2020年2月29日土曜日

楊潔チ国務委員はなぜ訪日したか?

中共は外交担当トップの楊潔チ共産党政治局員を日本へ送ってきました。
予定通り4月上旬に習近平国家主席の国賓訪日を実現したい中共側の意向の表れなのだそうです。
安倍晋三首相と28日に会談し、「習近平氏の国賓訪日を日中を挙げて成功させる」との意思表示を行いました。

本当にそれが実現できるのかどうか、武漢肺炎はまだ日中両国で感染拡大が続いていますし、中共側は全国人民代表大会(全人代)の開幕時期も決められない状況にあるにもかかわらずです。

楊潔チ氏の訪日の成果について、中共外務省の発表では「日中双方が感染対応で互いに協力し、困難を克服しようとしていることは、中日友好をより深く人心に浸透させた」などと述べていますが、当の習近平主席は「国内の感染は依然、(収束に向けた)転換点を迎えてはいない」としていますから、訪日実施に向けた環境は一層厳しさを増していると言わざるを得ません。

中共国内では70以上の都市が封鎖され、首都である北京も封鎖状態です。そしてその北京では2月26日には新たな感染者が10人も発生しています。
武漢では巨大なマンション群から、閉じ込められた人々の悲鳴や怒号が町中に響き渡っております。

このような国内の状態の中で、感染問題の収束を待たずに外遊に乗り出せば、国内から批判を浴びることは間違いないでしょう。

中共が武漢肺炎による非常事態宣言を出した1月20日の直前に、習近平主席がミャンマーを公式訪問したことについて、中共国内では「かなり厳しい見方」をされています。

では何故今になっても「習主席の国賓訪日」を中止せずに、「双方の努力で実現させる」ことを表明するためにわざわざ楊潔チ政治局員が訪日したのか、そこになにやら中共側の謀略があるのではないか・・と疑う訳です。

その謀略の一端が北京の経済専門家から漏れ出ているような気がします。
「対米関係が改善する見通しのない中で、対日関係を最優先している」と、この楊潔チ氏の訪日を捕らえながら、「日本で感染が広がり、訪日による感染リスクも出てきた。頭の痛い問題だ」などと述べているからです。

つまり3月下旬の国賓訪日直前まで「予定どうり」という状況を崩さず、その直前になって「日本国内での感染の広がりがあるために、訪日したくても出来ない」という理由でキャンセルしてくるという段取りです。

中共側の面子を維持しながら、訪日出来ない原因を「日本国内における武漢ウイルスの拡大」が原因で訪日を中止せざるを得なかった・・と、その責任を日本側に押し付ける考えではないのかと思う訳です。

この前から「日韓は初動体制を間違った」とか何とか、日本側がまったく武漢肺炎に関する対策をしなかったような発言がなされています。
それに対して、中共側は「こんなに必死に頑張っている」というイメージを国際社会に植えつけたいのでしょう。

日本側が対策に失敗したのは、習主席の国賓訪日を前にして「あまり騒がないでくれ」という中共当局の要請があって、日本政府は国民を犠牲にして中国共産党の言い分を呑んだのです。
そこには二階幹事長という親中派の権力者が居たのかも知れません。
ですから「新型コロナウイルスショック」を別名「二階ショック」と言うそうですね。

まだ4月には間があります。その間にこの「二階ショック」が収まることはまずないでしょう。
その間、中共側は日本側に準備をさせておいて土壇場でキャンセルし、「原因は日本国内でまだ武漢肺炎が収束していない」という理由を付けるような気がします。

ですから3月中は、日本国内のウイルス感染の状況が中共の新聞などのメディアで騒がれるのではないでしょうか。

中共国内での感染収束の兆しはまだ見えず、北京市内での感染も拡大を続けています。このまま3月下旬から4月初旬にかけても全人代が開催できなければ「4月上旬の訪日は延期になるだろう」との憶測も出ているそうです。

日本側に国賓訪日の準備をさせておいて、武漢肺炎の収束が出来なければその原因を日本側に持って行って訪日を中止出来るようにしておくこと・・これが楊潔チ共産党政治局員の訪日の理由であるような、そんな気がします。

どこまでもずる賢い中共のやり方・・世界中から嫌われるわけですね。

2020年2月27日木曜日

武漢肺炎、伝染の不思議

新型コロナウイルスによる武漢肺炎は、良くわからない感染をしているようです。
SARSの場合は感染地域が割とわかりやすく、封じ込めなども効果があったようですが、今回のウイルスは飛び火のように拡散しています。

ダイアモンド・プリンセス号から帰宅した「感染していなかったはずの人」が帰宅してしばらくしてから発症するなどの事例もあります。
韓国では、南東部、大邱(テグ)にある新興宗教団体「新天地イエス教会」の教会での集会、また清道(チョンド)にある病院内部での感染拡大が発生し、感染者数が700人を超えて、死亡者が7人出ています。

イタリアでも、北部ロンバルディア州やベネト州などで感染が広がっています。
ジュゼッペ・コンテ首相は、両州の計11自治体を封鎖して、住民約5万人が出入りできないようにすると発表し、謝肉祭(カーニバル)の中止が検討されている模様です。感染者数は200人を超え、4人の死亡者が出ています。

どうやら人が集まった空間での感染が起きるようだ・・との推察から、各種集会が取りやめになり、天皇陛下の誕生日の祝賀会も取りやめになりました。

インフルエンザと比較して死亡率が低いとはいえ、どういう感染拡大なのかがわからず恐怖感がある武漢ウイルスです。
その遺伝子配列から、欧米の研究者から「人為的に作られたウイルスで、自然界には存在しえない」という発表がなされました。
そこで中共が開発していた「生物兵器」ではないかとの憶測が飛び、それに対して中共外務省の耿爽(こう・そう)報道官は「荒唐無稽で無知だ」と否定しています。
しかしアメリカのウイルス専門研究者グループからの検討の為の招待を中共の専門家はなぜ拒否したのでしょうか。

