2012年10月31日水曜日

遠のく解散、民主の事情


安倍総裁が激しく動いております。政権奪還を目指した動きでしょう。しかし、それを横目に民主党・野田首相は解散などおくびにも出しておりません。
安倍氏の追及にも、「解散をいつにするかは言えない」などと述べています。まあ、当たり前でしょう。

任期は来年の9月。解散さえしなければ、それだけ権力にしがみつけるわけです。
解散権が首相だけにしかないのは、国民に支持される政策を打って、その結果が良しとなって解散を打てることで、政策が国民のためになるとの思惑で、そうなっているのでしょうね。

しかし、任期満了までやると言うことは、解散可能な政策が打てないということ。任期一杯までやても、国民に支持される政策がなければ、支持を回復することはありません。

解散しないまま任期満了になって、議席を大幅に減らしてしまうことを懸念して、人気取りの政策を打つことが問題にされた、自民党政権のあのころ。
・・だから選挙目当ての政策を後先考えずに実施して票集めを行うことが批判されていました。民主党に対してはマスコミは批判はしないでしょうけど。

しかし、そのような政策すら打てない民主党・・・公約違反で、もはや国民から完全に遊離してしまった民主党・野田政権なのです。テレビはそうは言いませんけどね。
民主党・前任首相の責任を追及したところで、何の意味もありません。
あとはただ、安倍総裁の人気が薄れ、民主党が野党としての議席をある程度確保できるまで支持が回復するのを待つだけの構えですね。すなわち任期満了まで解散はしないということ。

その間に、サヨク達は人権擁護法案とか外国人参政権などの反日法案を地方などから次第に中枢に浸透させていくつもりではないでしょうか?
残された時間は11か月。完璧に日本を潰し、外国勢力の傍若無人な振る舞いを容認する国家にしてしまうつもりかも知れませんね。

自民党、みんなの党、維新の会、石原新党と、民主党議員を取り込み過半数割れに追い込んでも、野田首相から首のすげ替えで別の議員を首相にすること(総辞職)に、何のためらいも見せない民主党のサヨク議員たちです。
もう選挙で国民の信を問うことなど考えもしないでしょう。最初から国民を騙した結果の政権奪取。いまさら政権を放棄する気などなくて当然。
考えていることは、あと9か月の間にやるべきことをやってしまおうという考えです。
協力するのが日本のマスコミ。「日の丸・日本」を憎悪し、国民に復讐することがゾンビ・サヨクの目的です。(日の丸を切り刻んで民主党の党旗を作っていたのを思い出します)

安倍・自民党が今、精力的にやっていることは相手がまともな政党と考えた行動です。相手はまともな政党ではなく、国民をだまして政権を奪取し、4年間で「日の丸・日本」を再起不能にしようと画策する政権です。それを「まともな政党」として対処することは間違っているのではないでしょうか?
「解散」をチラつかせながら、安倍・自民党を愚弄し、任期一杯もたせようとしているだけ・・・そうとしか見えません。

ですから安倍・自民党は戦術を変えるべきです。与党を解散に追い込むという「憲政の常道」は止めて、犯罪集団から日本を守るというスタンスに切り替えるべきではないでしょうか。
今、民主党が裏に隠れてやっている「姑息な法案」を国民の前にさらけ出し、反日法案は絶対に通さず、通ってしまっても政権交代後に白紙に戻すと宣言します。
また「姑息な法案」は、オープンにしてしまうことで、ある程度は抑えられるはずです。(もちろん、自民党議員の各ホームページでの公開ですよ。テレビなどは決してやりませんからね)

解散の要求などはせずに、安倍・自民党の目指す未来の日本をもっと鮮明にしていくこと。さらに、外交交渉においても、民主党ではなく自民党と交渉することを暗に関係国に伝えることも必要でしょう。
任期満了まで行っても、意味のないことを民主党にはっきりとわからせること。それが今、自民党の行うべきことではないでしょうか?

国内政治は政権交代をしなければ何も出来ませんが、外交であれば、政権を奪還したあとの約束をすることは可能です。
友好国に対し、日本の立場と今後取るべき防衛の段取り、そして友好国への何らかの支援要請などなら、いくらでも出来るでしょう。

それは当然、対中共への圧力にもなるはずですけど・・・

2012年10月29日月曜日

政策勉強会「日本の選択」とは何だ?


戦後保守から真正保守へ・・・この流れが出来てきたようですね。
いろいろな真正保守が名乗りをあげております。しかし、どう見ても戦後保守の焼き直しみたいなものもありますけど・・・

しかし、10月25日に旗揚げをした真正保守らしい「政策勉強会『日本の選択』」というグループはちょっと変わっております。
なにしろ、メンバーが、徳川宗家19代目で政治・経済評論家の徳川家広氏、三菱財閥を創始した岩崎弥太郎の玄孫、木内孝胤衆院議員、白洲次郎の孫で文筆家の白洲信哉氏と、歴史に登場する偉人の末裔たちがなを連ねているのです。

特に徳川19代の家広氏は、政権奪還を狙ってもおかしくない、徳川家の末裔。もしかしたら・・・

このグループの名前は・・政策勉強会「日本の選択」。
「健全なる保守主義」を基盤とする政界再編の後押しを目的とする勉強会で、代表には白洲氏と脳科学者の茂木健一郎氏が就任したそうです。
現在メンバーは20名だそうで、いったいこれからどのような「政界再編の後押し」をするのでしょうか?

徳川家は、明治時代以降に1度だけ政権奪還のチャンスがありました。
シーメンス事件により 山本権兵衛内閣が総辞職した大正時代の3年、16代宗家の家達(いえさと)氏に内閣組閣の要請があったのです。
もし、この時、家達氏が組閣の要請を受け入れていれば、間違いなく徳川政権でした。
この時、家達氏は貴族院議員だったのです。

しかし、この時は徳川家の会議で、それは辞退するとの決定がなされ、実現はしませんでした。
さて、もし今後このような事態になったならば、徳川家としてどのようにふるまうのでしょうか?

家広しは1965年の生まれ、慶応義塾を卒業後、ミシガン大学に進まれ、コロンビア大学で経済学修士号を取得された経済学博士。現在は経済論文の翻訳業をなされていると聞いておりました。
出版された本に、「ウィリアム・バーンスタイン:『豊かさ』の誕生」があります。(翻訳担当)
さらに「バブルの興亡」という本を出版され、今年は「なぜ日本経済が21世紀をリードするのか―ポスト『資本主義』世界の構図」という本を出版されました。
まだ読んでおりませんけど・・・

戦後保守は、アメリカの影響下で日本の再建を果たした人達です。それなりに日本の共産化を防いでくれました。しかし、その代償として教育とマスコミを共産主義に取られ、ソビエトが崩壊してから革命が頓挫して、彼らは無責任「サヨク」と変質したわけです。
その反対の戦後保守は、世代が代わって保身の保守となり、既得権にしがみつきアメリカの走狗か、または中共の手先になり果てております。

戦後の日本を共産主義者から守った1代目、故・岸信介元首相の孫、安倍晋三氏は、先代の行った真正保守の心根を持って、今政権に就こうとしております。
第一次安倍内閣では、日本再生3法案を可決したものの、マスコミに叩かれ、「サヨク」政党に叩かれ、1年で疲労困憊、倒れてしまいました。

その時、安倍政権に対し何もしなかった真正保守の人々・・・チャンネル桜の水島社長が、「今度は守る」と断言し、頑張れ日本の日の丸デモに参加したある女性は「この前は良くわからず、安倍さんも麻生さんも、そして中川さんもつぶしてしまいました。民主党政権になって見て、始めて事の重大さに気が付きました。今度は応援します」などと語っておりました。

おそらく、この政策勉強会「日本の選択」に名を連ねている人たちも、同じ思いなのではないでしょうか?
先代たちのようには行かないでしょうが、日本の危機を感じて立ち上がったことだけは確かでしょう。
故・三島由紀夫氏が感じた危機を、今、ようやく咀嚼しはじめた日本の若き名士たち。中共が日本に対して行った領土ショックが、真正日本を呼び起こしたようです。

尖閣諸島が、眠る日本を呼び覚ましたようにも見えますね・・・

2012年10月26日金曜日

今度の石原新党、どれだけの国民が支持するか?


