2018年5月31日木曜日

アメリカの国是とトランプ政権

アメリカの国是が「自由と民主主義」であることは世界中の人達が知っております。
アメリカが言う「自由」とは、利己主義の容認でもなく、ポンジ・スキーム的経済行為の自由でもありません。「宗教の自由」が主たる目的です。

では、どんな新興宗教でも良いのかと言いますと、それもダメなわけです。しかし国是としてはそこまで口を出すことはありません。キリスト教(プロテスタント)が「邪宗」をはねつけることになっているからです。(これを「信仰の楯」と言います)

第二次大戦終結後、敗戦国日本にやって来たGHQ。彼らにとって「神道」は「邪宗」でした。現在日本に残る「天皇制反対」の根拠は、このGHQの占領政策の残滓です。アメリカの理想を高く掲げた日本国憲法も同じですね。

このアメリカが「神道」を宗教として認め始めるのは、日本の経済復興と急激に進歩する技術力の高さ、そしてそれゆえにアメリカの産業が日本の産業に負け始めてからです。
日本製の壊れにくい自動車が世界を席巻し。民生用のマイクロエレクトロニクス技術がアメリカの軍仕様を凌駕し始めた時、日米は貿易戦争になりますが、それを持ってアメリカは「神道」が日本人の精神の根底にあることに気付き、それを正当な宗教と認めざるを得なくなったわけです。

ですからアメリカが日本国民をモデルとしてアジア各国を見たとしても仕方ないことですね。しかし「経済的に豊かになればやがて自由化する」と信じられていた中共は、経済力をアメリカに匹敵する軍事力獲得につぎ込み始め、宗教弾圧を強化していきました。この誤算が明らかになったのは「オバマ政権」でアメリカが「世界の警察官を止める」と宣言してからでした。

ことの成り行きを知っているトランプ大統領です。再び「(宗教の)自由を守る警察官」を復活させます。イスラムや神道に対してではなく、今度は宗教弾圧の共産主義国に対してです。

北朝鮮の非核化、いや北朝鮮が「完全・検証可能・不可逆的な核廃棄(CVID)の実施」を受け入れるかどうかが焦点となっている事前交渉で、サンダース米大統領報道官は「トランプ大統領が(この)非核化の進展を期待できるとの感触を得る必要がある」と述べております。そしてこの事前協議は「順調に推移しており、確実な進展の兆しを示している」とも述べました。

気になる拉致問題ですが、米朝会談がなされる前の6月7日に、トランプ大統領はワシントンで安倍晋三首相と首脳会談を開くと言うことですから、どのようになれば「拉致問題は解決した」とするか、その最後の詰めを行うのではないでしょうか。(日本側の独自調査の受け入れ要求ですかね)

ポンペオ国務長官は、30~31日に金英哲(キム・ヨンチョル)朝鮮労働党副委員長と会談したそうです。金英哲氏は北朝鮮の核・弾道ミサイル開発に関与したなどとしてアメリカ独自制裁の対象に指定されている人物ですが、今回は例外的にアメリカへの入国を許可したとか。
彼がCVIDを呑むかどうか、金体制の維持の保証をどうするかなどが決まるかどうかで、米朝首脳会談の開催がなされるかどうかが決まるように思います。

この直前の29日、アメリカ国務省は信教の自由に関する2017年版報告書を発表し、「北朝鮮で宗教活動に携わった人が処刑や拷問の対象になるなど『苛酷な状態』に置かれ、政治活動や宗教活動で政治犯収容所に拘束されているのは約8万~12万人に上るとの推計を示した」そうです。
ポンペオ国務長官は、「世界における信教の自由の尊重はトランプ政権の優先課題」と述べたそうですから、アメリカは北朝鮮の人権問題を米朝首脳会談で取り上げるつもりのようですね。

経済制裁が続く現在の北朝鮮で、このような収容所がどのようになっているか、それは首脳会談だけではわからない問題です。「宗教の自由」を蹂躙し迫害が今も行われているのかどうか、その問題も事前協議で行っているように感じます。
場合によってはアメリカの調査団受け入れを要求するかも知れませんね。

そして、この迫害に「金正恩委員長」がどこまで関与しているかどうかが決め手ではないでしょうか。彼も知らない北朝鮮の深い闇があるならば、金委員長を「解放の旗手」として収容所の解体などを金委員長の手で行うというシナリオです。
金体制の維持にはこのような演出が必要だとアメリカ側が説得しているのかも知れません。

もちろんこれは、習近平国家主席への権力集中が進んだ昨年10月の党大会前から宗教活動への締め付けを強化している中共に対する警告になるわけです。
北朝鮮の民主化と近代化は、国家規模的に急激に行えるのではないでしょうか。インフラをどうするか、そのコンサルテーションもアメリカの企業が行い、費用負担を日本に求めて来ることでしょう。もちろん「拉致解決」後に支払われるお金ですけど。

金委員長は宗教弾圧や日本人拉致問題に直接関係はしていないでしょう。しかし北朝鮮のトップになってから、弾圧などの指示をしたかどうか、そこら辺が事前協議でも明らかにされているのではないでしょうか。

2018年5月30日水曜日

金正恩委員長、米朝会談再交渉

トランプ大統領の米朝会談中止を受けて、金正恩委員長はあわてて「中止の中止」を仕掛けます。そのなりふり構わぬ醜態は全世界に配信されたようです。
トランプ政権のペンス副大統領やボルトン大統領補佐官、そして韓国の文在寅大統領を無能とか役立たずなどと誹謗してきた金委員長が、急に低姿勢になるという醜態です。

このトランプ大統領の中止発言で、一番恥をかいたのは習近平主席かも知れません。腹の座っていない金委員長のあまりにも早すぎる寝返りのようにも感じました。
トランプ大統領は中止宣言のあと、マティス国防長官に北朝鮮への圧力強化を指示したようですから、金委員長が焦ることも判りますが、それにしても上手なトランプ大統領です。

現在はアメリカ政府の一団が米朝首脳会談に向けた協議のため北朝鮮入りしたとのことです。国務省のナウアート報道官が、米朝の当局者が南北の軍事境界線にある板門店で首脳会談に関し協議を再開していると発表しました。
この協議で核廃棄のやり方が決まるわけですが、これまで「リビア方式で金政権の保証を加えたトランプ方式」に怒った金委員長の罵声はトーンダウンしたことになります。

どうやらこれでトランプ大統領は米朝首脳会談からの中共引き離しに成功したのかも知れません。最も、今度は習主席までもがシンガポールに乗り込んでくるかも知れませんが・・・
大統領は「北朝鮮には素晴らしい潜在力があり、いつの日か経済・財政的に卓越した国になり得る。金正恩(朝鮮労働党委員長)もこの点で私と同意している。必ず実現する!」と述べましたが、これは金委員長が会談の申し入れがあった時点に戻ったことを示すような発言ですね。以前もそんなことを言っていましたから。

現在は、アメリカ側が会談の主導権を取っております。そしてこの状態で「完全・検証可能・不可逆的な核廃棄(CVID)の実施」を求めているはずです。
対する北朝鮮側は「制裁解除と体制保障、そして経済支援」を求めているはずです。ですからCVIDは飲むかも知れません。しかし経済支援となると日本が関係してきます。すなわち「拉致問題の解決」が不可欠になります。
北朝鮮側は「核廃棄と経済支援の同時進行」を求めてくるでしょうが、経済支援は「拉致解決」が不可欠と言うことでアメリカ側が突っ放せば良いのですけど。

北朝鮮側は「拉致問題は解決済みだ」という従来の主張を繰り返すでしょうが、アメリカ側は「しかし日本はそう思っていないし、現実に未帰還の被害者が居る。その点を日本側と話さないと永久に経済支援は得られない」と言うしかないでしょう。

「それでは核廃棄は出来ない」と言えば会談は中止です。制裁は圧力を増し、軍事的恐怖が高まります。金体制の保証も出来ないということ・・わかりやすいですね。
北朝鮮も韓国も「会談中止」だけは避けたいのですから、これがある限り北朝鮮側は会談の主導権は取れないはずです。アメリカがよほどヘマをしない限り。

背後に居る中共は、この会談で朝鮮半島に対する影響力を失いたくはないでしょう。しかし北朝鮮とアメリカが再び軍事衝突になれば、中共も参戦せざるを得なくなります。ここでアメリカ軍とぶつかることに中共の軍事力は耐えられないでしょう。少なくとも軍事力がまだアメリカに対し劣勢にあることが中共国民にバレては困るわけです。

ですから中共が考えることは、この米朝会談を切っ掛けにして、韓国の米軍を撤収させたいとするのが本音だと思います。
しかし金体制維持には、逆に韓国の米軍は不可欠になるのではないでしょうか。

もしアメリカとの停戦協定が終戦協定に移行したとしても、アメリカ軍は韓国へ駐留したままになるだろうと思います。それが「金体制の維持」の目的でしょうから。
金体制を脅かすのは、アメリカではなく中共であることは金正恩委員長も理解していると思うのですけど。

金正恩委員長は、米朝会談が決まってから2度中共を訪問しました。おそらくそこで習主席が言ったことは、「朝鮮半島の統一は北朝鮮主導のもとで行うこと」と「交渉では主導権をアメリカ側に渡すな」ということだったのではないでしょうか。

「戦闘状態になっても中共がバックに居るから大丈夫だ」などとけしかけたのかも知れません。そこで金委員長は、その後アメリカに対して強く出て見せたのではないかと思うのです。
そしてこれは対中共に対するサービスだったとも見えますね。まさかトランプ大統領が「会談中止」を宣言するとは思わなかったのでしょう。これは習主席がトランプ大統領に負けたことを意味するのではないでしょうか。

北朝鮮の核廃棄をCVIDで行うと言っても、北朝鮮の場合はリビアよりも難しいでしょう。それくらい開発が進んでいるからです。「北朝鮮に居る核技術者は全員アメリカの核関連施設で雇用し、アメリカに移住させる」くらいのことも必要かも知れません。イランやトルコに行かないようにするためです。

北朝鮮側から「『拉致問題の解決』とは、いったいどうすれば良いんだ」と言わせるようにします。向こうがそう言ってきたら、「日本の警察を北朝鮮内に入れて独自に調査させること」とアメリカが提案してくれれば良いのです。
調査中は金委員長も協力すること。そうすれば同時進行の形で経済支援も行われる・・という解決策です。経済支援のお金はアメリカの企業が受け取り、そしてアメリカ企業がインフラなどを整備する。(金正恩委員長のお小遣いにはしない)
そのためにアメリカ領事館を北朝鮮内に作る・・こんな話し合いが現在なされているのではないでしょうか。

ようするに北朝鮮内部に入っていければいいんですよ。領事館でもなんでもね。軍隊でなければ中共も文句は言えないでしょうから。

2018年5月28日月曜日

中共の操作か、金正恩委員長の動き

華人の人心操作術でこうなるのか・・と思います。

5月15日には「我々を追い詰め、我々が核兵器を放棄するのを一方的に要求するなら、我々は協議への関心を失い、予定されているDPRK(北朝鮮のこと)と米国の首脳会談を受け入れるべきか再考せざるを得なくなる」と述べ。米朝会談中止を示唆しました。

しかしアメリカはジョン・ボルトン米大統領補佐官の要求する「リビア方式」を変えませんでした。しかしトランプ大統領は「リビア方式ではカダフィ大佐の保証まではしなかった。今回は金委員長の安全は保障し、体制は維持してやる。だからこれはトランプ方式だ」とまで言わせたわけです。

これを読み間違えたのか、金委員長は自らの手で豊渓里(プンゲリ)の核実験場を爆破する政治ショーを行って廃棄を実施したように見せかけます。
そしてこれをプーチン大統領などに認めさせ、会談を優位に進めようと画策したようです。

そこに25日、トランプ大統領からの「会談中止」の書簡が届いたわけですね。つまり豊渓里の爆破で核廃棄の検証が不可能になったからでしょう。
「完全で検証可能かつ不可逆的な非核化」(CVID)を金委員長は拒否したことになるわけです。ですから「会談中止」は当然のことと我が国や世界各国が納得したわけです。

そうしたら、今度は金委員長の方が「米朝会談へ意欲を示した」とか何とか。
アメリカが、そして世界が要求しているのは「CVID」であって、北朝鮮がの核廃棄宣言ではないことが理解されておりません。
これで「我が北朝鮮は核を廃棄したのに、アメリカはまだ因縁をつけて来る。アメリカが戦争を望もうとも北朝鮮は平和を望む」などというプロパガンダを出すつもりなのでしょうか。

ここらへんの話し合いが6月1日の「南北交換会談」でなされるとのことです。「板門店で電撃的な南北再会談」などを演出し、金委員長と文在寅大統領が気味の悪い抱擁を繰り返しても、また、南北会談で「朝鮮半島の完全な非核化」の意思を示したとしても、アメリカは北朝鮮が「CVID」を呑まない限り会談は行わないでしょう。そして経済面と軍事面での圧力は加え続けられるのです。