欧米の研究者の中でも、「この武漢ウイルスは生物兵器としては使い物にならない」という意見が主流です。しかし「人為的に作られた」と言う点は否定しておりません。
どんな国家でも戦争に勝つための生物兵器は欲しいでしょうが、人類を破滅させるような生物兵器など欲しくはないでしょう。

もしウイルスが空気感染するのなら、ある地域で多くの人が感染するでしょう。しかし武漢ウイルスにはそのような傾向はありません。
閉鎖空間で人が多く集まる場所では比較的感染者が増えますが、全員が感染することは無いようです。

そしてウイルスチェックで陰性の人が突然発熱し、再検査でウイルスに感染していたことが判明したということもあります。これがこのウイルスの恐怖の原点です。

西日本の公衆衛生研究の中核機関である大阪健康安全基盤研究所(大阪市)の奥野良信理事長(73歳)によりますと、「この新型コロナウイルスに関し、現時点で爆発的な感染力はみられなくても特殊な環境で拡散し、高齢者は重症化する。『二面性があり、正体が見えない。』不思議な感染症だ」と語ったそうです。

2月13日にドイツの研究チームが、物体の表面に付着する一般的コロナウイルスが最長9日間生きられる可能性(感染力を維持)を示唆しました。
新型コロナウイルスが、SARSやMERSのコロナウイルスより感染力が強いとすれば、何週間も付着して人間の体内に入るチャンスを伺っているのではないかということになります。

麻疹ウイルス(はしかウイルス)などは付着すると2時間程で死滅するとのことですが、SARSやMARSなどのコロナウイルスは9時間以上感染力を維持するということから、この新型はもっと維持されているかも知れません。

今回の「武漢新型コロナウイルス」はもしかしたら、「空気中での生存力は弱く短時間で死滅するが、付着すると極めて長時間感染力を維持する」ということにならないでしょうか。
少しでも微細な凹凸のある面には水分があります。そこに付着するとかなり長時間生き続けられると言う事です。

ダイアモンドプリンセス号の乗客で、感染していなかった人でも、ウイルスが衣類に付着していた場合、自宅に戻ったあとの衣類の扱い方で、そのウイルスを吸い込んでしまったのかも知れません。
衣類でなくとも、旅行カバンとかバッグに付着していたら、洗濯はしないでしょう。そこから感染が広がっていく可能性もあります。

咳やくしゃみで飛散したウイルスは、どこかに付着すると長時間感染力を維持し、やがて誰かの身体に付着して生き続け、どこかのチャンスに身体の中へと入って行き、そして発症するわけです。

このような感染の仕方を考えますと、これまでの不可思議な感染の理由が判るのではないでしょうか。

検査キットも感熱監視も、発症した人物しか発見できません。その人と一緒に移動する鞄などに付いたウイルスを発見することは出来ないでしょう。

一旦持ち物を箱(アルコール燻蒸箱)に入れて、アルコールシャワーをかけるなどの殺菌処置をしてから移動するようににすれば、感染の広がりを防止することが可能かも知れません。

このような考え方はまだ見ませんが(私が知らないだけかも知れませんが)、試してみる価値はあるのではないでしょうか。

2020年2月25日火曜日

マハティール首相辞任

マレーシアで政治が揺れています。日本と同じ「立憲君主国」であるマレーシアですが、なかなか中共の影響から抜け出せません。
2018年5月の総選挙で15年ぶりに首相に返り咲いたマハティール氏ですが、その選挙の時アンワル・ビン・イブラヒム元副首相と「2年以内に首相を譲る」と約束して当選したわけです。

2009年に首相になったモハマド・ナジブ氏は、国策投資会社1MDBと言う企業から個人口座へおよそ7億ドルもの賄賂を受け取るなど、汚職まみれだったために、選挙に勝てる候補として当時92歳だったマハティール氏が立候補して政権を奪ったわけです。
汚職の背後には中共が居ることは間違いないわけです。ナジブ首相は中共のための政治を行っていましたからね。
そしてこの時、2年経過したらナジブ氏に首相を禅譲するという約束があったようです。
マハティール氏は欧米に人気があり、それを使って借金の整理をするつもりだったのでしょう。

この時のマハティール氏の所属は「与党連合」でした。
そしてマハディール首相は頑張りましたが、国際社会はマレーシアの借金に対してはどうにもならなかったようです。
その手口は中共のいつもの手口ですが、それに嵌ってしまったマレーシアがいくら足◯いてもどうにもなりませんでした。(サラ金地獄と同じです)

2019年1月に行われた下院補選で「与党連合」は敗北し、また3月に行われたスランゴール州議会補選にも敗北、そして4月のマレーシア中部のヌグリスンビラン州議会ランタウ選挙区の補欠選挙にも敗北してしまいました。
経済政策が上手くいかないと、やはり選挙には勝てませんね。

戦う相手は「野党連合・国民戦線」です。
2019年4月の選挙では、国民戦線のモハマド・ハサン氏が、希望連盟の候補に倍近い得票差をつけて圧勝してしまったのです。

2019年5月のボルネオ島のサバ州サンダカン選挙区の下院補選ではかろうじて希望同盟の与党連合の候補が勝利したそうですが、この候補は与党連合の一角を占める華人主体の政党、民主行動党のビビアン・ウォン・シアイー候補だったそうです。

与党側にも華人の政治団体が出来ているわけで、純粋なマレー系の国民はなかなか華人グループに勝つことが出来ません。
東南アジア研究所(ISEAS)のリー・フォックアン上級研究員は「与党連合は民族や宗教に関する一貫した政策ビジョンを持っていないため、マレー系の反発にも後手後手の対応しかできていない」とその厳しい現実を語っています。

マレー系と華僑系が分裂する「与党連合」です。苦しい政権運営を引き受ける94歳のマハティール首相にとって、もはや与党連合の分裂をくいとめることは難しいでしょう。

2年目を過ぎたマハティール政権で、禅譲の時期が来たことを念頭にマハティール氏は禅譲の次期を「11月以降」と述べていました。
しかしこれがアンワル・ビン・イブラヒム派議員に不信感を抱かせ、アンワル氏に反発するマハティール派の議員も最大野党と別の連立を組む動きを見せ始め、与党連合の分裂が懸念されるようになってしまったのです。