日本の政府が行き詰まりを見せています。国内政治は、公債発行特例法案などが今だ通過せず、民主党発の不況が広がり始めております。
国際政治が判らず、アメリカとの関係も中共の侵略性も判らずに外交を進め、この「善意の裏切り」にひどい眼に合っている米中は、すでに安倍自民党総裁への期待をつのらせて居ります。

関西発で期待を集めていた「維新の会」も、筆頭の橋下氏が市長を止めず、参加した国会議員が今ひとつぱっとしないのか、急激に人気が落ち込みはじめました。
衆議院解散で、政界再編を目論む戦後保守グループがこの「維新の会」を支持してきたこともあって、この落ち込みは問題のようです。

戦後保守とは、敗戦後の日本において、アメリカ施政のもとでの反共と経済復興を行ってきたグループで、サンフランシスコ条約締結後も政財界に既得権を保持し続けてきました。ですから日本再生と言っても、敗戦から復興へ躍進してきた日本に戻そうとする意識が高く、注意しないと後戻りする政策を打つかも知れません。

この戦後保守グループになるのかどうかは判りませんが、石原慎太郎都知事が25日午後、新党結成を表明しました。
ついにやったか・・と思う人も多いのではないでしょうか?
都知事は辞任して、新党の代表となるそうです。たちあがれ日本党は10月30日に解党し、この新党に加わることを決めております。

25日の記者会見では、中央官僚を批判し、国家財政を複式簿記にするとか、日本の教育制度の問題とか、横田基地の活用など、思いの丈を語っておりました。

最後に、都知事の交代について「私は猪瀬直樹さんで十分だと思っている。あんな優秀な人はいない。官僚じゃないし、同じ物書きでも私よりよっぽど優秀。言ったことは全て着手してくれた。(知事になれば)私の代わりに行動を取ってくれると思う」と、べた褒めでした。
しかし、猪瀬都知事は靖国神社を参拝されるでしょうか?そして中共に石原氏と同様の対処がとれるでしょうか?ちょっと心配でもあります。

産経の調べでは、この「石原新党」の支持率は51%と過半数をかろうじて超えたそうです。
「日本維新の会」との連携、小沢「生活第一党」との連携拒否などが好感をもたれているとか。
この石原新党、憲法改正を政策の中心に据えるということです。
安倍自民党総裁が、憲法改正には、まず「第96条」を改正することが先決としていますから、憲法改正にまとめるべき国体のあり方はひとまず置いて、各政党とも「第96条」の変更について3分の2以上を賛成させるように持って行く必要があります。そのために石原新党がどこまで保守系国会議員を束ねられるかが注目されます。

戦後保守に対し、真正保守というグループが存在します。「日本は良い国だ」と言って自衛隊を辞めさせられたという「田母神元空幕長」が会長を務める「がんばれ日本・全国行動委員会」が、この真正保守の代表のようになっています。(動きが派手。マスコミに無視されても平気ですから)
たくさんの日の丸を掲げ、粛々と行進する「かっこいいデモ」が、人目を引くようになってからもう3年くらいの月日が経過しております。このデモ行進、参加者に若い女性とか家庭の主婦も含まれるという、お行儀の良いデモですが、時として声を荒げて個人やマスコミ攻撃を始める緊張感も持っているようですね。(渋谷ハチ公広場で良く見ていました)
しかし、この「頑張れ日本」は政党ではありません。真性保守として、「戦後レジームからの脱却」を目指す安倍総裁の政治信条を支持している、行動する真正保守グループということです。

「石原新党」と「日本維新の会」、そして「みんなの党」が、安倍・自民党と緊張感ある政策協議して、国会が政策議論の場になることを期待します。無理して連携する必要などないでしょう。
国会で、各会派の意見を鮮明にして、妥協の産物である法案成立を国民の前にあきらかにして欲しいですね。各議員によってインターネットで国民に対して報告をしていただければ、マスコミはもう必要なくなります。議員によって異なるバイアスがかかりますから、国民は複数の報告に目を通して中立点を見出せばいいわけです。

こうして民主党(旧社会党)とマスコミ(そして日教組)が居なくなれば、日本国民は日本にもっと自信が持てるようになるのではないでしょうか?
真正保守が政治の立て直しを行えるようになって欲しいですね。

石原新党・・・とりあえず期待しましょう。

2012年10月25日木曜日

海自と海保の共同訓練。名目は原発テロ不審船対策


10月24日、海上自衛隊と海上保安庁が若狭湾で共同訓練を行いました。
1999年(平成11年)3月の北朝鮮工作船の侵犯(能登半島沖不審船事件)で、その船を取り逃がしたことから海保と海自の連携不足が指摘され、訓練の必要性が確認されて始まった共同訓練です。

これまでは北朝鮮の偽装漁船が対象だった共同訓練。今回は中共の尖閣侵略を未然に防ぐことが目的となったようです。
ただし、中共政府を刺激しないように、「原発テロをもくろむ不審船が現れたとの想定」による訓練シナリオになっているそうですね。
もちろん暗に中共を牽制(けんせい)する狙いがあることは、中共政府にも判るようにしなければなりませんけど。

英王立防衛研究所のマイケル・クラーク所長(来日)によりますと、日本は中共の挑発に乗らないよう求めるそうです。
この尖閣諸島をめぐる日中両国の対立は長期戦になるとの分析で、「日本には長期にわたり外交で対処する能力がある」のだから「大人として振る舞うべきだ」というコメントを残しております。
もちろん「譲れない一線を示すためには軍事力の使用を排除すべきではない」ということも忘れずに付け加えております。
ですから、今回の共同訓練は英国から見ても「大人の対応」と言うことが出来るでしょう。

アメリカ海軍大学のトシ・ヨシハラ教授は、中共海軍の東シナ海での大規模な合同演習について、「日本と米国の両方に圧力をかけ、やがて尖閣諸島の日本の主権や施政権を侵すことが意図だ」と述べております。
そして「日本への圧力を強くして米国からの離反を引き起こし、今回の演習に加わった非軍事の監視船の尖閣領海を含む近海への頻繁な侵入への道を開き、日本の尖閣の主権や施政権を侵食していく」という戦略であることを述べております。
さらに「日本に対し軍事、非軍事の両面での威嚇や圧力を長期にかけ続ける消耗戦で日本の尖閣堅持の意思や能力を減らしていくことが狙いだ」と強調しました。

尖閣海域を侵食する意味について、ヨシハラ教授は「尖閣の支配は中共の海軍力の太平洋やインド洋への拡大の拠点としての重大な戦略的な意味を持つ」と述べ、その中共に対する現在のアメリカ政府の対応について「日米安保条約が尖閣諸島にも適用されると言明するだけでは、有事の米軍の実際の支援について曖昧さがなお残り、中共側に誤算、日本側に懸念を生む可能性もある」と強調しております。

中共内部では、すでに尖閣侵略後の既得権益で対立が始まっているそうですから、日本政府にもしっかりしてほしいところです。しかし、民主党政府は、何もしないでただいたずらに権力へのしがみ付き、国民の怒りを買っているようです。

中共の経済は、すでにGDP8%を割り込み不景気になりながらも、国民は「物価が上昇して欲しくない」というのがアンケート調査の結果だそうです。
物価が上がって不景気というのは、スタグフレーションが始まっていると見るべきではないでしょうか?
世界中が中共への経済依存から脱却することを始めております。

中共とともに日本へ圧力をかけてきたロシア。しかし今、尖閣侵略については「沈黙」しています。長い国境を接する中共とロシア、仲が言い訳はありません。(シベリアを蹂躙されています)
ロシアは中共の強大化に直面しても、米国とは共闘できません。そして極東地方の経済開発を行わなければ、どんどん中共が入ってきてしまいます。(へたをすると、ロシアは中共の植民地化してしまいます)
何としても、日本カードを用いて極東経済を発展させる必要があるわけです。
そして一番その戦略の足を引っ張っているものが「北方4島問題」になっているわけです。
これがロシアの「沈黙」の背景にあるようですね。

おそらく、このような国際環境であることを見越して行われたのであろう海自と海保の共同訓練。
日本は着実に国防の一環として、尖閣実効支配を強化していけばいいだけです。国際環境の潮目は今、日本に有利になってきました。

いつ変わるか判らない潮目です。はやくしないとまた潮目が変わってしまいますよ・・・

2012年10月23日火曜日

中共国民の意識調査。敵対的な国のトップは日本


日中関係が尖閣問題で一気に険悪化する半年ほど前、米国の有力世論調査機関が中共側機関と協力して行った意識調査の結果で、全体の41%が日本を「敵対的」な国家とみなしていることが判りました。

故)田中角栄元首相が行った「台湾を切り捨て共産中国を承認」し、莫大な政府援助(すなわち我々の税金)をつぎ込み、日中友好を呪文のように唱えながら、日本企業の技術を惜しげもなく供与した結果が、この調査結果になったというわけです。
日本の援助は、中共国民にとっては永久に謝罪を続ける「みつぐクン」であって、日本国民が中共に「ひざまずいた」ものとしか映らなかったわけですね。
聖徳太子以降、言う事を聞かない日本が、大東亜戦争に負けて、やっと永久謝罪をする気になった・・と見るのが田中角栄首相以降の日中友好だったわけです。

だから、その「貢ぐクン」が貢がなくなってきたので、「敵対的」となってきたのでしょう。尖閣諸島は当然日本が中共に貢ぐ予定だったもの。それに抵抗したことが原因と考えられます。
これが華人の常識。その常識に従わない日本を弾劾することが、彼の国のおきてです。

日本の常識はまったく異なります。
日中友好によって中共が軟化し、日本から技術などを学び、日本の工場として安い人件費で良いものが安く世界に供給できて、その利潤をともに分け合ってアジアの発展に貢献する・・・などと勝手なことを考えていたのではないでしょうか?