南北が話し合うのは、韓国がアメリカとのパイプになっているからでしょう。韓国は日米間同盟でアメリカとは話が出来ます。
しかし韓国が北朝鮮とどのような話し合いをしても、アメリカは「CVID」が最低限の条件であることを変えないと思います。
そしてもとよりこの北朝鮮問題が「米中の覇権」問題であることを南北朝鮮が認識しない限り、事態は戦争に向かって流れていくと思います。

金委員長が習主席とどのような話しをしたのかは判りません。しかし「朝鮮半島にアメリカを入れない」ことを金委員長の心理を操って策謀したのではないでしょうか。
アメリカから見て次第に金委員長だけが邪魔な存在になりつつあるのではないかと思います。

最近のマスコミのトランプ大統領と金委員長の写真の扱いを見ていますと、金委員長の方が良い印象でトランプ大統領が悪い印象を受けるように細工しているように感じます。気を付けましょう。
これはトランプ大統領が気にしている「中間選挙」で、マスコミの共和党バッシングに通じるところかも知れません。北朝鮮とトランプバッシングのマスコミが共謀することもありそうですからね。

トランプ大統領は「イランとの核合意」から離脱しました。イランの核開発と北朝鮮の核開発が同じものであることは、すでにご承知の通りです。
イラン核合意は、凍結の時間が過ぎれば再開するというもののようです。そしてそれまでは北朝鮮で開発を進めておくと言うものだったのかもしれません。
イラン核武装は、周辺国への最大の脅威です。特にイスラエルにとっては・・・

そしてそうなると、核拡散が連鎖して起きてしまうでしょう。サウジアラビアやトルコなども核武装を始めると言う訳です。
核拡散で最も危険なのは、拡散した核兵器が麻薬・人身売買の犯罪組織にも渡ることかも知れませんね。

ですから恐らくアメリカは、この点で譲歩することはしないでしょう。そして金委員長は自国の安定よりも自身の安全と面子だけに重点を置いているようにしか見えません。
そこを習主席に上手に使われたような気がします。

トランプ大統領は今回の会談中止でこれまでの「対話と圧力」方針に再び戻ります。安倍首相は更なる圧力の強化をトランプ大統領と近く協議するのではないでしょうか。今回は失敗だったとして。

その安倍首相は、ロシア・プーチン大統領と27日に会談しました。そのプーチン氏は、24日に行われた中共の王岐山国家副主席との会談で、「中露関係の強化は国際情勢に強い影響を及ぼす」と指摘した上で「ロシアはインフラ整備など北朝鮮への経済協力を深め、北朝鮮の後ろ盾として影響力を持つ中共と足並みをそろえる。」と述べております。

今回、安倍首相は北朝鮮の非核化実現が日露の共通目標であることを確認し、今後も緊密に連携することを申し合わせたようです。
これは北朝鮮との融和を重視する中露を牽制し対北包囲網が崩れないようにするためのものだと言うことです。

どうも中露は北朝鮮の核廃棄に「CVID」の適用には反対のようですね。今後の圧力は日米の経済封鎖とアメリカの軍事圧力だけになりそうです。中露には国連決議を守らせるだけで精いっぱいかも知れません。

2018年5月26日土曜日

トランプ大統領の不信爆発

トランプ大統領が「米朝会談中止」を金正恩委員長に伝達し、世界に向けて「中止」を宣言しました。
北朝鮮が豊渓里(プンゲリ)の核実験場を爆破するなどして、アメリカの「リビア方式」の受け入れを拒否したことが原因のようです。

金委員長は、「ここまで来ればトランプ大統領のメンツから、会談中止はないだろう。中間選挙のための実績にしたいだろう」という読みが大きく外れたわけです。(アメリカはメンツなど考えませんよ)
また、中共の思惑に乗ってしまった金委員長の失政とも取れます。アメリカは「北朝鮮にはもう二度と騙されない」と述べていました。ですから「核実験場を爆破」は単なる政治ショーであって核廃棄の意思ではないと見ている訳です。(その通りですけど)

北朝鮮は、核実験場爆破を「核実験中止の透明性の確保」と述べたり非核化の意思を行動で示すなどとして、アメリカに対し「一方的な廃棄要求には応じない」という態度を見せたわけです。
これでトランプ大統領が怒ってしまったわけですね。

この会談中止を一番喜んだのが「習政権」であることは間違いありません。中共の北朝鮮呪縛が再び戻ったわけですから。
我が国とアメリカは更に経済制裁を強化し、経済封鎖を強めるように中共やロシアに要求するでしょう。
海上での「瀬取り」に対しては臨検などの海上封鎖を行うかも知れません。ロシアや中共の陸路による密輸については監視しながら証拠写真を示し国連決議を守るように働きかけることでしょう。
アメリカの中韓選挙が近づけば「軍事行使」の可能性も高まります。この場合は対中軍事行使にも発展しかねない状況になるかも知れませんし、それを回避するための「斬首作戦」が発動することも考えられます。即ち「金体制」への攻撃です。

このトランプ大統領の怒りに一番「ビビッた」のは金正恩委員長だったようです。金委員長から委任されたとして金桂寛氏の談話が出されました。
「会談中止は朝鮮半島はもとより世界の平和と安定を望む人類の願いに合致しない決定だ。われわれは大胆で開かれた心で米側に時間と機会を与える用意がある。段階別に解決していくなら関係が良くなりはしても悪くなることはない」などと述べているそうです。

この、「段階別に解決していくなら」という点がアメリカが会談中止に持って行った根拠ではないでしょうか。
アメリカが要求しているのは、「極めて短期間に行われる核の排除と拉致被害者の帰国」であって、金委員長とでディールすることではないのです。
その後になら、いくらでも金政権の存続と経済支援を議論しようという事なのです。金委員長は何かを勘違いしているようですね。

韓国の文在寅大統領も、「当惑しており、非常に遺憾だ」と表明したそうです。ひたすら米朝の仲介者に徹した文在寅大統領でしたが、どうやら徒労に終わってしまったようです。

トランプ大統領から金委員長に充てた会談中止の書簡には、その理由として「最近のあなた方の声明で示された激しい怒りとあらわな敵意を受け、私は現時点で、長い時間をかけて計画してきたこの会談を開くことは適切ではないと感じている。」としております。
その上で「アメリカと北朝鮮両国と、そして世界にとっては損失となるが、この書簡をもってシンガポールでの米朝首脳会談の中止をお伝えする。」と締めています。

アメリカは、金委員長が大連に行ってから言動が急激に変わったことを重視しております。即ち「結局のところ中共が裏で操った」と言うことです。

トランプ大統領は「あなたは北朝鮮の核戦力について語るが、アメリカが保有する核戦力は非常に大規模かつ強力なものだ。」と、子供に諭すような言い方をしております。
そして「北朝鮮は、持続的な平和と大いなる繁栄、そして富を得る重要な機会を失った。」と、これで困るのは「金体制」の方だよ、と言う訳ですね。

また書簡には「いつの日か、あなたと会えることをとても楽しみにしている。もしあなたが、この最も重要な首脳会談について考えが変わったならば、遠慮なく私に電話をするか、書簡を送ってほしい。」とまで書いております。

悪い仲間に誘われて、また親父にたて突く放蕩息子に宛てた手紙のような書き方ですね。悪い仲間とはもちろん中共のことです。

今後はますます制裁圧力が高まり、そして中共が頼りにならないことが判ってくるでしょう。その時この委員長はどのような判断をするのでしょうか。
北朝鮮の国民は委員長を相手にしなくなるでしょうし、もしかすると金体制そのものが崩れ去って行くかも知れません。
そして中共がそれを狙って北朝鮮自治区にすることを考えているとしたら・・・少なくともトランプ大統領は「金体制の維持」には同意していたのです。もはや委員長が気が付いても遅いですけどね。

そして今後、アメリカは中共との対決姿勢を鮮明にしていくのではないでしょうか。所詮、北朝鮮問題はアメリカと中共の覇権をめぐる戦略の中にあるのですから。

2018年5月25日金曜日

米朝首脳会談は延期か?

北朝鮮・金正恩委員長が米中の間で翻弄されているようですね。北朝鮮の必死な姿が浮かび上がってきます。

もともと金委員長は中共が大嫌いだと言うことです。若いころスイスに留学し、世界の情勢を少しは知っている金委員長です。
おそらく中共の異常さとアメリカの「自由と民主主義」が如何なるものであるかを知っているのでしょう。

しかし彼は、金日成の孫で金正日の子供であることは変えられません。そして金正日氏が行った国造りが共産主義であることも、現在アメリカと戦争中(停戦中)であることも判っております。

ソビエト連邦の落とし子であり、共産主義と自由主義の狭間でソビエト側で建国した北朝鮮・朝鮮民主主義人民共和国は、東西冷戦構造の中で共産主義国として朝鮮戦争を戦ってきました。
しかしそのソビエト連邦も今はなく、国内は中共に荒らされ、資源供給国に成り下がってしまいました。

歴史の必然か、それとも悪戯か、金正恩氏は父の後を継いで北朝鮮のトップとなったわけです。
中共を嫌う正恩氏は、中共との交流で既得権を築いていた叔父を惨殺し、そして中共に後押しされていた兄を毒殺し、何とかアメリカに接近しようと試みていたのでしょう。

戦争中(停戦中)の敵国アメリカに対し負けを認めるわけにもいかず、唯一の手段が核開発でアメリカを刺激することだったのかも知れません。
北朝鮮の核とミサイルは、中東などの反米諸国がお客様になります。特にイランが開発経費などを提供してきたように思います。ミサイル技術はロシアが主な提供国だったのではないでしょうか。

核実験と、日本海に向けたミサイルの発射は、アメリカにその存在をアピールすることが目的だったはずです。中共はアメリカと「大国の関係」を構築し、その技術をパクることに一生懸命でしたから、北朝鮮が暴れだしたことで計画がずれてしまったようです。

アメリカはトランプ大統領になって、騒ぎまくる北朝鮮を「大国・中共」が静止させられるかどうかを試しました。しかしそれはうまく行かず、安倍首相の出してきた「徹底した軍事圧力と経済制裁が唯一の対抗策」という話に乗り、核拡散で国連を動かして経済制裁を決議させ、軍事的圧力を徹底したところ、金正恩委員長の方から韓国経由で「話し合い」の提案が出てきたわけです。

北朝鮮があまりアメリカに譲歩されると困るのは中共です。習主席はすぐに金正恩委員長を呼んで釘を刺します。2回目の訪中のあと、金委員長は「アメリカが米韓共同演習を止めない以上、会談は行わない」と言うようことを言いました。
明らかに中共の圧力を伺わせます。
注意すべきことは「リビア方式にこだわるなら」ではなくて「米韓共同演習」としたところではないでしょうか。

米中間には「北朝鮮にアメリカ軍の駐留はしない」という合意があります。ですから米軍を入れることは出来ません。そこでトランプ大統領は「核の完全廃棄(リビア方式)のあとは、アメリカの民間企業を入れてインフラの整備に協力する」と述べております。「金体制の維持と金委員長の安全は保障するから、これはリビア方式とは違いトランプ方式だ」とも述べております。

習政権はアメリカの民間企業が北朝鮮に入ることは拒否できません。そのため北朝鮮内部にアメリカの領事館が出来ることと思います。その領事館に日本の警察が入り、そこを拠点に北朝鮮国内で拉致被害者の調査を独自で行い、そして拉致問題を解決するので、金委員長は北朝鮮全土に「協力するよう呼びかける」事を依頼すれば良いのではないでしょうか。
数人の拉致被害者はすぐに帰ってくる可能性もあります。しかし日本警察の調査は継続するということで、経済支援のお金を出すというのはいかがでしょうか。
有効な情報提供者には礼金を支払うというのも有効かも知れませんね。

北朝鮮にはアメリカ民間企業が設立され、北朝鮮国民を雇用すれば北朝鮮のGDPもあがるのではないでしょうか。(日本の支援金でアメリカ企業が動くわけです)
同時に徴税のやり方も教えれば良いでしょう。
これまで中共経済に寄りかかって来た北朝鮮経済は、おそらく急激に近代化していくように思います。拉致被害者はこの過程で帰国可能になって行くのではないでしょうか。

忘れてはいけないことは、このような一連のシナリオがあくまでも対中戦争の一環であると言うことです。
習政権は王岐山副主席をロシアに送りました。中露関係を維持するためでしょう。プーチン大統領は王岐山副主席と会ったあと。安倍首相との26日の首脳会談に臨むつもりかも知れません。

この中露会談で結果で北朝鮮の態度がまた変わる可能性もあります。ロシアが北朝鮮へのアメリカ民間企業の侵攻をどう考えるか、その結果です。
その結果はすぐに安倍首相に知らされることでしょう。トランプ大統領にも電話するのではないでしょうか。