2020年2月24日、ついにマハティール首相は国王に辞表を提出したと発表しました。
アンワル・ビン・イブラヒム議員がスムーズに禅譲を受けられるのでしょうか。国王が決めるのでしょうが、マレーシアの国王はマレーシア9州にいる君主による互選で選出されます。実際は順番に決めているようですが、任期は5年の世襲ではなく選挙で選ばれる選挙君主制になっています。(各州内では世襲かも知れませんが)
ですから現在の国王が、首相禅譲を認めるかどうか、予断は出来ません。

マハティール首相が政界から去ると、再びマレーシアは政局混乱となりそうです。そしてこのような混乱が大好きな中共が、この機に乗じて何をするか判りません。
国内には大量の華僑グループが居るでしょうし、純粋なマレー人が少数派になっているかも知れません。

そしてこのマレーシアの混乱は、明日の日本かも知れないのです。
多くの議員がチャイナマネートラップやハニートラップに汚染され。ウイグルやチベットの弾圧を指揮する習主席を国賓で迎えることに大賛成の政界や財界を抱えています。(財界自体がチャイナマネーに嵌っているように見えますね)

国内には中共資本(隠蔽された資本)が日本国内の土地を買いあさり、市価の3倍は金を出す華人に土地を売って「売国意識」のかけらもない国民がいっぱい居ります。

やがて大量の華人が国内に入ってきて、なんの防御もない手続きで日本国民になり、選挙で中国人を当選させ始めるように思います。
少数民族になってしまう日本国民。そしてチベットやウイグルのような悲劇がこの国を襲う時、マレーシアはどうなっているでしょうか・・・

2020年2月24日月曜日

安倍政権はよくやってる・・とは?

新型コロナウイルスによる武漢肺炎のパンデミックが始まった日本国内です。初動の失敗やダイヤモンド・プリンセス号の対応など、さまざまな失政が続き、他国の一部から「日本人の入国禁止」という対応まで受けていますが、日本国内の一部の論議に「安倍内閣はよくやっている」という評価も出ています。

産経新聞などの評価ですが、その根拠は「これまでの政権は何もしなかった」ことを挙げています。SARSの時も新型インフルエンザも時の政府は何もしていません。今回の武漢肺炎では安倍政権は必死の対応をしました。ダイヤモンド・プリンセス号に対しても物資の供給や医療の対応なども他国以上に行いました・・と言う事です。

しかし対外的にこのようなアピールをまったくしませんでした。これが日本のイメージを悪くしているだけだと言うことです。
中共などはこの対外アピールが上手で、いかにも共産党政府が一生懸命に対応しているように報じていますが、「感染して死亡した医者は英雄だ。家族には・・」などと意味のない対応を出しています。

中共当局がとった湖北省武漢市の封鎖措置で、現在の武漢市はまるで戦時下の「籠城」をイメージさせる状況とのこと。
肺炎の症状を悪化させながら病床不足で入院できない人々の悲痛な訴えを多く出ています。また「自治会などが整備されていない居住区や、代理購入に必要なスマートフォンの操作ができない高齢者は厳しい状況だ」という声もあるようです。

家族が感染し「一家全滅」を招いた悲惨なケースもあるそうです。
武昌病院の女性看護師(59歳)とその弟の映画制作会社幹部(55歳)が両親の看病をしていましたが、2月初旬に亡くなり、この2人も2月14日に死亡したそうです。

現在、日本でも武漢肺炎は確実に広がっているようです。
安倍政権の対応にも限界があります。つまり公務員の対応では緊急事態には対処しきれないことが明確になったと言うのです。
そう、ポジティブリストとネガティブリストの違いが、これほどはっきりと示されたことは今までなかったのです。

「安倍政権はよくやっている」という評価は、「官僚組織としては・・」という前置きが付くのです。
そして「それでは出来ないことがある」ことを明確に示したということが評価されるポイントのようです。

ポジティブリストで必要なものとは「学習能力」です。そこに書かれていることを覚えて実戦すれば良いだけですからね。教育期間中はこれで成績が評価され、頭がいい人などと言われて公務員になったりします。
しかし学習期間が終わると一般的にはネガティブリストで動かなければなりません。そこには書かれていない事態に対処する術を学ばねばならないからです。人生そのものです。

この期間を昔は「修行」と言っていました。修行は武芸者や僧侶、芸人や職人などが行っていましたが、武芸者は武人(軍人)ですから間違いは許されません。間違えばそれは「死」を意味するからです。

これは決して過去の事ではありません。現在も各国の軍隊が日常的に「訓練」を行っています。この訓練が修行に当たると思います。
訓練は紙に書いた手順をやるだけでは意味がありません。そこから気が付かなかった事態を感じ取り是正していくことを目的にしているはずです。

是正しても再び訓練するとまた新たな欠落が見えてきます。そこで再び是正という繰り返しで終わることはありません。
これがネガティブリストの意味でもあるでしょう。戦闘になれば訓練でどこまで是正されているか、それが決定的に勝敗を決めるでしょう。

「超限戦」になっても同じことです。対外国への発信など、訓練がなされていないのが日本です。
発信がどのように展開していくのか、それを考えて実施して失敗したら是正すること・・これを常に行っていないと負けてしまいます。これが政治の本質で、官僚主義ではなかなか出来ません。
ネガティブリストを作り、それに反していなければ何を言ってもいいと言う訳です。

軍事訓練によって、次期作戦のための新兵器が開発されたりします。「超限戦」では通信システムやデジタル通貨などが新兵器と同様の意味があると思います。

ポジティブリストの中で精いっぱい頑張った安倍政権。しかし他国からの批判は続きます。
他国は日本の対応に失望が強かったからでしょう。それは常識が違っているからです。学習努力で修行を忘れた日本国民が失望を生んだと思うのですけど・・・

2020年2月22日土曜日

五輪はロンドンで?