そして譲歩を繰り返し、それが限界を超えて、もはや妥協は出来ないとする日本流の付き合い方が表出しているわけです。
一線を越えてしまえば、もう後戻りしないのが日本流です。日本国民にとって、中共は「敵対的」ではなく「敵」そのものになったわけです。

おそらく、日本はこれから尖閣諸島に何らかの設備を始めるでしょう。日本政府がそれを抑えようとしても、国民が圧力をかけ始めます。インターネット、デモ、そして選挙を使って。
すでにマスコミは中共寄りとされて、影響力を失いかけております。この流れは今後もっと激しくなっていくでしょう。

現在、中共国民の何パーセントが日本を「敵対的」と見ているか判りませんが、日本では国民のほとんどが中共を「敵」と見ています。そうでないのは、商業上の利害関係から「敵」と見たくない人たちと、似非平和主義者くらいのはず。

中共は、この日本の反応を冷却させる方向に舵を切ったのでしょうか?
9月のクリントン米国務長官との会談の中で、(尖閣諸島が)「核心的利益」に当たると明示的に言及していなかった・・と米国務省筋が明らかにしたそうです。
どうやらアメリカも日中の対決を回避させようと、画策しているのかも知れませんね。

会談ではその言葉が出なかったとしても、10月には東シナ海で国家海洋局や農業省漁政局との合同演習「東シナ海協力-2012」を行ったり、尖閣諸島の主権を主張するために無人機を多用する戦略を進めていたりと、行動は対決姿勢を強めております。

安倍総裁が靖国神社を参拝したことについて、「靖国神社は日本の軍国主義が海外侵略戦争を起こした精神的支柱であり、いまだにアジアの人々を苦しめたA級戦犯の亡霊をまつっている」などと発言し、「日本に対し、歴史を正視し、歴史を反省し、歴史問題に関する約束を守り、責任を持って国際社会に向き合うことを求める」と、従来の主張を繰り返していますが、日本が大東亜戦争敗戦の呪縛から解かれ始めた状況を元に戻そうとしても、中共の尖閣諸島への侵攻がこの「呪縛からの開放」を引き起こしているわけですから、もう止めることは不可能でしょう。

日中国民の対立は、今後ますます激しくなっていくはずです。
東シナ海の対決が、日中双方にとってもはや抜けられない状況になってしまったことは、間違いないのではないでしょうか?

2012年10月21日日曜日

中共の暴力性問題視、アメリカ議会・政府委の年次報告


古森記者の報告で、アメリカ議会と政府委合同での中共の実態調査の報告書が発表されたと記されております。
この報告書は、今後のアメリカの対中政策に反映されるそうです。

この報告書で目を引いたのは、「中共政府による世界貿易機関(WTO)の規則違反も増している」という部分でしょう。
その他の人権関係とか自由抑圧(反キリスト)は、何度も聞かされてきましたから・・・

この委員会は、民主党のシェロッド・ブラウン上院議員と共和党のクリス・スミス下院議員が共に議長を務めるという、いわば超党派の会議。
その中で、「中共は過去5年、WTOの規則を破り、そのシステムをあざけるような行動を続けてきた。」と強い調子で非難し、「中共の国家資本主義は市場経済を対象とするWTOとは合致しない」と総括したそうです。
その上で、アメリカの政府と議会の両方に対し「中共への多様な対抗、抗議、懲罰の措置をとるよう勧告する」となっているとか。

世界第二の経済大国という数字上の現実は、「お金持ち=正義」と考えてきた欧米キリスト教文化に衝撃を与えているようです。
聖書の中の「タラントの教え」に見られる、「努力こそ豊かさの根源」、そして「それが正しいこと」とするキリスト教のテーゼが、中共(と言うよりも華人)の価値観には全く受け入れらていないことが、やっと判ってきたようです。

ペリー来航から、日本とアメリカの交流が始まり、キリスト教の価値観を何の抵抗もなく受け入れる日本を見てきたアメリカ。
同じ手法で中国も行けると判断したのでしょうか?
アメリカ国民が持つ中国大陸への幻想は、ヨーロッパから持ってきたもの。東洋の神秘と重なっているのかも知れませんね。

日本には、仁徳天皇の「民のかまど」という為政者の在り方を記した逸話があり、また江戸時代から「額に汗して働いて得た物こそ本物」という労働価値観が、普段の生活の中に溶け込んでおります。(最近は揺らいでおりますけど)
ですから聖書の「タラントの教え」を知らなくても、自然にそういう価値観が身に付いておりました。
しかし、中国はそうではありません。太古の昔から「中華思想」という選民思想に毒された大陸です。
ラルフ・タウンゼント氏の「暗黒大陸・中国の真実」という本を読むまでもなく、その妖気性はずっと以前から知っていました。

ゆえに、聖徳太子によって「日いずる国の天使・・・」という離縁状を叩きつけて国交を断絶した日本。今から1400年ほど前の出来事です。
この年次報告書は、アメリカがやっと聖徳太子の離縁状の真意に気付き始めたことを示しているようですね。

タウンゼント氏の描く中国大陸が、あまりにも教会から中国に派遣されている牧師たちの報告書と乖離していたのと、ルーズベルト大統領の思惑もあって、彼は真珠湾攻撃の直後から1年間、投獄されております。(牧師たちは嘘を報告していました。中国大陸に渡ると、みんな腐っていくようですね)
アメリカの中国大陸に対する幻想は、市場拡大の幻想と相まって、ニクソン大統領の北京訪問以降も、ずっと続いておりました。
この幻想を理論的に述べた、もっともらしいものが「中共も、豊かになれば民主化し、アメリカの友好国にもなる」というものでした。この幻想がオバマ政権の初期まで続いていたのですよ。

中共が共産政権のまま経済だけを開放し、独裁政権として自由経済を始め、日本の企業を招き入れ、工場などを作らせて共産党の財産に組み入れ、豊かになってアメリカに莫大な貸付を行い、アメリカの軍事機密を、留学生として出向いた賢いスパイによって盗み出し、自由経済システムに牙を剥くようになって、初めてその妖気性が判ってきたようですね。

日本にも中国に対する幻想があります。孔子の「論語」などが、教養として日本文化に入り込んでいますから、そこから大陸の幻想を見るのでしょう。また、共産主義化していることから、サヨク、マスコミなどもその幻想に駆られて親中になっております。

各国が持っている、この「中国に対する幻想」を手玉に取り上手に使う、妖気漂う中華の為政者。しかし、幻想は幻想でしかありません。
11月に入れ替わる幻想国家・中共の為政者。幻想から醒めかけている世界に対し、今度は現実の武力で攻めてくるのではないでしょうか?
東シナ海では、すでに尖閣奪取の訓練を始めています。1971年から、独断で勝手に主張している「尖閣の主権」を守るために。これが華人の常識のようですね。

日本と、そして世界の為政者たちは、この中共とどのように対峙するのでしょうか・・・

2012年10月19日金曜日

安倍総裁、靖国神社参拝


雨が降る10月17日の午後、秋季例大祭が行われている東京・九段北の靖国神社に、就任したばかりの安倍総裁が参拝しました。
記帳には「自民党総裁 安倍晋三」、玉串料は私費から納めたそうです。

第一次安倍内閣の時は、中韓両国との外交関係を改善することを優先したため参拝が後回しになってしまい、体調不良で首相を辞任することを余儀なくされ、参拝が出来ませんでした。
しかし、すでに中韓とは領土問題で戦争状態になったこともあり、遠慮なく参拝が出来たことでしょう。一部サヨクを除き、大方の日本国民は賛同することと思います。

安倍首相に続いて、18日には「みんなで靖国神社に参拝する国会議員の会」(会長・古賀誠自民党元幹事長)が集団参拝いたしました。
政府の羽田雄一郎国土交通相、下地幹郎郵政民営化・防災担当相、森田高総務政務官も加わっております。
森喜朗元首相、尾辻秀久参院副議長、たちあがれ日本の平沼赳夫代表なども参拝されたようです。

中共が「野田・民主党政権との交渉は意味が無い。次期『第二次安倍政権』に期待する」と発表した直後の安倍総裁の靖国参拝。中共の反応が気になりますね。
現在は政権与党ではない自民党。ですから余計なコメントは出さないかも知れません。
しかし、この靖国参拝は自民党が政権を奪還してからも続けるであろうことは間違いのないところ。しかももう日本のマスコミの影響力は落ちていて、靖国参拝に圧力をかけても逆効果になるであろうことは予想できます。

世界第2の経済大国となった中共。しかし、ついに「保八」の維持が崩れるかも知れません。
2012年7~9月期の実質GDPが7.5%と、8%を下回る可能性が出てきました。そしてその原因として、経済的に結び付きの強い日本との関係悪化も響いているのではないか、との見方も出ています。
日本に対する経済制裁は、中共自身の経済破綻を招くかも知れませんね。

ただ、世界的に影響力が大きくなっている中共の経済失速は、今後の世界経済に大きく影響することは間違いが無く、中共発の世界恐慌が心配されます。
世界は今、脱中共経済で必死です。間に合うかどうか・・・

今年のIMF総会が日本で開かれました。
中共は日本制裁の一環として(かどうかは判りませんが)、トップ要人の参加を見合わせてしまいました。
世界各国は、それを中共の「尖閣諸島への抗議」とは受け止めず、むしろ世界経済の主要プレーヤーとしての中共の姿勢を疑わせてしまう結果となったようです。

そんな中共が、秋季例大祭に参加した安倍総裁と交渉の窓口を設けるのかどうか、解散後に与党になる可能性の大きな自民党に対しどういう策略をもって対峙してくるのか、自民党側もしっかりと足元を固めておいて欲しいですね。

尖閣の問題も、竹島問題も、靖国参拝の問題も、第二次世界大戦の戦後処理で固まった「日本悪者論」を打開するテーマであり、日本にとっては、単なる領土問題・戦没者慰霊問題というよりも、もっと重い問題なのです。
だからこそ、世界にこれらの問題をアピールするには、慎重な思慮を行わなければなりません。(まだ連合軍が支配する世界ですからね)

