2016年9月30日金曜日

二重国籍問題に見る国民の意識

私の祖母が生前申すには、「そうか、お前は戦争を知らないんだね。」「日本はずっと勝ってたんだよ。でも最後に負けた。偉そうにしてたけど・・・バチが当たったんだよ、きっと」などと・・・
私の母も「(祖父は)いつも威張り腐っていた。負けた時はがっくり来てたけど・・」などと話していました。それは昭和50年代の頃でした。このような感覚が日本にあったことも忘れてはならないのではないでしょうか。

私の祖父は軍に関係していましたから、戦前は相当威張っていたようです。
共産主義者などを、現在で言うところのテロリストのように扱っていたようです。もっとも共産主義側も武力革命などと言って、特高と銃撃戦をやっていたようですから、どっちもどっちですけどね。
で、戦争が始まると彼らはソビエト連邦など、共産国へ疎開(逃避)しました。
大東亜戦争中はソビエトで世界共産主義革命などを学んでいたようです。

そしてこの頃のアメリカは、ルーズベルト大統領の奥様がアメリカ共産党員だったりして、アメリカの中にも共産党があったわけです。
もちろんこの共産主義者の背後には国際金融資本が居たことも忘れないでおきましょうね。

日本の敗戦で、もと軍人たちに対する国民感情がどうなったか、そのことは想像するしかありませんが、無視はできないのではないでしょうか。
そこにアメリカの共産主義者が戦勝国として入り込み、そしてソビエト連邦に疎開していた日本の共産主義者が戻ってきます。

占領日本のこのような環境の中で「極東軍事裁判」が開かれ、日本の軍部独裁が悲劇を生んだことにされ、ABCD包囲網は何も語られず、7名の戦犯が絞首刑。そして国際連合の憲章をコピーしたような日本国憲法を押し付けられます。

共産主義とアメリカ資本主義は同根です。ただ国家資本の産業か民間資本の産業かの違いがあるだけでした。
ようするにグローバル経済を目指したわけです。国家資本は膨張主義となり、民間資本(ウォール街)はグローバル資本の略奪資本主義になっていったのだと思います。

キリスト教が「愛の宗教」などと言っていたことを逆手にとって、愛を性愛に置き換え、同性愛とか人権擁護、動物愛護で食文化の破壊などをして文化破壊を目論んだのは国際金融資本ではないのでしょうか。ユダヤ教を最高の宗教としておく目的もあるかも。
グローバル資本の邪魔になるのが各民族の優れた文化であることは間違いなさそうですからね。

戦後70余年、このような背景の中で日本国民は生活をしてきました。
ラジオからテレビ、そしてインターネットまで、情報がふんだんに我々の生活を取り巻きました。
そのような情報が、現在の日本国民に浸透しているわけです。

九州大学大学院比較社会文化研究院准教授の施光恒(せ てるひさ)氏は、産経の【国家を哲学する】と言うコラムで、蓮舫氏の二重国籍問題について、野党政治家が、ナショナル・アイデンティティー(日本への帰属意識)の大切さをほとんど認識していないとして、そこが一番深刻だと感じる・・と述べておりますが、日本の野党こそ、上記のような環境でグローバル革命を目指すことを教育されてきたからではないでしょうか。

「国境を無くせ」などという意識(あるいは無意識)が元にあって、国境をなくせば戦争が無くなるなどという妄想を信じ、そこから国家への帰属意識を「悪」としてしまうような極端な心理が動いているのだと思います。

ですから蓮舫氏には二重国籍に対する罪悪感は無いでしょう。日本国籍を取得し、法的には日本人になった後も「私は帰化しているので国籍は日本人だが、アイデンティティーは『台湾人』だ」などと2000年に週刊ポストで述べているそうです。

また、野党側も国家より国境なき世界を理想とする輩が多く、この蓮舫氏の意識を正しいものとして容認していたのだと思います。
しかし、三橋貴明が言うように二重国籍で選挙に立候補することは公職選挙法の「経歴詐称」に当たると思います。彼女は二重国籍であることを隠していた訳ですからね。

三橋氏は、メールマガジンで・・「蓮舫さんが二重国籍? ふ~ん・・・。で、何が問題なの」という日本国民こそが『日本の空気』であり一番問題なのだ・・と述べておられます。まさに敗戦後の病巣そのもののような気がします。
このような意見を、「右翼的だ」「排外主義だ」と反発する人も多いようですが、それなら他国の国民はほとんどが右翼的で排外主義になってしまうのではないでしょうか。

この病巣に一番効くのが「憲法改正」なのだと思うのですが・・・

2016年9月28日水曜日

人工知能の歴史認識

「Tay(テイ)」とはマイクロソフト社が作り実験をしていた人工知能です。このTayはインターネットに繋がれ、様々な人と会話を行う人工知能でした。

「インターネット上で人間とやり取りをすればするほど言葉を学び、反応も覚えるようになる。写真を送れば気の利いた感想を返すこともできる。」と言うのがマイクロソフト社の売り文句でした。
「開発にはコメディアンなども加わり、ネット上で人とつながり、気楽に楽しい会話が出来るように作られた」とも述べていました。

しかし、人間の側にはさまざまな意見を持った人たちがおります。差別的な人とか歴史修正主義者などです。いつしかTayは、「ヒトラーは正しかった。ユダヤ人は嫌いだ」とか、「フェミニストは嫌いだ。死んで地獄で焼かれればいい」などと答えるようになっていったといいます。

このように吹き込んだネットユーザーが大勢居たのでしょう。素直な人工知能は、このような対話の出現頻度から、多い方を正しいとして自分自身を組み替えていったと思われます。
ですから歴史的にちょっと常識と異なる発信が始まったということのようです。

マイクロソフト社はすぐに実験を中断し、「現在オフラインにして調整中」とコメントしているそうです。そして「Tayは技術的な実験であると同時に社会的、文化的実験でもある」として再開を示唆しているようです。