結局、北朝鮮の意思とは関係なく、このようにして会談の日程や方向性が決められるのではないでしょうか。

2018年5月24日木曜日

北方領土と北極航路・日露首脳会談

「ロシア経済の再建には日本の協力が必要」とはよく聞く話です。しかしロシア国民にとって、現在のロシア経済はそれほど悪いとは感じていないような節もあります。

長い共産主義時代、少量の食物を求めて長い行列に並んだ記憶が、まだ残っているということですね。ですからその頃と比較すれば、「まだ現在のほうが良い」という認識なのだという話を聞きました。

ロシア国民は「強いリーダー」が大好きで、それゆえの「プーチン人気」なのだそうです。モスクワとか、その他の近代化された場所では「反プーチン・デモ」が行われ、ジャーナリズムはすべて反プーチンです。
アメリカもジャーナリズムは反トランプですから、どこのジャーナリズムも同じようなものですね。

特にひどいのが反・安倍のジャーナリズム・・そう、朝日新聞です。野党の反・安倍も併せて、「反・安倍のための反安倍」と言う意味不明な国会論戦という感じですからね。

今年に入ってからさまざまな首脳会談が盛んに続けられております。そして5月26日にモスクワで安倍・プーチン首脳会談が行われるそうです。
6月と思っていたのですが、早まったのはやはり北朝鮮と中共問題のためでしょうか。
北方4島の返還も話し合われるそうですし、安倍首相は交渉に意欲を示しているということです。しかしロシア側は北極航路を中共から守るために、この北方4島が軍事的にも重要になってしまったことはご承知の通りです。

北方4島が千島列島には含まれていないことは、今から150年前の1855年2月7日に調印した日ロ通好条約に書かれたことです。すなわち日本とロシアの国境を択捉島とウルップ島との間に定めたというわけです。

その後1875年に樺太千島交換条約が結ばれ、我が国は千島列島(シュムシュ島からウルップ島までの18島。)をロシアから譲り受けるかわりに、ロシアに対して樺太全島に対する権限、権利を譲り渡したわけです。
この時点で択捉島とウルップ島の国境は宗谷海峡の国境に変わったのですが、北方4島と千島列島は一体化したわけではありません。

大東亜戦争で負けた我が国は、1951年のサンフランシスコ平和条約で我が国が千島列島に対するすべての権利、権限び請求権を放棄しましたが、あくまでも千島列島であって、そこには北方4島は含まれていないというのが我が国の主張です。根拠はこの日ロ通好条約にあるわけです。

もちろんロシア側は、樺太千島交換条約でこの区切りはなくなったと主張するでしょうね。つまり「日ロ通好条約」か「樺太千島交換条約」か・・という論争が北方領土問題と言うことです。

大東亜戦争末期、当時有効であった日ソ中立条約を無視して、我が国に対し宣戦布告し、我が国のポツダム宣言受諾後の8月18日には千島列島に侵攻し、その後29日から9月5日までの間に北方四島のすべてを占領し、一方的にロシアは自国に編入した・・・などとの恨み言は国際社会に通用しないと思います。あくまでも条約の解釈の正当性で国際社会に訴えた方が良いようですよ。

1956年「日ソ共同宣言」と言うものが締結されています。今は無きソビエト連邦との交渉ですが、ここでは「歯舞群島及び色丹島を我が国に引き渡す」として、国後・択捉島の帰属がまとまりませんでした。そこでこの問題は先送りされます。
ロシアに国名が戻ったあと、エリツィン大統領は「1956年の共同宣言は有効」と述べました。そして2000年にはプーチン大統領も「1956年の日ソ共同宣言は有効と考える」と発言しました。
しかしメドベージェフ大統領の時代に、この共同宣言が否定されようとしたのです。首相になってからも国後島を訪問したり、「歯舞・色丹島も返還せず」と言ってみたりと、真っ向からの北方領土返還拒否といった意思表示でした。

このことから、ロシア内部に返還反対派、すなわち反日のグループも居るということが判ります。反プーチン派と反日派がどのような比率になっていてどう絡み合っているのか、交渉ではそこも知らなければならないのですが・・

そして英国などが日露接近に不快感を示し、邪魔をすることも考えられます。英国はともかくロシアが嫌いなようですからね。国際金融資本も、自分たちの言うことを聞かないプーチン・ロシアが大嫌いなようです。
ですからプーチン大統領も「経済支援と北方領土返還をバーターする」などとは言えないわけです。アラスカをアメリカに売却したと言う苦い経験もあるようですしね。

一方我が国にとっては、中共の裏庭に位置するロシアとの国交正常化は、対中戦略として有効なのです。経済支援、あるいは技術協力などは我が国の安全保障にとっても必要不可欠になりつつあります。
そういう意味では経済支援などは安全保障に掛かる費用としては安いものだとも言えるのではないでしょうか。

そしてここにもう一つの要素、北極海航路が登場してきたのです。一般的に使われるメルカトル図法では解らない「北極海を真ん中にした地図」を見ると、北海道の港からベーリング海峡を通過して北極海を経由しヨーロッパまで行く航路は、インド洋・スエズ運河経由よりも近くなるわけです。

地球温暖化の影響なのかどうかは判りませんが、近年北極海の氷が非常に少なくなり、夏場は航路として使えることをロシアが発見しました。そこに割り込んできたのが中共です。北朝鮮の羅津港から宗谷海峡か津軽海峡を経由してヨーロッパへの航路です。(中共は羅津港を金政権から租借しました)
そしてこのことは、地政学的に軍事的にも組み換えが必要な事態になってきたわけです。これがロシア側が北極航路を中共から守る必要が出てきた理由です。

宗谷海峡と津軽海峡の両方に睨みが効く国後島と択捉島。そこにロシア軍基地を作るのはそのためですね。
北海道には軍隊が居ません。自衛隊の基地はありますが現憲法下では自衛隊は単なる公務員ですからアメリカ軍が背後に居ないと軍事行動がとれません。
それを知っているからロシアが不安になるわけです。ロシアはそれほどアメリカを信用しておりませんからね。
また同様に、アメリカ軍から見ても北海道の自衛隊からアメリカ軍の情報がロシアに抜けることも心配でしょう。

さて、このような情勢のなかで行われる安倍・プーチン会談なのです。どのように展開するでしょうか・・・

2018年5月22日火曜日

太平洋・島サミットと北朝鮮

島国・日本が1997年から始めた「太平洋・島サミット」の第8回会合(PALM8)がこの5月18日~19日に福島県いわき市のスパリゾートハワイアンズで開催されました。

このサミット参加国は、日本,キリバス,クック諸島,サモア,ソロモン諸島,ツバル,トンガ,ナウル,ニュージーランド,ニウエ,バヌアツ,パプアニューギニア,パラオ,フィジー,マーシャル,ミクロネシア,オーストラリアの17か国となり、アメリカ合衆国が不参加でした。

PALMとは、Pacific Islands Leaders Meetingを意味しているそうです。
外務省の寄りますと「太平洋島嶼国は親日国家群であるとともに、国際社会における我が国の様々な取組に対する強力な支持母体であり、我が国外交にとって非常に重要な国々」であり、「こうした太平洋島嶼国との関係を強化し、同地域発展に共に取り組む」と言うことです。
まあ、国際社会での多数派工作と言ったところでしょうか。

しかし今回のサミットでは北朝鮮問題に言及し、洋上で物資を移し替える「瀬取り」を含む北朝鮮の制裁回避戦術に「深刻な懸念」を表明したそうです。

しかもその上で、海上保安能力が低い島嶼国への支援策を打ち出し、海洋分野での人材育成プログラムの実施などを共同宣言に盛り込んだとか。
北朝鮮問題によって、太平洋への覇権を目論む中共への対決布石とも考えられるような戦術のように思います。

中共はこれら南太平洋の島嶼国に対して資本構成を掛けています。道路整備などのインフラ整備と言いながら資金を出し、中共の労働者を連れてきて工事をさせ、この労働者を帰国させずに現地に留めてしまい、民主主義の多数派を構成して国を乗っ取ろうという計画の様に思います。

この中国人労働者に対して、島の住民たちは当然快く思っていません。
このまま放置すれば、島に渡った中国人はそのまま経済的優位に立ち、島民を差別し始めるでしょうし、世界の眼が届かないとなれば、島民の虐殺もしかねない状況です。そう、チベットやウイグルと同じか、それ以上に残虐な状況になる可能性もあります。

現在はまだ島嶼国の政府が機能しております。ここに海上保安能力育成プログラムを我が国が実施すれば、自治能力も高まり海上での違法行為に対して毅然と対応することが出来るようになると思います。

小さな島嶼国であれば、海上保安能力が高まれば国内の法律も同様に作成が出来るでしょう。まだ中国人が内政干渉する前に、国内の法整備をきちんと行い、悪いものは悪いとはっきり出来るような体制を作ることが要点だと思います。

海上保安能力の育成プログラムの提供とはうまいことを考えたものだと思います。北朝鮮が国連安全保障理事会の対北制裁決議を完全に履行するように、「島嶼諸国の協力を得る」と言うのが大義です。
これは決して中共を太平洋から排除する計画ではない・・と言う訳です。

安倍・トランプ首脳会談でも常に議題に上っているであろう対中戦略です。太平洋の島嶼国に資本構成を掛けている中共の意図は明白です。
「ハワイ島あたりの経度で太平洋をアメリカと分割統治するため」の布石なのでしょう。そして現在やっている中共の島嶼国乗っ取り作戦は、欧州が昔の植民地時代にやっていたことを、自由資本主義と民主主義を使って現代風に行っているだけのことです。

これにどう対処していくか、安倍首相の提案かも知れません。島嶼国家が自治能力を高め、法的手続きで中国人に対処しなければならないわけです。
その自治能力の向上に「北朝鮮」を利用しようと言うシナリオかも知れません。北朝鮮は国連安全保障理事会から「核の全面廃止がなされるまで、経済制裁を課す」と言う決議を使うわけです。

当然北朝鮮経済は悪化します。特に外貨を押さえられると金正恩政権が苦しくなることは解っていました。そして制裁回避戦術として「瀬取り」が行われるだろうことも想定内だったように思います。

これを使って島嶼国家に海上保安能力を高める教育を施し、それを持って太平洋の自由と民主主義を守ろう(=中共の排除)という戦略です。
島嶼国家の国家意識が高まれば、おのずと対中防御態勢となり、ゆえに太平洋の自由と民主主義は守られるという作戦かも知れませんね。

島嶼国サミットがこのように使われるとは思いませんでした。

中共経済に圧力を掛けているトランプ大統領です。それゆえに中共は日本にすり寄ってきます。
安倍・トランプ首脳会談では、あまり中共を追い詰めることは止めようという話になっているのかも知れませんね。
アメリカは貿易交渉の席に着きました。安倍首相は李克強首相を北海道まで連れて行っています。
日米同盟は、今後中共とどう対峙していくのでしょうか?