中共経済の失速が、世界経済を危機に直面させるとすれば、それは戦後の連合軍秩序が緩むことにもつながります。結構危険なことですが・・・
アメリカ型民主主義とソビエト型共産主義の対立から、アメリカ一極構造、そして中共の台頭と変遷してきた戦後体制に緩みが生じることは、危険と同時に日本復活のチャンスでもあると考えるべきでしょう。

安倍総裁の靖国参拝には、このような意味があることを、日本国民は感じ取る必要があるのではないでしょうか。

2012年10月17日水曜日

尖閣諸島に中共の軍艦がついに・・・


16日早朝、7隻の人民解放軍の軍艦が与那国島南南東海域の日本の接続水域を通過しました。海上自衛隊のP3C哨戒機が確認し発表たものです。
森本敏防衛相は、「2008年以降、中共の海洋活動の海域が広がっているものの、いかなる意図があるか分からない」と述べています。

意図は明確です。太平洋に進出してアメリカと太平洋を分け合うことです。そしてその次は、チャンスを見てアメリカのスナッチ(乗っ取り)です。
その目的は「中華思想」を拡大することです。ですから止めることは出来ません。中華の基本戦略です。
アメリカはキリスト教布教で西へ向かいます。その反対方向に進むのが中共の目的。国家戦略の基本概念とは、このようなものです。

中共はその中華の実現に向け通貨発行の根拠を、共産党の資産増加に対して行うことが決められているとか。
すなわち、中華を発行するには、何らかの形で資産が増えなければならないわけです。これまでは、日本企業などが中共内部に工場などを建ててくれました。私有財産のない共産主義ですから、これは共産党の資産が増えた勘定になりますから、それで通貨(人民元)を発行していました。
しかし、それが頭打ちになってきたので、領土拡張で増やそうとしています。海でもかまいません。ですから太平洋なのです。東シナ海も南シナ海も、この目的に準じて進出しています。

中華思想が究極の選民思想であることから、共産主義とは相性が良く、自由民主主義とは相性が悪いのは良くわかります。
しかし、中華思想が世界を覆えば、その時点で崩壊するでしょう。人類を巻き込んで・・・
と、言うわけでこれを放置してはならないのが人類のコンセンサス。その集約されたポイントが「尖閣諸島」ということになります。

そしてついに、そこに人民解放軍の軍艦がやってきました。まだ日本は目を覚まさないのでしょうか?
大東亜戦争でアメリカに完膚なきまでに叩きのめされた日本。早く眼を覚まさないと大変なことになります。
しかし、だからと言って焦ってはなりません。人民解放軍は日本が攻撃してくるのを待っているはずです。

解放軍が出てくれば、こちらは海上自衛隊が出せるかと言うと、今の政権では無理でしょう。早く解散して自民党に政権を戻さないと、自衛隊は動かせません。自衛隊を動かすにはアメリカの協力(と言うよりも許可)が必要なようですからね。
しばらく海上保安庁による警戒活動というより、心理ディフェンスというような方法を取るべきです。敵艦のソナーに向かって大声を(ここは日本領、出て行け!)聴かせる・・などの。

さらに深刻なのは憲法第9条。
だからこそ安倍総裁は憲法改正に必死なのですが、対中共では間に合いそうもありませんね。
私はやはり解釈変更で世論の大半を賛成させる方法て行くべきだと思います。そうしないと自衛隊を動かしにくいでしょうから。

憲法解釈の準備は、すでに「 長尾一絋氏」によってなされております。すなわち「9条2項」の「前項の目的を達成するために」の前項を、第一項の「国際紛争を解決する手段のため」を指すとの解釈を行うことです。
現在のサヨクは、これを「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求」にしているからおかしくなるわけで、長尾氏の解釈にすればいいだけですからね。

長尾氏の解釈で防衛活動は可能となり、自衛隊は戦闘行動に入れるわけです。
サヨクは「あいまいな憲法は直さなければ・・」という気になって、第96条の変更には賛成するでしょう。
安倍総裁の思惑通りに、ことが進み安くなるのではないでしょうか?

中共は、全人代が終わるまでは挑発行動だけでしょう。その後、習近平主席になって経済が破綻すれば攻撃してくる可能性はあります。
誰が見ても攻撃であること。そして世界中が認める侵略攻撃であること。それまではじっと我慢の子であること。

映像を世界に向かって公開しながら、「尖閣周辺は日本が実効支配」していることを常に言い続けましょうね。

2012年10月15日月曜日

尖閣国有化は、「中共と戦争やむなし」都知事に対する回避策

前原誠司国家戦略担当相が、尖閣諸島の国有化は「都知事が中共と戦争になってもやむを得ないとの強硬論を展開したため、事態を懸念した」ために野田首相が決断した・・と述べました。
では、国有化すれば、中共との戦争を回避出来るという根拠はどこにあるのでしょうか? 民主党が「国政などやるべきでない政党」という理由がここにあるのでは?

野田首相の考えはおそらく次のようなものでしょう。
「尖閣諸島は中共との間で棚上げした問題。双方とも手を出さないでこれまでうまくいっていた。都知事はそこに手を出した。だから中共は怒っている。国有化にしてもとの状態に戻せば納まるだろう」。

もちろん、これが間違いであることは国民周知の事実です。
手を出してきたのは中共側。それも日中友好条約締結の後、故・周恩来首相が言い出したことで、いきなり領土問題を出された日本側が対応にあいまいさを残したことが原因で因縁を付けられているだけです。

中共の戦略の根本は「中華思想」。究極の差別主義思想で、これを基にして世界戦略を考えます。対峙するのがアメリカ合衆国になることは明白。それは太平洋分割案から現実に動き始めておりました。
中共が太平洋に出ていくためには、南シナ海と東シナ海に風穴を開けなければならず、台湾併合が最初のテーマだったはずです。
しかし、台湾の国民の9割が併合に反対。いくら傀儡政権を作ってみても、自由・民主主義体制で、それをアメリカが擁護していてはなかなかうまく進展しません。
格差が広がり中共国民に不満が出てくると、共産党の統治が危うくなってきます。人民解放軍が相対的に力を持ってきます。経済的な理由もあるのでしょう。
はやく太平洋への風穴を開けろ・・・

日本を見ますと、アメリカ追従で政治力の無い政治家が入れ替わり立ち替わり・・・
国内景気は疲弊し、企業は中共へ工場などを出し、利益にしがみついています。しかもそこに民主党というど素人が政権を取ったわけです。どうみてもチャンスでしょう。

そこで、尖閣諸島海域で先ずは漁船に見せかけた工作船を海上保安庁の船にぶつけてみました。
この時中共はすでに東シナ海の攻略の作戦は立てていたわけです。日本政府がどう出るか・・・
そこから歯車が狂ってきたわけです。

海上保安庁が、工作船をつかまえて石垣島に連れて行き、船長を逮捕してしまいました。対抗策として中共で働く日本のサラリーマンを捕まえて人質にしました。菅首相はすぐに船長をリリースしました。
中共の想定した通りの日本政府の対応だったわけですが・・・

日本の世論が沸きあがってしまいました。中共政府が一番恐れる「世論」。しかも、日本政府に指示していた「衝突画像の公開禁止」が、インターネット経由で不特定の人物から公開されてしまい、世界中が見ることになりました。
尖閣諸島をめぐって日中の対立は、政府間ではなく、両国でのインターネット上の「草莽の争い」の様相が出現し、それに引きずられるように中共政府は居丈高 に日本を非難します、それに反発する日本の国民という構図が展開し、そして都知事による「尖閣諸島の購入」発言につながって、中共のさらなる恫喝に対し、 都知事が「戦争も辞さない」と、日本国民の覚悟を語ったわけです。

東京都に高額な尖閣寄付金が集まったことは、中共にも脅威になったでしょうし、一番あわてたのが野田・民主党だったようです。
サヨクによる日本解体の最終段階。民主党とマスコミが協力して進めてきた策略が、中共との「戦争も辞さない」という空気を作り上げ、日本の現政府と日本国民の間が非常に遊離していることを世界に示してしまいました。

ドサクサ紛れに竹島に上陸した韓国大統領。天皇陛下への謝罪要求まで出してしまって、日韓関係もこじらせております。

おかげさまで、野党・自由民主党は「安倍晋三議員」を総裁に選出しました。衆議院を解散すれば、おそらく日本の首相になる安倍総裁。

中共は政治のわからない「野田・民主党」との交渉は意味が無いとして、次期「第二次安倍政権」への期待を表明しました。
韓国も、国定教科書から「セックススレーブ」という表現を削除し始めているそうです。

政府不在のような日本。しかし今回見せた「戦争をも辞さない」とする国民的コンセンサスが、やっと中共に伝わったようですね。

2012年10月13日土曜日

安倍総裁、民主党との対決姿勢鮮明に


自民党前総裁の谷垣氏は、民主党に解散を直接訴えかけ、結局裏切られてきました。安倍総裁は解散を求めては居りますが、それ以上に野田政権との相違点を有権者へ訴えることに懸命です。
そしてその方法が民主主義的な戦いであることは言うまでもありません。

TPPを巡る論争では、全国農業協同組合中央会の全国大会に野田首相とともに登壇しました。
野田首相の言い分は「現在の豊かさを次世代に引き継いでいくため、アジア太平洋地域の成長力を取り入れていかなければならない」と述べて「TPPを日中韓FTA(自由貿易協定)などと同時並行で推進していきたい」などとTPP交渉参加への意欲を語りました。

これに対して安倍総裁は、「自由な貿易活動は日本にとって必要だ」と述べながらも、「聖域なき関税撤廃を要求されるのであれば、TPPを締結することはあり得ない」として、野田首相の媚米姿勢を批判しています。
総裁選挙の時も、安倍氏は「TPP交渉に参加すること自体はやぶさかではない。しかし国益がまもられるのかどうかが重要なのであって、何でもかんでも関税撤廃など受け入れることは出来ない。もしアメリカがそう押してくるのであれば、我が国はTPPに参加しないことになる」と語っておりました。
しごく当然の発言ですが、さて「交渉」がうまくいくかどうかがポイントです。安倍氏は「だから交渉力を付けて挑まないといけない」と語っていました。安倍総裁は交渉に自信があるのでしょうか?