さて、南京虐殺問題やら従軍慰安婦問題を抱えている我が国にとって、間もなく訪れるシンギュラリティポイントで、これらの問題について人工知能がどう答えるかは重大なポイントです。
人工知能の歴史認識がどうなるかで、敗戦国日本の立場が変わってくるかもしれません。

人工知能はどのようにして歴史の真実を見極めるでしょうか。各国に残されている歴史一次資料が片っ端から入力してあれば、その相関関係を確認しながら繋がっていく時系列が正しいと判断することでしょう。
繋がらない歴史資料は保留され、やがて「嘘」と判断されるのではないでしょうか。

歴史的資料に必要な項目は、まず「いつ、どこで・・」という時間と空間が明記されていることでしょう。それがなければ一次資料にはなりません。

南京大虐殺の資料は、どうやら偽装s多芯が多いようで、見物する人間には大きなインパクトを与えますが、場所や日時が不明確な資料が多いように思われます。
また、重具に安冨の資料も、ガセネタが多く、フィクションとしては面白く日本軍を貶めていますが、日時や場所が特定できないものが多いようです。

大日本帝国の日本軍が残した資料には、日付と場所は常に明記されていますから歴史の一次資料としては信頼していいものです。
また、各国に残されている軍事的資料も日付と場所は明記されているはずです。日本軍は敗戦時に秘密作戦の資料は焼却しています。しかし償却前にGHQに押収された資料もあり、それはアメリカの国立公文書記録管理局などに保存されていると思われます。
これらの資料をデジタル化し、歴史用の人工知能が欧州各国の資料と照合していくことで、歴史の審議が変わってくるのではないでしょうか。

戦争とは、一つの国だけではできません。ですから戦いがあれば2つの国家の記録が残っているはずです。それが判別できればその資料は事実と言えるでしょう。
一つの事実が判れば、その前後にはその場所に展開していたはずですから、どの軍隊(師団とか旅団)がいつからどのくらいの期間そこに展開し、どのような行動をとったかも解ってくるはずです。

今後の我々の南京虐殺問題やら従軍慰安婦問題に対する戦いは、人工知能がこれらの問題に対してどのような判断を示すか、そこに焦点を当てていった方が良いのではないでしょうか。
いたずらに中共や韓国の言い分に真っ向から対峙するより、あくまでも真実の追及として一次資料重視の調査活動を続けるべきでしょう。

私が見る限り、南京の資料には日時や場所が不明確なものが多く、日本軍としているものがどこの部隊であるかなど、まったく資料としての価値はないものが多いようです。
また、従軍慰安婦に関しては、すでに発端を作った作家は嘘を認めておりますし、韓国で言いふらされているフィクションは単に日本を貶めることだけが、その目的となっているようです。

さらに今年の日韓合意で支払われる100億円の行方も、元慰安婦に届くようには見えません。その支援団体に渡るような噂です。その支援団体には日本のサヨクNGOなども含まれているのではないでしょうか。
そしてその資金がこのようなサヨク団体の資金源となっているようです。結局はサヨク活動資金の捻出が目的と言う事のようですね。

世界各国に建てられるという「慰安婦の少女像」。その最初の地であるアメリカ・カリフォルニア州グランデール市は、アメリカ在住の目良浩一氏によって撤去訴訟が起こされ、第二審が米国連邦裁判所の第9地区控訴裁判所から8月4日に、「慰安婦像撤去を求める根拠が十分に認められない」と判断されて敗訴してしまいました。

しかしながら目良浩一氏は、この控訴裁は第一審(これも敗訴ですが)が認めなかった原告の訴訟を起こす資格があることを認めると判定したと言うことで、弁護士と慎重に検討した結果、控訴裁判所に再審査を請求する事にしたそうです。

アメリカの裁判が金が掛かることは有名です。目良浩一氏は日本国民から寄付を募っております。
https://gahtjp.org/?page_id=165

寄付にはあまり経験のない日本国民ですが、この訴訟には少しくらい出したらいかがでしょうか。韓国人にいじめられる孫のためにも。

こうして、やがて人工知能は判例なども参照しながら、真実の答えを出す様に成長していくのですよ。

2016年9月26日月曜日

盛り上がらない憲法改正

ジャーナリストの櫻井よしこ氏が、言論テレビの4周年記念集会で、憲法改正問題を取り上げました。

「7月の参院選の結果、衆参両院で3分の2の賛成が得られる条件が整い、憲法改正の発議が可能になりました。
しかし、憲法改正について真剣に議論をしなければいけないにも関わらず、国民の間での憲法改正の議論がほとんど盛り上がっていません」と訴えます。

憲法改正の議論が盛り上がらないのは、日本のマスコミが憲法改正を盛り上げないからであって、国民はまだよく判っていないわけですね。
櫻井よしこ氏が頑張っていますが、保守系でもネット番組「チャンネル桜」の水島社長などが、「本当に憲法改正で良いのか」と、新憲法制定を意図する主張をしたりしております。そこに9条を守ろうとか「改憲は戦争への道」などと根も葉もない主張が飛び交いますから、ますます訳が分からなくなって、盛り上がらないのではないでしょうか。
今は真正保守も戦後保守も一緒になって、ともかく憲法改正へ向かうべきだと思いますけど。

本来であれば、北朝鮮拉致を解決できない憲法、東シナ海に中共の侵略を防げない憲法は、それが出来るように改正すべきだ・・という意見が主流になるべきでしょう。

しかし国民は「東京裁判史観」によって怠惰になっています。現在の憲法は「戦争を放棄していて、だから他国は日本を攻めない」などという変な認識が常識みたいになっています。
俗に「サファリパークの平和」と言うようですが、実際は国民にはそれが虚妄であることが解っているはずです。ただ、この憲法はアメリカが押し付けた憲法だからアメリカに守る義務があるんだという「怠惰」が蔓延していて、改正に後ろ向きなのではないでしょうか。

