そこには日本の堕落した民主主義(衆愚化した民主主義)も見るでしょうし、アメリカのエンタティメント化した選挙も見るでしょう。
中国は広い大陸です。やがて若い国民は、合衆国のような分割統治をしないと無理だということにも気がつくでしょう。

ひとつの中国が実現するときは、台北が北京を呑み込んで中国の中枢の機能を果たし、広い国土は7つくらいの独立した州に分けられ、それぞれが異なった歴史背景に基づく伝統を大事にした統治を行うようになることが、いちばん良いのではないでしょうか?
これが蔡英文候補の「政権移転(北京の台北吸収移転)まで積極的に対話を求める」という意味であればいいのですが。

共産主義(中共)が、長い歴史の中の小さな汚点となることを、こころから願っております。

2011年12月10日土曜日

EU首脳、IMFに2000億ユーロ供出


欧州債務危機に対して、欧州連合(EU)の首脳会議は9日、2000億ユーロ(約20兆7000億円)を出して債務危機を乗り越えることを表明しました。
しかし、ユーロ共通債を発行することは先送りし、決定できませんでした。

そうするとこのお金はどこが出すのでしょうか? やはりドイツでしょうか?
崩壊しているユーロ、しかしそれを認めたくないEU加盟国。そのEU首脳たちでは何も決められないのが当たり前では?
ユーロ崩壊の煽りを受けて、アメリカ経済の立ち直りが遅れています。オバマ政権とFRBが必死にやってきた量的緩和と景気回復策。しかし欧州のこのありさまで、ひっかかってしまいましたね。

ユーロ圏全体で信用を補完する「ユーロ共通債」導入問題の先送りで、世界的な市場の混乱が収束する見通しが立たなくなりました。
ユーロ圏の国債償還は来年度は70兆円くらいあります。この償還が出来るかどうか・・・通常の国債なら借り換えによる資金調達で問題はないのですが、ユーロの場合それも出来ず、結局銀行資産を食い潰して払うことになるでしょう。

そうしますと欧州の銀行は弱体化し、新たに発行される国債が購入しにくくなります。そうすると全体の国債価格は低下します。そして欧州銀行はますます信用度を失ってしまいます。
すなわち「負のスパイラル」と言われる現象で、世界の国債で運用している債券、ソブリン債が下落します。
日本が10数年前に陥って、いまだ解決しない「バランスシート不況」が欧州でも始まるわけですね。

ヨーロッパはひとつ、そして平和になる・・などと信じていた設計主義者の夢は、こうして自壊していきます。サヨク平和主義の崩壊は、まずは経済崩壊から。
今後長い欧州経済不況が始まると、民族差別が表面化し、再びブロック経済となって戦争の危機が高まります。国家同士の戦いを避けても、虐殺がとめどなく行われ収拾がつかない事態となりかねません。
経済破綻の怖さがそこにあります。

アメリカはどう出てくるでしょうか?
来年末の大統領選挙では、民主党・共和党のどちらが勝つでしょう?
対中強行策に変わった「クリントン長官」。もしこのクリントン長官が出馬したら民主党が勝てるかも知れません。しかしオバマ大統領では無理・・という噂が飛び交います。
共和党にもこれといった候補が出てきません。しかし、小さい政府を標榜するティーパーティの元気がとても良いようです。
アメリカ国民は、太平洋に出てきてアメリカの権益を脅かそうとする中共に、不快感と敵意を持つようになってきたようです。
中共からの留学生は受け入れますが、高い授業料などが目当てのようで、卒業してからアメリカ国内で働くためのクリーンカードは発行しなくなったようです。
もちろん、どうしようもなく優秀な学生は一本釣りして取り込んでいるようですけど。
それにしても、アメリカの購買力はこの危機にもかかわらずそれほど落ちてはいないようです。(統計数字より)
どうやらクレジットカードの与信枠を拡大した結果、また消費が始まったとか。いやはやアメリカ国民の楽天主義には頭が下がりますね。めちゃくちゃなようで、結構強い経済政策を打つアメリカ。この乱暴さがアメリカの流儀であります。

しかし、アメリカも欧州経済が安定化しないと立ち直れないことは確かです。
はやくユーロを解体して、各国の主権のひとつである通貨発行権と関税権を戻し、国境という安全弁を再構築するようにしてほしいものです。
いつまでも夢を見ていると、日本のサヨクのような反国家主義者に伝統を破壊されてしまいますよ・・・。

2011年12月9日金曜日

アメリカの良心か、フーバー長官のメモ


アメリカの歴史学者「ジョージ・ナッシュ」氏が、ハーバート・フーバー第31代米大統領の極秘メモを公開しました。
ハーバート・フーバー氏は、1929年から1933年までアメリカの大統領を務め、第二次世界大戦後も戦後処理に奔走、いわゆるフーバー委員会を構成し、アメリカの行政の効率化をやった人です。

ナッシュ氏は、フーバー氏のメモを、自らが書いた本「裏切られた自由」の中で引用しているそうです。
それは、1946年に訪日した時、マッカーサー元帥との対談のメモで、「日本との戦争は、対独戦に参戦する口実を欲しがっていた『狂気の男』の願望だった」というもの。

もはや「大東亜戦争」はアメリカに仕掛けられた戦争だったということは、日本・保守の常識となっていますが、アメリカ側から出版される本の中で、明確に述べられたのはめずらしいですね。
しかも、ルーズベルト大統領を「侠気の男」と言っていたことに、とても驚かされます。今もなお「ルーズベルト大統領は、第二次世界大戦の英雄」となっているアメリカの常識。それを覆す歴史書が出版されたことになるからです。

この本は「真珠湾攻撃70周年」に先立って出された本。そして日本の真珠湾攻撃については「在米日本資産の凍結など41年7月の経済制裁は、対独戦に参戦するため、日本を破滅的な戦争に引きずり込もうとしたものだ」とマッカーサーと語り合ったことがメモとして残っているのだそうです。
マッカーサー元帥も、このあと「ルーズベルトは41年夏に日本側が模索した近衛文麿首相との日米首脳会談を行い、戦争回避の努力をすべきだった」と批判しているとのことですから、まず嘘ではないでしょう。

アメリカ国民を戦争に巻き込まないことを公約として3期目の大統領選に勝利したルーズベルト氏のもとに、ナチスドイツの台頭で危機に陥った英国のチャーチル首相から「参戦の要請」が再三に渡ってきていたことは、周知の事実。
そのために参戦のきっかけ作りを、日本からの攻撃を使うことにしたルーズベルト大統領、そのために取った41年7月の経済制裁。
その背後に蠢く共産主義者の影。ルーズベルト氏の奥様、「エレノア・ルーズベルト」氏が共産党員だったことは有名ですね。

1948年にアメリカでは「ルーズベルトの責任-日米戦争はなぜ始まったか」(チャールズ・A・ビーアド著)という本が発刊されていた(幻の名著、なぜ幻だったのかよく考えましょう)とのことですし、この邦語訳が戦後60年以上を経て、やっと今月25日に出るそうです。

日清戦争がきっかけで崩壊した清国。その後に作られた満州国。日本が移民先とした満州国を狙って南下しようとするスターリンのソビエト。そのソビエトを阻止しようと送られる大日本帝国軍。
それを快く思わないアメリカ政財界が、中国利権を狙って日本に言いがかりをつけてきたのは、まあ当然の成り行きでしょう。それを利用して、アメリカ共産主義者と「狂気の大統領」が取った政策とは・・。
最後通牒「ハル・ノート」が共産主義者の作文だったことも、いまや有名なこと。
かくして真珠湾攻撃が行われたわけですが、フーバー氏は「真珠湾攻撃に関しては、ルーズベルトが対独戦に参戦する口実を作るため、攻撃を事前に察知しながら放置し、被害を大きくした」と指摘しています。

この真珠湾攻撃を受けてから、ルーズベルト大統領の演説は「宣戦の布告も警告も、また正当な理由もなく婦女子を含む一般市民が、空中からの爆弾によって仮借なく殺戮されている戦慄すべき状態が現出している。このような好戦的傾向が漸次他国に蔓延するおそれがある。彼らは平和を愛好する国民の共同行動によって隔離されるべきである」と言うものになりました。
かくして「真珠湾を忘れるな!」をスローガンに、ルーズベルト大統領はアメリカ軍を何故か欧州戦線に送ったというわけです。

いまだ「東京裁判史観(日本占領政策)」を信奉し、戦後の敗戦利得権を守ろうとする「社民党」や「日教組」の似非平和主義。そしてその陰で暗躍する反日日本人と三国人たち。迷惑するのは日本国民と親日国家の国民たち。
その論拠の土台が、アメリカ側からも崩され始めたように見えるのですけど・・・

2011年12月7日水曜日

プーチン体制に蔭りか、統一ロシア惨敗!



12月4日に行われたロシア下院選で、プーチン首相(前大統領)の率いる与党「統一ロシア」が大幅に議席を減らしてしまいました。 
それでも何とか議席過半数こそ確保したようですが、どうやらプーチン氏の支配が長期化することへの倦怠感と、汚職、貧富の格差などへの不満が、この投票結果に現われているようです。 

なぜこんな結果になったのか、それはプーチン氏の大統領選への出馬の影響という分析が出ているようです。 
今度プーチン氏が大統領になると、12年間もの長期に渡って大統領に居座る可能性があり、政治に対する有権者の疎外感が強まったという論評です。 

ロシア製海を見渡しても、現在のところプーチン氏の個人的人気はいまなお高く、大統領選で氏に対抗できる候補者は見当たらないようですし、メドベージェフ大統領は次期政権で首相に就くという「役職交代」を発表したことで、連邦中央の統制が効きにくい極東・シベリアの遠隔地や、高等教育を受けた人の多い大都市部に、プーチン離れが現れ始めたということ。 

ロシア経済は疲弊しています。景気浮揚も天然ガスの価格しか頼るものもなく、格差社会で国民の多くが苦しんでいるようです。 
ロシアを救済出来そうな政治家として、元石油王ホドルコフスキー氏がおりますが、現在は刑務所の中。プーチン体制によって、資金洗浄などで有罪とされ脱税罪なども乗せられて懲役14年の刑になっています。 
これがプーチン体制の権力維持の判決であることはロシア国民も周知のこと。当のホドルコフスキー被告も刑期言い渡し後、微笑を浮かべて肉親に手を振ったとか。 

それでもロシア国民がプーチン氏を支持する理由は、ロシア国民の「力強い指導者を求める指向」からきているようです。それを知り尽くしているプーチン氏、その演出の見事さ・・・ 
対するホドルコフスキー氏の知的発言は、インテリ層には受けても一般大衆には受けません。 
経済が疲弊する中、プーチン大統領はロシアの指導者として、ロシア復活を成し遂げることができるでしょうか? 

そして、このようなロシアの現状を日本の政治家はどのように受け止めているのでしょう? 
中共と、長い国境線を持つロシア。当然仲がいいわけはありません。日本にとって、対中共戦略では少しでも支援する国家が欲しいところ。北方領土の問題についても、このロシアの政治的状況をどのように利用するのか・・そういう感覚がないと国際交渉などできるわけもありませんね。 


日露交渉は、常にアングロサクソンの動きを注視しながら行う必要があります。すなわちアメリカと英国、そしてオーストラリアの反応には注意しなければなりません。 
しかし、米英は現在経済破綻の瀬戸際ですし、オーストラリアも輸出先の購買力低下でこれからはつらい時期です。 

エネルギー政策はアングロサクソンの最も得意とするところ。すなわち原子力をいましばらくは使いたいはず。 
太陽光発電の決め手、量子ドット完成にはまだ少なくとも30年はかかるでしょう。 
しかし日本は東日本大震災の影響でサヨク百鬼が息を吹き返し、原発がショック状態で動けません。 
そこで、そのための繋ぎとして、ロシアからガスをパイプラインで購入するという説得で、米英との交渉をするのはどうでしょうか? ガスは、北海道で電気にして日本全国に供給します。 
狡猾なロシアですから、日本側はメタンハイドレートの開発も進めながらの交渉。これによってサハリンと北海道を橋脚でつなぎます。もちろんロシアのプーチン以降を考えてのことですけど。(プーチン氏が大統領になっても、ロシア経済を浮上させることはできないでしょう。) 
この交渉を日中交渉のカードとしながら、東シナ海の国境線策定交渉に臨みます。 
アングロサクソンに対しては、エネルギー源が何であろうと、電気に変換して配分すること。EVの普及を進める社会体制を構築する・・・ということで手打ちをしましょう。 

忘れてはいけない日本経済の復活・・・現政権には無理でしょうけど、あと2年の辛抱・・・

2011年12月5日月曜日

F35の開発さらに遅れるもよう

日本の次期主力戦闘機として、完成が待たれるロッキードマーチン社を中心とした9カ国共同開発というF35マルチロール戦闘機。

しかしその試作機を1年間運用した結果、複数の場所から金属疲労の不具合が見つかったとのこと。
米国防総省の担当責任者、デービッド・ベンレット海軍中将は、この不具合について「ほとんどが小さなものだ。しかしまとまれば大きな負担になる」と述べ、開発計画を遅らせる方が懸命であるとの考えを出しました。

ステルスという基本コンセプトを重視した結果、その機体形状には従来の航空力学に反する部分もあるのでしょう。
戦闘機としては、さまざまな運動性能は不可欠。いまや昔の空中戦のようなドッグファイトはないだろうとは言うものの、実戦になればなにが起こるかはわかりません。
もし、ドッグファイトにウイークポイントがあるとなれば、敵はいかにしてそこに持ち込むかを考えるでしょう。ドッグファイトに持ち込むことは無くても、同様のストレスをいかに掛けるか、それが新たな戦闘技術になるかも知れません。
即ち、戦闘機は従来の能力は保持したまま、新しい性能、例えばステルス効果を付加しなければいけないわけです。

レーダー技術はすでに完成しています。もちろん敵側もそれを持っています。
あとは作戦で、どのように飛行機を飛ばし、いかに早く敵機を補足し、誘導ミサイルを発射するかが勝負。
ステルス性能とは、敵がこちらを発見する一瞬でも早く敵を発見しミサイルの発射が出来ればいいわけで、この一瞬を作る性能です。