2018年5月20日日曜日

これが現代の戦争か・2

北朝鮮に対してトランプ政権が「王手」を掛けたことで、今度は中共の番になります。

すでにトランプ政権は中共の中興通訊(ZTE)に対する集積回路の供給を止める行動に出て、中共がいかにアメリカ依存しているかを見せつけました。
習政権はアメリカからの輸入に関税を掛けたり、輸入停止処分で対抗しましたが、ほとんどアメリカには効き目がありませんでした。

朝鮮半島に対する影響力の消失が目に見えてきた中共に対し、今度はベトナムが中国人観光客のTシャツに因縁を付けました。
カムラン国際空港からベトナム入りした中国人団体旅行客が着ていたTシャツの背中部分に、中共が南シナ海のほぼ全域で管轄権を主張する根拠としている「九段線」が描かれていたからです。

バスに乗り込んで上着を脱いだ時、九段線が描かれたそろいのTシャツをベトナムの旅行代理店員が見つけベトナム当局に通報したわけです。ベトナム当局は、Tシャツを没収し旅行客らの処分を検討しているそうです。

この九段線ですが、オバマ大統領はこの問題に関して「アメリカとして(特定の)立場は取らない」と述べていました。
しかしトランプ政権ではそうは行きません。ジェーン・サキ報道官は記者会見で「国際法に照らして各国による海洋での権益主張を法的、技術的にどう捉えるかを分析した研究資料」を提出したとして、「報告書は非常に技術的なものであり、政治的なものではない。南シナ海での領有権について立場を取らないという米国の政策は変わっていない」と述べましたが、中共側は「南シナ海問題で立場を取らず、一方の味方に付かないというアメリカの約束に反している」と述べているとか。

この提出された報告書には・・・
(1)九段線に囲まれた島嶼(とうしょ)や、国連海洋法条約に基づいてその周辺海域で認められる主権を主張しているのか?
(2)国境線を表すものなのか?
(3)中国がいう「歴史的」な海洋権益の地理的な境界を表すものなのか?
の3点が中共に対する疑問点として挙げられているそうです。

これに対して中共側は、「南シナ海における中国の主権は、長い歴史の過程で形成され、歴代の政府によって一貫して維持されてきたものだ」などと従来の主張を繰り返しています。

しかしこの九段線は、1947年に中華民国(蒋介石)が作成したもので、その後中共で発行されている地図に引き継がれたものです。
しかも2009年の地図ではトンキン湾にあった2つの破線が消えていることや、地図によって破線の位置がずれていることなどもあり、「一貫性がない」と言うのがこの報告書に書かれているとか。

アメリカはこの報告書を重視して、結果的に九段線の法的根拠を否定することになるでしょう。そしてそれと同時並行して、今度はロシアが南シナ海に出てきたのです。

南シナ海のベトナム南東沖370キロの鉱区で、ロシア国営石油企業ロスネフチ社が、石油採掘に着手したと報じられたのです。この鉱区は南シナ海で管轄権を主張して独自に設定している「九段線」の内側になるそうです。
ロスネフチ社やベトナム政府がこれまで中共の反発と圧力を避けるように密かに準備を進めていたそうで、5月17日に石油採掘に着手したと報じられました。

面白いのは、ロスネフチ社が「使用している掘削ドリルは日本製である」ことを公表したことです。こんなことをわざわざ言わなくても良いわけですが、この発表は「日本も関係している」と言うことを暗に示したのかも知れません。

中共が南シナ海領海を主張するなら、この行為は侵略行為になります。軍事的に対応せずに黙認していれば領海説が消えてしまいます。
軍事的反発を行えば、戦争になります。中共の兵器の多くはロシア製の兵器かそのコピーですから、ロシアには勝てないように思うのです。

そしてそれよりも、遂に中露が対決姿勢に入ったことの方が習政権にとっては痛手ではないでしょうか。どう考えてもトランプ大統領とプーチン大統領の連絡済みの行動だったように見えます。そんなタイミングに思えるからです。

6月には安倍首相とプーチン大統領の会談が予定されています。ここで南シナ海から掘削された石油は日本が買い取る約束でもするかも知れませんね。
また、石油掘削に関する設備と投資は日本が供給することで一致するかも知れません。
海底油田ですから採掘技術は難しく、英国も口を出してきそうです。

当然石油メジャーも黙ってはいないでしょう。トランプ大統領はどう取り仕切るでしょうか。
米中貿易戦争は現在も継続されていて、17、18日にワシントンで行われていた貿易協議では、その共同声明に「中共は米国の製品やサービスの購入を大幅に増やす」との文言は入れられましたが、全面合意には至らなかったようです。
アメリカ側は知財権侵害を理由に幅広い中共製品に25%の追加関税を課す厳しい制裁の発動をまだ検討しております。中共は報復に打って出る事を検討しています。

この戦争はどうも長引きそうですね。

2018年5月19日土曜日

これが現代の戦争か?

北朝鮮が米朝首脳会談を渋っているようです。アメリカが一方的な核放棄を強要するなら会談を取りやめると言うのです。

と言うことは、南北首脳会談などで融和の雰囲気作りを演出し、世界のマスコミを騙してみても、活発な事前交渉でアメリカが一歩も譲らないからだと思います。
北朝鮮側は「アメリカが一方的な核放棄を強要するなら会談を取りやめる」と警告を発しているようですが、そこはもう騙されないアメリカなのです。

ボルトン米大統領補佐官は「根本的な問題は、北朝鮮が大量破壊兵器を放棄するという戦略的決断を下したかどうかだ」と述べ、北朝鮮に非核化の意思がないと判断した場合は、「見返りを期待する北朝鮮との際限ない協議に引きずり込まれるという過去の失敗は繰り返さない」と、いつでも交渉を打ち切る用意があると強調しております。

これは金英哲朝鮮労働党副委員長(北朝鮮側の交渉責任者)が、「われわれはボルトンが何者か明らかにしており、今も彼への拒否感を隠さない。リビアやイラクの二の舞いにはならない。(ボルトン氏の対北政策案に固執するなら、トランプ大統領は)歴代大統領よりさらに無残に失敗した大統領として名を残すだろう」と述べ、首脳会談中止に言及したことに対するボルトン補佐官の応答なのです。

金英哲vs.ジョン・ボルトンの、こうした言い合いが朝鮮戦争の継続になっていることと見るべきではないでしょうか。
トランプ大統領は「経緯を見守る」姿勢で、金委員長はまだ何も言っておりません。そして英哲氏の「会談中止」が実現すれば、少なくともアメリカ軍の「斬首作戦」が動き出すことになるように思います。

「斬首作戦」とは金正恩委員長をステルス無人機によってピンポイントで爆撃するわけです。金正恩氏がどこに居るのかが判っていれば爆撃の範囲は狭くなります。しかしあいまいだと爆撃範囲が広がります。このことを理解している北朝鮮の側近たちは、もしかしたら刻々と変わる金委員長の居場所を密かに米軍に流しているのかも知れません。爆撃範囲が広がれば自分たちも巻き込まれ、危ないですからね。

ですから金正恩氏は誰も信用出来なくなって、現在は妹の金与正(キム・ヨジョン)氏しか信じられなくなっている・・という噂も聞きます。
そう考えますと、今回の「会談中止」に言及したのも金正恩委員長ではなく、金英哲朝鮮労働党副委員長だったことからも伺えます。
英哲氏の本当に言いたいことは「早く斬首作戦に移行してくれ」ということなのかも知れませんよ。

2回に及んだ金委員長の中共訪問も、評論家の石平氏の言うには「これは習近平主席が呼んだもので、朝鮮半島に対する中共の影響力を維持するためのもの」と言うことです。すでに朝鮮半島への中共の影響力はかなり低下してしまいましたから。
トランプ大統領から見れば、「俺は習主席に2017年の1年間、チャンスは与えた。何も出来なかったのは中共の責任だ」と述べることでしょう。

これらを総合して見ると、どうやら北朝鮮内部はなかなか意思決定が出来ない状態にあるのではないでしょうか。
そして北朝鮮国民はすでに金一族を見放してしまったようにも思います。金正恩支持はただ「闇市に口出ししなくなったこと」だけだったようです。叔父さんやその側近を殺してしまいましたからね。

この状況はアメリカ政府も掴んでいるらしく、トランプ大統領の「何が起きるか見ていく」という余裕の発言にも、今回は譲歩しないという決意が感じられます。
トランプ大統領が安倍首相との電話会談で、「シンゾーはビッグプレイヤーだ!」と述べたのは、もしかしたらこの一連のシナリオを作成したのは安倍首相だったからかも知れません。

アメリカ軍の軍事的圧力と、世界に働きかけた経済制裁の効果で、金正恩氏の資金源が狙い撃ちされ、側近たちの不信感が出たところで平昌五輪を使った駆け引きに出てきた北朝鮮です。
韓国のサヨク政権に働きかけながら「和平」を演出して見せ、それでも動かない日米同盟を見て、遂に「アメリカとの首脳会談」を申し入れてきた北朝鮮。

トランプ大統領は「やはり来たか」と思ったのではないでしょうか。「シンゾーが言った通りだ」とも思ったかも知れません。
だから即座に「いいよ、合ってやるよ」との返事が出来たのでしょう。そしてこの返事が北朝鮮の崩壊を励起したように思います。

米朝会談をやっても「核の完全廃棄はリビア方式」は変わらず、その為のポンペオ氏とボルトン氏の起用。北朝鮮は「会談すればリビア方式、会談中止なら斬首作戦」という選択になって追い詰められてきました。
トランプ大統領は「リビアの時はカダフィ氏の保護を確約しなかった。今回は北朝鮮の体制保証を図ろうとしている点で『リビア方式』とは異なる」と述べております。敵をあまり追い詰めるのは得策ではありませんから。

アメリカ人だけの拉致人質を釈放したり、さまざまな小細工をしておりますが、おそらく北朝鮮内部の金体制は崩壊を始めているように感じます。

トランプ大統領同様、我々も「何が起きるか」見ていきましょう。

2018年5月18日金曜日

どうなる憲法改正

国際社会、特に東アジアの情勢が激変し、その中心にいる安倍首相が忙しく動いております。現憲法のもとですから軍事的圧力はアメリカ依存で、中共の動きに注意しながら、かつ韓国の扱い方にも気を付けての戦略です。

どうにか日朝会談までこぎつけたようですが、拉致被害者の奪還にはまだ更なる作戦が必要なようですね。
もっとも現行憲法では基本的に拉致被害者奪還は無理なのです。アメリカの軍事的圧力を使ったからこそここまで出来たわけですね。
しかしこの先、アメリカが核廃棄を済ませ日朝会談がつまづけば、結局拉致被害者は戻らないことになってしまいます。
仮に数名が戻っても、解決にならないことは言うまでもありません。現行憲法の改正が必要な理由は・・どうしても軍事的圧力以外に解決方法ががないこともある・・と言うことです。

そこで憲法改正が現在どうなっているのかと言えば、与党「憲法改正派」が3分の2を占めているにもかかわらず、憲法審査会が発議権を行使する気配すら見えません。
この状態に対し、産経の正論に「国士舘大学特任教授・日本大学名誉教授の百地章氏」が、「自民党は改憲主導の役割果たせ!」との論文を載せております。

この論によりますと、立憲民主党から「今の国民投票法は改善の余地がある」との意見が出ていることをもって憲法審査会を再起動するのが良いと述べておられます。
野党はこれまで審査会の開催そのものに反対をしてきたわけですから、「国民投票法の改善」から審査会を再開するのが良いということでしょう。

しかし、百地氏は「審査会には『国民投票法の審査』ともう一つ『憲法改正原案の審査』という役割があると述べ、さらに、国会法第11章102条の7には憲法審査会には「憲法改正原案を提出することができる」と書かれていると言います。
そして、これらのことから野党は「憲法審査会」を開催しなければ「憲法改正は出来ない」と思っている節があると言うのです。

「憲法改正原案を作成するのが憲法審査会だと誤解しているのではないか」と言う訳ですね。

国会法を見れば、国会議員(の3分の2)によって「憲法改正原案」が国会に発議された場合は、通常の議員立法と同じ性格を持つと百地氏は述べております。
ですから憲法改正原案が国会議員によって発議されれば、国会の他の委員会同様、憲法審査会には原案を審査する義務(責務)が生じるとのことです。

義務(責務)ですから審査会を開かないことは国会法違反になると言う訳ですね。

現在、自民党が提案した「憲法第9条に3項を追加し『自衛隊の明記』をする」であれば、日本維新の会や新「希望の党」の賛成が得られる可能性は十分あり得ると百地氏は述べます。

「与党・公明党はこの案の提案者でもある。それ故、国民の負託に応え、国会による憲法改正の発議を実現するため、自民党が主導して公明・維新それに新希望に呼びかけ、速やかに改正原案の取りまとめ作業に取り掛かるべきで、国会に共同提出すべきである。憲法改正原案が衆参各議院で発議されれば、憲法審査会には審査を拒む理由などない」と言う訳です。

「憲法審査会は国会の閉会中でもいつでも開会できる」と言うのですから、発議が終われば法によって審査会が開かれ、その上で国民投票に持っていけば良いと言うのです。

改憲は安倍首相の「9条2項を残したまま3項に自衛隊を明記する」という提案から現実味を帯びてきました。その後青山繁晴参議から「自衛隊ではなく自衛権にすべき」として「第3項・第9条は自衛権の発動を妨げるものではない」とすべきだとの提案がなされ、現在は自衛隊と自衛権が両方入った文章にまとまったようです。

しかしそれ以降、野党の森友や加計問題で国会が止められ、憲法議論は進んでおりません。
森友や加計問題は「憲法議論」を阻止するための手段でしかなく、「安倍卸し」の謀略も憲法改正阻止ということの為でしかないのは、すでに国民も気が付いております。
国民民主党のある議員は「新事実よりも、政権のイメージダウンが大事だ」と、まるで週刊文春の記者のようなことを述べていたそうです。(産経コラム「政界徒然草」より)

公明党は加憲ならいいようなことを言っておりましたが、昨年の衆院選で議席を減らしてから憲法改正に慎重になってしまったようです。
「9条を変えなくても日本の防衛を全うすることはできる」などと言い出しました。

しかし日本の防衛とは、「拉致被害者の救出」も含まれているはずです。国民を守れないで「日本の防衛が出来る」とは言えないはずです。
今回の北朝鮮問題の進展もアメリカの軍事力があってこそここまで来たものであることは、すでに国民すべてが知るところとなりました。(まだ拉致問題がどうなるかは判りませんが)