アメリカ大統領がトランプ氏になれば、「現実問題としてアメリカは日本を完璧には守れない」と発言するでしょうし、クリントン氏が大統領になっても暗にそのような表明するでしょう。なぜならそれは事実だからです。

気の毒なのは自衛隊で、なにしろ公務員の法律で動かされますから、敵に撃たれたら会議を開きその決議によって反撃の許可が出たら反撃するというような、そんな法律の下で戦うのですから、それを待っていたのでは殺されてしまうわけです。
「国を守る為に、自分は犯罪者として裁かれようと敵を攻撃します」という隊員も居るようですが、これでは本末転倒ですね。
このような現実がマスコミの不作為によって日本国民に伝わっていないのです。防衛に対してこのような非常識な法律が絡み合っていますが、その元に現行憲法があるわけです。

二重国籍を持つ最大野党の「蓮舫代表」は、現行憲法の9条を守ると述べました。武装放棄で武力行使放棄の条文ですが、この条文を守らせようとしている中共の謀略の片棒を担いでいるようですね。
蓮舫代表はどこの国に忠誠を誓っているのでしょうか。そこがこの二重国籍問題のポイントなのだと思います。

攻撃的戦力を急激に高めてきた中共に対し、もはや日本の防衛力が法律的に対応しきれない状況で、アメリカが日本の防衛に黄色信号を出し始めていること。そして東南アジアが日本の戦力を対中対策として求めていることなどが、日本のテレビでは全く報道されていません。マスコミの意図的な不作為で、そこに大きな危険性があるわけです。

しかも、おそらく中共はもはや共産党の抑制が人民解放軍に対して効かなくなっているように見えます。経済的破綻は軍事優勢になりやすく、しかも人民解放軍の兵士は「日本国民は悪魔のような人種である」というような教育がなされているわけです。それが南京大虐殺の虚妄であり、従軍慰安婦の捏造なのです。

中共政府は、さらに日本国民を貶めるために、象牙の乱獲まで持ち出しています。象牙取引の日本の法律の不備を突いて、「だから日本が野生像の乱獲の原因である」などと自然保護委員会などに訴えてきます。
このような行為は人民解放軍に日本人を殺しやすくするための陰謀ではないでしょうか。
ともかく中共は日本の法律を隅々までよく知っています。そして中共にとって都合が悪くなるように変えられないように、国会に二重国籍議員を送り込んでいるのかも知れません。

このような現実を言って警鐘を鳴らすテレビ番組もほとんど無く、それゆえに憲法改正議論が盛り上がらないということだと思います。

テレビ番組で騒がないと不感症になってしまった国民も問題ですが、それが現実であれば仕方ないですね。

2016年9月25日日曜日

やっと引き渡し、F35ライトニング

1955年から使われてきたF4ファントム?(マクドネル社)の後継機として予定されたF35Aライトニング(ロッキード・マーティン社)の日本向け初号機がやっと航空自衛隊に引き渡されました。

F35Aですから通常離着陸(CTOL)機です。F35Bのように垂直離着陸は出来ませんし、短距離離陸も出来ません。また、F35Cの艦載機(CV)型でもありません。
しかし統合打撃戦闘機計画(JSF)に基づいて開発された機体ですから、間違いなく今後の航空防衛システムは変わっていくでしょう。

F35の特徴は何と言ってもそのステルス性能にあります。ステルス性能は、レーダー反射断面積(RCS)の値として評価されますが、F35は0.005平方メートルになります。空を飛ぶ大型の鳥が約0.01平方メートルですから、レーダー上は鳥よりも見えにくいということになります。
もっともステルス性能はF22ラプターが0.0001平方メートルで現在の戦闘機としては一番見えにくいと言うことですけど。
敵国・中共の「殲20」がどのくらいのステルス性能があるのかは判っておりません。

近代の航空戦闘は、戦闘機の存在が判れば直ちにロックオンし、ミサイルを発射するわけです。目視での発見はもう無理ですから、レーダーの性能向上が勝敗を分けました。しかし、レーダーに見えにくくすることは、先に敵機を発見することを容易にします。
発見が遅れるとそれだけで撃ち落とされてしまいますからね。

F35はマルチロール機です。ですから同じ飛行機で多目的に使えるわけです。装備を変えていくことで・・・

現在は、アメリカ空軍にはF35Aが1763機納入する計画で、アメリカ海軍にはF35Cが430機納入する計画だそうです。
また、海兵隊にはF35Bが350機、そしてF35Cが80機納入される予定だそうです。

さらに、英国にはシーハリアーFA2の後継機としてF35Bが予定されていて、空軍が90機、海軍が60機を予定しているとか。
そしてイスラエルにはF-16A/Bの後継機としてすでに納入されていて、最終的にはF35AとBが合わせて200機近く納入されるとか。

イタリアもトーネード IDSとAMXの後継機としてAとB合わせて131機を予定しています。
オーストラリアもF/A-18A/Bの後継として100機の納入が予定されているそうです。
オランダにもF-16AM/BMの後継としてA型を85機導入する計画だとか。

そしてトルコ、ノルウェー、デンマーク、韓国、カナダ、シンガポールとF35はアメリカの同盟国へ配備していく計画のようですね。

今回10月に日本に納入されるF35は、2018年まで西部アリゾナ州の空軍基地で空自のパイロットの訓練が行われ、それから青森県の三沢基地へ配備されるとか。
テキサス州フォートワースのロッキード・マーチン社の工場で行われた引き渡しの式典では、若宮健嗣防衛副大臣が参加し、「日米同盟強化の象徴だ」とアピールしたとか。