我が日本の国際的信用が下落しています。もちろん武漢肺炎に対する政府対応の甘さ、失策があるからです。
これは福島原発のメルトダウンが起きたあとの菅直人政権の対応の時から始まったもので、日本の安全保障体制が脆弱であるとの批判から来ていることです。

この世界的評価が、今回の武漢肺炎の「ダイアモンド・プリンセス号」で再確認されてしまったわけです。
風評被害と言うことでもありますが、対応のまずさは拭いきれません。

英国の首都ロンドン。ここでの市長選挙があります。そのある候補者が、「2020五輪はロンドンで行おう」ということを言い出しました。
東京はウイルスで危険だから・・という理由です。このような開催地変更を決めるのはIOCですから、選挙の候補者が言っても始まらないわけですが、それでもインパクトはあるようです。

IOCとWHOという怪しげな組織の長が会談していますが、2020東京の開催について話し合っているようです。まだ表面には出てきていませんが・・・

我が国は、安倍首相が中共で「日中関係は完全に元に戻った」などと訳の分からないことを言ってからおかしくなり始めました。
尖閣には相変わらず公船が侵入し、訳の判らない理由で逮捕された日本人は戻らず、ただ中共に進出した企業群が日中関係改善を望んだだけではないでしょうか。

自民党の中に居る親中派、「二階幹事長、菅官房長官、岸田政調会長」などに振り回され、習近平国家主席を国賓来日させることを決めてしまったわけです。
そして武漢肺炎が始まった時、中共側から「大きく取り上げないでくれ」と言われて安倍政権が初期対応を誤ってしまったのです。

この「武漢肺炎」の恐怖が、五輪間近の我が国に襲い掛かります。世界中を恐怖に陥れている武漢肺炎の新型コロナウイルスは、五輪のアスリート達に日本に行くことを躊躇させています。

アスリートに訪日を躊躇させる原因は「ダイアモンド・プリンセス号」の対処のまずさです。それが毎日のようにテレビなどで放映され、船内で感染者が増加し続けたことに不安があるのでしょう。
不安感があるのですから、それを打ち消す日本側からの正確なメッセージが必用なのですが、何も出さないために「隠蔽がある」と感じさせ、さらに不安が拡大し恐怖感になります。
そして今や東京は「武漢についで恐怖の街」になっていったのです。当たり前ですね。原因の一つは、まだ治療法が確立されていない疫病がからでしょう。

この我が国の対応を、元航空自衛隊で現参議院議員の宇都隆史氏は次のように語っております。
「今回のダイアモンドプリンセス号の中で発生した緊急事態は国際法でかなり微妙な隙間があることは確か。製造は三菱重工で船籍が英国、管理運営はアメリカという複雑さで、発生した危機が日本の横浜港であることから、その責任は日本政府に回って来たのです。」と述べました。

そして議員の知人の製薬会社の幹部に相談したところ、アルコール消毒薬を提供してもらえることになり、ダイアモンド・プリンセス号に運んだそうです。
そうしたら、派遣された自衛官がそのアルコール消毒薬で船内の壁や手すりを拭き始めたと言う事す。宇都議員は製薬会社から「噴霧しても十分効果はあるし人体には無害、10日間は効果が続く」ということを聞いていたので、噴霧するように指示したそうです。

大きな船なので、拭き取りなどをやっていたのでは時間がかかって間に合わないと判断したためで、噴霧ですと船内を3日程度で全部洗浄出来ると考えたからだそうです。

ところが、この汚染船の管理が厚労省の神奈川支部にあって、そこが「噴霧を認めなかった」そうです。理由は厚労省のマニュアルに書いていないからと言う事。

緊急事態が起きている時、マニュアルに書いていないと言う理由で対処を遅らせる厚生省のやり方に憤りを感じていた宇都議員ですが、これは「非常事態」という認識が全国民に理解されていない良い例のように感じます。
厚労省は公務員ですから「ポジティブリスト」で動きます。しかし非常事態では「ネガティブリスト」で動かない限り生存の危機を越えられません。

「マニュアルに書いてないから出来ない」とは、単なる責任回避であって、「船内に感染が蔓延しようと書いて無ければ責任はない」・・とするのが彼等です。
平時ならそれはむしろ好ましいことですが、非常時ではこれでは困るわけです。

宇都議員が「責任は俺が取るから噴霧しろ」と言ったのかどうかは判りませんが、非常時ではこんなやり取りもあるわけですね。
ようするに「官僚任せ」では非常事態には対処出来ないと言う典型的な例なのです。

安倍政権が中共から「おお事にしないように」と指示されて非常事態宣言をしなかったこと、そしてダイヤモンド・プリンセス号の船内に汚染を広げ、乗船していた日本人を始め多くの国の乗客を危険に晒したことなどが国際問題になるかも知れません。

日本国内ではマスコミが伝えませんから判らないようですが、世界中の人々は、「日本政府が非常識な対応をした」ことを知っています。
この風評を背景にして、「2020五輪はロンドンで開催」というような英国の候補者の発言につながっていることを、日本国民は理解すべきでしょう。

そして現在の日本の現状では、非常事態が発生した時には「国民は捨てられる」ことを自覚し、その上で「10%の消費税(国税)」を払いましょうね。

2020年2月20日木曜日

れいわ新撰組、共産主義の手法

MMTの経済手法を喧伝し、消費税の廃止もしくは5%への引き下げを公約とする「れいわ新撰組」。
しかし山本太郎代表の演説をネットで見ていますと、かつての共産主義やナチス・ヒットラーが使用した大衆扇動の手法が見えてきます。

経済については、財務省の緊縮財政が行き過ぎている現状から見て、MMTとか消費税率を下げることは間違っていない政策です。
この政策を訴えながら、就職氷河期に社会人になった人たちと、現在その危険にある若者にアピールする社会主義化への演説のうまさは、確かに説得力があります。

山本氏は、非正規雇用などで憂き目にあっている人たちに向けて、「悪いのは君たちじゃないんだ。こんな社会を放置してはいけないんだ・・」というフレーズを使っています。
そしてこのフレーズこそ、古くは「フランス革命」の時から使われてきた「大衆扇動」のフレーズです。