ステルス機はF22で登場し、その性能を再評価してF35の設計基準としているはず。F22はアメリカ以外には販売しておらず、ステルス性能が若干劣るF18クラスが現状の各国空軍の戦闘機のようです。
F16がすでに使用限界に来ている日本の航空自衛隊。F18でしばらく繋ぎ、F35の開発の遅れを吸収すべきか、それともF16をもっと長期間使用してF35を待つべきか・・・
すでにステルス機の開発を進めている敵・中共を睨みながら、決断の時が迫ってきているようです。
ベンレット中将の意見で、F35の完成は2018年から、さらに2~3年遅れるかも知れません。

主権国家の領空を守る戦闘機。その目的は敵に制空権を取られないようにすること。
制空権が取られると、あとは国民がいつ爆撃されるかわからない状態になります。ミサイル防衛も不可能。そのための戦略が敵よりも優れた航空戦闘機を保持、運用すること。

F16の耐用年数は、部品が続く限りまだ大丈夫でしょう。また、F16は台湾やタイ空軍で2020年頃まで使用するようですから、部品は供給されるでしょう。
しかし、中共のステルス機の開発ピッチが早まるとそんなにのんびりとはしていられません。
その場合はF18準ステルス機を使ってでも東シナ海の制空権を確保しなければなりません。
ロシアもT50ステルス機をインドと共同開発しております。配備は2015年からということです。北方領土からさらに北海道への南下が懸念されますね。

戦闘機の性能が変われば、空軍の配備、作戦手法も変わるはず。当然スクランブルの掛け方もパトロール体制も変わるのではないかと思います。
F35の開発の遅れは、北方領土、尖閣諸島など多くの被侵略問題を抱える我が国にとって、大変な問題であることを、もっと認識すべきではないでしょうか。

2011年12月4日日曜日

まだ混沌の中にある世界経済の未来


金融工学という詐欺システムが破綻して、その付けが欧州先進国をがたがたにしてしまい、その再生へ向けての努力が現在も行われておりますが、いまひとつ決定打はでてきておりません、

そんな中、アメリカのガイトナー財務長官が欧州に飛び、6日からフランスのサルコジ大統領、イタリアのモンティ首相、ドイツのショイブレ財務相、欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁などと精力的な協議を行うことになったようです。

もちろん協議の目的は「ユーロ圏の体制強化に関する欧州各国の努力について、意見交換するため」ということだそうですが、本当はおそらく「オバマ政権の選挙活動」なのでしょう。
しかし、結論はすでに出ていて、結局ユーロという壮大な実験は失敗だったとして、その収束をどのように行うかという協議しか残されていないはず。

アメリカという国は、金融工学発祥の地ですから自らもその後遺症に悩んでいる国家。その再建をアジアの経済成長に求めるという流れがTPPに現れています。
ガイトナー財務長官は、このアジアの経済成長を欧州復活にも利用しようというプランを持ち、その根回しに欧州へ飛び立ったのではないでしょうか?

お金とは、自らを目減りさせて社会に貢献するもの。金融工学はそれを一気に目減りさせたものですから金融危機となりました。
一方の日本は、高齢化が原因なのかお金の目減りを極端に抑えて、お金の社会貢献度を低くしていますから、悪性デフレで産業が危機的状況に陥っています。
共に経済危機にあるのですが、内容はちょうど反対の性格を持っています。
ですからそれを相互に利用すればうまく行くのではないか・・・と思っても、そう単純にはいかない現実の厳しさ。

生産過剰で物価が下がりデフレになった・・・ようにも見えましたが、津波一発で需要拡大、日本の生産性はあっという間に需要を満たしてしまいました。結局物理的生産が一番強いことを見せつけます。
タイの洪水被害で、日系企業が壊滅的打撃・・などと報じて、あっという間にパソコンのハードディスクなどが高騰しますが、来年1月までにはタイ工場は復旧するとか。また自動車工場も4月までには正常な稼動状態に戻るそうです。
現在は日本の工作機械メーカーに特需が起きて、それでも間に合わせる日本物作り企業の底力を見せつけています。

このアジアの生産力を欧米経済の復興に利用しようと言うのが・・・TPPの目的だと思います。
その中心は日本。そして大儀とするキーワードは「中共の軍拡と性格的な暴力信仰」。
無政府統治状態にある日本なら、TPPを使ってどうにでも出来ると考えるアメリカ。その内容は眼を覆うばかりです。
野田政権が出した「TPP協定交渉の分野別状況」というレポートを見ますと、その対応の甘さにも驚かされますね。日本の社会システム(健康保険、医療システムなど)があらかさまに狙われていることをまったくご存じない様子。
これで交渉すれば、アメリカの言いなりになることは間違いないでしょう。

日本は、あまりお金(日本の資金)のことを気にせず、日本国民と政府機構とで作り上げている制度の維持を守ることが最も重要ではないでしょうか?
そのためには日本の歴史を使うことです。歴史と、それに裏打ちされた日本の美学と死生観。そこから発する日本の医療保険制度・・・歴史を持たないアメリカのウイークポイントを突くことがいいのではないでしょうか?(契約書を英語で・・は拒否しましょうね)
野田政権にはこんな交渉は無理でしょうかね。

しかし、欧米経済危機を支えるアジアの生産力という構図はしっかりとイメージしておくべきです。
欧米は、「欧米の優位性維持」という策略を持ってこのイメージを構築してくるでしょう。日本は「今こそアジアと欧米を対等な位置にすべく経済システムを構築する」というイメージで交渉をすることが必定。

金融工学的な、まやかしのシステムを排除し、基本的生産性をもって金融危機とマネーのあり方を交渉の土台に据えるべきではないでしょうか。

2011年12月3日土曜日

中共は世界に役立つことはしないのか


宇宙開発とか、ハイテク兵器の研究開発には余念の無い中共。しかし、気候変動問題に関しては自らを途上国として、他国への援助を欲しがります。
「共通だが差異のある責任」の原則を堅持する・・・とはどういうことでしょうか?
先進国には発展途上国に資金や技術供与を行う義務がある、とする考え方のようです。先に地球を汚したのは先進国だから?

先進国は、日本も含めて責任を取っているのですけどね。
核汚染も、福島第一原発災害で日本各地で放射能が検出されていますが、あのほとんどは、福島ではなく中共の核実験場から黄砂にのって飛んできた核のチリ、死の灰ではないでしょうかね。
昨年のデータと比較しなければならないけど、昨年はこんなにガイガーカウンターを皆さん持っていませんでしたから判らないのですけど・・・
その後始末もしているのです。日本は。

中共は、自国の公害をも考慮してか、先進国に資金や技術供与を行うようあらためて求めるよう求め、中共の立場をCOP17で明らかにするようです。
地球温暖化防止のための京都議定書以降の枠組みを先進国が決定することが喫緊の任務だとして、途上国に対する「十分な資金と技術供与」を確保する仕組みをつくる必要性を主張するようです。

中共は自らを先進国と言いたいのか、それとも途上国と言いたいのか・・・

中共が援助した途上国「インドネシア」。そこに援助で掛けられた、サマリンダのマハカム川に架かるインドネシア最長のつり橋「クタイ・カルタヌガラ橋」が、11月26日に轟音を立てて崩壊したそうです。
橋を走行中だった乗用車や歩行者らが川に落ちて、今も捜索が続いているようですが、40名を超える死傷者が出たようですね。

この橋は華人お得意の模倣橋。アメリカのゴールデンゲートブリッジをまねて、2002年に中共の支援を受けて建設されたつり橋。全長は710メートル。
いくらなんでも10年で崩壊とは・・・ユドヨノ大統領は関係者に事故原因の調査を指示したとのことですが、手抜き工事か、設計ミスか・・・

もうだいぶ前になりますが、「もはや日本から学ぶべきことは何も無くなった」と叫んでいた中共国民。しかし、軍事技術に関しては今だ日本からの不正援助が必要なようですね。
ミサイルの誘導装置など兵器に欠かせない半導体を作るためのプログラムが組み込まれた製造装置を、品川にある電子機器販売会社を経由して入手していたようです。

神奈川県警などが外為法違反という罪状(スパイ防止法がないからですよ)で強制捜査に乗り出す方針を固め、29日に同社本社などの関係先の家宅捜索を行ったとか。
どうも昨年あたりから、中共への不正輸出が行われていたようで、おそらくアメリカからの垂れ込みで強制捜査となったのでしょう。

中共側は、不正輸出された製造装置で作られた半導体でステルス戦闘機などのハイテク兵器を作っているようだとか。これで日本の領土を侵略するのですね。
さらに日本側の技術情報を入手しようとしていた形跡も見られるそうです。

ハイテク技術を盗むために使われるのは、サイバー攻撃だけでなく、日本からの不正輸出された製造装置をも使っているのですね。

気候変動問題などは、表側から技術援助を要求し、裏側では軍事技術を盗み出す国家、中共。
いまだに技術などは「金さえ出せば」買えると思っている不心得国家。
人類規模での懲罰が必要なのでは・・・

2011年12月1日木曜日

クリントン国務長官、ミャンマーへ


クリントン米国務長官がミャンマー(かつてのビルマ)を訪問しました。
それに先立ち、日米両政府は対ミャンマー政策をめぐり、連携強化を進めるための協議を、来月行う段取りもついたようです。
日米共通の敵「中共」に対して、地政学上の要衝にあるミャンマー。そのミャンマーが、かつては関係の深かった中国から、一定の距離を置く姿勢を見せ始めております。
軍事強化を際限なく進める中共、そして漢人を移植し、身勝手な理屈をつけて領土侵略を行う中共の怖さが、ミャンマーにもやっと理解されたのでしょうか?

訪米するのは民主党・玄葉光一郎外相。日本がミャンマー支援を重視する理由は、同国が天然資源が豊富であることもさることながら、やはり「地政学的に重要な位置にある」ためだと、玄葉外相の弁です。

米中有事の場合に、マラッカ海峡でアメリカ軍と中共軍が戦闘状態に入った場合、中共は陸路でエネルギーを運搬しようとするでしょう。
その陸路にミャンマーがあります。ミャンマールートは1990年代から中共が構築してきた原油輸入ルート。そのためにミャンマーにはずいぶんと気を使ってきた中共です。
しかし、経済的に中共の優位性が出てくると、ミャンマーに対し高慢な振る舞いが目立ってきたのではないでしょうか?
華人の侵略意図を読み取ったミャンマー軍事政権のすばやい対応は、アウン・サン・スー・チー女史の解放と民主化の促進。これがアメリカへのメッセージになります。

そして11月30日、クリントン米国務長官はミャンマーの首都ネピドーに降り立ちます。
これから、民主化へ向けた具体的な行動プランを聞き、北朝鮮とミャンマーとの協力関係に対する懸念をいかに払拭するかをまとめ、ミャンマーの核兵器開発疑惑を晴らす必要があるわけです。

その後、日米協議の場では日本の経済援助をどのように行うかが話し合われるはずです。
日本は中共への経済支援を中止してミャンマー支援に回せばいいだけです。日本の問題は常に国内に居るサヨク分子。売国勢力(中共に媚びる政治家たち)をいかに扱うかだけ・・でしかないでしょう。

先日、ブータンの国王夫妻が訪日されました。表立っては発言できませんが、明らかに「中共の脅威から助けてくれ」という切実な訴えだったはず。
民主党議員の誰が晩餐会に出席しなかったか、それを見れば「中共に媚びる政治家たち」のプロフィールは判りますね。

ブータン、バングラデシュ、ミャンマー、タイ、そしてカンボジアとベトナム、フィリピン・・・台湾。
こうして日本が繋がります。尖閣諸島防衛は、もはや日本だけの問題ではなく、これらの国々にとっても重要な意味を持ってきます。
東シナ海と南シナ海が、こうしてつながります。中共の「真珠の首飾り」に対する、「自由と繁栄の弧」を創出する政治的努力。
その第一歩がクリントン国務長官のミャンマー訪問ではないでしょうか。

民主党・野田政権が増税路線に踏み切ったのは、財務省の言いなりとの論評がありますが、もしかしたらアメリカの圧力なのかも知れません。もちろん、それは戦費調達という目的のための・・・・

2011年11月29日火曜日

中共、いよいよ国境画定問題として尖閣領有を・・

太平洋の覇権確保に向けて列島線を破りたい中共。
財政再建問題で動きが止まったアメリカを見て、チャンスと踏んだのでしょうか、日本に対して国境線画定問題として提案してきました。

これは、「国連海洋法条約に基づく東シナ海の日中境界画定に関する協議」として、2003年末から中断しているもの。
中断の理由が小泉元首相の靖国神社参拝だったことは記憶に新しいところですね。
その後、国民を騙して政権を取った民主党。その低レベルな外交技術を見越してか、アメリカの低迷もあって「今なら取れる」と思ったのでしょうか?