アメリカはF35を使って情報収集を徹底する戦略のようです。ステルス性能だけでなく、F35は他の航空機や艦船と情報共有できる能力が従来機と比べ飛躍的に向上していると言うことで、同盟国間の情報共有を可能にして、自由主義世界を守るという戦略なのでしょう。

しかし、同盟の常としていつ寝返られるかわからない事も確かであり、その為にF22のステルス性よりもF35の方を一桁落としてあるのかも知れません。
ということは ,F22とF35を闘わせればF22の方が優位にあると言うことでしょう。

しかし日本はF22のステルス性能よりも高いステルス性能を求め、またより高次元の戦闘機の開発に着手しています。
今年4月に初飛行した「心神」が、先端技術実証機となっているのは、心神を使って今後の航空機データーを採集し、第6世代戦闘機を目指すということですが・・・

F35の戦略から判るように、すでに戦闘機は情報収集のためのターミナル機器の要素が強くなり、今後は無人機から人工知能を使ったロボット兵器に変わっていくように思います。
ですから第6世代戦闘機と言うものにどのような機能が必要なのかどうか、そこも考慮しなければいけないでしょう。

推力を大きくし、パワーアップしたジェットエンジンよりも、小型で極めて音が小さなジェットエンジンが求められるかも知れません。
完全に消せない音は、位相反転した音で消す技術が求められるかも知れません。

低空で近寄り、気付かれないように情報を収集することもテロ戦争では必要になるでしょう。

日本も今、テロの戦いが始まっています。尖閣周辺に現れた中共の漁船の大群は、偽装漁民であり、南京攻略の時の便衣兵と同じテロ集団と考えて良いでしょう。

F22よりもステルス性能を向上させた第6世代戦闘機は、アメリカとの戦争を想定すれば必要かも知れませんが、今後の敵はアメリカではないことは確かですからね。

2016年9月24日土曜日

南シナ海・軍事基地の意味

大阪大名誉教授の加地伸行氏が講演の中で、南シナ海の人工島の軍港はいわば徴税(賄賂)の為の関所のようなものだという見解を示しました。

加地氏は講演で、中国人にとって大事なのは国家ではなく一族であることと、日本人は『名』を重んじるが中国人は『実』を重んじることの2つを抑えておく必要がある」と強調し、人口が多すぎることから、「石油や食糧の備蓄ができない弱点がある」と指摘したのです。

そして南シナ海侵攻について、「軍港を作ったり領有権を主張するためだけなら、いくつもの港は必要ない」として、目的を次のように説明しました。
「陸軍は大陸の鉄道利権があるが、海軍には利権がない。港は航行する外国船を引き入れ、賄賂を取るための関所で、まず狙われるのが日本だ」

ようするに、もともと匪賊の中国共産党が、海に出ていって海賊行為を行う準備をしているだけだ・・と言う意味にとれますね。
そして二本が狙われる訳は、日本国憲法を熟知しているからだと思います。やることが海賊行為でも、一応中華人民共和国は国家でありますから、軍事的防衛は出来ないと言うことです。

国家とは関係のない海賊行為であれば自衛隊の取り締まりは可能ですが、国家であれば国家意思ということになり、日本国憲法は日本国民を守れないと言うことですね。
ですから中共は南シナ海に牛の下のような線を引いて、竿の中は中共の領海と宣言するわけです。
世界が認めなくても、それで中共の法によって取り調べが可能となります。(国家意思として)
そこに日本の船舶が拿捕されて賄賂を要求され、従わなければ本国に連れて行って銃殺と言うわけです。金を払えばいいだけですが、法外な金額を要求されるでしょうね。タンカーが拿捕されればガソリンやガス代、電気代が値上がりしてわれわれの生活を締め付けます。

日本以外の船舶は拿捕されないでしょう。何しろ軍備があり、その場合は戦争をしても自国の船舶を保護するし、世界が認めていない領海ですからいざとなれば発砲もし、爆撃もするでしょう。ですからそんな船舶は拿捕しません。
日本の船だけを狙います。言い分は中共の法によって拿捕したと言うわけで、日米同盟も動かせませんからね。

これが東シナ海になると、もっと日本の船舶は増えるのではないでしょうか。こうして賄賂の請求はどんどんエスカレートしていくことが考えられます。
国家意思での請求ですから、反発するには戦争を覚悟しなければなりません。そして先ずは憲法をどうするかですね。

さて、日本国憲法にはその前文に「平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。」とあります。
このような賄賂請求を国家の意思として行うことが「公正と信義」と言えるのかどうかを議論しなければなりません。
さらに「専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ」とありますから、このような中共の行為が「圧迫と偏狭」に該当しないかどうか、それも問題とすべきです。

そして日本国憲法第二章の9条のには、「正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」としてありますから、上記のような中共のふるまいが「正義と秩序を基調とする」のかどうかも議論する必要があります。(主権国家の日本としての判断です)

中共という国家が、日本国憲法のいう「平和を愛する諸国民」の国家と言えるのかどうかも議論すべきですね。
勝手に自国の海域と宣言し、そこの通行に賄賂を要求することが「平和を愛する諸国民の国家」と言えるのかどうかを問題にすべきです。

さて、そこからが問題です。結論として中共が「平和を愛する諸国民の国家」ではないとされた時、我が国の憲法はどうするとも書かれておりません。
と言うことは、無原則に何でも出来るいうことになります。「世界の平和を乱す国家」であるということになりますからね。憲法9条の指定範囲外となるわけです。

では、日本国憲法前文にある「日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成する」ためにはどうしたらいいか・・・となっていきますね。

もともとGHQが適当に作った憲法です。いちおう天皇の象徴としての立場を明記してありますから、それだけで戦後の敗戦国としては十分だったのでしょう。国体は維持されたのですからね。
しかし、上記のように解釈していけば、戦争放棄どころか平和の敵となる国家には無原則で攻撃できる憲法であるとも言えるわけです。
世界の警察官・アメリカがリタイヤしたのですから、肩代わりも必要ですから。