大衆が疲弊しているときに、宮殿に住むマリーアントワネット妃に「大衆はパンが食べられなくて苦しんでいます」と訴えたところ「それならケーキを食べればいい」と答えた・・という逸話があります。多分「嘘」でしょうが、このような言い回しで大衆扇動が進みます。

まだ経済学が貴族経済学だった時代、扇動された暴徒が貴族の屋敷に押し入り、略奪や殺人を起こし「フランス革命!」などと叫んでいました。

貴族経済学から脱して、新たな経済学の登場が「マルクス経済学」でした。マルクスは産業革命の激しい生産性向上に対して「資本は集約し、やがて一部の大富豪と貧乏な大衆に分割されるだろう」などと妄言を吐き、そこにレーニンが協調して「マルクス・レーニン主義」を考案、共産主義革命を実施するときも「一部資本家に対して、我らプロレタリアートは蜂起する・・」などとして、一般大衆を扇動しました。
つまり、「貧しいのは君たちのせいじゃない、あいつらのせいだ!」というフレーズですね。

この背後に居たのが「ユダヤ金融資本家達」であったことはあまり知られていません。その目的は世界中の通貨統合にあったようです。
早い話が、「世界中がユダヤ資本から借金して国家運営を行うように仕向ける」ことが目的だったのでしょうね。
世界に分散し、金融業しか出来なかったユダヤ民族が、産業革命によって「資本の力」に気が付いたわけです。

同じころ、英国にも経済学が出来ていました。アダム・スミスという人物で「国富論」という経済学理論をまとめ上げます。
「人間が各自の利益を追求することで、神の手に導かれるごとく社会の富を増大させる」という理論で、自由主義経済学をまとめたのですが、公共と不況を繰り返す不安定な経済が人々を苦しめます。

この経済学が現在もまだ「主流派経済学」として自由主義圏の常識になっているようですが、その英国からジョン・メイナード・ケインズという経済学者が新たな「ケインズ経済学」を発表します。

国家が中央銀行によって通貨を発行する権利(通貨発行権)を持ち、それによって経済をコントロールするという経済学で、不況の時は政府貸付と政府発注の公共投資で市中の通貨を増やし、好景気の時は税金などを上げることで市中から通貨を引き取って過熱景気をさます・・という経済学です。

このケインズ経済学を読んだのかどうかは判りませんが、これを利用したのがヒットラーでした。
ユダヤ金融資本から莫大な金を借りてドイツに未来都市を築き上げます。市中通貨が増大し一気に大恐慌から脱出し、国民に熱狂的に支持されました。

もともと国家社会主義ですから、資本循環の考えはなく、拡張主義に陥り第二次世界大戦へ突っ走ります。
ユダヤ金融から返済の要求が来てからは、ユダヤ人を敵視し、「あいつらこそ人類の敵だ!」として虐殺を始めます。
大衆扇動と、行き詰った時の「敵は彼らだ!」というフレーズは同じですね。

MMTは要するにケインズ経済学の発展形です。ケインズの時代よりも情報技術が発展し、コントロールのための経済指標がリアルタイムでも見られるようになりました。その経済指標を開発し、整理統合したのがMMTのようです。

ですから精度の高いコントロールが容易に出来るはずなのです。もちろんそのためには法改正が必要になってくるでしょう。予算とかその配分などは国会審議などではなく、経済指標の変化によって細かく制御すればいいように思います。税率なども毎日のように変化させればいいはずです。同様に公定歩合や公共投資も細かく動かせるはずです。
このような改革には、現在の財務省では邪魔になるだけです。

そして、「れいわ新撰組」は、このMMTと共産主義を、少なくとも山本太郎氏の演説の中で結び付けたようです。
つまり、「生活が苦しいのは君たちのせいではない。経済を握っているあいつらが悪いんだ!」という短絡的な扇動を行うために、MMTなどを利用しているだけのようにしか見えません。

需要開拓や新しい製品、サービスなど、これまでの産業社会では出来なかったビジネスを考え、自分たちで起業化を目指して、その上でMMTなどを論ずるべきではないでしょうか。(銀行からお金を借りることが出来ればいいのです。)
敵を作って攻撃するだけでは、社会は良くならないでしょう。

2020年2月19日水曜日

人民を敵にした中国共産党

中共に今2人の英雄が誕生しています。
一人は歯科医の李文亮氏で、もう一人が弁護士の陳秋実氏です。

李文亮氏は最初に武漢肺炎が発生していることをWeChatという中共のSNSに投稿し、共産党当局に「虚偽の噂を流した罪」で訓戒処分を受けます。そしてその後、武漢肺炎を発症し2月7日未明に亡くなりました。

この李文亮氏にアメリカのニューヨークタイムズ社が2月1日にドキュメンタリ番組でのインタビューをしています。
ここで李氏は「もし当局がもっと早く公表したら状況ははるかに良かっただろう。情報公開と透明性が必要なんだ」という言葉を発信しています。
これはアメリカ国内で放送されるドキュメンタリーですから、中共当局にはどうすることも出来ませんね。

李氏は最期に次の言葉を残しています。「私は健全な社会はたった一つの声にすべきではないと思う」という言葉です。
李氏の死亡は財新メディアという経済専門のメディアと、環球時報が伝えました。すると500万をこえるコメントが殺到します。
驚いた当局がやったこと・・李斯の死亡記事を削除させて、「李医師はまだ生きている。かなり重体で現在は蘇生治療中だ」と発表しました。
これがまた人民の怒りを買ったようです。

もう一人の英雄である陳秋実氏は34歳の弁護士でしたが、弁護士を止めて市民ジャーナリストと名乗って、自ら封鎖される直前に武漢に入って、スマホを使って病院内とか市内の映像(街で倒れて死亡している映像をYouTubeに流し続けました。また、患者の家族へのインタビューなども取材していました。

中共当局の監視をかいくぐって、バーチャル・プライベート・ネットワークという手法で世界に発信し続けたのです。
中共国内だけでもYouTubeが44万人、Twitterで24万人がそれを見ています。