内政干渉で勝手に中断しておいて、今度はチャンスだから再開しようなどという、まことに勝手な中共です。まあ、国際交渉などというものはこんなものでしょうが。

それにしても、民主党・野田政権の外交下手はすぐに世界中に知れ渡ってしまったようですね。
韓国では従軍慰安婦などが再燃し、ロシアは北方領土の軍事力強化と、なめられっぱなしです。尖閣諸島では、「がんばれ日本全国行動委員会」という民間団体が、漁船を連ねて実行支配漁を行っています。
台湾の馬政権も、「尖閣列島は日本の領土」と、歴史的事実があったことから暗に認めたようです。

このように、尖閣諸島周辺海域が、このままだと日本領として確定してしまうことを恐れた中共なのか、化と言って戦争を仕掛けるにはポリシーが許さないのか、結局中断させたままだった「国連海洋法条約に基づく東シナ海の日中境界画定」という話し合いの場の再開を求めたようです。
当然この問題には、東シナ海ガス田交渉も含まれてくるため、この問題に対する交渉再開も中共政府内部で検討されているとか。

中共国内は、そのマスコミの影響もあって、野田政権が南シナ海の領有権問題に口出ししてきたと報道され、華人の反発は強くなっているそうです。
それでなくても中共国内は騒乱状態で、民主化を求める国民が盛んに政府攻撃(論壇で)を行っていることが日本にも伝わってきています。

アメリカ民主主義の批判が中共の国際情報紙「環球時報」に出ています。
赤字削減協議の決裂は、「米国式民主主義の問題点を露呈させた」として、「米政府は今、二重の政治信用危機に直面している」とか「政治家が選挙など自らの政治ゲームに明け暮れ、(米国債の)投資家たちの利益を守ろうとせず、世界中の不満を買った」、そして「政治と金融のエリートが一緒になって納税者からお金をとろうとすることに一般民衆が不信感を膨らませている」などとし、「米国式の民主主義は限界を迎え、政府の行政能力は低下している」と指摘、なかなか手厳しくも当たっているから仕方ありませんね。

しかし、そのアメリカの購買力低下で一番ひどい眼に合うのが中共。
中共の貿易黒字は対アメリカだけで、他の国に対する貿易はほとんどが赤字です。
世界経済を牽引できる国としての中共は、まもなく終わりになるのではないでしょうか?
その危機を隠し、生じる不満の捌け口が日本。尖閣諸島の領有権は、この話し合い決裂で戦争になる可能性も含んでいるようですね。
尖閣諸島を守るためには、日本国民は戦争する覚悟も出来ていること、野田首相は心に留めて、交渉に臨んで欲しいものですね。

先ず日本の漁船団が尖閣周辺で漁業を行い、そこに中共の漁船が体当たりし、海上保安庁が逮捕し、取り返しに来た中共の軍艦に対して、自衛隊が出動する・・・という段取りでは・・・ないでしょうか?
 

2011年11月28日月曜日

いよいよ台湾の総統選挙、策謀する中共の魔手

太平洋に出ようとする中共。その前に立ちはだかる「ロシアの樺太」「日本列島」そして「台湾」。
ここを打破しようと、沖縄への介入を続ける中共ですが、もうひとつの突破口が台湾。国民党にてこ入れをして、現職の馬総統を担ぎ上げましたが、その4年ももう終わり、再び総統選挙の年がやってきます。

このところ政権奪還を目指す最大野党・民主進歩党(民進党)の蔡英文主席が支持率を伸ばしておりますが、当然それを不快に思っている中共。
表面上は「台湾の選挙に介入しない」との立場を強調しておりますが、中共国内でビジネスを展開している実業界に働きかけて、国民党支持を訴えています。
中共の場合、訴えるとは「もし民進党が勝ったら、その時はどうするか判っているな!」というような恫喝なのでしょうね。

日本で民主党が政権を取ったときも、中共国内にビジネス展開をしている日本企業への圧力を持って、財界をすべて民主党支持に回した結果だったことは記憶に新しいところです。
日本の場合は財界だけでなく、マスコミまで動員しての反自民旋風。その結果がどうだったかは現状の日本を見れば歴然としています。

今回の台湾総統選挙での中心テーマは、「1992年コンセンサス」。
これは、1992年に行った中共と台湾は大枠で「一つの中国」を確認するとした合意の通称です。
これを国民党に押し付け、「『92年コンセンサス』の否定を容認しない」「両岸関係の後退を容認しない」などと中台関係の将来について、王毅・国務院台湾事務弁公室主任が、重慶で開かれた台湾ウイーク開幕式で述べました。

当然、民進党・蔡英文候補は「92年コンセンサス」の存在を否定して、台湾独立を示唆しております。
それだけで支持率が上がるのですから、台湾の普通の国民が民進党の考え方を持っていることは明白なこと。だからこそそこに中共の焦りがあるのでしょう。
日本でも、小泉政権の支持率の高さは、単に中共に反発したことだけでしたから、アジアの多くの国民は中共を嫌っていることは間違いないでしょうね。

そこで中共は、胡錦濤国家主席や賈慶林全国政治協商会議主席も今月に入って「92年コンセンサス」の重要性についての発言を繰り返しています。
そんなもの中共にとって重要なだけで、世界にとっては百害あって一利なし・・なのに。

また、中共に滞在する約100万人の台湾ビジネスマンに対し、中共当局は親中的な台湾人組織を通じての投票参加を求め、「馬総統のために一定数の票をまとめれば、中国での商売で便宜を図る」と直接言われたと話すビジネスマンもいるということです。

このような台湾の総統選挙。馬氏と蔡氏の一騎打ちの様相でしたが、ここでさらにもうひとつの野党「親民党」から候補者が出てきました。
「宋楚瑜」主席という人物。親民党は当初、国民党と協力関係にあった政党。彼がどいういう立場を取るか、それがまだ判りませんが、馬氏の票を食うであろうことは確かなようです。

総統選挙は来年1月14日。来年になるとすぐに行われます。

広大なマーケットの幻想を使って、日本、台湾のビジネスを呼び込んだ中共。しかし、その中共経済もバブル崩壊の足音が近づいております。
もしかすると、台湾を必要としているのは大陸・中共の方で、台湾にとっては「バブル崩壊後の中共」はやっかいものであって不要な市場となるのではないでしょうか?

21世紀はアジアの世紀。しかし、そこに中共は不要。
日本、台湾、インド、タイ、ベトナムなどが世界市場を支える原動力になるべきです。欧州の長期停滞は避けられません。宗主国との立場を逆転させるチャンスでもあります。
アメリカは、対中の用心棒として日米同盟のもとで協力してくれればいいのです。すぐ中共と手を結ぼうとする危険な用心棒ではありますけどね。

ともかく、台湾の総統選挙から新たな時代が始まるように祈念しております。

2011年11月27日日曜日

欧州経済、長期停滞・・不可避

ブッシュ・アメリカが行った戦争。アフガニスタンとイラクの攻撃は、アメリカの超ハイテク兵器の実戦場として、効果を果たしました。
現在も無人機などの実戦配備が続き、アメリカの兵器のレベルアップが進んでいます。
そのハイテク兵器の欠点、利用するのに莫大な経費がかかること・・・・

ブッシュ・アメリカが行った戦費調達の手段、「サブプライムローン」。信用度の低い債権と、信用度の高い債権を混ぜ合わせた金融商品で、安全と高利回りの両方を実現した、新しい資本主義。
金融工学と銘打った詐欺商品。もとは日本の土地バブルを見て考案されたとか言う「まがいもの」。
結局は高利回りの影で、膨らんだ借金は、やがて金利が金利を生んで返済不能状態に・・・

この債権を買ったのが欧州、アメリカ、などの資産家、企業、そして政府。最初は調子の良かった利回りも、やがて借り手の破産で返済不能になり、利回りが焦げ付き元金も消滅・・・というのなら、欲張りすぎて地獄に落ちた寓話として終わるのですが、今回の場合は世界中の企業資金とか年金保険なども絡んでいますから大変です。

経済学の博士たちが、どうしたらいいかのかを考えてはいるでしょうけど、金融工学という詐欺商品をたっぷり買い込んだ欧州が、そう簡単に立ち直るとも思えません。
もともとEUを一人で背負って立っているドイツ(つまりメルケル首相)がどうするか、そこに世界が注目しています。まあ無理でしょうけどね。

欧州の長期低迷に対して、アメリカの方は危機回避に向けてTTPで国内雇用を盛り上げようと必死です。
EUが、共通通貨という実験で大失敗したのは、通貨の国境を無くした為です。主権国家の主権のひとつが通貨発行権。それを無くしたことで関税も無くなり、それが国家間の経済格差の壁を崩したために起こった悲劇です。
言わばグローバル経済の幻想を実現した結果だったのではないでしょうか?
それをTPPは再発させようとしているように見えます。関税を取っ払ってしまえば、貿易がもっとスムーズになるという幻想。そしてそれを国内の雇用創出につなげようという戦略のようですが・・・無理でしょうね。

せいぜい駄目になるアメリカの同盟国をも引きずり込むだけ、という結果になるだけではないでしょうか?
野田首相には、そのような論点でアメリカと交渉してほしいですね。

さて、世界経済をこれまで牽引してきた中共ですが、住宅バブルの崩壊は思わぬところから始まりました。
為替差益の怖さを日米関係で勉強した中共。
アメリカがドルを刷りまくってドル安にし始め、人民元が相対的に高くなることを恐れて人民元も刷りまくり、その刷った通貨の裏づけを「買い手のない住宅建設」に向けて見せ掛けの経済成長を作り出しておりました。
しかし、日本と異なり輸出依存度が高い経済で内需を喚起したことでインフレを招き、格差ゆえの暴動が多発。
あわてた政府が今度は引き締めに動いたため、中小企業の経営が悪化。民間銀行の無い中共で資金需要が発生し、高利貸しが儲かる社会になって・・・
海外投資、及び住宅バブルを構成していた金満資金が高利貸に資金を提供するために住宅を叩き売ることから、住宅バブルが崩壊し始めました。

高利貸は、返済リスクがあるところに貸すので高利なわけです。
今後中共の中小企業がそのお金を返済出来るかどうかが問題です。中共の製造業は、欧米の市場に輸出することで成り立つ企業群。
その欧米が緊縮経済になりますから輸出は大打撃。そうすれば返済は焦げ付きます。
結果的にはデフォルトが多発。中共の場合はスタグフレーションになる可能性が大きいのではないでしょうか?

経済の破綻は戦争への序曲。軍隊が戦争を始めるのではなく、自暴自棄になった国民が、戦争を示唆して始まることは歴史的現実です。
戦えば戦争、戦わなければ虐殺・・・歴史は繰り返されるのでしょうか?

2011年11月25日金曜日

中共の空母、開発の壁

アメリカに対抗して、中共はその潤沢な経済を背景に空母の建造を行っています。中共のやり方は、まず作りたいと思う完成品を買って、それを模倣し、自国で使ってから外国に売るという方式で、軍事用品も同じらしいですね。

まず、ウクライナから空母「ワリャク」を購入し、時間を掛けて内部を調査し、アメリカに留学しているスパイなどから米軍の情報を集め、わからない部分を埋めて作っていくやり方。
眼に見える部分の模倣だけなら簡単ですが、そこに詰まったノウハウはなかなか理解出来ないようですね。
「ワリャク」は2011年8月に試験航行を行い、10月の国慶節に就役との見込みを伝えていましたが、今になっても就役していないようです。

どうやら、艦載機の着艦に不可欠な機体制動用ワイヤー(アレスティング・ワイヤー)がうまく行かないようです。
もちろん、それはロシアから購入する予定だったのですが、ロシアがそれを断ったということです。
理由は、ロシア製戦闘機「スホイ33」を、契約違反コピーをして艦載機「殲15」を作り、それをロシアが止めろといっても聞かずに他国へ売りこんでいること・・に対する報復だということです。

自国で作ることは当分出来ないはずです。このワイヤー開発に何人のパイロットが命を落としたことか・・・
そしてワイヤーのノウハウは眼には見えません。しかもワイヤーは維持・メンテナンスが欠かせず、それをサボるとすぐに事故となります。

航空母艦に着艦する場合、パイロットはアフターバーナーのスロットルを全開にします。つまり離陸字と同じ体制で着艦するわけです。
これはワイヤー架けを失敗した場合、すぐに離陸することで事故を防ぐためです。
常に軍事パイロットは、タッチアンドゴーの訓練をしていますが、それもこのような事故を防ぐための訓練ですね。
ちょっとでも訓練を怠ると、死亡事故に直結します。ですから基地では常にこの訓練を怠らないわけで、それが地域の騒音被害にもなっているわけですけど・・・

そこでこのワイヤーですが、ここに掛かる重量は発艦時のパワーが掛かることになります。どのくらいの荷重かは軍事機密でしょうけど、約97トンとの記述がありました。
ちなみに、クレーンで吊り下げるワイヤーですが、40mmΦ(一番太いもの?)でも13トンちょっとの荷重までしか吊ることができません。
ワイヤーを太くすれば、今度は自重が重くなり、思うように荷重を増やすことは出来ないようです。

艦載機の着艦時のアレスティング・ワイヤーは、クレーンのワイヤーとは異なるのでしょうが、何人ものパイロットの命を使った設計情報は、そう簡単には入手できないでしょう。
必要なものは、ワイヤーの丈夫さだけではなく、フッキングしたあとの、ワイヤーの引っ張り方で速度を急激に落としながらも、ワイヤーに掛かる荷重をコントロールし、パイロットの身体に掛かる減速加速度もコントロールするようなダイナミック制御を行うソフトウエアの開発です。

見えるところ以外は、独自開発が必要であること、華人の設計者は今、いやというほど感じていることでしょう。
そして独自開発ともなれば、パイロットの命と引き換えにしなければ得られないデーターが山ほど必要になるはずです。
それが出来ない日本が作った空母「ひゅうが」、「いせ」はヘリコプターの発着艦だけです。(だから空母型護衛艦と言うわけですね)

さて、中共の空母はいつ就役するでしょうか?

2011年11月24日木曜日

FaceBook上の暗黒国家に民間銀行が出来るか?