そして経済の問題。
野田首相が日銀の白川総裁と東京都内のホテルで会談し、景気回復やデフレ脱却に向け、必要な金融政策や成長戦略を話し合ったそうですが、安倍総裁は「思い切った金融緩和を行うべきで、今までの対応では不十分だ」と述べました。これは白川総裁の来年4月の任期切れに「再選はしない」という意味と受け止められています。

安倍総裁は、「政府と協調し、デフレ脱却のために大胆な金融緩和を行い、2~3%の安定的なインフレターゲットにもっていく方がいい」との見解を述べております。インフレターゲットと言えば「ポール・クルーグマン教授」の持論です。
クルーグマン氏は最近新しい経済学のバイブルとなるような本、「クルーグマン マクロ経済学」を書かれました。まだ読んではおりませんが、安倍総裁は読まれたのかも知れませんね。

白川総裁は、日銀の使命として「物価の安定(手段)を計ることを通じて、国民経済の健全な発展(目的)に資すること」(日銀法第2条)があることを述べ、大胆な金融緩和を拒否しております。
しかし、日銀法第2条によってデフレーションを放置することも「物価の安定の使命に違反する」とした反論も出てきておりますから、白川総裁の言い分も「問題あり」となってきております。

さて、安倍総裁が動くほどに、それを阻止しようとする動きが出ています。マスコミなどの誹謗中傷記事やシカト(報道しないこと)もさることながら、安倍総裁の場合は「殺害予告」まで出てきたそうです。
警察庁や国家公安委員会のホームページに、殺害予告メールが二十数回送られ、しかも「踏み台」というネット手法を使って発信元が逆探知されないようにしているそうですから、悪質と言うより、かなり危険な兆候であることは確かなようです。

既得権の常ですが、それが剥奪されるかも知れないとなった時、多くの既得権者は激しい抵抗を試みます。
その激しい抵抗には、殺人や破壊活動も含まれます。内戦の多くは既得権益を守るのと、新たに発生する既得権の争奪がその原因とも言えるでしょう。

安倍総裁が目標とする「戦後レジームからの脱却」は、明らかに敗戦後に入れ替わった日本の既得権を脅かしております。
実行されれば命がけで抵抗するグループが出てくることは間違いありません。彼らの命がけとは、殺人も辞さないという意味も含んでいるようです。

それでも、「やらなければならないと判断すれば必ずやる」というのが本来の政治家です。安倍総裁の祖父に当たる岸信介氏は、日米安保条約を結び暴漢に刺されました。しかし、その後の日本の繁栄の基礎を築いたのは、この安保改正だったのではないでしょうか。

「戦後レジームからの脱却」は判りにくいフレーズです。しかしそこには、戦後日本がたどって来た道の行き止まりを打破する意味があり、その総括を意味するフレーズです。

政治家として、命がけで取り組む意味のある政治課題だと思います。
脅迫などに負けずに、着実に取り組んで欲しいですね。

2012年10月11日木曜日

中共、日本開催のIMF総会に財政相欠席

自分の我が侭を通したい事から、国際会議を欠席するとはどういうことでしょうか?
しかも世界経済を検討するIMFの総会です。世界中180カ国以上の財務相と中央銀行総裁が出席する国際会議で、欧州債務危機、米景気の長期低迷懸念、中共、インド、ブラジルなど新興国経済の減速・・など話し合うことはいっぱいあります。

中共が派遣してきたのは朱光耀財政次官副総裁と易綱副総裁で、いずれも財政省と人民銀行のそれぞれナンバー2、だそうです。
すなわち、これが日本政府の尖閣諸島国有化への対抗措置だそうで、こういう嫌がらせによって尖閣問題を領土問題として国際的に認識させようというもの。
しかし日本は、尖閣諸島は我が国の領土であり、領土問題など存在しないという立場を崩しません。あたりまえですが・・・

そして世界は、極東の小さな島の領有権闘争などに取り合ってはいられない状況です。切羽詰っているからこそ日本で開催されるIMF総会ではないでしょうか?
もはや世界は「脱中共経済」の思いでいっぱいなはず。そこに中共の財政相と中央銀行総裁が欠席となれば、世界の「脱中共経済」に拍車がかかるように自らが仕掛けていることになるのでは?

中共は、これでIMF総会を困らせ、世界に尖閣の領土問題をアピールできると思っても、世界は「中共経済に頼っていては何をされるか判らない。早く新しい経済秩序を構築しなければ・・」と受け取るかも知れません。
日本政府は、このようになるように交渉を進めるべきでしょう。
IMFは、国際金融を司る機関。問題にすべきは主要国の無制限に行われる通貨の乱発です。もともとは途上国などで、通貨乱発による経済破綻に対処する意味も持っていたIMF。まさか主要各国にこのような問題が発生するとは思ってもいなかったでしょう。

ケインズ経済学は中央銀行制度によって通貨供給権による経済のコントロールを示唆したものですが、これはあくまでも主権国家内部で機能させる理論。グローバル経済のあり方までを包含した理論ではないと思います。
主要各国が通貨を乱発したのは、時刻の通貨レートを下げるため。すなわち為替差によって弱い通貨の国に産業が推移してしまうので、自国通貨を弱くするためにこの乱発が発生したわけです。
かつてドイツが、第一次大戦後にフランスから仕掛けられた天文学的賠償金支払いのために大量のマルクを発行し、ハイパーインフレになったことは史実としてありました。
しかし、主要国が自国の通貨を弱めるために大量発行することは人類史上初めてのこと。それでも国際社会はデフレからの脱却が出来ず、単に為替上の競争をしているだけになっているようです。

IMFが行うべき議論は、この乱発される通貨に一定のルールをつけることにあると思うのですが。
現在は、デフレギャップという指標が、通貨発行の根拠として使われていますが、これは生産設備の総体を基にした概念です。これが余剰生産力として考えられデフレギャップと呼ぶようですが、生産されても市場が消費を行えなければ(需要にブレーキがかかっていれば)経済効果など出てきません。

日本の例で言えば、政府が国債を発行して公共投資をしても、それを受ける企業側に借金があれば、まずはその返済が先行することは当然で、その企業側の借金の多くが政府の借金に肩代わりされるまでは需要喚起に結び付かないはずです。(100%ではないでしょうけど)

このような経済の現状を踏まえて、新たな国際条約の策定に向けた動きがあるべきなのですが・・・

今回、中共財政トップの不参加は、もしかしたら尖閣の陰謀というよりも、中共国内経済問題でそれどころじゃないという事情があるのかも知れません。
世界中が中共の生産する商品に頼ってしまった結果、ドイツでは中共産の冷凍イチゴからノロウイルスに感染した患者が、ついに1万1千人を超えしまいました。その他にも同様の問題が発生しているかも知れません。

国内向けには、「もはや中共は大国になった」と喧伝する傍ら、世界に「責任と義務の行使」を求められると、急に「途上国」という立場をとり出す中共政府。
IMF総会で何か新たな経済条約を策定しても、中共の国益にかなわなければ必ずクレームをつけ、途上国は例外とするなどと言い出すかもしれない中共。

こんなことを繰り返していると、世界は脱中共から、反中共になっていくのでは?

2012年10月9日火曜日

中共の尖閣侵攻するほどに、安倍総裁の支持率上昇



中共海軍の艦艇7隻が宮古島北東の海上を通過したり、尖閣諸島の我が国の領海に入り込んだり出て行ったり、かく乱戦術を繰り返しながら、我が国の動向を確認し、このような行為を繰り返すことで、実効支配の実績を積み上げようとしております。

また、国際的な働きかけとして、「尖閣諸島は中共の領土」などという歴史認識を世界主要国の責任ある地位の人達に個別に攻略しています。
迷惑している各国は、「領土問題には中立」というスタンスを表明しますが、そのニュアンスを巧みに捏造して、あたかも「尖閣は中共領土であることを支持する」というように置き換えています。

オーストラリアでは、中共の報道にクレームをつけたりしていますが、これが経済援助などを受けている国家ですと、威圧されて同意するのではないでしょうか?

どうしても奪取したい尖閣の領海。中共はいよいよ海軍を出してきました。
我が国の領海に入り込んだことは法的には問題はありません。しかし、通行することを事前に当事国に連絡することが国際慣例。
それを無視した場合、その国の海軍に攻撃されても何の文句も言えないはずです。事前通告していれば問題になるでしょうけど。
これが中共の嫌がらせであり、一種の挑発であることを日本は世界に向けて言うべきではないでしょうか?