中共にはおかしな法律があります。「殉教者」という中共で革命時に使われていた用語が英雄を生むということで「英雄伝説を法律で禁止」しているのです。
それでももう怒りの収まらない人民は英雄を作り上げています。

陳秋実氏は封鎖された武漢から脱出は出来ません。そして彼は武漢当局から拘束されたらしく、2月6日(李文亮氏の死亡と同期するように)から連絡が取れなくなっていると言うことです。
陳秋実氏の母親の「息子を探してほしい」という訴えの映像がツイッター上に掲載されているようです。

陳秋実氏の最後のメッセージには・・・
「私は怖い。前には病原菌、後ろには中共当局の権力。しかし私は命ある限り、自分が見たこと、聞いたことを訴え続ける。私は死を恐れない。私がお前たちを怖がっていると思うか、共産党!」と述べております。

何故、中共政府はこの武漢肺炎を封鎖しようとしたのか、この点について、台湾の医師で現在日本に居る林建良氏は、「このウイルスは蝙蝠のウイルスで、そのままなら人間は感染しない。しかしコロナという触手の部分を人為的に作り直すことで人間の受容器に結つく様に作り変えたらしい」と述べています。

さらに林氏は「2015年頃、蝙蝠のコロナウイルスにエイズの遺伝子を組み込むことに成功した・・という学会レポートをネットで見ました。現在はその記事は削除されています。これで人間にも感染するようになったようです」とも。

そしてこのキメラ・ウイルスの論文を書いた人は「石正麗」女史(疫学者)で、39歳の美人であることも判っています。

このウイルスは生物兵器ではないかと言う疑問もありますが、「生物兵器としては使えないだろう」と専門筋の人が述べています。
作ろうとして失敗し、中途半端な状態で研究室から漏れ出てしまったことは考えられますけど。

現在、中共国内ではインターネットへの書き込みが多すぎて、共産党当局が消そうとしても間に合わない状況にあるそうです。
出ては消え、そしてまた文句をちょっとだけ変えて出てくる・・といった繰り返しで、共産主義に対する不満が一気に出てきそうな状況にあるそうです。

アメリカに次いですぐに国境を閉鎖した北朝鮮。しかし抜け道がいっぱいあって、現在はすでに40人ほどの死亡者が出ているとか。

武漢を始め封鎖された中共の都市。その中がどのようになっているのか考えると恐ろしい気がします。
封鎖はこれらの都市の住民がほとんど死滅するまで続けるのでしょうか?

ワクチンの開発がアメリカなどで進められていますが、臨床実験に取り掛かれるのが早くて4月~5月だそうで、一般に使える様になるのは来年だと言うことです。

それまでは人間の免疫力だけが頼りだと言う事。糖尿業や高血圧、高脂血症でなければ助かる確率は高いそうです。
それから、マスクが品薄になっていますが、マスクではこのウイルスは防げないと言う事が言われています。

皆さん、頑張りましょうね。

2020年2月18日火曜日

尖閣諸島に米軍基地が出来る?

チャンネル桜の水島氏が、尖閣諸島に赴いて漁業活動をやったのは2016年まででした。この問題が親中派議員たちによって国会で取り上げられ、その答弁に安倍首相は「日本の漁民が日本の領海で漁業活動をして何が問題なのか」と切り捨てていました。
親中派議員は「中共を刺激する」ことを問題にしたかったのでしょうね。

しかし2016年8月には、突然安倍政権が手のひらを返したように「尖閣での漁業活動」に圧力を掛けてきます。
水島氏はその番組の中で「尖閣の実効支配が中共の奪われる」ことを懸念し、政府の対応に疑義を申し立てていました。

そして2017年、アメリカにトランプ政権が誕生すると、トランプ大統領は親中派のような顔をしながら習政権を追い詰め始めます。
そしてこの年、アメリカ陸軍特殊作戦司令部(USASOC)はマルチドメインバトル(Multi-Domain Battle:MDB)と呼ばれる戦闘概念を発表します。

これは従来の陸、海、空での物理的な攻撃だけでなく、宇宙や電子戦、サイバー攻撃、情報戦なども組み合わせた戦闘概念で、陸軍も地上から海軍、海兵隊への支援を行う事ができるようになる構成です。

そして2018年に行われた日米海上軍事訓練「RIMPAC」で、米海軍に加えてマルチドメインタスクフォースが参加し、さらに自衛隊も海上自衛隊のみならず、陸上自衛隊の地対艦ミサイル連隊が参加してミサイルの実射訓練を行なっております。

RIMPACはアジア太平洋地域を指揮している米陸軍太平洋司令(陸軍)の組織が管理運営を行っています。ハワイ、アラスカ、グアムおよび日本の国土防衛が主なる任務で、約8万人の兵士で構成されています。

そこに新たにマルチドメインタスクフォース部隊の配置が現在検討されていると言うことです。
この部隊には長距離精密射撃砲、次世代戦闘車両、極超音波ミサイル、精密ストライクミサイル、対空ミサイル防衛システム、将来型垂直離着陸機などが装備されますが、一箇所に設置されるのではなく、地域全体に配置される予定になっているそうです。

ここに尖閣諸島の重要性が持ち上がったわけです。

尖閣諸島が東シナ海の南西部に位置する軍事拠点としての要衝になるのです。魚釣島、北小島、南小島、久場島、大正島、沖の北岩、沖の南岩、飛瀬(とびせ)の各島によって構成される尖閣諸島ですが、現在もまだ久場島と大正島は在沖縄米海軍艦隊活動司令部(COMFLEATOKI)の管理下にあります。
かつては射爆撃場として使用されていた島です。

このことを前提に、アメリカ陸軍長官による2月の発言「2021年に新たな基地を尖閣に作ることを検討している」という発言があったわけです。
今年の11月にトランプ大統領が当選すれば、2021年はすぐに対中強硬策が始まるでしょう。その時、このマルチドメインタスクフォース部隊の配置が計画されれば、一部の兵士と武器を尖閣諸島に置くことが検討されるのは当然のことです。敵は中共であり、守るのは太平洋の覇権ですから、東シナ海と南シナ海、そして台湾の防衛が当然必要になるからです。