ミラノ大学とFacebookの共同研究が行われ、「六次の隔たり」が「四次の隔たり」になったという記事が出ていました。
「六次の隔たり」とは、一人の人間が6人の友人を紹介し、その一人づつも6人の友人を紹介すれば、世界中の人々と間接的な知り合いになれるという仮説で、ソーシャルネットワークの発展を予見する仮説でした。

しかし、今回の研究によりますと、4人の紹介があれば世界中が繋がるという結果が出てきたということです。
そこでマルチ商法がソーシャルネットワークを合体して、民主党・山岡賢次氏の好きなネットワークビジネスになるという妄想も生まれるわけですけど・・・

今回の研究では、296名を被検者として、特定の個人に葉書を送るという実験を行ったとか。その際、使用するのは既存の人脈のみで、これを受け取った人がさらに知り合いに送るという形で、指定された個人に葉書が届くかどうかを調べたということです。

その方法は、「同封した写真の人物はボストン在住の株式仲買人です。この顔と名前の人物をご存知でしたらその人の元へこの手紙をお送りください。この人を知らない場合は貴方の住所氏名を書き加えた上で、貴方の友人のなかで知っていそうな人にこの手紙を送ってください」という文面の手紙をそれぞれに送ったということ。
何だか「幸福の手紙」みたいな実験をしたようですね。
この結果、26.25%の手紙が株式仲買人に戻ったと言うことで、その友人経由の平均人数は5.83人だったということ。6名よりも少し小さくなっていたようですね。

これを「スモール・ワールド実験」として、こんどはFaceBookが7億2,100万人にのぼる登録者全体を対象とした個人の関連トレースを行ったようで、その結果を世界地図の上にプロットして出来上がった画像が産経のサイトに出ていました。
そして、そこにはユーラシア大陸のロシアと中共の部分が真っ黒(即ち誰もリンクしていない)になっておりました。まさに暗黒の国家という図です。

この世界中から隔離されている国家のひとつ、中共。
そのリンク切れのせいではないでしょうけど、中共で新たなる異変が発生しているとか。石平氏の論文が語ります。

インフレを抑止するために行った金融引き締め政策。しかしインフレが収まることはなく、その変わりに中小企業の資金繰りがきわめて深刻になり、結果「闇金融事業」が蔓延するはめになってしまいました。この資金源は海外へ投資していた中華の不動産マネーです。
社会主義がうまく行かない基本的矛盾。国家経済が発展すればこうなることは必然で、だからこそ自由資本主義でなければダメだという理由でもあります。

そしてついに、中国人民銀行(中央銀行)の責任者が「民間金融」の「合法性」と「正規金融への補助的役割」を認め、中央銀行として民間金融の存在と活動を容認する姿勢を示したということです。
中共経済は6割が中小企業で支えられているわけで、そこに闇金融が高利貸しを始めれば、政府の抑制が効かないまま6割が借金漬けになってしまいます。
しかし、もはやこの「闇金融(高利貸)」を一掃するようなことは政府もできません。

中国共産党は、ついに金融までも民間に明け渡すことを余儀なくされています。そして一旦民間金融を認めれば、次にくるのは金融の開放、即ち国際金融を受け入れろという圧力。
それを避けるために奇妙な規制法を設ければ、それが災いして金融不安が発生することは間違いなしです。

その次には、国家資本以上に強くなる民間金融に、国家事業が乗っ取られる可能性も出てきます。地方の道路、鉄道、空港など、民間金融との結びつきが強くなることは必定。
それを制御するのは、鉄砲か、それとも民主主義か・・・

中共の一党独裁の崩壊、いよいよ大詰めという感じですね。

2011年11月23日水曜日

北朝鮮、拉致と人権問題決議をすべて拒否

国連総会第3委員会は北朝鮮に対して、北朝鮮に対し、外国人拉致問題を早急に解決するよう求める決議案と、拷問などの人権侵害行為も早急に中止するよう求めた議決を採択しました。
ただし、このような北朝鮮に対する議決はすでに6回目であることも事実。即ち、まったく北朝鮮は人権とか拉致に対しては解決させようなどという気は無いわけです。

11月22日なされたこの議決に対して、北朝鮮代表団は同日、決議案について「すべて拒否する」と表明しました。
その理由は「決議案が言う人権侵害などない。これは人権の政治問題化であり(北朝鮮に対する)敵対姿勢の宣言であって、純粋な人権とは関係ないものだ」ということです。
これに対して「本会議でも国際社会が北朝鮮の人権状況改善のため強いメッセージを出すことを望む」と述べたのは、日本の西田恒夫国連大使です。

最近、横田めぐみさんの件で脱北者から「北がめぐみさんを返せないのは、韓国航空機爆破事件の真相がばれるからだ」という発言がありました。
田口八重子さんが、この爆破事件の犯人である金賢姫の日本人化教育の教育をさせられたことは、金賢姫氏の口から明らかにされております。
そして田口八重子さんと一緒に生活していた人物が横田めぐみさんだったようですね。横田めぐみさんもまた、この爆破事件の真相をかなり知ってしまったのでしょう。

爆破事件の真相とは、ようするにこの民間機爆破の指令をだしたのが「金正日朝鮮労働党中央委員会総書記、朝鮮民主主義人民共和国国防委員会委員長、朝鮮人民軍最高司令官、朝鮮労働党中央軍事委員会委員長」であるということでしょう。
これは即ち、この爆破事件は北朝鮮が国家を上げて実施したテロ事件ということであり、それが白日の下に発覚すれば、北朝鮮そのものが瓦解するという恐怖があるからでしょうね。

北朝鮮政府からすれば、この事件にかかわった人物がすべて死亡すれば、やがてうやむやになって行くだろうという考え方なのでしょう。
しかし首謀者が金正日氏であり、現在の北朝鮮では彼を神格化しようという動きもあるようですから、拉致問題の解決が困難を極めているのだと思います。
そして国際社会にとって、このような犯罪国家をこうして延命していくことは大変な問題だと思います。

国連総会第3委員会は、このよう議決をどういう目的で出しているのでしょうか? 本当に解決する気があるとは思えません。この問題は、韓国航空機爆破事件の首謀者の逮捕ということが実現しなければ解決しない問題であり、それが北朝鮮国民を苦しめている元凶であることも判っているはず。
しかし、腰が据わっておりません。ロシア、中共などの北朝鮮を用語する16カ国への気遣いでしょうか?

どうせなら、脱北者を受け入れる場所を作って、北の半数以上の国民を受け入れ、国家奪還の闘争訓練を行うなどの積極的関与がなければ、朝鮮人だけではどうにもならないのではないでしょうか?
上記のような政治交渉で北朝鮮を意に従わせることは出来ますまい。残された道は、北朝鮮国民の過半数を集めて戦わせることしか、解決の方法はないのではないでしょうか?

そして、拉致被害者の奪還は日本国民が行うべき問題のはず。どんなに犠牲者が出ようと、国債社会からの反発があろうと、それは国民の義務、責任ということです。
アメリカに援助を依頼することは良いのですが、借りを作るような援助をさせるべきではありません。

国連の対北朝鮮決議で、国際社会も困っていることは判りました。しかしこれは国際社会が日本の再軍備を認めたことと受け取るべきではないでしょうか?

2011年11月21日月曜日

尖閣列島の魚をブランド商品にする

がんばれ日本全国行動委員会(代表:田母神俊雄元空幕長)が、尖閣諸島沖に漁船団を組織し、東シナ海の日本領海で漁業を行い、その魚を国会議員に振舞いました。
こういう記事は絶対にマスコミには登場しませんが事実のようです。魚は11月15日に参議院会館内で、刺身とかお寿司にして自民党、民主党の議員達、サヨク的でない文化人などが試食したということです。
評判は上々で、尖閣ブランドの魚(おそらく関あじの成功を考慮しているのでしょう)として流通させられないか、という意見まで飛び出したそうですね。

沖縄県の先島の漁民達にとって、尖閣周辺の一部海域には、そうとう良い漁場があることを知っていますが、そこまで行くと燃費が数万円となり、しかも中共の漁船などがうろついていて危険極まりないので、費用対効果という面でなかなか漁に行けないそうです。それをいいことに、中共の漁船が同海域に不正侵入して荒稼ぎをして行くとか。
そして中共は、「尖閣諸島は中共の不可分の領土・領海であり、それは昔からそうであった」などと言いつつ、訳の判らぬ石碑を海底にぶち込んでおります。きっと歴史の証拠を捏造しているのでしょう。
こんなことですから、中共の漁民はますますつけあがり、その挙句が昨年9月の尖閣諸島の衝突事件でした。

衝突事件では民主党・菅内閣の「日本国民に対して不誠実な対応」により、中共の予想を混乱させ、しかも海上保安庁の一色正春氏の「衝突ビデオのインターネット公開」によって、世界中にその違法ぶりを見せるという事件に発展し、しかもオバマ・アメリカが「尖閣諸島は沖縄と一緒に日本に返還した領土である」とまで言われてしまいました。

自国内に内乱要因を抱える中共政府は、仕方なく尖閣諸島周辺海域での中共漁船の操業を禁止するような処置を取り、漁業監視船を海域に張り付かせました。

尖閣沖での漁業が出来なくなった中共の漁民達は、極東沿海地方沖の日本海内のロシアの排他的経済水域での操業を行い、そこでロシア国境警備隊に追い払われると、韓国南部・済州島北方にある楸子島沖で操業を行い、韓国海洋警察の警備艦に拿捕されたりしております。
この楸子島沖の拿捕では、中共の漁船が警備艦の回りを取り囲み威嚇行動をしたと言うのですから、中共漁民の違法操業振りは東シナ海、日本海などで、だんだん激しくなってきたようです。

そんな中での尖閣周辺での漁業、大変な危険が伴っています。
中共は、軍事戦略の面からも尖閣諸島は奪取したいところ。しばらく時間を置けば、冷めやすい日本国民のこと、すぐに尖閣の問題など忘れてしまうだろう・・と考えていたようです。
そこに日本の漁船団が操業を始めてしまったということです。ですから大変な危険がともなっていることは確かですね。

日本と中共が、ともに主権を主張する海域。すなわち戦争状態にある海域です。そこに、先島諸島の漁船団と言っても、それを指揮するのは元航空幕僚長である田母神俊雄氏が率いる「頑張れ日本全国行動委員会」なのです。

日本政府は現在民主党という素人集団で、現実には無政府状態。単に増税とTPPという国民をないがしろにした政策だけが動いているだけです。
中共政府は「そんな状態で日本は戦争しようというのか!」と恫喝してきます。

南シナ海を巡っては、アメリカと中共の話し合いが平行線。「外部は干渉してはならない」と恩家宝首相が言えば、「われわれ全員の問題。米国は多大な関心がある」とオバマ大統領。
2国間交渉による解決を主張する中共と、多国間協議の枠組みでの解決を目指す米国の激しいやりとりが続いています。

これが戦争であり、国際政治であること、日本国民はしっかりと認識すべきでは・・・

2011年11月19日土曜日

オウム真理教元幹部、中川被告に死刑確定

坂本堤弁護士一家殺害事件、松本サリン事件、地下鉄サリン事件と、多くのテロ殺人を行ってきたオウム真理教。 その幹部であった中川智正被告(49歳)の死刑が確定しました。(上告棄却)
これでオウム事件の被告は12名が死刑となります。あとは同じく元幹部の遠藤誠一被告(51歳)の上告だけが残っていて、その判決は今月21日になされるそうです。

さて、18日に死刑が確定した中川被告ですが、弁護人を通じて短歌を発表しております。
1)「恐ろしき 事なす時の 我が顔を 見たはずの月 今夜も静(さや)けし」
2)「りんご樹を この世の隅に 今植える あす朝罪で 身は滅ぶとも」
3)「遺(のこ)しおく その言の葉に 身を替えて 第二の我に 語りかけたし」
というもの。

中川被告は覚悟は出来ているようで、このオウム事件について次のように語ったとか。
「オウム真理教関連の裁判全体に関しては残念に思っていることがあります。 どうしてあのような事件が起こったのか、必ずしも明らかになっていない。事件の動機や背景が、少なくとも事件を知らない世代の方が分かるような形では記録として残されていないと思います」

これが判るまで延命させて・・と言うわけでもないでしょうけど、素直な心境かも知れませんね。
ただ、このようなことはすでに解明されているのではないでしょうか?
ようするに閉ざされた空間が作り上げられると、このような事件に発展するものなのですよ。それが理解出来ていない中川氏が、このような事件の首謀者になってしまったというだけのこと。

オウム真理教という、麻原彰晃・本名:松本智津夫(まつもとちづお)が作り上げた閉ざされた集団の中で、言語の造語機能がゆがんで働き、外界からの阻害に対して自己正当化を行う言葉が出てきたのでしょう。
あとはその言葉を具現化するために積み重ねた犯罪です。
閉ざされた集団とは、閉ざされた言語空間ということです。

オウム真理教の前には赤軍派の「総括」という名目での虐殺事件がありました。死刑判決後に獄中で病死した「永田洋子死刑囚」が首謀者だった事件で、赤軍という閉ざされた集団の中で起こった事件でした。
これも同じ原因だと思います。

共産主義の活動家もまた、保守の厚い壁にぶち当たり阻害され、まだ社会の中で未熟な若者(あるいは子供)を集めて閉ざされた集団を作ります。共産主義活動が「カルト教団」と同じように振舞う理由は、閉ざされた集団は同じ状況を作り出すということの証明でしょう。
人間社会とは、基本的には最初は閉ざされた集団を作るものなのです。その集団がぶつかって、何らかの方法で融合し、これを繰り返すことが人類の歴史であり、現在まで続く国家の歴史は、このような歴史になっているはず。その歴史の教訓から学び取ろうとする発想(人類の叡智)が保守の発想というもの。
歴史を否定し、基本からやり直そうとするのが革命思想で、現在は「設計主義」と言うのだそうですね。
これで大失敗したのがソビエト連邦。だいたい共和国という体制は「設計主義」で出来ています。こういう国家はカルトと同じような振る舞いをします。「集団がぶつかって、何らかの方法で融合し、これを繰り返す」という歴史的経験が少ないからでしょうか?

「閉ざされた集団」を開くには、その集団にとって大変な危険を伴います。ですから「カルト集団」は外部から人を呼び込む場合は、なんらかの儀式(イニシエーション)を行います。こうして閉ざされた集団をまもる訳です。
歴史ある「カルト集団」は、密教とか秘儀などと称しますが、歴史のない「カルト集団」は犯罪的行為をやってしまうのではないでしょうか?

これがオウム真理教の犯罪の分析で、中川死刑囚の疑問の答えだと思います。
やってしまったことの責任は取らなければなりません。
しかし、民主党の法務大臣は執行命令書に印鑑を押せるでしょうか?