さて、豊川市で講演した安倍総裁。このような中共の嫌がらせとか挑発に対して「「政権を取ったら海保、防衛予算を増やし、断固として島を守るとの意思を示す必要がある」と述べました。
「戦後レジームからの脱却」は、日本を戦後のレジームのなかに閉じ込めておきたい中共と、真っ向から対決することは、まあ当たり前でしょうね。

このような情勢に対して、アメリカは「日本の消極平和主義は終わった」と評論しております。
アメリカで国際的安全保障問題を分析する調査機関「リグネット」は、尖閣諸島をめぐる中共の激しい対日攻勢で、日本は憲法を改正し、自国の防衛を固めるようになる・・との分析を行っています。

「中国における最近の反日デモでの日本側の経済的被害によって、国益の擁護には従来の『経済外交』というような方法を変えて、もっと積極果敢な対応をしなければならないという認識が国民レベルで広まった」として、「日本は第二次大戦終了時からの長年の消極平和主義の姿勢の放棄を迫られるだろう」という分析です。日本国民は確かにそうなってきておりますね。

産経新聞社とFNNの合同世論調査の結果、今の日本で首相にふさわしい政治家は誰かという問いに、野田佳彦首相は31・8%、対する安倍晋三総裁は45・6%となっております。

また「指導力」に対しては、野田佳彦首相は29・1%、対する安倍晋三総裁は44・9%だったそうです。
「政策に期待できる」という質問では、野田佳彦首相は23・1%、対する安倍晋三総裁は46・3%だったということです。

反安倍陣営の先頭に立つ「朝日新聞」の調査でも、安倍総裁に対する世論は優位に出ております。これからどのような安倍バッシングを行うか、朝日新聞を筆頭としたマスコミの動きが気になりますね。

経済界は、民主党の外交の失敗で中共が怒っていると見ているようです。そこで安倍総裁を尋ねた「米倉弘昌経団連会長とその幹部たち。「中共との関係悪化は経済界に影響を及ぼしている」などと訴えました。
しかし、もともと関係悪化を招いたのは自分たちの野放図な中共進出ではなかったでしょうか?
ちょっと脅せばすぐに日本政府に泣きつき、譲歩を懇願する体質。そこにつけ込まれた結果が、現在に事態を招いたと考えるほうがリアリティがあるように思います。

安倍総裁の返答は「日本に断固として領土を守るという意志がないと思われる間違ったメッセージを発することが日中関係をあやうくする」というものでした。
さらに安倍氏は、「政治と経済界が意志をひとつにしていくことが結果を出していく」と、経団連にも腹の据わった対応を求めております。
中共で事業を展開している日本企業は、もういい加減に「毅然とした対応」をしてほしいものですね。
弱腰で譲歩を繰り返せば、最終的にどうなるかはもう判っているでしょうに。

損切りをするのは、早いほうがいいのですよ・・・

安倍新総裁、マスコミの攻撃にFacebookで応酬


戦後の既得権者の筆頭である日本のマスコミ。
テレビ電波を獲得してから60年以上、反日的な「自虐史観」を国民に与え続けてきました。多くの国民が、それに馴染んでしまいうと、それに反論する言論人を攻撃、誹謗中傷、シカト、スキャンダルで排撃し、我が世の春を謳歌してきたマスコミ。

マスコミだけではなく、日教組、一部労組、一部企業、反日政党なども、その戦後既得権保持者のグループの一員になりますね。
すなわち、進駐軍から与えられた特権を、サンフランシスコ条約締結後も持ち続け、敗戦日本を永久に定着させようとするグループ。ロシア、中共ともつながっているようです。

アメリカが絶大な軍事力と経済力で世界を牛耳っていた時代、それを容認しても日本は外敵に犯される心配が少なかったことも事実です。
アメリカが容認したのは経済的な活動だけ。再軍備による日本の復活だけは認めなかったわけです。

そこで日本国民は、一致団結して経済の発展に邁進しました。そしてその結果、アメリカに次ぐ第二の経済大国に躍り出たわけです。
しかしその間、日本国民の常識は「社会主義者」の影響で次第に変質していきました。(この社会主義者も既得権者なんですけど)

安倍総裁の言う「戦後レジーム」とは、これら既得権と「日本の常識」の全面見直しということです。
ですから、敗戦時に獲得した既得権を持つグループが、「戦後レジームからの脱却」に恐怖したのは当たり前のことでしょう。誰だって「我が世の春」は続けたいでしょうからね。

敗戦の直後、アメリカ軍に呼びつけられた「朝日新聞社長」。そこで行われたであろう恫喝と懐柔。そして朝日新聞が得た既得権。
その後、ベトナム反戦などで反米に転じ、日中国交回復と同時に親中に転じた朝日新聞。戦後レジームを維持管理してきたマスコミ界のボス。その論説主幹の若宮啓文氏。
第一次安倍内閣が、本気で「戦後レジームからの脱却」を始めたことから、「安倍の葬式はうちで出す」と吐き、常軌を逸した安倍政権批判の論調で攻撃していたことは、記憶に新しいところです。

執拗なマスコミ界の安倍政権へのバッシングは、松岡農水大臣を自殺に追い込み、そしてついに安倍首相自身の健康を害し、政権降板を余儀なくさせてしまいました。
若宮氏の「安倍の葬式はうちで出す」が実現してしまったわけです・・・

それから5年。野党・自民党の総裁選挙で、奇跡のカムバックを果たした安倍晋三衆議院議員。戦後レジームの中に居る人たちにとって、再び悪夢の時代が始まろうとしているわけです。
すぐにマスコミのバッシングが始まりました。

しかし、攻撃の種が見えない安倍新総裁。最初は出陣式で食べたカツカレーライスの価格などでスキャンダルを作ろうとしましたが、国民から冷笑を買ったのはマスコミ側の方でした。

安倍新総裁は虚偽報道の批判をFacebook上に書き込みました。「ねつ造や間違った事実に基づく誹謗中傷には、黙っているわけにはいきません。」という強いマスコミ批判として書き込んだものです。
そこには・・・

サンデー毎日の記事・・第一次安倍内閣で共産党吉井英勝議員が行った質問、「地震や津波で送電設備が倒壊すると外部電源が得られなくなり、非常用のディーゼル発電機やバッテリーも動かなければ、原発の冷却機能が失われる恐れを指摘」したとき、安倍首相は、「お尋ねの評価は行っておらず、原子炉の冷却ができない事態が生じないように安全確保に万全を期している」と政府答弁書で回答したとして安倍氏の責任を追及しました。
これが「虚偽報道」であることはもう国民は知っています。
このニュースソースは、昨年テレビ東京で甘利代議士に対するバッシングとしてなされたもので、甘利代議士は厳重抗議を行い、テレビ東京側が謝罪放送を行ったものでしたから。

「この政府答弁書の回答部分は別の質問に対する回答部分であって、まったくのデタラメ捏造記事という他ありません。」ということです。

第一次安倍政権は、マスコミの総攻撃のもと、撤退を余儀なくされました。しかし「帰ってきた安倍総裁」は、強力なバージョンアップをしています。インターネットという言論の武器の装備をして帰ってきたということです。
「戦後レジームからの脱却」は、どうやら今度は本番となりそうですね。

2012年10月7日日曜日

病めるアメリカ経済、QE3で復活できるか?


サブプライムローンで急落したアメリカ経済。それを立て直そうと努力が続けられて来ましたが、その努力は報われておりません。
そして今、アメリカの米連邦準備制度理事会(FRB)は意見がまとまらずにバラバラの状態。世界経済第一位の国家がこれでは、世界の安全保障も危なくなってきました。

米連邦準備制度理事会(FRB)の内部では、金融緩和に慎重なタカ派と、金融緩和に積極的なハト派が対立しております。それももう喧嘩腰だったり、お互いに無視したり、かなり過激な様相を呈しているとか。

タカ派の人物は、リッチモンド連銀のラッカー総裁、カンザスシティー連銀のジョージ総裁、セントルイス連銀のブラード総裁などです。
ハト派の人物は、シカゴ連銀のエバンス総裁、クリーブランド連銀のピアナルト総裁、そしてFRBのバーナンキ議長などです。

QE3(追加量的緩和の第3弾)に対して、タカ派の言い分は「効果や副作用に対する疑問や不安があること。そしてドル安で各国の批判が高まっていること」などを挙げております。
そしてハト派は「景気の改善が見通せるまでは緩和を続けるべき。QE3は雇用増につながる。」などを挙げております。

バーナンキ議長は、9月にQE3を決めていますが、この時多くの参加者から「労働市場やインフレに関する数値目標を導入することが有効」との指摘があったようです。しかし、この数値目標に関する意見が非常に多様であり、とても合意することは困難とのこと。

通貨政策の議論が必要なことは確かですが、しかしその通貨の裏付けとなるアメリカの生産体制はどうなのでしょうか?
グローバル化という掛声で生産拠点を海外に求め、ファブレス(工場不要)などと嘯いていたアメリカですが、結果的にはアメリカ本国が経済破たんの危機に直面させてしまいました。
QE3は必要です。しかしタカ派の言う「不安」の本質は、そのお金が生産に結び付かないのではないかということ、すなわち「アメリカの工場はどうなっているのか?」ということへの不安ではないでしょうか?