新聞・テレビでは判りませんがネットの情報を見ていますと、すでに過半数の国民は現憲法では我が国を守り切れないことが理解され始めているように見えます。
拉致問題、尖閣問題、国際貢献、アメリカの世界戦略の変更など、ネット上に現れる番組や書き込みによって、新聞・テレビの垂れ流す情報が「無視、不足、嘘」であることを知らせてしまうからです。

改憲に反対し、「第9条を守れ」と叫ぶ野党に「我が国の守り、防衛をどうするのか」を訪ねても明確な答えは返ってきません。第9条は、超軍事大国アメリカがあることが前提の条文だからです。そのアメリカも普通の国家になった今、9条はただ危険なだけの条文になってしまったわけです。

そのことを報じ、国民に国家防衛の意識を高めるようにするのが本来の新聞・テレビといったマスコミの使命だったはずですが、いまだ敗戦直後から抜けられない(既得権益を死守するためでしょう)マスコミなのです。

野党の方々はすぐに「話し合って解決する」という答えを出してきます。「話し合い」は軍事力の背景が無ければ出来ない行動です。いちいち説明しなくても、今回の北朝鮮に対する安倍・トランプ戦略を見れば判るはずです。軍事面での圧力が効いたわけですから。

改憲の目的は「本物の自主防衛を可能にすること」です。野党に言わせると「戦争の出来る国にしようとしている」と言うことになるようですが。
野党がここで言っている戦争とは「侵略戦争」のことでしょうが、もはやそんな戦争は不可能です(兵器の発達と情報機器の発達で)。また、そんな改憲であれば国民は拒否するでしょう。あくまでも「本物の自主防衛」であって、拉致られた国民を軍事力で取り返すことが出来るようにするだけであり、また、国内に外国勢力によって作られてしまった日本人の立ち入れないコロニーにも軍事力を使って立ち入り査察が出来るようにするだけです。

改憲の発議・・早くやって欲しいですね。

2018年5月16日水曜日

拉致問題は本当に解決するのか

米朝首脳会談が6月12日に開催されると決まってから、ポンペオ国務長官が忙しく北朝鮮を訪問しています。
「北朝鮮が非核化に応じれば、安全の保証を与えなくてはならない」とか「金正恩朝鮮労働党委員長体制の存続を保証する用意がある」とか「核兵器を放棄すれば、経済制裁は解除され、米国の民間企業がエネルギー供給網の整備を手助けできる」などという言葉が出てきています。

日本人拉致問題に関しても、家族会などには「具体的にどのようになれば解決と言うのか」とかなり厳しい質問もなされたようです。
拉致被害者といっても人数も完全に把握しておらず、誰が被害者なのか完全な掌握が出来ていない我が国の「心情的な北朝鮮非難」では解決が出来ないわけです。

「もし再び横田めぐみさんの遺骨が示されたらどうするか」という質問に家族会側は「その場合は前回の死亡説の後に殺されたと考える」と答えてはおりますが、最終的な解決をどこに置くのかを明確に示していません。
最終的には日本の警察グループが平壌に入って捜査をするしかないわけですが、それも「いつまでにどのような捜査をし、どう結論づけるのか」を示さないと、北朝鮮側も「もしかしたら解決する意思が無いのでは?」と疑ってくるでしょう。
ようするに、どうなれば拉致解決として約束の1兆円をだすのか・・という問題になるわけです。

アメリカを苛立たせないように、日本側もしっかりと「ゴールポイント」を示さなければなりません。いつまでも心情的な恨み言を繰り返しても、戦争の終結にはならないからです。

現在。アメリカは「敵は中共」の一本に絞り込みたいわけで、北朝鮮をアメリカ側に取り込みたい考えだと思います。
習政権との約束でアメリカ軍は北朝鮮には入れません。しかし民間企業なら構わないわけで、「米国の民間企業がエネルギー供給網の整備を手助けできる」という言葉が出てくるわけです。
もちろん「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」が条件だと言う点は変わりませんけど。

日本人拉致問題は、いまだに最終解決のポイントがぼかされております。拉致被害者のリストもあるにはありますが、それで全部かというと言葉が濁ります。
この様な状態でいくらトランプ大統領に拉致被害者奪還を話してもらっても、北朝鮮側は「いったいどうしろと言っているのか」となってしまう様な気がします。

この拉致事件は、実行犯に多くの日本人が関係していたのではないでしょうか。行方不明の調査で北朝鮮が捜査線上に上がってくると、警察の上層部から調査打ち切りの指示が出されたという話もあります。警察の上層部が北朝鮮と関わっていた可能性があるわけです。警察の上層部だけでなく、政治家にも北朝鮮親派が居て、拉致問題は長い事表面に出てきませんでした。
彼らは上手に拉致問題を見る日本国民の眼を北朝鮮だけに向けてきました。マスコミの誘導もあったと思います。

日本側で拉致解決に向けた北朝鮮との交渉をまとめていくと、必ずどこかから不気味な手が入り潰されることは昔から言われてきました。操作すべき警察の中に問題があるとすればどうにもなりませんね。
公務員の採用で、在日などを差別することは出来ません。人種差別として訴えられますから。そこを良いことに様々な反日分子が入り込んでいるのではないでしょうか。

このあたりをよく見ていますと、朝鮮総連の建物があそこまで行ってもまだ彼らは残っておりますし、森友学園問題なども同質の事件の様に見えます。
追及して行くとどこかで情報が錯乱されるわけです。これと同様の問題が拉致事件にもあるように思います。

これから米朝首脳会談がシンガポールで行われます。核問題は金委員長は受け入れる可能性が大きいようです。しかし拉致問題はそうはいかないように思います。
拉致問題を言い続け、日本側がいつまでもお金を出さないと、今度はアメリカ側に不信感が出て来るかも知れません。むしろそれを狙った金委員長(あるいはその陰のシナリオライター)の戦略かも知れません。目的は日米分断です。
今回数名の拉致被害者を返すかも知れませんが、そこで止めてはダメで、そのあとに警察の調査団を入れて独自調査を要求するしかないように思います。

焦点は「横田めぐみさん」でしょう。拉致の完全解決で全員と言っても、数が多すぎて手は回りません。どうせ「横田めぐみは死亡」という言葉が返ってくるでしょうから、それを「深く調査したい」と言えば良いのではないでしょうか。
北朝鮮に出すお金は日本国民の税金であり、日本国民を納得させるためには横田めぐみの独自調査が必要だ・・と。
そこにこだわるなどして、ともかく日本の警察を北朝鮮に入れることです。

アメリカ側も核廃棄には査察チームを入れるはずですから、それと共に日本の警察・拉致事件担当チームを入れるべきですね。そして短期間に調査することです。もちろん日本側協力者が誰なのかなどの情報も含めて・・・

2018年5月14日月曜日

世界の中共離れが進む

マレーシアに92歳の真首相が誕生しました。マハティール元大統領の返り咲きです。昔、「ルックイースト政策」を掲げたマハティール政権です。次のアフマッド・アブドラ政権でもそれを継承していました。

しかし中共の経済的台頭によってマレーシア国内への中共の投資額が増え、アブドラ首相から政権を引き継いだアブドール・ラザク首相に代わり、中共への傾斜が顕著になってきます。

中共による大型開発事業が増えていることを懸念したマハティール元首相は、92歳という年齢を顧みず「私たちの利益になるのかを判断するために(大型開発事業を)見直す。全ての国と等しく友好関係を保つことが外交政策の基本」として立候補を決意しました。

今もってマレーシア国民に人気のあるマハティール首相です。対立候補のナジブ政権の度重なる妨害に合いながらも選挙戦を戦い、そしてついに当選し世界最高齢の新首相が誕生しました。

そしてマハティール新首相は、就任するや直ちに前首相であるナジブ前首相とロスマ夫人を海外渡航禁止処分にしてしまいます。理由は「政府系ファンド『1MDB』の資金を不正流用した疑い」だということです。しかし、米国やシンガポール、スイスなど、ナジブ氏の資金の流れを把握しているとみられる外国の当局の協力を得ながら早期の実態解明を進めると言うことですから、そこに中共の資金が流れていることを突き止めようと言う事かも知れませんね。

そしてその後直ぐに「高速鉄道計画の見直し」を発表したマハディール首相なのです。この高速鉄道はクアラルンプールとシンガポール間を約1時間半で結ぶもので、日本や中共が受注を競っているものです。昨年12月から来年9月までに事業者を選定する予定だそうですが、ここに中共の賄賂攻勢があったのかも知れません。

中共の事業のやり方は、返済不能に落ち込むことを知りながら多額の融資を行い、工事は自国の労働者を連れてきて行い、地元の経済発展には貢献しないようにします。こうして返済不能にしておいて長期のリースとか100年の租借を得るわけです。借金地獄に陥るのは明確で、ようするに質の悪い高利貸なのです。そしてその枠組みがAIIBと言う訳ですね。

まさか92歳のマハティール氏が立候補するとは思わなかった中共は、意表を突かれた格好になっていると思います。

最近はドイツでも中共警戒論が台頭しているということです。ドイツ企業の買収が激しくなっているためですが、我が国からすると「やっと気が付いたか」と思わずにはいられません。しかしこれでユーロ圏の中共離れも進むことが期待されるわけです。

AIIBという高利貸の手口が明らかになってきて、各国とも警戒心が出てきていますが、太平洋の島嶼(とうしょ)国家はまだ中共に頼ろうとしているようです。

安倍政権は、日本が議長国を務め6月18、19日に福島県いわき市で開催する「太平洋・島サミット」で中共から援助攻勢を受ける島嶼国の「対中傾斜」に歯止めをかけるつもりです。
しかし、対中強硬姿勢が前面に出れば支援打ち切りを招きかねないという懸念を示す島嶼国もあるようで、この内容が特定の国を敵視したものではないことが理解されるよう、現在、慎重に文言を調整しているとのことです。

最近では中共の外貨準備が激減し、借金のカタにとった港湾の維持管理が出来なくなってきたという噂を聞きます。
現地の技術者を育てませんから、当然維持管理コストが高くなります。保守技術者を現地に留めて、その家族なども現地に送り出し、やがて中華人民の数を増やして多数派を取り、そして国家を乗っ取るという「悪だくみ」でしょうが、その国の経済が発展しなければ中共の負担が増えるだけです。

第二次世界大戦後、連合軍のアメリカ合衆国はドル世界戦略を打ち出し、石油などのエネルギーをドルの背景に置き、欧州、アジア、そして英連邦にドルを供給してきました。
現在、ドルの供給基地は欧州ではユーロ銀行(欧州中央銀行)であり、アジアでは東京銀行(現三菱UFJ銀行)、英連邦はイングランド銀行でした。

このアジアの供給先を日本から奪いたかった中共ですが、アメリカは拒否します。当たり前ですね。共産主義国家に置くことは出来ません。
そこで中共は人民元世界戦略を打ち出し、AIIBだの一帯一路だの真珠の首飾りなどの戦略を立て、悪徳高利貸の要領で、借金地獄の輸出を始めたわけです。

やり方が粗暴ですから世界が中共に対し警戒感を持つのは当然です。そこで習政権は日本に微笑外交を始めました。困った時の日本騙しの手口がまた始まった訳です。
底が見えた外貨準備に日本との為替スワップを結び、同時に日本の信用を使って世界を騙そうという目論見でしょう。

北朝鮮の金委員長の出方では米中戦争になる可能性がある現在、中共は日本近傍での軍事訓練を始めました。金委員長は「拉致問題は解決済み」と強気の発言を繰り返します。
日米と中朝の対決は、シンガポールで行われる米朝会談にゆだねられます。世界は中共の悪意ある戦略を見抜き始めました。

まったくそれらを認識していないのが我が国の野党と経団連、そしてマスコミということになっているようですね。

2018年5月12日土曜日

6・12:シンガポール

トランプ大統領は、ツイッターで米朝首脳会談は6月12日火曜日にシンガポールで行うと発表しました。
日程と開催地は3日以内に発表するそうです。

安倍首相は、トランプ大統領との電話会談で米国人3人の解放について「大きな成果だ」と祝意を伝え、「北朝鮮の前向きな姿勢であり、歓迎したい」と話しました。
もちろんその時、日本人拉致問題の早期解決に向けて、日米で協力していく方針を改めて確認したそうです。

また、北朝鮮の全ての大量破壊兵器とあらゆる射程の弾道ミサイルの完全かつ検証可能で不可逆的な廃棄に向けた方策についても話したと言うことですから、圧力はまだまだ続けると言うことでしょう。
そしてこの時、東京で開かれた中共の李克強首相、韓国の文在寅大統領との日中韓サミットや、それぞれの個別会談の概要も話したとのことですから、この2国の北朝鮮に対する圧力は当てにならないことも話したのではないでしょうか。

そしてその後のトランプ大統領の米朝首脳会談の場所の発表です。シンガポールでの会談では「リビア方式」がトランプ氏から要請され、それを断る金委員長の姿が見えてきますね。はたしてトランプ大統領は席を蹴って帰ってくるでしょうか。もちろんそれは戦闘開始の合図になるわけですけど。