民主党自体が、設計主義でカルト的ですからね・・・

2011年11月18日金曜日

国民総幸福の国王、最小不幸の日本を訪問

ブータン王国のジグメ・ケサル・ナムゲル・ワンチュク国王(31)夫妻が国賓として日本を訪れました。
この国王、世界の経済的窮乏が産業社会の問題点の表出であることを知っているのか、ブータンの国民をすべて幸福にするとの「宣言」を行った方です。
ご存知のように、日本の前首相は国民をもって「最小不幸」の社会にしようと「宣言」された方。

そのためか現在の日本国民は皆、「小さい不幸」を背負い込む社会になってしまいましたね。
ブータンの国民はさぞ幸福なことでしょう。賢い国王と美しい王妃に守られていますからね。

この国王、他国の不幸にはとても心配され、東日本大震災発生翌日、犠牲者の霊を慰めようと自ら寺院で法要を営んだとのこと。
そのことに対して、皇太子殿下が感謝の意を述べられ、天皇陛下からのお言葉「国王ご夫妻をお迎えできず、残念に思っています」との意を伝えられました。
国王も「陛下の速やかなご回復を願っています」と見舞いの言葉をお述べになり、そして宮中晩餐会に出席されたとか。

その宮中晩餐会に出席すべき我が国の国防大臣「一川保夫」氏は、どうやら高橋千秋参院議員のパーティの方が大事だったようで、そのパーティで「今、宮中でブータン国王を招いての宮中晩餐会が開かれているが、欠席してきた」と挨拶したとのこと。
この挨拶、大震災で必死で公務を行った日本正規軍・自衛隊の最高指揮官が行う挨拶でしょうか。
国民を最小不幸にする民主党議員らしい行動ではありますけどね。これが石川県第2区に住む国民が選んだ議員の、正しいと思った判断です。

国民を最小不幸にしようとするのは、民主党議員だけではありません。財務省の官僚もまた、国民から税金を巻き上げて、最小不幸にしようとしています。
曰く、「日本国家の借金(政務債券残高)は1000兆円ある。これを子孫に押し付けてはいけない」などと、まことしやかに言いながら国民を洗脳しております。貸した方(預金者)に返済義務を押し付けるとは、まったく・・・

本当にそんなに借金があるかといえば、それは嘘です。
まず、財務省が言う「政務債券残高」には短期債務が含まれています。短期債務など計算に入れる必要は無いはずですね。
そして、残りの長期債務残高(894兆円ほど)には、地方債の201兆円、建設国債の251兆円が含まれていますが、これらの債務は現在のところ債務償還には何の不安も無いものだそうです。

そして残った赤字国債はわずか391兆円。しかも中央政府の現在保有している資産の現在の簿価は647兆円になるというのですから、日本政府の言う(即ち財務省が政府に言わせている)日本財政の危機が、まったくの嘘であることは明白なことなのです。ただ単に財務省の権力保持が目的なだけのようですね。
まさに日本国民を、むりやり「最小不幸」にするための謀略(嘘つき増税)としか見えません。

宮中晩餐会で皇太子様は、「わが国においても、『国民総幸福量(GNH)』に学ぶところは大きいと受け止められています。ご訪日を契機に、両国間の交流がますます活発になり、友好関係が一層進展していくことを望んでやみません」と、天皇陛下のお言葉を伝えられました。

やはり国民の幸福を思い、それを祈念しておられるのは天皇陛下と皇族の方々だけ。現政権の議員の方々と財務官僚は、国民を「最小不幸」にすることしか念頭にないようですね。

2011年11月17日木曜日

中共、孔子平和賞を再び

ノーベル平和賞を使った欧米の中華攻めに対応すべく考えられた「孔子平和賞」。
昨年の第1回目は台湾の連戦元副総統が選ばれました。しかし、まさか台湾から本人が受賞を受けに来るわけも無く、まったく関係の無い女児が代わりに賞金を受けとったことが失笑を買ったことは記憶に新しいところです。

この孔子平和賞、中共国内のインターネットには「茶番劇だ」「孔子様に失礼だ」といった批判が寄せられ、ついに中止となったと思っていましたが・・・なんとそれが香港の民間団体に引き継がれていたとか。
そして性懲りも無く、今年はロシアの「プーチン首相」に決まったそうです。

その受賞理由は「世界の平和に対する貢献」だそうで、ようするに独裁的強権で国民の反論を押さえつけると、平和に対する貢献となるようです。
この2回目の孔子平和賞のノミネートされたのは、プーチン氏のほかに「メルケル首相」、「パンチェン・ラマ11世(中共寄りのチベット仏教の指導者)」、「ビル・ゲイツ氏」などがいたようです。

この孔子平和賞、中共で服役中の民主活動家、劉暁波氏へのノーベル平和賞授与に対抗し創設されたもの。
しかし、第一回の台湾の受賞者が賞を受け取りに来なかったり、孔子様に失礼だと言われたり、散々な状態でさすがの中共文化省もこの9月に、「重大な規則違反(なんだか知りませんが)」を理由に主催団体の認定を取り消したばかりでした。
それを10月に設立された香港の民間団体が継承、中共の大学教授らから成る選考委員会をそのまま継続し、今回の選考となったとか。

その授賞式は12月9日。すなわちノルウェーのオスロ市庁舎で毎年12月10日に行われる授賞式の1日前に行うのだそうです。
まったく中共の行うことは「世界的な不愉快」でしかありませんね。

もともとノーベル賞とは、ダイナマイトを発明したノルウェーのアルフレッド・ノーベルが、その特許によって稼いだ莫大な資金をもとにして設立されたノーベル財団が行っているもの。
爆発力の大きなニトログリセリンは土木作業には便利な爆薬。しかし不安定で運搬には危険きわまりないしろもの。その溶液を珪藻土に浸みこませれば安定して運搬が安全になることを発明したノーベル氏。
「ダイナマイト」という商品名で荒稼ぎしたのは1890年代。押しも押されもせぬ「死の商人」でした。
ノーベル氏は心臓病をわずらっていて、ニトロを呑むように医者に言われてもそれを拒否し続けたそうです。
脳溢血で亡くなったとき、莫大な遺産の相続がトラブって、最終的に作られたのがこの財団。ノーベルの遺言書にそれがあったとか。
財団の資金は運用によって維持されることになりますが、その資金運用を行うのはユダヤ資本。したがってノーベル賞がさまざまな政治的思惑に左右されてきたことは仕方の無いことでしょう。

それでもノーベルは民間人。最近の世界的不況で賞金の額が減ったとはいえ、総額は約1億円です。
これを受賞者全員で分けることになるそうです。
これに対して孔子平和賞は約120万円。中共の経済は今後どうなるかわかりませんし、末永く運用されるお金でもないようですし・・・
金額よりも「名誉」が本筋とは言いますが、はたして孔子平和賞というきわめて華人の政治的プロパガンダ指向の強いもの、これが名誉に値するかどうかは怪しいものです。

さて、2回目の受賞者に選ばれたロシアのプーチン首相。授賞式には現れるでしょうか・・・?

2011年11月15日火曜日

北方領土問題・APECでメドベージェフ大統領は・・・

ロシア・メドベージェフ大統領が、尖閣諸島衝突事件での日本政府の弱腰を見て、チャンスとばかりに北方領土を訪問してから1年が過ぎました。
その後、軍備増強計画に沿って兵器の更新がなされ、あわや北方領土を要塞化するのかと心配しましたが、どうやら要塞化にはならなかったようです。もちろん不法占拠の実効支配は続いておりますが。

今年の9月になって、次期大統領のプーチン首相が、北方領土に12億ルーブル(約31億円)を追加拠出する政令に署名したそうです。
目的は「国後、択捉両島へのアクセスを改善するため」と言うことで、新空港を建設とかヘリコプター用の空港を建設しているとか。
どうやら観光資源としての北方領土を売り込みたいらしく、ロシアで作られたのであろう中途半端なホームページが、日本語の文章で出ていました。
 http://www.kurilstour.ru/japan/

そして11月。ハワイのAPECで、メドベージェフ大統領は北方領土を含む千島列島(クリール諸島)を日露で共同開発するため日本に投資を呼び掛けました。
「われわれは日本の投資家を待っている」そうです。投資は日本、儲けはロシアという露骨な勧誘はマルチ商法よりも悪質な呼びかけ。
しかし、こうでも言わない限り北方領土の観光開発など、経済破綻に直面するロシアには出来ない話です。

「われわれ(日露)の関係にのしかかる問題がある。それは平和条約がないことと領土問題だ」と語り、北方領土はロシア領であると主張しつつ「この問題を大げさにしたり、ヒステリックになったりする必要はない」などと滅裂な言い回しをしています。
もちろん領土問題は主権の問題。日本が応じることは出来ないことを知っているのでしょうにね。

ロシアは北方領土開発に「中共」と「韓国」の資本を導入しようとしています。そうアナウンスしながら、バスに乗り遅れまいとするオッチョコチョイの日本人を吊り上げようとします。
TPPに飛び込んできた野田首相を見ながら、このような誘い込みは今後も続けるのでしょうね。

しかし、ここまで言い寄ってくるロシアに、何も言わないでいるのも失礼ですから、日露協力事業として、「占守島(シュムシュ島)」の遺骨収集に協力要請をしたらいかがでしょうか?

占守島は、カムチャッカ半島の先端「ロパートカ岬」の南にある島です。そのすぐ南には幌箔島(パラムシル島)があります。
そしてここは、1945年8月15日の停戦後、3日目にソ連軍が押し寄せてきた島です。
陛下の命により武器を置いていた日本兵は、その銃撃に倒れました。使者を派遣し「停戦中である」と知らせたところ、その使者に出向いた日本兵も殺される始末。
やむなく再び銃を取ってソ連兵に立ち向かいます。
武器弾薬が底を突いた日本軍・・・でしたが、なんとそこにはアメリカが落とした不発弾がいっぱいあったのです。(けっこう品質が悪かったようですね、アメリカの爆弾)
それから火薬を取り出しての戦い。あまりの激しさにソ連軍は撤退を余儀なくされたとか。

しかし、敗戦は敗戦。その後のソ連の、この島で生き残った日本兵に対する仕打ちは残虐を極めたようです。
今もこの島に眠る日本兵のご遺骨を、ロシアの協力のもとに収集したいと言ってみたらどうでしょうか?
そして、日本の投資はカムチャッカ半島とこの島に、大東亜戦争における日本兵の果敢さと、ロシアの卑劣さを表現する観光地にしましょう・・・などと働きかけてみたらどうでしょうか。

尚、「占守島の戦い」につきましては、元「虫プロ」の演出家「青木盤」氏が本を出されています。ご一読を。

2011年11月13日日曜日

野田首相、ついにTPP参加表明しAPECへ。しかし世界経済は・・・

まだ内容が固まっていないようで、しかしほとんどが裏に隠された不平等条約が見えているTPP。その交渉参加を決意して、野田首相はハワイで開催されるAPECへと出発いたしました。

APEC首脳会議に先立つ12日昼(日本時間13日午前)に、野田首相はオバマ米大統領と会談し、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)交渉への参加方針を伝えるようですが、アメリカ・オバマ大統領はこれを歓迎するもようだとか。

一方、日本国内ではTPP交渉への参加に反対する国民が約7割強。輸出に頼る産業のみが、この決定を歓迎しているようです。
この点を、マスコミの言い方では「原発反対とTPP反対は、同じ」と言うような表現を使っています。しかし、意味はまったく違うわけで、原発賛成でTPP反対の国民も居りますので、間違えないように。

国民が反対しているのは、内容がよく見えないからです。
そして、政府はその説明をしていないこと。また、説明できないのは、与党に日本の未来をどうするかが決まっていないためでしょう。
もともと民主党は、選挙で多数を取ることしか念頭になく、そのためには国民を騙してまで行いますが、日本の未来とか、国家のあり方などは、無いというよりまったく無関心に見えます。
こういうのは政治家とは呼べないはず。交渉相手にとっては都合がいいでしょうけど。

野田首相に国家としての戦略があるとは思えません。日本経済の状況に対して、増税という破壊的方針を打ち出します。
増税すれば、国民の可処分所得が減り、その結果消費が減り、不景気はもっと侵攻し、企業収益は上がらず、従って税収は増えないという筋書きになるわけです。
日本の国債をさらに発行すると長期金利が上がるとか、子供たちに借金を残さないためなどと、ミクロ経済で国家の経済を説明するのは、国民を騙すためか、あるいは自分も知らないからでしょう。
このままですと、「子供に借金を残さないけど、日本も残せない・・・」となってしまうかも知れませんね。

アメリカは同盟国に不平等な貿易を仕掛けてアメリカを輸出大国にしようとしています。今でも十分輸出大国なのですが、それ以上に輸入していますから赤字が膨大になっています。
その赤字を減らすためにさらなる輸出を同盟国に行おうというわけ。でも、それがうまく行くかどうか、それは判りません。

今までは日本だけがデフレでした。しかしサブプライムローンの破綻後はアメリカもデフレになっています。
「日本のようにはなりたくない!」がアメリカのスローガン、そこでドル札を刷りまくったわけですが・・・結果はドルが他の通貨に対して安くなり、輸出はしやすい条件が生まれたのですが、デフレになっています。
アメリカの長期金利は2%を切ったとか。大恐慌と酷似してきました。

欧州は複雑です。同じサブプライムローンの被害を受けても、自国通貨でまかなっていた国はデフレとなり、他国から借金してまで高利債権を買い捲った国はインフレになっています。
インフレになった国は超緊縮財政をはじめ、税金を上げ、教科書どうりのインフレ対策が打てるかどうか、これからの挑戦です。
一方、それでもデフレの国はどうしたらいいのでしょうか?
まじめな国ほど恐慌が襲うかも知れませんね。

この状況は、これまで人類が経験したことのない恐慌ではないでしょうか?
産業が、生産性を上げてきた結果、日常的な生産過剰が生まれています。例えば東日本大震災で、あっという間に日本全国の合板がなくなりました。被災地にはいくつかの合板工場があります。
品不足はインフレ要因、どうなるかと見ていましたら、日本中の合板工場が生産を開始し、あっという間に生産過剰・・・そしてデフレが続くのです。
その後に来た断熱材の不足現象。それも今は生産過剰で市場でダブついています。

産業社会、デフレの原因はこの日常化した生産過剰にあるのではないでしょうか?
脱産業社会が情報化社会であることは判ります。しかし、情報はまだ、経済を動かしてはおりません。マネーゲームを除いては。
ここが一番の問題なのではないでしょうか?