ドルが下がれば、中共製品が高くなり、比較してアメリカ国内での生産商品が安くなり、その結果アメリカの生産性は上がって輸出攻勢が掛けられ、そうして経済復興が完成する・・・という「あらすじ」はわかりますが、そんなに単純に行くものでもないでしょう。
物作りで日本に惨敗してから、生産拠点を海外に移し、アメリカお得意の標準化で達成したグローバル生産体制。
しかし、それがアメリカ国内に戻ってくるかどうかはまだ判りません。間違いなくアメリカは保護主義の色合いが強くなってはおりますけど。
戻ってこなければ、QE3から始まるこれからの経済政策は、単にインフレを誘引するだけで輸入物価の上昇と給与の低減という最悪の事態を生みだします。

たしかにアメリカの半導体産業は急激に復活しております。その煽りで日本の半導体産業は破綻してきましたから。
また、円高によって日本車が高くなりアメリカの自動車産業は回復基調になってきました。
ただ昔と違うのは、これらの産業はもうそれほど雇用を生み出さないということです。

さらに、生産性の回復を行うにしても過去のような大量生産と大量販売では、すぐに行き詰ってしまうでしょう。新たな市場の開拓、即ちライフスタイルを変更させるようなアイディアが必要です。
そのアイディアが確実であれば、その後アメリカが通貨引き締めを行っても、再び中共などにつけ込まれなくて済みます。

今後の社会で雇用を生み出すとすれば、圧倒的にソフト事業。コンピュータソフトウエアではなく、自動化された工場から生産される無機的な商品に付ける人間的な付加価値。それを可能にする「感性の事業化」ではないでしょうか?
人間の個性を生かす商品は、好き嫌いがはっきりと出てきます。だからこそ雇用(というよりも仕事)が増大するはずです。
自由経済の中で行われる「感性の競争」。勝ち負けは出にくいはずです。そしてこの付加価値は価格が高くても好きな人には売れるはずです。

ここで中共を引き離すには、独裁国家では出来ない、自由主義の特徴を生かしたイノベーションを生み出さなければなりません。
ソフト事業は、規模の産業とは違います。このようなアイディアでも出して、資金を流動化させることが出来れば、QE3の効果でアメリカ復活は可能になるのでは?

2012年10月5日金曜日

アメリカ、中共系企業に強気の命令


熱かった夏も終わって、今年も終盤。いよいよ今年最後のイベントはアメリカの大統領選挙です。
現在優位にあるオバマ大統領ですが、共和党のロムニー氏も巻き返しに必死。そしてその対象が強硬な対中姿勢をアピールする方向になってきました。

このところ中共は、アメリカのマスコミを使って日本を恫喝しはじめています。ワシントン・ポストに「釣魚島(沖縄県・尖閣諸島の中国語名)は、中国(中共ではありません)に帰属している」との広告を掲載し、日本が「横取りした」と非難したり、国連総会では楊潔チ外相などが「(日本が尖閣諸島を)盗んだ」との表現を計7回も使用したりしております。

日本が大嫌いなキシンジャー博士は、「結論に至る過程、結論に至った際」のいずれも、米側の積極的な関与はなかったと指摘。「私がこだわったところだ」と述べて、アメリカはこの問題に積極的に関わるべきではないとしています。

故・田中角栄元首相が、アメリカに相談も無く中共を訪問した時、ニクソン大統領は烈火のごとく怒ったと言います。対中戦略が壊れてしまったからでしょう。
田中首相が訪中したのは、周恩来首相が仕掛けたもの。即ちアメリカの対中戦略に対抗するために呼んだわけで、田中首相はその後、台湾を捨てて大陸の中共と国交を回復してしまいます。

このアメリカの対中戦略を立てたのが他ならぬキッシンジャー博士だったと思われますから、この発言にはその時のいやな思い出も重なっているのではないでしょうか?

キッシンジャー博士が指摘するのは、その時よりも後のトウ小平氏と日本側の会談の時のことでしょう。
トウ小平氏は突然「(尖閣諸島の)領土問題棚上げ提案」をしてきたのです。
日本側はこれを受け入れてはおりませんが、この会談の時のあいまいな受け答えが、「同意した」と取られているようですね。
それまでは、尖閣諸島に領土問題は存在しませんでした。「日中友好」などという、まやかしの政略でつけこまれた日本。いつも「あいまいな」受け答えしかしない日本の政治家の癖を巧みに利用したトウ小平氏であったことは言うまでもありません。

トウ小平氏は、「尖閣諸島の実効支配を日本が行っていること」を認めていました。その上で日本政界に対してさまざまな工作を行ったのでしょう。田中元首相は、経済協力という形で我々の税金を提供しましたが、そのバックペイなどを使って工作が行われたのではないでしょうか?
中共という幻の市場も、安い人件費も、日本企業を騙す材料として使われ、その結果として尖閣諸島には日本国民は上陸することが出来なくなってしまった・・・というお話かも知れません。

しかしいくらキッシンジャー博士が腹の中で、こうなってしまった日本を冷笑したところで、アメリカ国民にとっても、中共の侵略をこれ以上放置できない状態になってしまったようですね。
オレゴン州での中共系企業の風力発電所計画に待ったをかけたオバマ大統領です。電力開発企業ラルズ・コーポレーション(中共系企業)に対して、風力発電所の企業買収に、その買収を認めず、事業の中止を命じたそうです。

理由は、「発電所の敷地が隣接する米海軍の規制空域に重なるため」ということです。
ラルズ社は2日までに、オバマ大統領を相手取り、大統領職務の範囲と法律を逸脱した命令として訴訟を起こしましたが、法律では「外国企業の投資が米国の安全保障を損なう場合に大統領は中止を命じる権限がある」となっているとのことで、「大統領の安全保障の権限は幅広く、同社が勝訴する可能性は小さい」とのことです。

これは中共企業の進出が眼に余るようになってきて、国民世論が問題視しはじめたことを受け、大統領選を戦っているオバマ陣営の、対中強攻策とも受け取られているようです。
これ以外にも、先月17日には、中共政府が自国の自動車産業に不当な補助金を支給し米市場での競争をゆがめているとして、中共を世界貿易機関(WTO)に提訴しています。

このオバマ陣営の対中強攻策に対して、ロムニー氏は「オバマ政権の対中外交はなお弱腰」と述べました。そして「私なら大統領就任初日に中共を為替操作国に認定する」と、これまた対中強攻策を打ち出しております。

日本は勿論のこと、アメリカ国民の間でも、中共のやり方に対する嫌悪感が広がっているようですね。そうでなければ、大統領選挙で争う2人が、ともに対中強硬姿勢を争うなどということはないでしょうからね。

2012年10月4日木曜日

中共の対日経済制裁は、制裁になるのか?


中共が尖閣諸島の国有化に反発して対日経済制裁の動きに出ております。
野田首相と胡錦濤主席の立ち話のあと、野田首相は尖閣諸島の国有化を宣言しました。問題は、「国有化はやめてくれ」と言った胡錦濤主席のメンツをつぶしたことのようです。

そこからこじれた日中関係。
英誌エコノミストには「こんなちっぽけな島のためにアジアは本当に戦争をするのだろうか?」などと言う記事を載せ、自分たちがフォークランドで戦ったことを忘れているような言い方です。

経団連の米倉会長は北京を訪問し、賈慶林全国政治協商会議主席と会談して「非常にいい会談だった。(日中関係の)解決の糸口がつかめたのではないか」などと話していますが、日本の領土を奪取する計画が中共側にある限り、日中関係が好転することなど無いと考えるのが普通ではないでしょうか?

中共の経済制裁とは、中共内の日系企業が必要とする「部品・材料」などを中共に持ち込む時の手続きを遅らせるなどの、言わば嫌がらせというもの。
米倉会長は「こんな嫌がらせを止めるよう」に言えばいいだけだったはずです。それを「日中関係悪化の解決の糸口が見えた」とは、どんな交渉をしてきたのでしょうか?
「尖閣諸島には領土問題がある」ことを日本が認めた上で、棚上げにするなどと話してきたのではないでしょうね。

中共政府が、これからさらなる経済制裁としてどのような手段に打って出るのかは判りませんが、現在の中共の経済指標は、まさかと思えるくらい悪化しています。
前年同月比で、工業生産者出荷価格は3.5%減。輸入は2.6%減。外資利用実行額は1.43%減。
対してプラスになった指標は、社会電気使用量は3.6%プラス、輸出は2.7%プラスとなっています。しかしもはや脅威的だった伸びは影もなく、衰退の事実は隠しようもありません。

このような中でも、日本からの外資利用実行額は1月から8月まで16.2%伸びています。観光客は20万人を突破して、トップとなりました。
この日本へ経済制裁を掛けるのですから、メンツを潰された中共の覚悟はいかばかりかと察することができますね。
日中間の貿易・投資などの数字が落ち込めば、それだけで中共経済のバブルが一気に崩壊しかねない状況だということです。

すでに欧米からの資金は流出し始めています。
中共政府は、景気刺激策として約12兆4000億円の規模を打ち出していますが、その程度では焼け石に水かも知れません。
それでも経済制裁をやらないと納まりのつかない中共の事情。メンツを重視する華人は、共産党を失ってでも制裁の方を取るでしょうか?
経済制裁は、国家経済の他国への依存度が高い国家に対しては効果はあるのですけど、依存度が低い国家に対しては、逆効果になる危険性があります。