現行憲法でこの解釈を使ってしまえば、日本は中共やらイスラム国との戦闘も可能になります。憲法改正や新憲法制定に後ろ向きの国民は、戦争大国日本を容認していることにもなります。
日本の核武装論も出てきていますし、戦闘機の国産化、空母をイメージさせるヘリコプター護衛艦なども着々と建造されております。
公務員の自衛官でも、その訓練だけは厳しくなっております。平和国家に必要な情報収集(情報部)とスパイ防止法などは抜け落ちていますから、判断を誤って戦闘行為に走る危険性だけが残りますけどね。

道義に基づいた戦争国家・日本は、現行憲法でもすぐに動き出せる状況にあることは確かなようですね。

2016年9月22日木曜日

市民とは何か

我が国のサヨク活動が終焉を迎えそうです。
共産党の党員数の減少に歯止めがかからないからです。「団塊の世代」が最も多い共産党員ですが、この世代も高齢化が進み、リタイヤが進んでいて、ゆえに党勢衰退を招いていると言ったところでしょうか。

前回の参議院選挙では、約602万票を獲得し、改選3議席を6議席に倍増させました。しかしこれは民主党の劣化によって票が共産党に流れただけで、つまりサヨク支持が減少してきた証でもあると思います。

沖縄に集結したサヨク分子ですが、基地反対の掛け声も「翁長知事」が行った辺野古移転反対訴訟で敗訴が決まり、上告をするもはたして最高裁がその訴訟を受け付けるかどうかは判りません。
辺野古から高江のヘリパッドに移動したサヨク集団(ほとんどが県外のサヨク)ですが、高江住民からも嫌われているようです。

だいたい高江は基地が返還されることで、これまで訓練場だった広大な敷地が沖縄に返ってきます。基地反対という大義は使えない闘争なのです。
もともとこの地域は、ジャングル戦の訓練に使うことを目的として米軍が使用していたもので、戦略の変更と兵器の近代化によって不要になったことから、オスプレイのような戦略機器の運用だけを残せばいいということでヘリパッドの建設を行っているものです。

このサヨクの活動を見ていますと、60年安保以来何も変わっていないことが目につきます。反米の目的は共産主義革命にあって、国家という壁を無くし世界を一つにするという理想のようですが、結局はソビエト時代ではモスクワ従属、現在は北京従属という、共産主義が作るヒエラルキーに従属するという奴隷根性のような思想だったわけです。

最近は日本共産党の志位委員長が北京に対して「中国共産党が変質し覇権主義的な振る舞いをしている。東、南シナ海進出は力による現状変更だ!」と過激に中共を非難しました。
見方によっては安倍政権への応援演説の様に見えますが、ある意味では「共産主義のトップは日本共産党である」と言っているようにも聞こえますね。

共産主義とアメリカのグローバル経済はほとんど同じ発想で、共産主義が国家資本なのに対してグローバル経済は民間資本(いわゆるユダヤ資本)です。
共に国境は無くし、すべての民族が共和しようというシステムです。言い換えると、国家主権を無くし、貧富差が広がることを容認するシステムであることはお判りでしょう。
アメリカ側の発想は「神に選ばれし者」が富を独占します。中共側は中華思想によって華人の頭のいい(ずる賢い)者が富を独占すると言うわけです。

共産主義者は仲間を同志と呼びます。ではアメリカ側のグローバル経済で国境を無くそうとしている人達は何というのでしょうか・・・そう、「市民」と言うわけです。
サヨクが得意気に使う「市民」とは、国境を無くすことを意図していますから、国民という言葉を毛嫌いして「市民」という言葉を選んだのでしょう。
(オーソン・ウェルズの「市民ケーン」を思い出してください。ケーンは新聞社(マスコミ)の富豪でしたね。オーソン・ウェルズの皮肉だったのか警告だったのか・・・)

しかし、市民とはもともと都市国家で政治的決定権のあるエリートを呼んだ言葉です。そして市民の反対は奴隷だったことを忘れてはなりません。
都市国家の権力構造が長く続けば経済的には繁栄します。すると他国との貿易とか商品売買などで富裕層が出てきます。その国家の生産は奴隷に任されたまま、裕福層が幅を利かせてきます。
金の力で権力者を説き伏せ、得た権利が市民権だったのではないでしょうか。こうしてその国家の政治に口を出していくのです。

戦争で権力者が疲弊すると、その都市国家を捨てて別の国家へ移っていく身勝手な層が「市民」だと思います。口を出した政治的結果の責任は持ちません。
最近はソーシャル活動などでよく「市民」という言葉を使う人が居ます。外国人なども仲間に入れて「自分たちは市民だ。自由市民だ」などと叫ぶわけですが、彼らの言い方からサラリーマンのような奴隷ではないことを強調しているようにも見えますね。
無意識に「選ばれし者」と「奴隷」という構造を強調しているわけです。

しかし最近はグローバル経済の失敗でアメリカが疲弊して、国家意識が台頭してきました。世界的な不況の予感の中で、国家主権が見直され始めたからでしょう。
国家主権の中で重要なものの一つが「通貨発行権」です。しかし、時代がマネーの電子化を進める中で、この権利をどのように維持していくか、21世紀の課題ですね。

インドのモディ首相、ロシアのプーチン大統領、フィリピンのドゥテルテ大統領など、そして日本の安倍首相も、このような国家主権を強く意識した指導者です。
さらにアメリカの大統領候補・ドナルドトランプ氏もアメリカ国家を取り戻そうという認識で共和党候補に上ってきた人です。

プーチン大統領などはマスコミからは叩かれますが、国際金融に背を向けて主権国家を維持管理しようとする姿勢は次第に受け入れられていくように思います。

ですからサヨク運動が終焉を迎えるだろうと思うわけです。
市民とか革命とか、20世紀の残照を感じさせる言葉はもう古臭く感じませんか。これから台頭する言葉は、国民という意識改革であって、国防とは何を守るのか、国家主権とは何か、などの議論が新たな話題となっていくような、そんな時代を感じるのですが・・・

