2011年11月17日木曜日

中共、孔子平和賞を再び

ノーベル平和賞を使った欧米の中華攻めに対応すべく考えられた「孔子平和賞」。
昨年の第1回目は台湾の連戦元副総統が選ばれました。しかし、まさか台湾から本人が受賞を受けに来るわけも無く、まったく関係の無い女児が代わりに賞金を受けとったことが失笑を買ったことは記憶に新しいところです。

この孔子平和賞、中共国内のインターネットには「茶番劇だ」「孔子様に失礼だ」といった批判が寄せられ、ついに中止となったと思っていましたが・・・なんとそれが香港の民間団体に引き継がれていたとか。
そして性懲りも無く、今年はロシアの「プーチン首相」に決まったそうです。

その受賞理由は「世界の平和に対する貢献」だそうで、ようするに独裁的強権で国民の反論を押さえつけると、平和に対する貢献となるようです。
この2回目の孔子平和賞のノミネートされたのは、プーチン氏のほかに「メルケル首相」、「パンチェン・ラマ11世(中共寄りのチベット仏教の指導者)」、「ビル・ゲイツ氏」などがいたようです。

この孔子平和賞、中共で服役中の民主活動家、劉暁波氏へのノーベル平和賞授与に対抗し創設されたもの。
しかし、第一回の台湾の受賞者が賞を受け取りに来なかったり、孔子様に失礼だと言われたり、散々な状態でさすがの中共文化省もこの9月に、「重大な規則違反(なんだか知りませんが)」を理由に主催団体の認定を取り消したばかりでした。
それを10月に設立された香港の民間団体が継承、中共の大学教授らから成る選考委員会をそのまま継続し、今回の選考となったとか。

その授賞式は12月9日。すなわちノルウェーのオスロ市庁舎で毎年12月10日に行われる授賞式の1日前に行うのだそうです。
まったく中共の行うことは「世界的な不愉快」でしかありませんね。

もともとノーベル賞とは、ダイナマイトを発明したノルウェーのアルフレッド・ノーベルが、その特許によって稼いだ莫大な資金をもとにして設立されたノーベル財団が行っているもの。
爆発力の大きなニトログリセリンは土木作業には便利な爆薬。しかし不安定で運搬には危険きわまりないしろもの。その溶液を珪藻土に浸みこませれば安定して運搬が安全になることを発明したノーベル氏。
「ダイナマイト」という商品名で荒稼ぎしたのは1890年代。押しも押されもせぬ「死の商人」でした。
ノーベル氏は心臓病をわずらっていて、ニトロを呑むように医者に言われてもそれを拒否し続けたそうです。
脳溢血で亡くなったとき、莫大な遺産の相続がトラブって、最終的に作られたのがこの財団。ノーベルの遺言書にそれがあったとか。
財団の資金は運用によって維持されることになりますが、その資金運用を行うのはユダヤ資本。したがってノーベル賞がさまざまな政治的思惑に左右されてきたことは仕方の無いことでしょう。

それでもノーベルは民間人。最近の世界的不況で賞金の額が減ったとはいえ、総額は約1億円です。
これを受賞者全員で分けることになるそうです。
これに対して孔子平和賞は約120万円。中共の経済は今後どうなるかわかりませんし、末永く運用されるお金でもないようですし・・・
金額よりも「名誉」が本筋とは言いますが、はたして孔子平和賞というきわめて華人の政治的プロパガンダ指向の強いもの、これが名誉に値するかどうかは怪しいものです。

さて、2回目の受賞者に選ばれたロシアのプーチン首相。授賞式には現れるでしょうか・・・?

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