我々日本国民は、中共が近代化し、アジアの責任ある国家となることを考慮して経済援助を始めました。日中友好というスローガンで。
しかし、華人にはこんなことで金を出すことは考慮の範疇外だったわけです。何か見返りがあるからやっているのだろうという発想。それしか合理的解釈の出来ない華人。
技術も教えてくれて、資金面の協力も惜しまずしてくれる日本。見返りを求めない日本に対して、彼らが考えたことは、「戦争の贖罪をしている」という発想だったようです。
そう考えないと、彼らには「日本の援助」の意味が掴めなかったのでしょうね。そしてそれならば・・・という華人独特の発想が出てきて、日本を軽蔑し始めます。それが次第にエスカレートして今日に至ったということですね。

さらにまずいのは、日本国内にこれを煽る勢力が居たということです。
敗戦後、アメリカから得た既得権をいまだに持ち続けている連中です。さらに日中友好で既得権の枠を広げ、その維持とライバルの蹴落としに必死になっている人たち。このグループとサヨクが結びついてしまったことは、中共にとってプラスに働きました。

しかしここにきて、「経済制裁」を課すとどうなるか、中共はジレンマに陥るのではないでしょうか?
面白くなってきましたね。

2012年10月3日水曜日

H-2Bロケットも三菱重工へ移管


これまでJaxaが担当してきたH-2AとH-2Bロケット。H-2Aはすでに三菱へ移管していますが、このたびH-2Bの重量型も移管されました。
日本の宇宙開発の基幹ロケットとして、これからの運用を三菱重工という民間企業に任せることになります。それによって、コスト低減や品質の向上を図り、国際競争力を高めることが可能になるということですが、どのまで効果が期待できるのでしょうか?

H-2Bで打ち上げた「こうのとり」を、地球に帰還させるプロジェクトは、そうすると三菱重工が単独で研究することになるのでしょうか?
先日打ち上げた「こうのとり」の帰還実験、その後の発表はまだ無いようです。
http://iss.jaxa.jp/htv-r/
この実験・研究はまだ、Jaxaからは切り離されないということのようですが・・・

Jaxaはこれから、イプシロンロケットの開発にその活動の中心が移るようです。
このイプシロンロケットは固体燃料を使い打ち上げられて、小規模の液体燃料で制御するというハイブリッド型のロケットです。

日本のロケット技術は、糸川博士によって戦後「固体ロケット」から始まりました。液体燃料のロケットは大陸間弾道弾になる恐れがあるとして、「固体燃料ならば良いだろう」というサヨクの判断があったようですね。
ペンシルロケットと揶揄されながらも、糸川博士は巧みに研究を続けていきました。

研究がある程度進んだとき、これが軍事転用されることを恐れたアメリカが、軍事転用が難しく、アメリカが研究に関与できるということで、液体燃料の技術を日本に許可したのは有名な話。
H-2ロケットは、その液体燃料のロケットの完成形です。ですが、固体燃料のロケットの研究をやめていたのではありません。
そして今、イプシロンロケットが最後の詰めの段階に入ってきたわけです。

液体系と違って、固体系のロケットはミサイルには最適。準備しておけばいつでも発射できます。ペイロードは1,2トンくらいということですから、核弾頭も搭載可能。
高高度のペイロードは450kgと言うことです。いずれもこれからの実験で実証値が出てきます。現在の数値は計算値です。

開発にあたって、Jaxaはまさか「軍事目的」とは言えませんから、「衛星打ち上げコストを低減し、国際競争力を高める」がその主目的になっております。
H-2Aに比較して、3分の1程度のコストを目指しているようです。

3段式のロケットで、第1段目にはH-2Aの補充用ブースターを使用し、M-Vロケットの上段のモータを改良してさらに軽量化と単素化を行ったと言うことです。
また、打ち上げシステムの改善にも努力が払われているとのこと。どうやらロケットの知能化を進めて、自律チェック機能が充実し、このおかげでパソコン1台でロケットの管制が可能とか。
現在のところ、発射台への組み立てから、発射まで1週間もあれば大丈夫ということです。(M-V型は固体燃料でありながら2ヶ月も必要でした)

このイプシロンロケットは三菱ではなく「石川島播磨工業(IHI)」が担当しています。Jaxaには競争させる気は無く、イプシロンロケットで完成した技術は、基幹ロケットであるH-2に転用していくと述べております。
また、この発射場は種子島ではなく、内之浦発射場に決まったようです。

ここまで見てくると、どうみても軍事転用型であることも見えてきます。
発射まで1週間と言うことは、常時発射台に据え付けておけば数時間で発射可能になるでしょうし、アメリカから核弾頭さえ購入すれば、即・核兵器保有国になり、かつ即・実戦配備完了というわけです。

誰だったか、「核弾頭は中共から購入すればいい。賄賂を渡して闇ルートを使えばすぐにでも手に入る」などと語っておりましたが、冗談としても可能性の高いお話ではないでしょうか?

内之浦は鹿児島県。あの知覧の近くです。知覧といえば「特攻隊の出撃基地」で有名なところ。
どうか、英霊たちの見守る中で、日本の技術の粋を集めたロケットが、日本の誇りを乗せて美しく飛翔するように祈念いたします。

2012年10月1日月曜日

NHK解約が9万人を超えた・・・


NHK、日本放送協会は、「ラジオがマスメディアとして登場した時に、報道の中立性を守るには政府出資でなく、スポンサー付きでもなく、ラジオを聴くことのできる国民から自主的に料金を徴収する体制がいい」ということで出来た組織です。

初期のラジオ放送は、受信機が購入できる富裕層か、独自でラジオを組み立てることのできるエンジニア(今言うところのオタク)でしか聞くことができませんでしたから、契約をするNHKもアンテナを見ながら徴収はしやすかったでしょう。

国民側も「中立性を守る」ためにこの手法を支持しました。
戦後、」テレビが出来た時、NHKは同じ「中立性を守る」という理由で視聴料を国民に課しました。これも国民側は受け入れたものです。

団塊の世代が社会に出て、多くのマスメディアに就職しました。学生運動を行い、警察沙汰になり、一般企業がその採用を敬遠した時代。マスメディアが彼らを受け入れました。
その後の放送、特にテレビ放送が左傾化してきたのは、このようなことが原因だったのではないでしょうか?

そのために、日中友好が軌道に乗ってきたとき、マスメディアに中共の魔手が伸びてきたのです。
気がついたら、NHKの建物の中に、新華社通信社などが入り込み、日本のマスメディアが中共の問題点などを放映できないように監視し始めました。
中共の取材をネタに、中共にとって不利な放映を禁止したのです。

このようなおかげで、現在もなお、テレビメディアばかり見ていると中共の真相は全く判りません。もっとも、他の国のニュースもサヨクのバイアスがかかっているように見えます。
国外のニュースだけでなく、国内の政治・経済など、もっとも中立を保つことが必要とされている内容にも左傾化が強くなっています。

21世紀になってから、インターネットが本稼働を始めました。携帯電話とかスマートフォンの普及で、多くの人がインターネットで流される情報を見る事が出来るようになって、マスメディアの報道に疑問を持つ国民が増えてきたことも事実です。

電波の配分の見直しが行われたのは、高周波通信(デジタル放送)が可能になった頃でした。国際条約で配分の変更が行われ、テレビはデジタル化されました。
すなわち、テレビ放送とインターネットは同じ媒体となったわけです。スカイツリーなどという高いテレビ塔を作ってみても、高周波になれば性質は光に近付きますから、影が出来ます。影になる地域ではアンテナによる受信はやりにくくなり、結局は有線で受信することになります。
その回線はインターネットと同居できるわけですし、だったらインターネットそのもので受信した方が安上がりということになります。

民間放送の番組が劣化しているのは、テレビが流すコマーシャルの金額の高さと、不明瞭な効果を敬遠して、宣伝費の多くがインターネット・広告に流れているからでしょう。資金不足となって、まともな番組が作れなくなっています。
NHKの解約が増えたのは、NHKの左傾化した報道が、インターネットの情報によってバレてきたからに他なりません。

そして今、解約数が9万件を超えたわけです。そしてこの流れは止まらないでしょう。
すなわち、NHKの初期に作られた設立目的の寿命が来ているということに他ならないと思います。中立を保つということは、本当は出来ません。自社の主張をはっきり出した報道姿勢でいいのです。視聴者は複数の情報から判断すべきであって、一つのテレビ局で判断するものではないことを、すでに学び始めています。

しかしNHKは、いまだにNHK受信料「10%還元」とか、インターネットなどで有料配信する「NHKオンデマンド」の無料化などを行ってでも、受信料確保を行うことに必死です。
おそらく、どんなことをやっても解約は止まらないでしょう。
NHKは解散して、インターネットを核に据えた、NIHK(日本インターネット放送協会)に組織替えをすべきではないでしょうか?

そして、同じニュースを複数の立場から報道し、立場によって意見の異なる報道を提供したらどうでしょうか?
同じドラマの放送も、歴史的事件であれば、違う立場の複数視点並行放送などを行うことは出来ないでしょうか?

これくらいダイナミックな変更を考えないと、既得権維持の方策をいくら練っても、衰退は止められないと思いますけど・・・