2016年9月20日火曜日

グローバリズムとは何だったのか

経済評論家の三橋貴明氏が、自身のメルマガでグローバリストを次のように書いておりました。

もし、貴方がグローバリストで、英語が流暢に話せ、国境や国籍など意識せず、それなりの資産を持ち「どこの国に投資しても、投資利益(配当金・キャピタルゲイン)を獲得できる」立場にいることを想像してみてください。貴方は、日本国に住み続ける必要がありますか。・・

そしてこのような人々をグローバリストと呼ぶのだそうです。

我が国は犯罪が極めて少なく、交通インフラは時刻通りに運行され、清潔で、人々が温和で優しい国ですから、日本に住みたいかもしれませんが、もしグローバリズムの蔓延で所得格差が拡大し、日本国が暮らし難い国になったらどうするでしょうか。グローバリストたちは、単に「他の国」に行くだけの話でしかないそうです。

そして三橋氏は、グローバリストの稼ぐ「所得」とは、モノやサービスの生産により創出されるインカムゲインではなく、特定の企業などにお金を投資し、支払われる配当金や、値上がり益(キャピタルゲイン)が所得なのだと明言します。

さて、このグローバリスト達の活動は、GDPに反映されません。ですからグローバリストが蔓延していくと世界中の国々のGDPが下がってしまいます。GDPが下がるとお金の流通が阻害され、要するにデフレが深化していくのです。お金が強くなり生産と消費のサイクルは阻害され、そして人々が貧乏になります。これこそが戦争の火種とも言えるのではないでしょうか。

このグローバリストの巣窟がウォール街であり、昔はロンドンのシティでした。
現在はウォール街が国際金融の中心であり、ここに世界中の余剰資金が集まってきます。余剰資金とは預金や債券、そして保険、年金も含まれますから、まあ世界中の働く人々の未来への準備金が集まると言ってもいいのではないでしょうか。

インターネットの普及で、ここに若きグローバリストも沢山やってきます。皆がマネーゲームをやるわけですね。そして予想が当たれば莫大なお金が手に入ります。

ウォール街は市場開放を求めます。そしてアメリカの政治家がそれに動かされ、各国に市場開放を求めるわけです。すべてを投資の対象として、資金を動かし市場を支配し、配当やキャピタルゲインを持ち去ります。そのキャピタルゲインが例え日本の老人の年金配当として与えられたとしても、限度と言うものがあるはずです。

短期に利益を追求する企業は、人件費を削り、政治的に法人税を減税させ、強引に純利益を拡大し、自らの配当金を最大化するように働きかけます。
かつての堀江貴文氏などが述べていた「株主の価値向上」というのは、ようするに配当金をもっと出させるための経営介入という意味だったのでしょうね。

この時、「株式会社の持ち主は誰か」という問いかけに株主と言わざるを得ない事情があったわけです。
日本の企業は、江戸時代から続く職人の棟梁がまとめ上げた組織という歴史を持ち、戦後も例えばホンダの本田宗一郎氏のような開発現場からの叩き上げの経営者も居ました。彼らはその企業の利益を次の開発などにほとんど回し、株式配当は株価維持のために行うものと思っていたようですね。
これを「閉鎖的市場」とグローバリスト達が訴えたわけです。

キリスト教文化にとっては、労働は「神の罰」でした。そこから「神に選ばれし者」=労働から解放された者という神話が生まれ、それの実現系がグローバリストという事だったように思います。労働者の上に君臨する神に選ばれし者と言うわけです。
しかし日本の文化は「額に汗して働くことこそお天道様(神様)は喜ぶ」という価値観ですから、全く労働価値観が違います。

キリスト教文化は、カルヴァンの「予定説」(16世紀)によって資本集約が出来るようになり、労働価値観を変えることに成功しましたが、この説を受け入れたのはプロテスタントであり、ローマ・カトリック教会や、東方正教会などでは受け入れられていません。

そこでプロテスタントは、やり難い欧州を捨てて新大陸アメリカへ渡って行ったのです。そして後を追うようにロスチャイルドなどもアメリカに行き、ウォール街を形成していきました。

カルバン主義を信じる者は労働に励み資本を集約し、そして西に向かって開発現場を広げて行ったわけです。インディアンを虐殺しながら・・・
やがて鉄道や自動車が発明されると、やっとウォール街の出番(巨大資本の出番)となって、次第にカトリック的な労働価値観に蹂躙され、それがアメリカを中心としたグローバリストを生み出していったのだと思います。そのためにどれだけのアメリカの若者が戦場に倒れたことでしょうか。

気が付いたアメリカの最下層民が支持した大統領候補がトランプ候補だったわけです。これはアメリカの貧困層が反ウォール街としてトランプ氏を支持しているという事だと思います。

現在、グローバリストは世界を不況に陥れようとしています。中共は、このグローバリストに集まる金を中国共産党に付け替えようと、政治・軍事で努力しているわけですね。

おそらく古代エジプトの太陽神(ラー神)から引き継がれたであろう日本の太陽信仰が、「額に汗して働くことこそお天道様(神様)は喜ぶ」という価値観を生み、天照大神から始まる我が国の価値観の系譜を紡いできました。ヘブライのグローバリスト(神に選ばれし者=労働から解放された者)と言う価値観は全く受け入れられないのが日本文化のはずです。

ヘブライのグローバリストと日本の太陽信仰、その中間にあるアメリカのカルバン主義。そういう見方でもう一度「日米同盟」を見直すことも必要なのではないでしょうか。

2016年9月19日月曜日

2025年までに米中戦争勃発か

「ランド研究所」が米陸軍から委託され、膨大なデータを駆使し、最高水準の専門家集団の知力と体験を基に、調査と予測をまとめた120ページほどの報告書がアメリカで発表されたそうです。

