2011年12月10日土曜日

EU首脳、IMFに2000億ユーロ供出


欧州債務危機に対して、欧州連合(EU)の首脳会議は9日、2000億ユーロ(約20兆7000億円)を出して債務危機を乗り越えることを表明しました。
しかし、ユーロ共通債を発行することは先送りし、決定できませんでした。

そうするとこのお金はどこが出すのでしょうか? やはりドイツでしょうか?
崩壊しているユーロ、しかしそれを認めたくないEU加盟国。そのEU首脳たちでは何も決められないのが当たり前では?
ユーロ崩壊の煽りを受けて、アメリカ経済の立ち直りが遅れています。オバマ政権とFRBが必死にやってきた量的緩和と景気回復策。しかし欧州のこのありさまで、ひっかかってしまいましたね。

ユーロ圏全体で信用を補完する「ユーロ共通債」導入問題の先送りで、世界的な市場の混乱が収束する見通しが立たなくなりました。
ユーロ圏の国債償還は来年度は70兆円くらいあります。この償還が出来るかどうか・・・通常の国債なら借り換えによる資金調達で問題はないのですが、ユーロの場合それも出来ず、結局銀行資産を食い潰して払うことになるでしょう。

そうしますと欧州の銀行は弱体化し、新たに発行される国債が購入しにくくなります。そうすると全体の国債価格は低下します。そして欧州銀行はますます信用度を失ってしまいます。
すなわち「負のスパイラル」と言われる現象で、世界の国債で運用している債券、ソブリン債が下落します。
日本が10数年前に陥って、いまだ解決しない「バランスシート不況」が欧州でも始まるわけですね。

ヨーロッパはひとつ、そして平和になる・・などと信じていた設計主義者の夢は、こうして自壊していきます。サヨク平和主義の崩壊は、まずは経済崩壊から。
今後長い欧州経済不況が始まると、民族差別が表面化し、再びブロック経済となって戦争の危機が高まります。国家同士の戦いを避けても、虐殺がとめどなく行われ収拾がつかない事態となりかねません。
経済破綻の怖さがそこにあります。

アメリカはどう出てくるでしょうか?
来年末の大統領選挙では、民主党・共和党のどちらが勝つでしょう?
対中強行策に変わった「クリントン長官」。もしこのクリントン長官が出馬したら民主党が勝てるかも知れません。しかしオバマ大統領では無理・・という噂が飛び交います。
共和党にもこれといった候補が出てきません。しかし、小さい政府を標榜するティーパーティの元気がとても良いようです。
アメリカ国民は、太平洋に出てきてアメリカの権益を脅かそうとする中共に、不快感と敵意を持つようになってきたようです。
中共からの留学生は受け入れますが、高い授業料などが目当てのようで、卒業してからアメリカ国内で働くためのクリーンカードは発行しなくなったようです。
もちろん、どうしようもなく優秀な学生は一本釣りして取り込んでいるようですけど。
それにしても、アメリカの購買力はこの危機にもかかわらずそれほど落ちてはいないようです。(統計数字より)
どうやらクレジットカードの与信枠を拡大した結果、また消費が始まったとか。いやはやアメリカ国民の楽天主義には頭が下がりますね。めちゃくちゃなようで、結構強い経済政策を打つアメリカ。この乱暴さがアメリカの流儀であります。

しかし、アメリカも欧州経済が安定化しないと立ち直れないことは確かです。
はやくユーロを解体して、各国の主権のひとつである通貨発行権と関税権を戻し、国境という安全弁を再構築するようにしてほしいものです。
いつまでも夢を見ていると、日本のサヨクのような反国家主義者に伝統を破壊されてしまいますよ・・・。

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