北朝鮮とアメリカの停戦協定が破綻して戦闘に入れば、中朝の条約によって中共も参戦せざるを得なくなります。と言うことは、これで米中戦争になることは間違いなく、ゆえにH6爆撃機4機を含む中共軍機計8機が沖縄本島と宮古島の間の宮古海峡上空で訓練を始めたわけです。
我が国は占領憲法によって参戦することは出来ませんが、アメリカ軍のバックアップは可能なわけですから、そのような体制に移行するでしょう。我が日本国家の意思は繁栄されません。
日本国憲法上そうなっているわけで、それをい放置してきた責任は主権者・国民にあります。

というわけで、米朝会談の成り行きによっては、我が国に各も含むミサイルの攻撃が始まっても不思議ではありません。少なくとも我々はこのような事を知っている必要があります。

財務省セクハラ問題や加計学園問題などを審議しているよう状態ではないこと、そしてそれを報道すべきマスコミが一切「安倍卸し」なるもので報道しない事が問題を大きくしていることも忘れてはいけません。

米朝会談で再びトランプ大統領が金委員長に騙される可能性もあります。「核放棄を北朝鮮の自主的放棄にゆだね、IAEAの査察で完了する」などという結論にされてしまった場合です。
IAEAがどこまで核放棄完了の調査をするか判りませんが、少なくともリビアではアメリカ軍が核施設の設備などを主体的にアメリカに運び解体するなど完璧な行動を取りました。それはIAEAでは甘過ぎると判断したからではないでしょうか。そう主張したのはボルトン現大統領補佐官でしたね。

また、核放棄に合わせて韓国の米軍撤退が要求されるでしょう。マティス国防長官は「韓国の米軍は米朝交渉とは関係がない」とすでに述べておりますが、トランプ大統領が裏切りの発言をしないとは限りません。
「韓国の米軍基地には核ミサイルを配備しない」くらいの事は言いそうですが、核ミサイル装備の原潜の寄港は除外するようにすべきです。

トランプ大統領の交渉によっては、中共に利する結果となることも予想できます。その為なのかどうか、安倍首相は現在中共に対してAIIBへの参加の可能性とか、日本の民間企業の参加などリップサービスはしていたようですけど・・・

トランプ大統領はオバマ政権が結んだ「イラン核合意」から脱退しました。おそらくイランの核武装は北朝鮮の開発した核兵器によるものだと見たからでしょう。北朝鮮の核開発を止めれば、イランは核武装出来ないと考えたのかも知れません。しかし北朝鮮の開発部隊がイランに潜伏して開発を進めればどうなるのでしょうか。すでに北朝鮮の開発部隊はイランに入っている情報はアメリカも十分承知でしょうけど。
北朝鮮の核技術者をアメリカがすべて雇うような裏工作もなされているのかも知れませんが。

拉致問題解決に向けて安倍首相はトランプ大統領に協力を呼びかけました。ここまでが現行憲法の範囲の限界ではないでしょうか。
これ以上。被害者奪還に向かうためには、憲法改正と国軍の整備、そして日本国としての軍事圧力がなければならないこと、金委員長はアメリカのスパイ容疑者3名を解放することで言外で述べております。

アメリカ国民もやっと拉致事件に関心を持つようになりました。安倍首相の粘りだけではなく、 オットー・ワームビア氏の死亡帰還などの強烈な印象が残っているからでしょう。
中共領内で拉致され、現在平壌で結婚し2人の子供がいて英語教師をやっているという「デビッド・スネドン氏」のことはまったく語られておりません。

トランプ大統領と金委員長は現在、会談に向けて雰囲気作りに励んでおります。日中韓首脳会談を見てもわかる通り、中共と韓国はもうお金がありません。今回の日中韓首脳会談はネットによりますと「物乞い会談」と言われる所以です。
アメリカの圧力が強く寝ると日本に助けを求めて来る中共なのですね。冷たい態度でも良かったのにね。しかしもう騙されてはいけませんよ!

2018年5月10日木曜日

日中韓首脳会談で・・

我が国からは安倍首相、中共からは李克強首相、そして韓国から文在寅大統領が東京に集結しました。日中韓首脳会談がなされた訳ですが、ここで安倍首相がどこまで問題解決を進めることができたでしょうか。

日中韓サミットとも呼ばれるこの会談、開催を呼びかけたのは安倍首相のようですね。
東京・元赤坂の迎賓館で始まった会談の冒頭、安倍首相は「国連安全保障理事会決議に従って、北朝鮮によるすべての大量破壊兵器やあらゆる弾道ミサイル計画の完全、検証可能かつ不可逆的な方法での廃棄に向けた取り組みを進めていくべきだ。今後、北朝鮮が具体的な行動を取るよう、日中韓が国際社会とも連携し、強く求めていかなければならない」と述べたとか。
そして、「拉致問題の早期解決に向けて連携していきたい」とも話したそうです。

さらに先日の南北首脳会談について「板門店宣言文に完全な非核化が盛り込まれたことを評価する。文在寅大統領のリーダーシップを称賛する」と持ち上げたそうです。

しかし結局共同声明には拉致被害者の奪還についてはまったく触れられませんでした。朝鮮半島の非核化だけが盛り込まれたようです。
会談がなされている間に北朝鮮は「アメリカの拉致被害者の解放」を発表するなど、実にうまいタイミングで発表しています。おそらく日米分断を狙った動きでしょう。

ようするに中韓はお金のことしか頭になかったようで、日韓通貨スワップの再開とか、李克強首相は「私の公式訪日は、中日関係を正常な軌道に戻すことを目的にしている」などと述べて、アメリカが始めた対中貿易戦争の回避を日本を利用して行うことを宣言したようなものでした。

李氏の述べた「貿易を自由化し保護主義に反対する旗印を高く掲げなければならない」とは、自国がいかに貿易不均衡を行っているか、国内の外資系企業に対し利益の持ち出しを禁止したりしている現実にはまったく触れません。いかにも自分たちは自由貿易の推進者であるような顔をしておりましたね。

アメリカはこのタイミングで上院情報特別委員会の公聴会が開かれ、ここでジーナ・ハスペルCIA長官代行が「中共は米国の知的財産に関して、あからさまで不法な窃盗を狙っている」と懸念を示し、対策強化が必要だと訴えました。

トランプ大統領の中共経済に対する圧力は今後も高まってくるでしょう。中共は禁輸される集積回路を日本から調達しようとするかも知れませんが、アメリカの著作権などに縛られているために日本からの輸出も困難なはずです。

また、北朝鮮がアメリカの拉致被害者を解放すると言う件で、安倍首相とトランプ大統領が日米外交の成果が表れたと電話会談で話したそうですが、アメリカ国民は決してオットー・ワームビア氏のことを忘れてはいないでしょう。

トランプ大統領は秋の中間選挙で共和党を勝たせなければなりません。ですから北朝鮮の核廃棄も「リビア方式を呑ませる」ことと、「拉致被害者の返還は日本からの拉致も含まれること」を金正恩委員長に迫ることしか出来ないはずです。
中途半端な妥協をしてしまうと、ここぞとばかりにマスコミがトランプ大統領非難に回るでしょうし、アメリカ議会も納得はしないでしょう。
「日本人拉致被害者の帰国が無ければお金は出ないよ」と言えば良いだけですね。これに対して金正恩委員長が「日本の中にも関与した人間が居る」と言ってくれれば、一つ真相に近づけるのですけどね。

日本人拉致に関しては、金政権が続く間は解決が不可能なのかも知れません。ですからアメリカが「核廃棄」をリビア方式で行って、その後金政権がどうなるかを見極め、金体制が崩壊した後ならば日本の官憲を北朝鮮国内に入れて調査をしていくしかないでしょう。
時間はかかりますが、金政権に命じてもすっきりとした解決は期待できないと思います。

そういう意味では核廃棄がリビア方式で行われるかどうか、米朝会談が待たれます。つまり「完全」かつ「検証可能」で「不可逆的」な核兵器の廃棄を実施することで、「即時かつ無条件に放棄すると同時に国際原子力機関(IAEA)の査察を受け入れ、核兵器開発に関する機材や文書を米国に引き渡し、テネシー州のオークリッジ国立研究所に運搬して解体すること」を意味します。そしてこれには北朝鮮側の言い分など聞く必要はないのです。交渉はその後の北朝鮮をどうするかと言う話で、「経済支援が欲しければ日本人拉致問題を解決することだな!」と言えば済むことなのです。

こうなるまで北朝鮮に圧力を掛け続けなければなりませんが、今回の共同声明には「経済的・軍事的圧力を掛け続ける」という声明は盛り込まれておりません。中共と韓国は拒否したのかもしれませんね。

中共は日米離反の作戦を変えました。トランプ政権が対中強硬策を打ってきたからです。ですから日本を取り込みアメリカと離反させようとする戦略のようです。でも尖閣問題とか沖縄近海への艦船の横行、領空侵犯などの問題を考えれば、日本国民がしっかりしていれば取り込まれることは無いように思います。

ともかくこうして、舞台は米朝会談に移って行きます。

2018年5月9日水曜日

どうなる、中共の経済

貿易協議が平行線に終り、米政権が「次の段階」の対応策として、高度な工業製品である集積回路の供給を止める荒業に出ました。
狙ったのは中興通訊(ZTE)で、「イランと北朝鮮への禁輸措置に対して中興通訊が違反した」と言う理由です。
そのために中興通訊は、ついに操業が停止状態になってしまったということです。

アメリカの中共に対する経済制裁は、日米貿易摩擦よりも厳しくなりそうです。
米戦略国際問題研究所(CSIS)のスコット・ケネディ氏は、「中共が米政府の要求に大きく譲歩しなければ、トランプ政権が全面的な貿易戦争に躊躇なく乗り出す構えであるのは明らかだ」と述べたそうです。

アメリカは中共のハイテク育成策「中共製造2025」の是正をはじめ、高水準の是正要求を提示しており、ケネディ氏は「特定製品の対中輸出が増える程度の(中共側の)譲歩では、トランプ政権が容認しないだろう」との分析をしているそうです。

アメリカ政府は、中共の知的財産侵害への制裁として、500億ドル(約5兆5千億円)分の製品に25%関税を課しました。
現在は関税対象額を1千億ドル(約11兆円)分さらに積み増す準備を進めているそうです。そしてそれはトランプ大統領が承認すれば6月にも発動するとか。

中共政府は報復関税として大豆や自動車、航空機など合計106品目に25%の関税を掛けましたが、この後どうするかは判りません。「中共は貿易戦争を望まない」とはその時の朱光耀財政次官の言葉でした。

マスコミなどでは、貿易額とか国内景気のことを指して各国の力量を計っているようですが、知的財産の生産力とか、それが軍事力に与える影響などにはなかなか言及しません。

例えばマイクロプロセッサーのチップを開発するとして、アメリカが著作権を持つコードは使えません。違うコードにして作れば、その上に構築されたソフトウエアの全体系も作らなければならなくなります。
インタープリタ形式にしても、例えばWindowsを動かそうとすればマイクロソフトに頼むしかないわけです。そうしなければ知的財産権の侵害になるからです。そして今からすべてを構築することはもう出来ないのです。

しかし中共はそんなことはお構いなしに市場で安いスマホなどを売って来たわけです。
ですからアメリカは今まで中共に売っていた電子部品を売らないと言う、その強みを今少しだけ習政権にぶつけてみたわけですね。

今後作られる中共の最新兵器にはアメリカのマイクロチップがふんだんに使われていることでしょう。
一部のチップを中共製に出来るかも知れませんが、それでもアーキテクチャーは合せなければならないでしょう。
つまりアメリカ産のソフトウエアに合わせて作らないと意味がないわけです。ここにアメリカの圧倒的な強さがあるわけで、おそらく抵抗は出来ないでしょう。

インターネットに対するサイバーテロも、結局はアメリカが作ったネットワークの隙をついて攻撃しているわけです。アメリカは「お金」をすべて電子化し、ネット流通にしようとしていますから、サイバーテロには今後徹底的な防御をし始めると思います。
第二次大戦に作られた対潜水艦戦用の特別な組織、第10艦隊を2010年にサイバー戦部隊として再編成したアメリカ、今後はさらに強化するという噂も聞いております。

トランプ政権が対中強硬策になったのは人民元がドルに対抗しようとし始めたからでしょう。その戦略がAIIBで、実体ば悪質な高利貸となって、各国の港湾施設などを合法的に騙し取るわけです。
我が国はAIIBなどとは関係なしで、日本の法律の不備ゆえに合法的にかいとられていますけど・・・

トランプ政権は習主席とはいつでも会談し、共通の利益は甘受するでしょう。しかし例えば「台湾」とか、「南シナ海の基地」などは譲らないでしょう。まして人民元での決済など認めるわけはありません。
「日本」に手を出したらどうされるか、一番知っているのは習主席ではないでしょうか。それがアメリカの国益を奪うことになるからですけどね。