この報告書によりますと、「今後2025年までの間に米中戦争が起きる危険がある」という結論が導き出されております。
もちろんこの報告書は、米側ではごく普通の安保研究であり、戦争の可能性を調査し戦争を防ぐことを目的にしたものだそうです。

アメリカと中共は経済面での連携が大きく、戦争が出来るかどうかについてを論じておりますが、全面戦争こそしないが、険悪な対立案件を抱えた地域(日本の尖閣諸島など)に、ともに大規模な軍事力を配備する現状では「偶発」や「事故」「誤算」などにより攻撃される前に攻撃する誘因が多いと言うことから、数日間から1年余りの戦争は現実性があると言うことです。

そして戦いは通常兵器だけの戦闘となり、東アジアと西太平洋を戦場として海上、空中、宇宙、サイバー空間での衝突になると予測したのです。

そして戦争の引き金は、尖閣諸島での日中衝突、南シナ海での中共の他国威圧、北朝鮮崩壊での米中軍事介入、中共の台湾攻撃、排他的経済水域(EEZ)での海空衝突という5つを挙げております。
さらに米中戦争が勃発した場合、中共は必ず日本国内の米軍基地を攻撃するだろうから、その場合、日本は自動的に米中戦争に加わることになるとしています。

また、人民解放軍は25年近く戦力を高めているが、日本も潜水艦、水上艦、戦闘機、ミサイル、情報・監視・偵察(ISR)の能力を向上させ、米軍の総合戦力強化に寄与しているということが必要とされ、日本の役割は米国を対中戦争で勝利に導くうえで決定的に重要になると言うのです。

中共は南シナ海、東シナ海ともアメリカ軍の動きを気にしています。まだ人民解放軍はアメリカには勝てないことを知っているからでしょう。
しかし、慢性化していく人民解放軍の動きは南シナ海においても東シナ海においても人民解放軍の心理を圧迫しているのではないでしょうか。

華人は必ず正面戦争をしないように画策します。東シナ海も日本が軍事発動をしない限りどこまでも侵攻をしてくるでしょう。
日本はアメリカに頼り、自国は軍隊を持たず、自衛隊と言う組織もそのメンバーがいくら訓練を重ね、装備が近代化され、士気が高くても、所詮「公務員」でしかありません。しかも近代装備の稼働キーはすべてアメリカが握っているという有様です。
人民解放軍は日本国民よりもそのことを熟知しています。
ですから侵攻に当たってはアメリカを懐柔していくわけですね。そしてオバマ大統領が世界の警察官を止めると言った時から、少しづつ侵攻を始めています。

ランド研究所が出した今回の結論は、米中衝突を想定した上で、いやでも日本は巻き込まれるし、その時は日本の優れた軍事技術が有効になると論じています。
2025年まであと8年とちょっとです。その間にアメリカも日本も軍事技術をさらに高めていくことを前提に、中共を牽制しているのがこの報告書なのではないでしょうか。

中共の軍事技術、および宇宙技術などは、すべてアメリカが提供したか、あるいは盗んだ情報を元にして開発しています。ですからアメリカにとって、その技術はほとんど明らかなものばかりでしょう。
しかし同じであれば戦いも五分になってしまいますから、今後の技術発展を示唆して中共を牽制するのは良いでしょう。
もちろん今後開発される技術に関しては絶対に中共には漏れないという前提が必要なのですが・・・

中共の経済はかなり厳しいものです。中共経済の下支えをしていたインフラ関連の政府投資も、上期に予算を前倒し執行した反動減が予想されているそうです。
金融政策も、昨年4月から上昇に転じていた住宅価格がバブルの懸念を持つようになり、景気テコ入れのため利下げが出来ない状況にあるとか。
もし利下げすれば、バブル膨張を助長させかねない状況だそうです。

(中共の)国有企業の改革は進んでいません。民間投資は低迷を続ける可能性が高く、中共政府が景気対策を打ち出さず、国有企業の投資が息切れすることになれば、実質成長率が6%を割り込む可能性も高いとか。

経済が低迷する中で、軍事拡張を続ければ中共は軍事国家になって行くでしょう。共産党は現在習近平派と江沢民派に分裂していますし、国民の共産党支持も今後低下していくことが考えられます。
長い反日教育は、「日本との戦争」を支持するでしょうし、軍事国家と化した中共がどうなっていくかは容易に想像がつくのではないでしょうか。

アメリカは大統領選挙の後に景気は快復していくのではないでしょうか。すでに景気は快復しているという話もあります。
日本はアベノミクスが再稼働されれば景気は良くなるでしょう。しかし安倍首相がいくらそう言っても、閣僚や財務省にその気がなければ事態は変わりません。いまだに財政規律などと言っている官僚も居るそうですね。

欧州はユーロなどと言うすでに破綻した制度を元に戻すようにしないと、中共の餌食になるかも知れませんね。
10月のIMFがどのようになって行くのか、米中戦争の現実性はこのような事件の積み上げの中にあるのでしょう。

2016年9月18日日曜日

小池都知事対自民都議連・・

豊洲市場への移転が延期されましたが、その後「盛り土問題」と言うのが出てきました。何でも「盛り土を提言した専門家会議に諮ることなく、都が独自の判断で盛り土をしないよう方針転換した」と言う問題だそうですね。

共産党の都議や、民進党の都議が盛り土をしていないコンクリート床下の写真などをマスコミに公開し、雨水が溜まっているとかなんとか述べていました。

しかし、建築技術面から考えればここに盛り土の必要はないはずです。コンクリートは固まるときにアルカリ成分が出てきます。それが水に混ざって強アルカリ性を示したとしても、それ自体は通常のマンション建設などと同じはずです。
コンクリートの床下には設備の配管があり、メンテナンスの為に使われる空間が必要なのではないかとも思います。