2011年11月12日土曜日

どうなるユーロ、ギリシャとイタリア

通貨統合という「革命家たちの実験」、即ちユーロは大失敗・・・。
ギリシャ、イタリア、スペインなどを見ても、もう明らかなのではないでしょうか。

混乱の中でギリシャのパパンドレウ首相が降板し、変わって欧州中央銀行(ECB)のルカス・パパデモス前副総裁(64)が次期首相に就任することになったようです。
パパンドレウ首相の発表した国民投票は、与野党両方からの反対を受けて挫折・撤回となり、辞任を決意したとか。

首相が変わっても、負債が減るわけではありません。50兆円近くある対外負債はそのままです。
そして、ギリシャの国債の50%元本減免というEUの決定。なぜこれに国民投票が必要なのか、どうもよくわかりませんでした。
この決定はギリシャを半分デフォルトにしたということで、どうして半分かと言えば、ユーロを潰したくないからだとか。
しかし半分デフォルトということは、ようするにデフォルトということでしょう? 残された50%だって、返済のめども立っていないのでは?

一方のイタリアは、今年の7月に400億ユーロ(約4兆5000億円)規模の緊縮策をめぐる上院での投票で、信任を勝ち取ったあと、首相のベルルスコーニ氏がスキャンダルに見舞われました。
8月~9月のことですから、明らかに緊縮財政に対する嫌がらせにしか見えませんね。しかし、ベルルスコーニ氏は辞任し、どうやらモンティ元欧州委員が首相の座に着くようです。
国民は「首相はイタリアの恥だ」とか「性的スキャンダルにはへきえきした。わが国の恥だ。あきれるしかない」などと酷評。マスコミに乗せられているのは日本国民だけではないようですね。売春が合法である国家なのに・・・
首相の首を挿げ替えても、イタリアの対外負債は190兆円ほど。これをデフォルトにするわけにはいかないでしょう。それはEUの破壊になるからです。

さて、EU加盟を2013年として、いまだEUに加盟していないアイスランド。「金融での国興し」などといい気になっていたら、2008年9月のサブプライムローン問題に端を発した世界金融危機に直撃され・・破綻。
しかし、粘っこい国民性ゆえか現在は順調に回復軌道に乗っているとか。
通貨価値が暴落したために輸出ドライブがかかり、輸出が伸びているためだとか。もともとアイスランドは工業国。豊富な水力発電を使ったアルミ精錬などを持つ国。ソフトウェア産業やバイオテクノロジー(医薬品の輸出)も盛んに行われています。
どうやら立ち直りが早いのもEU加盟前だったからではないでしょうか?

フランス人の政治学者「エマニュエル・トッド氏」は、「ユーロの運命はすでに尽きました。おそらく早晩、ユーロは消滅するでしょう。」と辛らつにユーロの失敗を宣言します。
「通貨を人為的に共通化することによっても、国民のライフスタイルをヨーロッパとして統一することはできないのです。要するに、文化が異なるなかで社会システムを統一すれば、無理が生じるのは当たり前です。」として、「トップは、ドイツ、2位はフランス、最下位はギリシャといったように、ユーロはユーロ圏に属する国を序列化しただけです。経済力や文化が異なるのに、ヨーロッパ共通の通貨政策など、機能するわけがありません。」と断言します。
さらに「ユーロを創設したエリート層は、自分たちが犯した失敗をなかなか認めようとせずに、意固地になっているだけです。ユーロに対する判決は、すでに下されました。」と結んでいます。

一方、性的スキャンダルで嵌められ辞任したIMFの「ストロスカーン」専務理事。どうやら訴えた女性の方が嘘つきだったようですが・・
そのストロスカーン氏に代わって登場したのが「クリスティーヌ・ラガルド」氏。IMF設立以来、初の女性トップとして、この7月から5年間の任期を勤めます。
この有能な女性理事長、さっそくイタリア経済のIMF監視を発表。そのあと外交を開始しました。

混沌とする欧州経済。
しかし、有能な人物が次々に登場しているようです。
・・・それに比べて日本は・・・・

2011年11月11日金曜日

人事院勧告の見送りと山岡議員のマルチ商法

民間がこれほど不景気になってしまったにもかかわらず、人事院が公務員給与を平均0・23%削減しか削減しない勧告。
これを野田政権が無視し、平均7・8%引き下げる法案を今国会中に成立させる方針であることを受けて、人事院の江利川毅総裁が怒っています。

江利川毅総裁によりますと、人事院勧告を無視することは「憲法違反」なのだそうです。どうして憲法違反なのかは細かく指摘はしておりませんけど。

人事院は、敗戦時にGHQが作ったもの。
共産化を画策したルーズベルト大統領が亡くなり、その方針を知らないトルーマン大統領がアメリカの方針を反共産主義に変えてから、GHQの方針ががらりと変わり、日本占領政策で公務員は共産主義化することを恐れたアメリカが、公務員給与と人事を決定するための中立機関として作ったものが人事院。
法律を作ることは出来ないので、人事院勧告という形で命令を発し、それに基づいて国会で法案として通すというのが今までの慣例でした。

江利川氏が憲法のどこを指して憲法違反と言っているのかは判りませんが、これまで慣例であったことは確かです。しかし人事院が強かったのは背景にアメリカが居たからであって、そのアメリカの力の減衰とともに権力も衰退することは仕方のないこと。
民間の実質給与は7.8%減などという甘いものではないのです。

人事院勧告を無視した野田政権、最後まで押し切ればそれは良いのですが・・・

一方の山岡賢次国家公安委員長兼消費者問題担当相のマルチ商法業界との関係についてはいただけません。
自民党の石破茂氏の追求は厳しいものでした。なにしろ取り締まる側が推進者だなどという閣僚人事を行った野田政権。解散した方が・・・

山岡氏がマルチ商法の事業者と密接な関係にあることは、すでにインターネットでいやというほど公開されています。(マスコミではありません、念のため)
そのひとつが以下のサイトです。
http://www.youtube.com/watch?v=vvnjkYmjIyY

この講演会を見ますと、マルチ商法とねずみ講を切り離し、あたかもマルチ商法は健全であるがごとく話しております。何と言おうと、「犠牲者」が出ている以上健全とは言えないはずです。
織田信長を例えて個人の能力を説き、押し売り商売に精を出させとうとする手口は、新興宗教の勧誘の手口そのものではないでしょうか?

インターネットが普及して、アメリカでは確かにマルチ商法とネットワークを結びつけた商売が氾濫しているようです。(それがアメリカの経済衰退の原因のひとつでは?)
そこで日本でも・・というわけで、確かに「健全なネットワークビジネスを育てる議員連盟」というのが出来ています。
会長には民主党の藤井裕久氏、事務局長には民主党の前田雄吉氏、そして顧問に山岡賢次氏が入っております。

この議員連盟の目的は政治献金、講演料、パーティー券購入ということ。そしてすでにマルチ商法業者から全部で4千万円を超える金額を受取っていたという話です。(今はもっと高額になっているでしょうけど)

この山岡氏の講演でも公務員を槍玉にあげて、公務員を悪、加入者達を善というような話をしております。
民主党がどういうつもりなのかは判りませんが、人事院勧告無視という行動と、マルチ商法推進とが絡み合っているようにも見えてきませんか?

公務員給与を引き下げたとは良いとしても、国民をマルチ商法でたぶらかすことは止めて欲しいですね。

2011年11月9日水曜日

TPP問題で民主分裂、仙谷氏の文句

アメリカから半端じゃない圧力が来ているのでしょう。普天間を鳩山元総理が思慮浅く、遊び心で壊してしまって、取り返しのつかない事態になってしまい、その落とし前でTPP交渉参加の圧力が掛かるのは当然のこと。

何とかしなければならない民主党執行部・仙谷氏の言い分はまったく内容とは関係ないもの。即ち内容に言及するのを避けているようです。
曰く「日本人の精神のありようや気概の持ち方として、そんな内向きでいいのか」とか、「日本という国家がグローバリゼーション化でどうあるべきかを議論せず、旧態依然の部分的な議論に終始している」など。

そして言わなくてもいいことを・・・
「(JAバンクは)ゆうちょ銀行の半分ぐらいの約80兆円の貯金がある。(JA)共済は45兆円くらいの(運用)資産を持っている。そういう存在が、TPP交渉に参加すると『明日にでも農業が一切なくなる』と言わんばかりのことをわめいているのは、いかがなものか」とは・・。
アメリカはそのお金を奪いに来るわけで、それだけでなく医療保険全般に渡って、お金を取り上げるように暴力的に交渉し始めるでしょう。

オバマ政権の後ろに、アメリカの保険会社が控えています。 国民皆保険をやりきっている日本、出来なかったアメリカ。日本のさまざまな共済組合が持っているお金を、アメリカは狙っているはずです。
お金は、物とは違います。簡単に取り上げることは出来ません。そこで次のような戦術を使います。

まず、アメリカの保険会社が日本国内でもっと自由に働けるように、条約を締結します。そしてその自由が侵害された場合は、訴訟を起こす権利をアメリカの会社が持つことを、条約に書き込んでおきます。
TPPが実施されたら、共済組合保険(今は厚生年金保険)などに対して、「アメリカの保険会社の自由な営業活動を妨害している」として訴訟を起こします。訴訟はアメリカ国内でやってもいいことにしておくでしょうね。そして共済組合は敗訴し、莫大な損害賠償金が請求されます。
こうやって、そのお金を取っていくわけです。そうなることぐらい仙谷氏であれば判っているはず。しかし売国が信条の仙谷氏。そんなことはオクビにも出しません。
農業交渉(FTA)などで、すでにカナダがひどい眼に合っていますね。この前結んだ韓国のFTAも結果的にはそうなるでしょう。

TPPには、もっと日本国民の生活を打ち砕く条約がいっぱい入っています。それを交渉で翻せばいいのですが、あの政治家達に出来るはずもありません。(言い訳とごまかしで、実態はアメリカの言いなり)
だから愛国者が反対するのは当然のこと。賛成している方々が反日サヨク議員だけであることからも、この条約の危険性が伺われます。

アメリカが経済破綻国家であることをよく認識して取り組まなければいけません。ギリシャとかイタリアとは異なりますが、破綻していることは確かでしょう。
日本は破綻していません。財政赤字が大きくなって、財務省が危機なだけです。このままでは権力維持が出来ないので、増税だのなんだのと国民の預金と財政赤字を相殺しようとしているだけです。

国民が老後のために貯めた預金。 そして仕事をする上で必要と思って貯めた共済預金など、これに群がるアメリカ政府。でもアメリカが居なくても財務省が取り上げる算段。
財務省が取るか、アメリカが取るか・・・
どっちにしても無くなってしまうようですね。我々のお金は・・・

どうしてこうなってしまったのか、悪いのは日本国民かも。60年以上も国家の防衛をアメリカに任せておいたこと、前衆議院選挙で民主党に政権を渡してしまったこと、この2点です。

お金の次に取られるのは命。中共軍がやってくるのが、命取りというわけですか?
お金がなくなった日本国民など、アメリカ軍が守るわけも無く・・・・

2011年11月7日月曜日

拉致被害者「横田めぐみさん」生存?、信憑性は疑問

韓国の「週刊朝鮮」という雑誌に、「独自に入手した平壌市民の名簿の中に、日本人拉致被害者の横田めぐみさん=当時(13)=と生年月日や家族の氏名が一致する女性がいると報じている」と報じているそうです。
その記事によりますと、この名簿は「平壌市民280万人の身上資料。北朝鮮の秘密警察、国家安全保衛部が2002年ごろから収集したデータを基に05年に作成した」ものだそうです。
どうしてこのような情報が週刊誌の編集部が持っているのか、そこらへんが疑問です。

2007年に脱北した男性が「(めぐみさんは)2004年末から05年初めの時点で生存していた」という証言もしていることを、韓国野党、自由先進党の朴宣映議員も述べております。
この男性は「めぐみさんが工作員教育を受ける過程で多くの秘密を知ってしまい、(日本に)戻したくても帰国させることができなくなった」とも述べているとか。

11月2日には、めぐみさんの娘とされているキム・ヘギョン(ウンギョン)さんが、北朝鮮の男性と結婚していたことを報じる記事が出ていました。

このところ、北朝鮮から横田めぐみさんに関する不確実な情報が飛び込んできています。
何としてでも日本の援助が欲しい北朝鮮です。おそらく、すでに金正日資金も底をついてきたのでしょう。
もはやロシアも中共も、そしてアメリカも絶対にお金は出さなくなっています。6カ国協議の再開という揺さぶりを掛けては見たものの、それによって資金が確保できるようにはなりません。
犯罪国家「北朝鮮」は、世界同時不況の中で、すでにどうにもならない状況に追い込まれているのでしょう。

日本からの送金、「パチンコマネー」も「焼肉マネー」も、ほとんど止まってしまった状況で、頼みとする菅直人氏も朝鮮学校支援を指令しましたが、直後に政権を降りてしまったし、資金難はいよいよ深刻なはず。
もし、あなたが金正日氏ならどうしますか?
日本との間を阻害している最大の問題は拉致。自分の責任でやってしまった問題だとしても、この非常時には何とかしなければなりません。
そう、残された道は「拉致問題」の揺さぶりと、それによって沸き起こる日本国民の「北朝鮮への注目」です。
どうやって「お金を出せば拉致被害者が戻ってくる」と思わせることが出来るか・・・

ご家族には申し訳ありませんが、「横田めぐみ」さんはすでに拉致のシンボル的存在。世界的に知れ渡っております。
脱北者の中には工作員も含まれているでしょうし、韓国のマスコミにも工作員が潜り込んでいるのではないでしょうか?
日本のサヨクのネットワークの見事さ(外国人参政権など、実にうまく操作しております)を見ても、北朝鮮がこのような世論工作には長けていることを忘れないようにしましょう。

拉致被害者奪還は日本国民の義務であり、主権発動の根拠です。
このような工作には乗らないように注意すべきだと思います。もし、横田めぐみさんが北朝鮮から何らかのルートで戻ってきたとしても、北朝鮮への制裁を緩めることは避けるべきです。
多くの拉致被害者の方々が戻ってきても、主権侵害の事実が消えるわけではありません。