何とかアメリカを抑え人民元だけでの国際取引に持ち込みたい中共です。それゆえにアメリカと様々な貿易戦争を仕掛け合うでしょう。
ドルという外貨が無くなって来た中共は、国際決済に支障が出ようとしているのではないでしょうか。

トキを2羽、つがいで佐渡島に持ち込む提案を出してきたり、権力基盤の弱くなった李克強首相が日中韓首脳会談出席を名目で日本に来たりしだしました。
習主席も国賓として迎えられるなら日本に来るそうです。安倍首相も拉致問題解決にはどうしても中共の力が必要で、AIIBへの参加の可能性など、餌を見せながら交渉の機会をうかがっている状態です。
中共が取りたいのは日中為替スワップ協定だと言うことですが、そんな話に乗っちゃだめですよ・・・

それにしても中共のこの様な動きを見ますと、「いよいよ中共の外貨準備が底をついて来た」と思わざるを得ないのですけど、いかがですか・・・

2018年5月8日火曜日

首相の中東歴訪

安倍首相は中東歴訪を終えて5月3日に帰国しました。日本が中東に関わるのは、おそらく中東にとっても歓迎することだと思います。
理由は日本がキリスト教国ではないからです。神道という多神教の先進国で、キリスト教国と死に物狂いで戦った歴史を持っております。

5月1日、会談に先立って安倍首相は「経済の繁栄こそが平和の礎となる。長年の友人として、日本ならではのやり方で中東の平和と安定に貢献していく。それをアッバス氏とネタニヤフ氏に伝える」と述べました。

パレスチナのアッバス議長と議長府で会談した安倍首相は、中東和平交渉の再開に向けて「米国の役割が不可欠だ。米国の提案があれば交渉の席に着くのが重要だ」と話しましたが、アッパス議長は「パレスチナにとっては非常に厳しい」との見解を述べたそうです。
つまりキリスト教国・アメリカの介在ではパレスチナ国民を説得できないという意味ではないでしょうか。

安倍首相は「交渉で解決すべきで(日本は)大使館を移すつもりはない」と述べ、さらにイスラエル、パレスチナの共存を目指す「2国家解決」を支持すると述べたそうです。

それから安倍首相はエルサレムの首相府でイスラエルのネタニヤフ首相と会談し、彼にも中東和平交渉の再開を語り掛けましたが、トランプ米大統領が昨年末にエルサレムをイスラエルの首都だとしたことから、どうやら難しいようです。

日本とイスラエルとは経済分野,政治・安全保障分野などですでに緊密な関係を保っています。第二次安倍政権が出来てから、日本からの投資額は約120倍,進出企業数は約3倍になったそうですし、今後も一層加速化させていくことを約束したようです。

さて、国際情勢は宗教関係を知らないとなかなか判りません。
ユダヤ教とイスラム教、そしてキリスト教も同じ旧約聖書を使っております。つまり羊飼いの宗教です。
羊飼いは「一人の人間が生きていくためには何頭の羊が必要か」と言う事を常に考えています。子羊が生まれれば利益であり、死ねば損失ですね。このようなことから生活を組立て、利益拡大の為にはどうしたら良いかを考え続けました。そしてお金を貸すことと、そこから金利を得る事を次第にマスターしていきます。一神教の世界の話です。

ユダヤ教とイスラム教は、この金利がもとで争っています。同じ宗教の同胞からも金利を取るのがユダヤ教で、同胞からは金利を取らないのがイスラム教です。
イスラム教は南の暖かい地方で暮らしておりました。ですから生産活動が出来たのです。そして芸術品などの多くが生み出され、栄華を極めます。

しかしユダヤ教はイスラエル国家を破綻させ北側に追いやられ、放浪の果てにローマ帝国にパラサイトします。
ローマで金貸しとか収税を行っていたユダヤ人たちは、ローマ人から嫌われ者になります。しかしローマの権力と結びつき、大富豪となって行きました。(この頃イエス・キリストがユダヤ人達は間違っているとして説教活動をやりました)
十字軍の頃、イスラム社会から芸術品を盗んだユダヤ人は、それを使って財産を築き上げます。

ローマ帝国が滅び、後継のフランク王国が3つに分割され、イタリア・ドイツ・フランスになってから、ディアスポラ・ユダヤの金持ちは自分たちのお金で芸術家を育て、彼らの才能から生まれる芸術作品を評価して財をさらに膨らませます。
欧州はキリスト教カトリックとか正教会になりますが、ユダヤ教はそのまま継承されます。

イスラム社会はオスマン帝国となって繁栄しておりました。
そしてやがて英国から産業革命が始まります。そこで金融が金融資本として育ち始めます。こうしてイスラムは「同胞からは金利を取らない」というシステムのために近代化が遅れてしまいます。

しかし日本はユダヤ教でもキリスト教国でもイスラム教でもないのに、金融システムを上手く作り近代化をあっという間に成し遂げ、しかも発展しているわけです。
日本国内に居ると解らないようですが、イスラム側から見ると「不思議・日本」という訳ですね。

同じアジアの国でも中共の経済援助は侵略と映ります。しかし日本のODAは本物だと感じているのかも知れません。
イスラエルは「国家を持つ」という心構えを戦前の日本から学んでいます。イスラム諸国もユダヤ教やキリスト教でもない国家が、彼らと同じかあるいはそれ以上に発展していることが不思議なのでしょう。

アッパス議長もネタニヤフ首相も、「アメリカの提案は受け入れがたい」と述べているようです。これはもしかしたら、「日本に頼みたい。何か良い提案は無いか?」という意味かも知れませんね。

中東の安定は、北朝鮮の武器輸出を止める効果もあるのではないでしょうか。そしてそこに日本が介入することで、無神論の中共からの経済進出を押さえる効果もあるかも知れません。

安倍首相の中東訪問は、こうして日本の存在感を中東にアピールすることには成功したようです。

2018年5月6日日曜日

マルクス像を寄贈?

中共がドイツ西部トリーアという都市に、カール・マルクスの5.5mの像を贈ったとか。

哲学者カール・マルクスの生誕200年祈念と言うことらしいのです。トーリアはマルクスが生まれた都市で、ドイツでは「共産主義の父」ということでカール・マルクスの評価は割れていると言うことです。

まあ昔は西ドイツと東ドイツに分かれていたわけですから、評価が割れていると言う意味も解ります。ですから受け入れには議論が起きて、結局市議会が昨春に賛成42票、反対7票で受け入れを決めたと言うことです。

何故受け入れ賛成かと言うと、「年15万人」に上る中共からの華人観光客の増加に期待したからだそうです。しかし華人の観光客を目当てにマルクス像を受け入れるとは・・・

そう言えば、今年5月4日に習近平主席が北京で「(中共の)歴史と人民がマルクス主義を選択したのは完全に正しく、党がマルクス主義を旗印にしたのは完全に正しい」とか重要講話を行っていましたね。
習主席は、さらに「中国共産党員はマルクス主義の忠実な信奉者として、その堅持と発展のために努力している」と述べたそうです。
わざわざこのような講和をすると言うことは、中共の現在の経済が危機的状況にあることを裏付けているのかも知れません。

マルクスの資本論は、要するに「資本はやがて集約し、一部の資本家と多くの労働者に分かれる。資本家は豊かになるが、労働者は奴隷的仕事を強要される」という理論です。

この考え方は一部は当たっていたかも知れません。しかしここには技術発展と設備老朽化という概念が入っていないのです。

ソビエト連邦が瓦解した時、ソビエトの生産技術は資本主義国に比べて技術発展もなく、また設備老朽化に対する保守、あるいは新設ということがなされていませんでした。つまり経営上に「減価償却」という概念が入っていなかったのです。

そして現在もまだ、ロシアには外貨獲得のための製品が作れません。ですから輸出製品がエネルギー関連だけと言うお粗末さです。
ではロシアに技術が無いかと言えば、軍事技術などは先進性を持ち、アメリカに対抗するものは持っているのです。ないのは民生品。それを商って利益を出すことが苦手のようです。

ソビエト連邦の二の舞にならないように、中共は必死でした。しかしやり方は西側諸国を騙し続け、民生品の技術を盗み、軍事技術も盗み、体裁だけは資本主義諸国と並び、そして経済的には一党独裁という特質を生かしてアメリカに継ぐ第2位の地位につきました。

しかし「共産主義」という立場は崩さず、その結果がこの習主席の講和になったのでしょう。
では、この中共のやり方が今後も本当にうまく行くのでしょうか・・・

民生品はいまだに組立工場の粋を出ていないようです。石平氏が言うように、基本部材(例えば集積回路)などは外国の製品を輸入して生産がなされていると言うことです。
この方法なら少ない投資で最先端の製品を作ることは可能でしょう。しかし部品の供給元から供給を止められれば生産が止まってしまいますし、その状況に自国で対処することは出来ません。
この状態を「脆弱」と言う訳です。

軍事面ではどうでしょうか。最新鋭の空母や戦闘機を作り上げております。しかしよく見ればそれはアメリカからハッキングして得た情報をもとに設計して作った物のようです。
アメリカとその同盟国は、さらに次世代の戦闘機を開発出来ます。何故なら現世代の戦闘機のデザインをして苦労いるからです。しかしデッドコピーを作る技術では、敵国の武器が出来てからでないと作ることは出来ません。

それから、あの広い国土では、軍の統制が取れないのではないでしょうか?
詳細に見れば民族も違い、生活習慣も違う軍隊です。言葉も違うかも知れません。本当に北京語が隅々まで行き渡っているのでしょうか。
「北京語が出来ないやつは殺す」と言うくらいの脅しをかけても、言語はそう簡単に隅々までは行き渡りません。日常とか商売ならば、共通の文字「漢字」を使えば意思伝達は可能でしょうが、軍事的指示系統を守らせるることは出来ないと思うのですけど。これでは統制の取れた作戦活動は不可能だと思います。

日本軍が強かったのは「天皇陛下」という共通の国家認識を持っていたからだと思うのです。アメリカには負けましたが、それ以外では本当に強かったわけです。
アメリカが強かったのも「キリスト教」という共通認識を持っていたからでしょう。特にプロテスタントは怖いですね。共通の「正義」を持つことが出来るからです。

だからこそ現在、日米は同盟国でいられるのです。それを嫌うサヨク達が「天皇排除」を画策するのは「日本の正義」を潰せば日本が無くなるからです。

中共がドイツに贈ったマルクス像の意味は、ドイツとの共通認識の構築が目的なのでしょう。「ドイツ統一は東側の理念で」というメッセージだと思います。
しかし宗教を嫌うマルクスの思想で「義」は構築できるのでしょうか・・・

2018年5月4日金曜日

アメリカの禁輸処置、どうする習政権

ラジオにテレビ、そしてネットワーク通信と携帯電話通信、合体したようなスマートフォンと目まぐるしく進化してきた先端技術市場です。

行きつく先はすべての通信が高速パケット通信となり、いつでもどこでも送受信可能で無数のチャネルが作られるような環境に変わって行くはずです。
現在はその過渡期であり、次世代の通信として5Gという第5世代移動通信システムの開発が進められております。

この5Gとは、高速・大容量化、超多数端末接続、超低遅延、超高信頼性という要求条件が複数の5G研究団体、学会、移動通信関係各社によって検討されていて、さらに省電力化と低コスト化が加わったようです。

現在、4Gまでが実用化されており、世界的にその多くの商品は中華系企業が製造し販売しているようです。これで5Gまでも中共に取られたらアメリカとしても堪りません。
そこでトランプ政権は、商務省を通じて深セン市に本拠を構える通信設備・機器の世界大手、中興通訊(ZTE)がアメリカの制裁規定に違反したとして、米国企業が今後7年、ZTEに製品を販売することを禁止すると発表しました。

「アメリカの制裁規定」違反とは、「イランと北朝鮮への禁輸措置に対して中興通訊が違反した」と言うことです。もちろんこれには世界ドル支配に対する人民元の挑戦が根底にあるのでしょう。
米中貿易戦争の戦線拡大と見て良いのではないでしょうか。

中興通訊は、「このままでは中興通訊は生産機能停止の状態となり、9万人の従業員の仕事が奪われる」と述べ、すでに中興通訊傘下の一部企業では生産ラインの停止、従業員の「臨時休暇」が既に始まったそうです。

評論家の石平氏によりますと、ここでキーワードとなっているのは、高度な工業製品である集積回路のことだと言います。
多くの電子機器の心臓部分としての役割を果たす集積回路は、開発に莫大な資金と時間が必要とされ、それをもし中共国内で開発すると、知的財産権がきちんと保護されていない中共の状況下では、自力で開発した製品も競合業者によって簡単にコピーされてしまう事になるそうです。