兵士を置くとなるとそれなりの面積が必要になります。久場島は0・91平方キロメートルで大正島は0.06平方キロメートルですから小さすぎます。
ということは、魚釣島の3・82平方キロメートルがもっとも使える島ということになります。
そして魚釣島は現在は日本の国家所有になっています。

中共の尖閣諸島周辺への接続水域入域が今年1月だけで27日間、延べ98隻。領海侵入は2日、延べ8隻に及んでいます。
この尖閣海域が国家戦略上の要衝になっているからでしょう。しかしそれは同時にアメリカにとっても太平洋の覇権を守るうえで要衝になると言うことに他なりません。

この計画は恐らく実施されるでしょう。日本防衛というよりもアメリカの利益に合致するからです。
この尖閣海域には海洋資源だけでなく地下資源も多く眠っています。当然中共はそれを狙っていますが、おそらく石油メジャーも狙っていることでしょう。

アメリカが尖閣諸島にマルチドメインタスクフォース部隊の配置をすることを日本政府に求めれば、当然反対派が出て来ることでしょう。しかし彼らは米軍基地を沖縄から排除することが目的であり、まさかの尖閣諸島は考えもしていなかったでしょう。
デモをしようにも、海上ですし医師が久島からもかなり離れています。

そしてこれに反対する議員は親中派でしょう。戦争に巻き込まれるとか何とか・・・これによって誰が中共のトラップに合っているかがハッキリしますね。

この計画があったので、水島氏の尖閣漁業活動が止められたのかも知れません。そして米軍は今度は本気で中共と軍事的に向き合うことでしょう。

2020年2月16日日曜日

武漢肺炎、矛先は日本へ

日本政府の武漢肺炎に対する対応の悪さに世界の批判が始まったようです。

その問題になったのは、クルーズ船「ダイヤモンド・プリンセス」に対する対応の無様さです。

クルーズ船は英国の船舶会社であるP&O(ペニンシュラ アンド オリエンタル スチーム ナビゲーション カンパニー)が1845年から始めたサービスで、レストランやバー、フィットネスクラブやプールなどの設備を備え、 サービス要員や医師・看護師なども乗船しており、長期間の船旅を楽しめるようになっている客船で、最初の頃はイギリス領インドへの旅客サービスとかシンガポールと香港への旅客サービスがなされ、1860年にはヨーロッパ-日本間の就航を始めています。

問題の「ダイヤモンド・プリンセス」号もこの会社の所有するクルーズ船で、世界中の旅客が乗船しています。
この中で発生した武漢肺炎は、もはや乗船している医師や看護師では対応できない危険な状況になってしまったわけです。

ですから乗船客の居る国はこの日本政府のもたつく対応に苛々していましたが、遂に爆発したようにも思います。

24人の乗客が確認されているロシアでは、外務省のザハロワ報道官がラジオ番組で日本政府を厳しく非難しました。
「日本の対応は体系だっておらず、カオス(混沌)だ。これまでの対応には多くの疑問がある」と述べています。

またアメリカの乗船客の感染も相次ぎ確認される中、同国内では船内に乗客乗員をとどめる対応を疑問視する報道が始まりました。
CNNテレビは「私たちは安全で衛生的な環境で検疫を受けるべきだ」と訴えるアメリカ人女性客の声を伝えました。

歴史的にクルーズ船内で感染病が発生することがあって、その都度酷い目に合ってきた欧州などは、この場合の対応に長けています。決められた手順などはありません。その様子を見て的確な判断(ネガティブリスト)で対応するわけですが、一番悪いのは船内に乗客を閉じ込めてしまうことだと言います。(やってはいけない事の筆頭ですね)
乗客全員を殺すつもりなら構わないそうですが、そうでないなら一刻も早く下船させて隔離することだそうです。

今回の日本の取った対応は、明らかに乗客全員を死滅させる手法でした。乗船客を持つ各国は驚いたでしょうね。(常にやっていい事が書かれたポジティブリストでしか仕事をしていませんから、ネガティブリストでしか出来ない安全保障の対応が出来なくなっているのですね)
日本という国家が、ここまで安全保障という観点でボケが進んでいたのかと、世界は改めてビックリしたことでしょう。

日本が取ったのは「官僚支配」的な対応です。「問題を先延ばしにして、成り行きに任せる」といういつもの「事なかれ主義」で動きました。
その間にアメリカは全中国人の入国禁止とか。対中旅行禁止が安全保障の観点から迅速になされ、英国がそれに続き、あーストラリアも続きます。さらに台湾も蔡英文総統が権力を行使して中共からの渡航を禁止し、台湾へ居た中国人を大陸へ追い帰しました。

日本は中共の顔色を見ながら経済を優先し、国民の命は後回しにされました。ここまで事なかれ主義の連中です。
クルーズ船は入港禁止にしたくせに、中国人の個人観光客は受け入れたままでした。水際作戦と言いながら、ことごとく武漢肺炎のウイルスを国内に導入していたようなものです。

北海道と沖縄、そして神奈川県と千葉県(成田空港)で感染者が出ていますが、やがて東京都内にも感染者が出て来ることでしょう。

薬局やコンビニに行っても、もうマスクは売れ切れですし、アルコールジェルもありません。こんななかで二階幹事長は東京に都民のために備蓄された防護服を中共へ送るように都知事に指示し、小池都知事は「お役に立つなら喜んで」と、防護服千着を送ったそうです。
何と甘い考えなんでしょうか。どんな事態が政治がらみで動いているかがわからないのでしょうか?