そして北朝鮮に対する制裁の目標は、自由主義化すること。人権弾圧の恐怖政治を止めさせること。それが出来なければ、この拉致問題が解決したことにはならないのです。
「主権を守る」ということは、その国民が命がけで行うこと。そうしなければ、国家も国民の人権も、そして人間的な生活すら失ってしまうのです。
これがなされて、始めて経済問題があるのだ・・ということを忘れないようにしましょう。

2011年11月6日日曜日

西岡参議院議長の死、どうなる民主党

昨年の7月、サヨク思想の強い江田五月氏に代わって参議院議長に就任し、これまたサヨクと売国の菅首相を常に身近に監視していた、民主党の良識「西岡武夫氏」が、11月5日深夜に亡くなられました。享年75歳。まだまだ日本のために働いて欲しい議員でした。
ご冥福をお祈りいたします。

昨年の9月、尖閣諸島周辺海域で発生した中共漁船衝突事件で、身柄を拘束された船長を、中共政府の圧力を受けて簡単に「釈放」してしまった菅直人首相。
しかもそのやり方も、責任転嫁の積み重ねでした。
その首相に対して「あんたはそれでも日本の首相か!」とまで言って怒ったとされる西岡参議院議長。

そしてその後、2011年3月の東日本大震災では、菅直人首相の「国家の一大事を政局だけの利用しか考えない」態度に怒り心頭。再三に渡って「首相を止めろ!」と言い続けた正義の参議院議長でした。
菅氏がやっと首相を辞めた時、自らが「次期首相になる」とまで言っていたパワーのある政治家でした。健康が優れず、さすがに首相になることは出来ませんでしたが、日本の現状を心底心配してのご逝去、さぞかし心残りだったでしょう。

西岡氏はロッキード事件の時に自民党を離脱、1976年に新自由クラブを旗揚げし、幹事長に就任します。しかし、あくまでも「保守政治の刷新」を掲げる西岡氏に対して、同党の河野氏や田川氏と折り合いがつかず、1979年に離党、その翌年に自民党に戻ります。
しかし、有権者はこの復党を認めず、1983年の選挙で落選してしまいます。

その後、1986年の選挙で返り咲き、宮澤派に所属。自民党税制調査会長、自民党総務会長を勤めますが、宮沢派が総務会長に加藤紘一氏を推薦、あくまでも保守的改革を貫こうとする西岡氏は加藤氏との交代を拒絶します。
その結果、宮沢派を除名処分となり、その後何とか保守改革を試みる政治活動を行いますが、どうしても自民党内の革新勢力に阻まれ、1993年に再び自民党を離党してしまいます。

1994年に新進党を結党し、小沢一郎氏を補佐しますが1997年に新進党は解党。その後自由党に参加したものの、2000年の選挙では落選。
そして2001年の参議院選挙で自由党から立候補して当選、政界に戻ります。
2003年に自由党は民主党と合流することになり、保守の立場から難色をしめしたものの、民主党入りして、渡部恒三氏とともに、民主党保守の重鎮として活躍してきました。

2006年には皇位継承問題で、皇室典範改正問題が浮上、慎重な立場を明らかにして安易な女系論には反対を表明、永住外国人の地方参政権付与に対しても反対の立場を取ってきました。

民主党にありながら、最期まで保守政治を貫いた日本の政治家、それゆえの波乱にとんだ政治家人生だったようです。
この西岡氏を失った民主党。これでサヨクの力はますます強くなって行く事が懸念されます。
心配ですね・・・

2011年11月5日土曜日

中共(とロシア)の企業は清潔度が低い・・だけではない

産経に出ていた記事に、このようなことが書かれていました。
ここでいう清潔度とは、汚職・賄賂の状況ということ。即ち賄賂などが少ないほうが清潔度は高いということです。
世界主要国28カ国を、清潔度純に並べたとき、オランダとスイスが一位だそうで、3位がベルギー、そして4位が日本となったとか。
そして最下位の28位がロシア、27位が中共だったということ。アメリカなどが何位だったかは書いてありませんでしたが、気になりますね。

ロシアも中共も共産主義国。そして中共の持っている価値感が反労働主義。日本人は「額に汗して働く」ことを良いことと捕らえますが、華人はその反対、汗して働くのは頭が悪いからだとする価値感。
そこに共産主義が入ってきましたから「賄賂」などは常識になってしまったようですね。努力して技術を積み上げていくことは出来ず、周辺から要領よく学んで(盗んで)きた技術を使います。そういうことに「くやしさ」とか「うしろめたさ」を感じない国民性。

中華・新幹線事故が、その最もよく現れた例ではないでしょうか。事故を起すとそれを隠して「無かった事にする」というのが華人の常識。車両を埋める作業を指揮した華人が、「いままでもこうして処理してきた」と、何のためらいもなく話していたことが印象に残ります。
今回隠せなかったのは、やはりインターネットの普及が原因でしょう。世界中が見てしまいましたね。
この問題のあと、経済的行き詰まりも影響してか、新幹線などの鉄道工事の着工の90%が中止(中共は先延ばしと言っておりますが)になってしまったようです。

鉄道敷設が中断されても、中共の宇宙開発は止まりません。無人宇宙船「神舟8号」と無人宇宙実験室「天宮1号」のドッキング実験が3日午前1時半(日本時間同2時半)ごろ、同国上空で行われ、11月3日に大成功との発表がありました。
来年には「神舟9号」「神舟10号」を相次ぎ打ち上げ、有人のドッキング実験も実施する予定だとか。
アメリカ・ロシアともすでに確立している技術ですが、中共は先行する米露に独自技術で追い付く方針とはりきっております。

この中共の宇宙開発の目的は、ようするに軍事目的です。
ステルス戦闘機を作ったり、空母を作ったり、グアム島あたりからアメリカ大陸内陸部を直撃できる核ミサイルを作ったりしておりますが、やはり近年のアメリカ軍事技術には太刀打ちできないことは華人にも判っております。
しかし、近年のアメリカの軍事技術は、その多くが衛星通信を利用しています。無人偵察機、無人爆撃機などは、位相変調のデジタル通信技術を駆使したハイテク兵器。ですから今までのような妨害電波で邪魔することは出来ません。
しかし、高周波を使用するために必ず衛星を中継しなければなりません。そこがネックです。中共は考えました。「それならばあの衛星を打ち落とせばいい!」。これが中共の宇宙開発に血道をあげる根拠のようです。
さいわい宇宙におけるドッキング技術はロシア・アメリカから学ぶことができました。それを使って衛星軌道上に基地を作り、対アメリカ作戦を発動するときは、衛星を先に打ち落としてしまえばいい・・という戦術にしたようです。アメリカの議会も、やっと事の深刻さに気づいたようですね。
おそらく日本の準天頂衛星も標的になるのでしょうね。
その上での太平洋侵攻戦略なのでしょう。人民解放軍はまだ元気いっぱいです。

その中共の足元の経済は、正確な数字が発表されないのでわかりませんが、内モンゴル自治区から蒙古族を追い出して開発した「100万人都市」が、新築のままゴーストタウン化していることなどを見ても、まともではないことがわかります。(これが中共のGDPの実態だとか)
表面上は急成長を遂げてきた中共。しかし「地方都市の債務総額は年内で12兆元(約150兆円)へ膨らみ、そのうち約2兆元がデフォルトになる可能性がある」ということです。その国が中共であることから、もっと隠れた債務があるだろうとの噂も出ているようです。
投機家・ジョージ・ソロス氏などは「中共はインフレをストップさせる機会を逃し、ハードランディングのリスクに直面している。そしてその危機は遅くとも2013年までに現れる」と述べています。

欧州のギリシャ問題がどのように決着するのかはわかりませんが、そのあとに控えているのは、もしかしたら中共の経済崩壊かもしれません。
この危機を見たとき、もしかしたら「サブプライムローンの破綻など、かわいいものだった」ということになるかも知れません。心の準備をしておきましょう・・・ね!

2011年11月3日木曜日

中共、反共産党の立候補者に圧力

いよいよ中共の共産党主導、即ち一党独裁がゆらいで来ました。
5年に1度の「地方議会選挙」で、共産党や政府系団体の支援を受けない「独立系候補」が当局から激しい弾圧を受け、事前の資格審査で失格しています。

報道を規制し、インターネットを監視しても、共産党のインチキ政策は国民の知るところとなります。いつまでも隠し通せるものでもないでしょう。
その上に、土地からの強制立ち退きの強権発動、鉄道事故時のお粗末な事後処理、インフレを抑えきれずに失業者の増大など、中共政府に対する怒りは野火のように国民一般の間に流れていきます。

その怒りが今回の地方議会選挙で当然のごとく湧き上がってきました。
それがこの「独立系候補」の選挙運動です。
立ち退き問題などで当局と対立する同市の韓頴氏(37)を始めとする人達が、「当局の不正をただしたい」として複数の選挙区から立候補を表明し、合同で選挙活動などを行ったのが9月のこと。
韓頴氏以外にも14名の合同立候補者グループもありました。
しかし、共産党はその立候補資格を潰し、発表された8日投票の候補者名簿には、立候補の意向を示している独立系候補の名前はありませんでした。

これら「独立系候補」の潰し方は、選挙管理委員会から「(立候補の)届け出用紙がなくなった」といわれて書類を期限までに出せなくしたり、記入した書類の筆跡が不明瞭との理由をつけて受け取りを拒否するという姑息な手段。これではますます国民の反感を買うことは間違いないでしょう。

人権活動を行っている女性弁護士や、憲法学者の大学教授らも立候補を表明しましたが、当局の候補者名簿に載っていなかったということです。
まさに共産党一党独裁の体制、そして不正と汚職の構造は今後も続くわけです。中共は途上国というより蛮国に近い思わざるを得ないようですね。

地方選挙問題の専門家である「世界と中国研究所」の李凡所長は、「選挙を通じて市民の不満を政治に反映させる貴重な機会なのに、政府がそれを自ら放棄したことは大変残念だ。これでは社会矛盾をますます深刻化させるだけだ」と、中国共産党の情けない対応を嘆いております。
中共がまともな国家になるための選挙という機構を、みずから潰し、既得権保持の圧力団体に成り下がってしまったということでしょうか。

これまでも、中共の選挙にはこのような「独立系候補」として立候補をしようとした人達はおりました。しかし、今年はその数が前回より10倍以上に増えたということです。人数にすると約3万人だとか。
このグループが、これからの「政府にとって大きな圧力となる」という見方も出てきたようです。

「独立系候補」の中に共産党員は居ないでしょうが、人民解放軍の軍人はどうでしょうか?
最近の人民解放軍の新兵には、地方から出てきた一人っ子が多く、しかもその家族は貧しく、共産党の無謀な政策の犠牲になっていることも考えられるとか。
このような軍人が、もし「サイバー攻撃部隊」に配属されたとすれば、彼は自由主義国のサイトも見ているわけです。
玉石混合の自由主義国のサイトから、真実を引き出す勇気と判断があれば、「当局の不正をただしたい」という思いを持ってもおかしくありません。

アメリカの軍事サイトとか日本のハイテク産業サイトがサイバー攻撃に遭っていることは間違いのない事実。そしてそのことは、人民解放軍の誰かが、この自由主義国のサイトを閲覧しているということの証でもあります。

ならば、このような情報を餌にして、彼等を誘導サイトに導入し、真実の思想教育を施すことも出来ない話ではないかも。
これも情報戦争の一環として、十分に作戦を立てる必要があるのではないでしょうか?
そして次回の地方議会選挙において、人民解放軍の「独立系候補」が出てくれば作戦は成功したと判断できます。

もっとも、そうすると共産主義が潰れた後は「軍国主義」になってしまうかもしれませんけどね。

2011年11月1日火曜日

石油供給は大丈夫か?

東シナ海、南シナ海などの日本のライフラインが、中共の軍事拡張によって脅威に晒されつつある近年、もう一つの問題が浮上しております。
鍛冶俊樹氏がメールマガジンでご指摘されたサウジアラビアの問題。彼の国はイスラム国家で民主主義国家ではありません。その国で皇太子が死去されました。10月22日のこと。享年86歳。

86歳にもなってまだ皇太子なのかと思いましたが、アブドラ・サウジ国王は現在87歳。そして皇太子はその弟になるのだとか。
即ち、サウジ王家は兄弟相続となっていることから、皇太子は1歳年下のスルタンだったわけですね。
そして兄弟は多く、その中にはアルカイダに繋がっている者もいるという話ですが・・・


戦後、日本はサウジアラビアから大量の原油を買っています。それは日本のエネルギーの生命線。そしてサウジはスエズ運河をエジプトとの間に持っていて、東西の要衝になっている場所。
もしサウジ動乱が発生すれば、原油の値上がりは必至。それが世界経済をさらなる不況に落とし込む引き金ともなりかねないとか。

サウジアラビアにはイスラムの聖地メッカとメジナがあり、全世界のイスラム教徒は毎日この方向を向いて祈りを捧げています。また、イスラムはその教義により、中共の中華思想と同じく国境を認めておりません。
ですからサウジアラビアがイスラム教徒にとって一つの権威となるわけで、サウジ国王はある意味でイスラム教徒への影響が大きな存在となっているということです。

イラクの故サダム・フセイン元大統領がクウェートを攻撃したのは、石油資源の問題よりも、このサウジの実権を握り、イスラム全体を彼の命令で動く組織となし、アメリカへ対抗しようとしたのだ・・というように指摘する識者もいるようです。

そのサウジアラビアは非民主主義国。国境を認めないことで、中華思想とも一脈通じるところのあるイスラム圏ですが、こちらは西欧・アメリカなどに認められた非民主主義圏でした。
もちろんその理由は石油利権。アングロサクソンの石油メジャーの邪魔さえしなければ、非民主主義国でも認めてしまうという、これまた自己中心的な欧米の考え方。

どうやらアメリカ大統領のオバマ氏はこの偽善がとてもいやだったようですね。
サダム・フセイン氏はアングロサクソンに正面切って反抗しました。なにしろドルでなくても石油を売ると言ったわけですからね。
そしてこのような、アングロサクソンの身勝手な正義(白人優位主義)に対してオバマ大統領は意識下で義憤を感じていたのではないかと鍛冶氏は分析します。
オバマ大統領には、やはりアメリカの歴史にある差別がいまだ拭い去られていないことへの潜在的憎悪があるのではないかとのこと。

その証拠に、彼が就任した直後、ホワイトハウスに飾ってあったチャーチルの胸像を英国に送り返したという話があるそうです。
チャーチル元英国首相は、第二次大戦時の首相であり、一歳指と中指で作るVサインの元祖。英米同盟の生みの親ですが、同時に現在の中東の秩序を作った人物でもあります。
民主主義を標榜しながら、中東の非民主主義のうち、自分たちに都合のいいものは認めるという秩序。それをオバマ大統領は否定したという話ですが。

アメリカ国内では雇用問題の改善失敗とか、対中外交で譲歩しすぎるなど、支持率低迷のオバマ大統領ですが、来年の選挙で再選されるかどうか・・・
もし再選されたら、サウジアラビアは崩壊の道を進むだろうというのが鍛冶氏の分析のようですが、さて・・・

2011年10月31日月曜日

自動車異変、日本のエネルギー政策は?