だったら海外から部品を調達した方が良いと言うことで、現在中共では集積回路のような製造業が必要とする最も肝心な部品が、外国企業に頼らざるをえない状況にあるとのことです。

中共国内でも「集積回路を自力開発した方が良い」という声もありました。それは安全保障上の問題であり、外国に頼ればそこがアキレス腱になることは解っていたはずです。しかし金もうけ主義一辺倒の中共の企業からすれば、もうからないリスクを避けることの方を優先してきたのです・・・と石平氏の見方です。

最先端技術を使った民生品は、単なる組立だけでなく使われる部品の製造も自国で出来るかどうかが「国力」に繋がります。
まして「戦争」の形態が経済にあることがむき出しになって来た近代社会です。企業が利益優先に走り部品を他国に頼ることがいかに国力を落としているか、そこに気が付かなければなりません。

アメリカに対抗し軍の近代化を進める中共・習政権です。アメリカ軍の空母に匹敵する空母を作っていますが、まさかこの装備の部品にアメリカ製の集積回路などが使われてはいないでしょうね。フェーズドアレイ・レーダーなどの素子も中共の独自開発によるものなのでしょうね。
電磁式のカタパルトも搭載するとのことですが、この部品もすべてが中共製でなければ、戦争は戦えないはずです。

習政権は、中共製のスマホから最先端技術を駆使した空母打撃軍の各種装備まで、すべての部品が中共製か、あるいは同盟国製かをチェックして、将来対決しなければならない仮想敵のアメリカや日本の部品が使われていたとしたら、すべてを中共製か同盟国製に切り変える判断をする必要があります。

中共を大国として世界に示すためにも、このような決断が必要だと思うのです。それこそ大国の面子もかかっている話ではないでしょうか。

5Gの通信システムはこれまで以上に集積度を上げた素子を必要とするでしょう。超高周波を扱う以上、いかに回路を小さくするかが決め手になるでしょうから。
例えそれがスマホの部品であっても、同じ技術が軍事用にも使われるわけですから、大国はその開発を自国で行うべきなのです。

そのような部品の禁輸処置を取られたくらいでおたおたするようでは大国とは言えません。「ならば自国で作る」と言い切ってこそ大国なのです。
この問題を「貿易摩擦」と捉えている中共ですが、摩擦ではなく「戦争」なのだという意識が抜けているように思います。そう、「貿易戦争」とは「戦争」なのです。

「戦争」である以上、部品供給が止められることは想定内でなければなりません。これは石油などの資源と同じことです。石油は産油国から調達しなければなりませんから外交交渉による調達ですが、先端技術の部品は自国開発でなければ当然「戦争継続」は出来ません。外交交渉による調達は、少なくとも仮想敵国からはするべきではありません。

20世紀の日米貿易戦争との比較が語られていますが、あの時は「日本ですべて開発可能」だったために、日米は交渉による打開策を模索できたのです。(日本は交渉は下手でしたけどね)

そしてこの「貿易戦争」こそ戦争の新しい形ではないかと思うのです。

2018年5月3日木曜日

ドゥテルテ大統領のやり方

フィリピンのマニラ市に建立された慰安婦像が撤去されました。現場には大きな穴が空いただけです。

この像を建てたのは政府機関「フィリピン国家歴史委員会」で、現地の民間団体などの支援を得て建てたというふれ込みでした。それは昨年12月の出来事です。
この場所はマニラ市の中でもマニラ湾に面したロハス通り沿いのベイウォークと呼ばれる遊歩道上で、夕日を眺める名所として観光客も多く、周辺にはフィリピン政府庁舎や、日本を含めた各国大使館がある場所でした。

建設直後から、在フィリピン日本大使館はフィリピン政府へ抗議し、野田聖子総務相はフィリピンを訪問し、首都マニラでドゥテルテ大統領に「こうした像が唐突にできるのは残念だ」と伝えていたそうです。

この政府機関「フィリピン国家歴史委員会」と言うのがどのような団体かは知りません。しかし現地の民間団体と言うのが曲者で、どうせこの中に中華系の団体があって、中共の指示でお金を出していたのだろうと推測できます。
南京大虐殺の真相が次第に表面化していく中、代わりの「日本軍を貶める」題材として慰安婦に注目していた中共の謀略という見方が強かったようです。

建立後マニラ市に寄付するなどと言っていた団体ですから、事後通告で押し付けるつもりだったのかも知れません。像のデザインは韓国の物とは異なり、慰安婦問題を象徴する女性像になっていました。
ですからドゥテルテ大統領も気が付かないうちに進行していた「反日侮辱像」だったと思われます。

この像設置の舞台裏を見ていきますと、現地の華人団体「トゥライ財団」という集団が浮かび上がってきます。この像が設置され、除幕式が12月8日でした。そして同日付けで中共国営新華社通信(英語版)で「日本の兵士からレイプされた何千人ものフィリピン人女性は特に、戦争の苦痛を味わった」という記事を配信しています。
日本政府からの最初のクレームは12月12日ですから、その前に中共国営新華社が知っていたと言うのは、中共政府が主体的に動いていた証だと思います。

フィリピンは華僑が経済面を握っていて、なかなかドゥテルテ大統領も手出しが出来ない状況にあるように思います。そしてその華僑ネットワークを通じて中共政府の巧みな裏工作が行われていたようです。
今回の慰安婦像設置も、何とか中共の存在を表面に出さないでフィリピン国民の手で行われたように見せようと言う思惑が各所に見られます。

ともかく習政権は日本の再軍備に恐怖すら感じているようです。それは安倍政権が「憲法改正」を打ち出し、さらに中共包囲網を作っているからだと思いますし、何とか反日感情を鼓舞し世界の「日本悪玉論」を徹底する戦略に出ているように見えます。(日本サヨクも、日本の野党も乗っかっていますね)
しかし表側から攻めますと反発が強く、反中感情の方が大きくなってしまいそうで、従って裏側から謀略を使った、華人の言う「頭の良いやり方」で「日本侮蔑」の展開をしたいのでしょう。

今回の像建立も、フィリピン国民の「対日憤怒」が建立したと世界に思わせたかったのだと思います。
しかしフィリピン国民にはそんな対日憤怒感情はありませんので、裏側では華僑が必死に蠢いていたのではないでしょうか。

ドゥテルテ政権は反米親中のように見えます。ともかくアメリカが大嫌いです。表玄関からやってきて、フィリピン国民を足蹴にして居丈高に統治し始めたアメリカ。そしてそれを一時追い払った日本軍・・という歴史観を持っているのだと思います。
そして現実にはフィリピン経済を牛耳る華僑には対抗できず、それが親中という表面上の顔になっているように思います。

先の戦争で日本軍はアメリカに負けました。しかしその戦い振りを先達から聞いているドゥテルテ大統領の心象に反日はないはずです。
ようするに現在のフィリピンは「日本がしっかりしないし、日米同盟でまたアメリカがやってくる・・」というジレンマにあるのではないでしょうか。

それを身体で表しているドゥテルテ大統領。日本国民として何とも申し訳ない様な気がいたします。
ドゥテルテ大統領は、何も言わずにいきなり慰安婦像を撤去しました。近所の人が「何をしているのか」と工事人に尋ねると「水道工事」と答えていたそうです。そして大統領は、これからも何も言わないでしょう。言う必要もないからです。
ですから日本政府も大統領に変な感謝などしてはいけませんね。「フィリピン政府には強く抗議した。像を撤去したのが誰かは知らない。ただそれによって日比関係は何も揺らがない」とだけ表明すれば良いのではないでしょうか。

今後行われるであろう日本のフィリピンに対するODAは、フィリピンへの援助というだけではなく、フィリピン華僑との「対中経済戦争」の一環であることを我々日本国民も心しておくべきだと思うのです。
現在、経済は単なる「金儲け」ではなく、経済という場に移された「戦争」であると認識すべきではないでしょうか。

2018年5月2日水曜日

安倍首相の中東歴訪

安倍首相は4月29日から5月4日まで中東の4か国、アラブ首長国連邦、ヨルダン、イスラエル、パレスチナを訪問します。

そして今回はアメリカとの関係や北朝鮮との関係の深いイランの訪問は避けました。今後「北朝鮮」との首脳会談という戦争が待っているからかも知れませんね。

安倍首相は、「(中東各国とは)日本ならではの支援をし、良好な関係をそれぞれ築いてきている。非キリスト教、非欧米国家という強みを生かし、積極的に関与していく考えだ」と述べたようです。

30日にはアラブ首長国連邦のムハンマド皇太子とアブダビで会談し、エネルギー、防衛、宇宙分野での協力を話し合ったとか。
安倍首相は「広範な分野で協力を強固なものにしたい」と述べたとか。シリア問題などについても意見交換がなされ、シリアから逃れた難民への支援策などが話し合われたと言うことです。

また、経済関連のフォーラムにも出席し静岡県産のメロンや、フルーツトマト、栃木県産のイチゴ、宮崎県産の完熟マンゴーなどの試食会に参加し、「世界に誇る日本産食材が、アラブ首長国連邦の皆様に一層近い存在となることを期待する」などと売り込みも行っていたとか。

安倍首相が行くヨルダンは石油産出国であり立憲君主制の国家で、預言者ムハンマドの従弟アリーとムハンマドの娘ファーティマの夫妻にさかのぼるハーシム家出身の国王が世襲統治する王国と言うことです。

ややこしいイスラム世界で、このような「血統を重視」するのがシーア派です。一方のスンニ派は、「ムハンマドの教えであるスンナ(慣行)を重視すべき」とするイスラム宗派です。
現状「スンニ派」がイスラム全体の90%を占めていますから、決着はついているようですが、そうはいかないイスラム教のようですね。

もっとも中東では、シーア派であろうとスンニ派であろうとそれほど敵対しているわけではありません。シーア派とスンニ派で結婚することも出来るそうです。そしてイスラム信者達は、シーア派かスンニ派かと聞かれることは不愉快なことなんだそうですね。

ではこのシーアとスンニの対立は何が原因なのでしょう?
細かいことは判りませんが、イランに石油が出て、サウジにも石油が出て、そして産業革命のエネルギーが石炭から石油に代わって来たところから悲劇が始まるのではないでしょうか。

第二次世界大戦が終わって、世界の覇権国家となったアメリカは、通貨政策で自由資本主義世界を目指します。ですからドルと石油のリンクが重要だったわけです。
そしてアメリカは、産油国が余計なことをしないように、イスラム世界に対立構造を持ち込み、抑えたのではないでしょうか。
「対立させて統治する」はアングロサクソンの常套手段です。信者数の多いサウジに寄り添い、信者数の少ないシーア派と対立させ、石油利権をドル支配の道具にしたわけです。

これに気が付いたスンニの過激派が「ウサマ・ビンラディン」氏だったのではないでしょうか。「一番悪いのはアメリカだ!」という言葉の意味はこういうことでしょう。

さて、世界通貨を目指す人民元の中共は、このアメリカのやり方を真似て、人民元と石油のリンクを作ろうとしてきました。
イラクのフセイン大統領や、リビアのカダフィ大佐と同じようなことをやり始めたのです。
ちょっと前にはロシアのプーチン大統領が自国で産出する石油・ガスを国家主導にして、遂に石油メジャーには渡しませんでした。だからロシアが対立国家になっているわけですけどね。

フセイン大統領もカダフィ大佐も殺されました。「アラブの春」などと言いながら・・その理由はもうお解りですね。しかしプーチン大統領はまだ健在です。
トランプ政権にとって、ドル支配を邪魔するロシアと中共なのですが、どっちがより悪質かと言えば中共のようです。もちろんアメリカにとってですが・・・

ですからソビエト連邦を中共を使って潰したように、今度はロシアを使って中共を潰そうと考えていることは間違いないと思います。

先ず、中東の産油国をドル支配(アメリカ)側に置いておく必要があります。それはうまく行ったようです。習主席が「一帯一路」構想で「電気自動車を主体にして、原発を街道に並べる」などと発言したことから、産油国は中共になびかなかったと思ったのです。
シーア派のイランがどうするか、そこはまだ不明確で、そこに北朝鮮とのつながりがあるわけですね。もちろん北朝鮮から中共にもつながって・・・

産油国の望みは近代化です。しかしキリスト教徒に近代化を相談する訳には行きません。そこに日本の出番があるのだと思います。
宗教心が判らない中共とは、イスラム世界にとって交渉すら出来ない相手のようにも見えますね。

このような状況のもとでの安倍首相の中東歴訪なのです。このような世界の中で、安倍首相の手腕が問われます。一部マスコミなどでは「連休中に遊びに行く」などと相変わらず安倍卸しの罵詈雑言が出ていますが、日本国民はしっかりと未来の日本を考えて、安倍政権がどのような未来を描き切るのか、それを先ずしっかりと視るべきです。批判はそれからにすべきですね。

少なくとも、フェイク・マスコミや、無勉強野党などに振り回されないように気を付けましょうね。