また、二階幹事長は自民党議員から5000円取り上げて見舞金として中共に送ることを提案しました。さすがに青山繁晴参院議員が代表を務める「日本の尊厳と国益を護(まも)る会」が反対して、自由意思による献金になったようですが、マスクを送っても防護服を送っても、それは中国共産党に横取りされて闇で高額販売されるだけだと言うことです。

これで5000円を送る議員が居たら、それは単なる賄賂にしかなりませんね。外国の政府要人にお金を送れば、それは犯罪です。義援金とは名目で、二階氏の対中癒着資金でしかないからです。災害を利用した迂回賄賂なのではないでしょうか。
新型コロナウイルスを使って、自分の対中バリューを上げようなどとする政治家は、許していいのでしょうか。

口先だけで、安全という対応を避けていた(へたなことをすると処罰される・・ポジティブリストの問題点)公務員の教条主義者達、そしてこの期に及んでも中共の顔色をうかがいながら「すり寄り」を絶やさない、俗に「親中派議員」と言われる(自国民よりも相手国のことを優先する)売国議員達。

彼等を一掃しない限り、日本の明日は無い・・・そんな気がする我が日本の惨状が、まだボーとしている国民の目の前に表示されたのです。
国際的には、主権国家に許されることではありません。

2020年2月14日金曜日

アメリカ大統領選、民主党は共産主義に・・

2020年11月に行われる大統領選挙。それに向けた民主党の候補選出が行われています。
必死のバイデン候補は、それでもトランプ大統領が仕掛けたバイデン子息のスキャンダル(ウクライナでの賄賂疑惑)でふるいません。

その代わりにバーニー・サンダース候補が上位に出てきました。サンダース氏は明らかな共産主義への傾向を持っています。
さらにエリザベス・ウォーレン女史候補もサンダース氏以上に共産主義への傾向が強い人。そして中道穏健派としてのブティジェッジ氏は同性愛者です。

そして同じ中道穏健のエイミー・ジーン・クロブシャー女史候補が出てきました。超党派を意識した発言や批判を行うため「ミネソタ・ナイス」(控えめで穏やかなミネソタ州の人々の振る舞い)と評されたり、また別には「口の中で溶けて消えてしまう綿飴のような発言が多いことから、「コットンキャンディ・エイミー」というニックネームをつけられてもいるそうです。

もともと民主党はリベラルな政党としての存在であり、アングロサクソンから始まった保守主義の共和党とは異なる存在でした。
リベラルのいう自由は、経済自由主義のようなスタンスで、人間の自由はあまり気にしていません。むしろ人間はお金で拘束出来るという考え方が裏側にあって、それが強いように思います。

ところがサンダース候補やウォーレン候補は、リベラルを超えて共産主義的主張を始めています。
そしてそれが経済格差解消や医療保険制度改革などの大幅な「変革」を求める若者や低所得者層の支持を集め始めたのです。

しかしギャラップが行った全国世論調査では、「社会主義者の大統領候補に投票しない」との回答が53%あったそうです。つまり民主党も共和党も含めて過半数以上が社会主義者(共産主義者)には投票しないということですね。

もともとアメリカ合衆国はキリスト教プロテスタントの国家です。プロテスタントはカトリックから分かれて出来た宗派で、「働いて豊かになることこそ主の望むところ」という考え方です。
欧州で腐敗したカトリック派の牧師が「免罪符」なるものを売って儲けていた時代、オランダにジャン・カルヴァンなる神学者が現れて「予定説」というややこしい説を唱えてプロテスタントを起こしました。

簡単に言うと、「天国に行けるかどうかは、生まれた時から神様が決めている(予定されている)ので、免罪符などを買っても意味はありません」と言う教義を示し、そのうえで「免罪符を買うお金で仕事の準備をして働きなさい。それこそが神が祝福をお与えになる道です」としたのが予定説で「プロテスタント派」というわけです。

カトリックの堕落は免罪符に象徴される搾取システムによるもので、国民をきわめて生産性の低い状況に置いたまま宗教的既得権でのさばっていたわけです。このカルヴァンの予定説は、資本を生産性の向上に役立つように使う思考を生み出します。
まあ、この後しばらくして英国で産業革命が始まるわけですけど。

結局アメリカはこのプロテスタントによって国家を起こしましたから、その基本的価値観として共産主義(既得権によって搾取するシステム)を嫌う訳です。
そのアメリカに、ユダヤ金融が入り込んで産業資本主義を発展させるわけですが、これが「行き詰ったら戦争」という循環を呼んでしまったようです。

共産主義という搾取システムはソビエト連邦崩壊で明確に示され、今また中国共産党によって化けの皮が剥がされそうです。
しかしまだ金融資本による搾取システムは温存されています。中国共産党と金融資本主義の両方の「搾取システム」に攻撃を投げたのが「ドナルド・トランプ」大統領だったわけです。

持ち前の交渉主義で臨むトランプ大統領に、中共は劣勢に立たされます。そして金融資本はその配下のマスコミと民主党左派を使ってトランプ攻撃に終始します。
しかしトランプ大統領の経済政策でアメリカ経済は現在のところ順調。したがって民主党の次期候補達は極端なリベラル、そして共産主義的傾向を見せ始めたわけです。

金融資本主義は。投資による労働システム構築で利益はすべて金融資本が持って行ってしまいます。合理的なようですが、内容は「免罪符による搾取システム」と同じようなものです。
これと同じ搾取システムを中共は目指しています。人民元の世界通貨化から5Gによる暗号通貨まで、すべてこの目的のために研究しているわけです。

そしてアメリカ民主党も、この共産主義による搾取システムになるような演説をしているのが「バーニー・サンダース候補」であり「エリザベス・ウォーレン候補」です。
たしかに医療保険制度や格差解消などは、低所得者層や変革を求める若者には人気があります。しかしこれらが新たな「搾取システム」を生み出す母体になるとは思っていないでしょう。演説をしている候補者たちすら考えてもいないと思います。

共産化してしまえば金融資本側にとっても都合が悪くなります。そこで民主党は穏健派である前ニューヨーク市長であり経済評論家でもあるブルームバーグ氏(77歳)を担ぎ出そうとしているようですが、そうすると穏健派支持者の票が分散し、サンダース氏に有利な展開となる可能性もあるので慎重なようです。

これからどのように展開していくか、アメリカの大統領選挙を注目しましょう。