マツダ自動車が日本語名「雄(TAKERI)」と名づけた新車を発表しました。なんとクリーンジーゼルエンジンを搭載したコンセプトカーで、アイドリングストップ機構と回生ブレーキといった機能も付けているとか。
また、同じクリーンジーゼルエンジンを搭載した新型SUV(スポーツ用多目的車)「CX-5」も来年春から販売すそうです。

マツダの攻勢に対して、日産はリッター30kmの「第三のエコカー」を作ることを発表しました。
電気自動車(EV)では先行している日産ですが、日産リーフの販売とその後の順調な受注を受け、他社が追従できないことでEVはひと段落したとして、次の戦略が動き出したようです。
マツダのスカイアクティブのリッター30km、トヨタ・プリウスのリッター38kmに対抗した日産のエコカーは、さらにプラグインハイブリッド(PHV)にも及びます。
EVで確保したリチュウムイオン2次電池の電極技術にさらに磨きをかけ、家庭用電源からでも十分充電できる性能を持たせるPHV。
トヨタはプリウスを2014年にPHV化する予定のようですが、トヨタのコンセプトは完全EVは作らない方針だとか。あくまでも自動車は低燃費ガソリン車としての電気を主軸に置く考えです。

クリーンエネルギー戦略はこのように自動車メーカーが先導して進められる我が国ですが、さて日本のエネルギー政策はどうなるのでしょう?

日本は石油を輸入しておりますが、輸入しているのは原油。燃料にするにはこれを精製しなければなりません。
LPガス、ガソリン、ナフサ、灯油(ジェット燃料)、軽油、重油、アスファルト、石油コークスと、精製にはそれぞれ原油から決まったパーセンテージでさまざまな燃料、そしてプラスティックの原料などが作られています。
ガソリンの消費が低燃費車両の普及で需要が落ちると、大型車両のディーゼル燃料との間でバランスが崩れる現象が生じないでしょうか?
いままではこのような問題が起きるため、ガソリンを輸出していました。しかし、この円高では自国で原油精製が出来ない国への輸出が止まってしまい、国内消費のためにガソリンの値下げが始まるかも知れませんね。

石油会社は、値下げしたガソリンに対して軽油、重油などを値上げするかも知れません。もっともこれは石油会社というよりも国税局、そして財務省の課税方針が大きなファクターなんですけど。

東日本大震災の福島原発被災以降、マスコミのおかしな扇動で原発開発が出来なくなってしまった日本。
電力事情が今後大きく悪化する可能性もあります。電気代が大幅に(現在の6倍以上)になれば、さすがのEVも燃費が高くて走れないという状況になってしまいます。
もっともそうなると、日本から製造業は居なくなり、国民は塗炭の苦しみを味わうわけですから、EVどころではないでしょうけど。

石油の値上がりは今後確実にやってきます。浅い油田が枯渇し始めているからです。採集の難しい石油は、コストがかかるからです。
日本の場合、日本海側のメタンハイドレートは発電に有効ですが、まだほとんど研究開発はなされていません。日本の政治がエネルギー政策をさぼっていたからでしょう。
原子力発電も、マスコミの異常な報道で国民を惑わし、金縛りにしてしまいましたからお先真っ暗と言う状況。
原子力も発送電分離も、電力行政という既得権集団の厚い壁の前で動きを止めています。

自動車メーカーは、一般需要家の要望に答えるべくエコカーとかEVを開発してきました。ですからクリーンなイメージとか、燃費向上のキャッチフレーズを出してきます。
しかし、日本のエネルギー政策がしっかりしていないと、どういう自動車が将来的に良いのかユーザは判断できないはず。
そして、それは日本の経済を復活させる足枷となってしまうわけです。

はやく・・ちゃんと政治の出来る政権が日本に出来ることを願ってやみませんね。

2011年10月28日金曜日

再び中共は日本への宣戦布告を・・・

どうしても尖閣諸島近辺、東シナ海への出口が欲しい中共です。
台湾の占領になかなか目処が立たない中、東シナ海の略奪に人民解放軍がやっきとなるのは当然のこと。
南シナ海の略奪には、漁船に化けた軍艦を事故に見せかけてスプラトリー諸島に避難させ、それを救助するという触れ込みで軍隊を上陸させて乗っ取ったのは最近のこと。

アメリカが尖閣諸島は沖縄とともに日本に返還したとする声明を出したことと、偽装漁船の衝突事件で日本の反中感情が盛り上り、東日本大震災で自衛隊への必要性が認識されつつあることで、しだいに中華思想の本性を現してきました。

どうやら今度は航空戦略を使ってきたようです。
尖閣諸島を中共の領土と主張する中共。その主張のもとでは「中共軍機の飛行活動は、完全に国際法や国際慣例に合致している」との人民解放軍の勝手な解釈となるわけで、「中共近海上での航空自衛隊機による偵察活動は、前年同期比で44%も増えた」と発表し、「中共の安全利益を損ねている」と主張しました。
もちろん日本側が、「領空侵犯の恐れがある中共軍機が増え、航空自衛隊の緊急発進(スクランブル)が急増した」との記事への反論でしょうけどね。

尖閣諸島には、明治初頭(1895年)から開発され大東亜戦争の直前まで日本国民が住んでいた場所です。日本が戦争に負けて、しばらく無人島になっていました。
それからしばらくしても、尖閣諸島での生産活動再開は経済的に成り立たず、人は住んでいませんでした。
しかし現在もその島の持ち主が日本におります。

中共が尖閣諸島近海を中共の領土と言い出したのは1968年以降のこと。表面はガス田があることから言い出したということになっていますが、東シナ海の領有を策謀した、我々日本人にはとても気付かない長期戦略だったようです。ガス田は言わばダミーの戦略。

そしてアメリカ・ニクソン大統領が北京を訪問して、米中国交が始まったのは1971年7月15日。そしてアメリカは台湾の中華民国を捨ててしまいました。
日本の田中角栄首相が北京を訪問して、日中国交正常化に踏み切ったのは、その約1年後の1972年9月29日。アメリカと同様に台湾・中華民国切捨てです。
そしてその台湾の蒋介石総統が無くなったのは1975年の4月5日。死因は心臓麻痺のようですが、もしかしたら中共が殺したとも言えるかも知れません。捨てられることで・・・享年87歳。

かろうじて蒋介石氏よりも長生きした中共の毛沢東氏。その翌年の1976年9月9日に亡くなります。
ここから長い中共の戦略がスタートしたようです。
毛沢東氏の後に実権を握ったのはトウ小平氏。「ねずみを捕まえる猫なら、白でも黒でもいい」と呪文のようなことを言って、中国人に「金を稼げ」と号令します。
このころ、日本は高度経済成長の真っ只中、山口百恵さんとか森昌子さんが活躍していた時代です。
それを知っているトウ小平主席、なんとかこの日本の金を中共発展の資金に使えないだろうかと策を練ったのではないでしょうか?
「日中友交」という言葉で日本から技術の取り込み、援助金の引き出し、企業誘地など、本当にさまざまな策略がなされました。
この時トウ小平氏は、「尖閣諸島問題は一時棚上げにして、先ず友好を進めましょう」などと甘くささやき、思わずそれに乗ってしまった・・・日本の国民に選ばれたダメ政治家たち。
もともと日本の領土であり、世界的にもそれが認められていた尖閣諸島。それがこの一言で領土問題にされてしまったのです。
安い人件費と広大な消費市場の幻想に目がくらんだ日本のいくつかの製造業も、資金、技術を惜しげもなく中共に差し出してきました。トウ小平の目論見は的中し、経済発展を遂げた中共。

時は流れて、もう21世紀。
日本は20世紀後半に戦争忌避の姿勢となって、妄想平和を唱えながら惰眠をむさぼってきましたが、ついにそれでは収拾しない事態が巻き起こってきました。
尖閣諸島海域に、中共がチョッカイを出し始めて約50年。
中共の新聞が先ず「東アジアの海上は軍事衝突が近づいている」との社説を掲載しました。
そして南シナ海と東シナ海の各国に対して「領有権争いを棚上げし、共同開発するという中共の提案を関係諸国が受け入れず、米国を後ろ盾に中共を屈服させようとしている」と因縁をつけてきます。いかにも自分の侵略は正しいとする中華思想(身勝手)の国家・中共。
そこには、日本が再軍備をする前に叩いておこうとする戦略と、国内の不満を日本にぶつけ、ガス抜きをしようという、帝國手法を踏襲しているようです。そして挑発によって最初の一発を自衛隊に打たせたいと考えているのかも。あの盧溝橋事件の時のように・・・

尖閣諸島から沖縄、そして戦争になればグァムあたりまでを制海・制空圏にしようという企みでしょう。
すかさずアメリカは「日中軍事衝突が起きた場合、米国はあくまで日本の防衛を助ける」とのランド研究所の報告がなされましたが、あくまでもアメリカの太平洋戦略上の都合でしょう。

ともかく日本は、先ずは国内の反日勢力である民主党左派、自民党左派、そしてマスコミなどを制して、急激な再軍備に向かうしか生き残る手法は無いでしょう。
もっともその前に、早く民主・反日政府を止めさせないと・・・
戦争に反対し中共に媚を売れば、結局「戦争の反対=虐殺」が待っているだけでしょうから。

2011年10月27日木曜日

TPP交渉参加、いよいよ大詰め

TPP(Trans-Pacific Partnership)交渉に参加するかどうか、その政府決定がいよいよ大詰めを迎えています。
このTPPによって日本の農業が全滅するとか、10%以下の輸出産業のために他を犠牲にしていいのか、など多くの反対があるTPPです。
TPPとは、関税を加盟国間で出来るだけ0に近づけようとする交渉です。参加各国はそれぞれ自国の利益のために、どう交渉するか秘策を練っていることでしょう。

アメリカのオバマ大統領も、このTPP交渉でアメリカの雇用を増やし、輸出ドライブを掛けることで経済の建て直しを行う・・と意気込んでおります。
交渉を行うとする国は9カ国、オーストラリア、ブルネイ、チリ、マレーシア、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、米国、ベトナムです。ほとんどが経済的には弱小国。
オーストラリアがすこしは大きな経済国。ダントツのアメリカは、この交渉に日本が参加しないと無意味になりそうな状況。

そして参加国はいずれも交渉に長け、自国の利益には目ざとい国々です。
状況から見ると、日本の与党にはとても太刀打ちできない相手ばかり。日本の政治家は政治をするために国内の選挙対策にほとんどの勢力を使い果たしております。国際競争などに対する勉強も戦略の立て方もまったく知らない人達です。
将棋で言えば、駒の動かし方すら判らない人が、段持ちの人々と対戦するようなもの。しかもハンデなどを考慮することなど絶対にありえません。

民主党賛成派の議員たちも、TPPに対して日本の国益をいかに確保するかという「戦略」など、持っているようにはまったく見えません。ただアメリカなどの圧力、あるいは甘言によってその気になっているだけでしょう。

例えば、米の関税をゼロにすることは大丈夫でしょう。すでに加工米の多くは輸入米ですし、日本人のご飯として食するお米は、高くても日本産でないと食べないでしょうから。
問題は工業製品。日本は自動車などのアメリカ輸出が伸びると考えているようですが、結果的にはアメリカで作ったトヨタ、ホンダが日本に逆輸入されて、日本の工場が操業停止に追い込まれ、失業者を作り出すことがオチではないでしょうか?
アメリカは今必死でドルを下げています。相対的に円が上がっていますが、それは日本人の人件費が上がっているということ。
ぼんやりしていると、職業訓練のチャンスもなく、レイバー(低賃金単純労働者=体のいい奴隷)しか出来ない日本人ばかりが増加し、結果的には国家としての機能も出来ない日本になってしまいます。(このような日本にすることが、この9カ国に共通の利益かも?)

いかにして若い国民に職業訓練の場(技術職として働ける場所)を確保し、先端技術を確保するような交渉を行うか、とても民主党には出来ないのではないでしょうか?
高度技術開発を日本語で進められる環境を維持し、英語ではダメだということを交渉で勝ち取らないと、アメリカ人が人件費の安い研究生として入り込んできて、日本の開発力が削がれてしまいます。

TPPに賛成か反対かなどという問題ではないのです。TPPそのものの内容がまだ決まっていないのですから、日本側の交渉に対する戦略がキチンとできているかどうかの問題なのです。
そして、野田首相などの対外交渉を見ていて、「韓国」からは決着していた問題を蒸し返されていますし、竹島のことは非難もしておりません。
尖閣列島とガス田開発のクレームも中共に言えない始末。北朝鮮との交渉も出来ず、朝鮮学校への資金提供すら断れないありさま。
およそ政治交渉など出来ているとは思えません。やっている振りをしているだけのよう。

即ち、これがTPP交渉への民主党政権下での参加には反対であると考える所以であります。