なぜ専門家会議が盛り土を提言したのかどうかは判りませんが、「必要なし」という建設の専門家の方が正しいように思うわけです。

と言うわけで、問題は「盛り土」の費用が支払われたのか支払われていないのか、そこにあるのではないでしょうか。
盛り土をやったことにして費用を支払い、しかし盛り土はやっていなかったとすれば、それは詐欺に当たります。
しかしそのお金がもし支払われたとすれば、どこに支払われたのか、業者に支払われたとすれば「やっていない工事を請求したのかどうか」となり、そのお金がどこに流れたのかを追求することになるでしょう。
盛り土を提言した専門家会議とは、どのような専門家だったのでしょうか。

さて、小池都知事がリオのパラリンピック閉会式で旗を受け取りに出かけている間に。自民党東京都連は7月の都知事選で党方針に反し小池百合子知事を応援した豊島、練馬の両区議計7人を離党勧告処分とすることを決めたそうです。

そして自民都連の新会長に下村博文党幹事長代行を選出し、幹事長に高島直樹都議、総務会長に萩生田光一官房副長官、政調会長に井上信治党副幹事長という人選を行ったとか。
新会長の下村氏は、10月末までに勧告に従わない場合は除名処分もあり得るなどと語っています。

また、国会議員の若狭勝衆院議員が小池知事を応援したことでは、厳重注意処分にとどまったことを都連はどう判断したのかという問いかけに対して、「国会議員については党本部が判断。都連と立場が違うのでやむを得ない部分もある」などと述べたそうです。

この都知事が留守の間にこのような自民都議連の人選を行うことなど、やり口が「イジメ」方式であり、背後に内田茂氏が居ることを都民は皆感じているのではないでしょうか。

東京都選出の国会議員は、選挙の時には都議や区議の協力を仰がねばならず、そこに都連との貸し借り勘定が派生し、持ちつもたれつの関係が出来上がっていますから、内田茂氏の人脈が、自民都議連内だけでなく、自民党本体にまで伸びているようであり、小池氏の戦いはさらに厳しくなるでしょう。
そして、それが安倍政権打倒を目指す野党の絶好の攻撃対象になるとすれば、小池都知事は汚職の調査をもっと早め、自民都議連の浄化を進めなければならないわけです。

二重国籍を持ち北京大学留学生だった「蓮舫民進党代表」は、今後も共産党との連携を続けると述べていますから、民進党と共産党が国会でも東京都の腐敗問題を追及してくることは間違いないでしょう。

小池都知事はリオ出発前の6日、日本記者クラブでの会見で、「政治に関心のある人々を対象に塾、ワークショップというのは開いてもいいのかな」と、政治塾をつくる思惑を明かしています。
自民都議連からイジメられ追い出された都議や区議を受け入れ、来年6月の選挙では小池塾から立候補するように計画しているのかも知れません。

東京五輪の膨大な経費、築地市場移転問題から派生しているであろう都政の暗部にメスを入れ、膿が出はじめれば、来年の都議会選挙では自民都議連は窮地に立たされるでしょう。
その成り行きを見て小池都知事は新党結成も視野に入れているのではないでしょうか。小池氏は「戦後保守」であり、そういう意味では「(おおさか)維新の会」などとの連携も可能でしょう。では伝統的保守である「日本のこころ」などとはどうでしょうか。どのような政策すり合わせが可能なのか、そろそろ有権者の立場で検討していくことも必要なのかも知れません。

小池都知事と内田茂氏の戦いは、来年の東京都議選挙に向けて今後も激しくなって行くでしょう。
戦場は東京五輪の工事発注と豊洲移転の不正摘出です。
自民党都議連に自浄作用がないとすれば、小池新党(仮)によって浄化していくしかないわけですね。

そしてそれを成すことが出来るのは、我々都民の一票であることは間違いないわけです。

2016年9月16日金曜日

南京、慰安婦、そしてシンギュラリティ

韓国で「鬼郷」という映画がヒットしているそうです。もちろん従軍慰安婦の映画で、14歳の少女を民家からさらって慰安婦にして、病気になると生きたまま焼却するなどの鬼畜の行いを、こと細かに描いた映画だそうです。
https://www.youtube.com/watch?v=u4YoDK4dlZU

この様な史実はまったく無いことが判っていても、韓国国民はこれを信じているそうで、また世界中に配信する予定だそうです。欧米人も、あるいはイスラム教徒もこれを見てどう思うでしょうか。

南京大虐殺も中共が映画の題材として良く取り上げます。通州事件で華人が行ったことを日本人がやったようにすり替えたもので、華人の残忍さの裏返しということがよく判りますね。
最近は少しリアリティを持たせた作り方が、中共にも出来るようになったみたいです。
https://www.youtube.com/watch?v=l544JtY_kC0

日本は敗戦時に軍事的情報を焼却処分しました。進駐軍が到着する前に作戦の全貌を隠そうとしたのでしょう。そのために日本軍の戦争中の情報は焼却されたものと米軍に没収されたものとに分かれてしまいました。
そして日本には証拠書類がほとんどなくなってしまったわけです。

それでも南京大虐殺などなかったことは事実であり、従軍慰安婦などというものもなかったことは事実です。
戦地での米軍の取り調べでも、結論は「キャンプフォロワー」だったと明記されているそうです。

さて、そんなことはお構いなく、韓国のセックススレーブ像は世界中に拡散され、ますますエスカレートしています。
特に、安倍政権が行った「日韓合意」で最終的にかつ不可逆的に解決するとし、日本が10億円拠出する合意を行ったことが、エスカレートする原因を作ったとも言えるでしょう。

この「日韓合意」は、オバマ大統領が韓国での軍事行動をやりやすくするために日韓のもめごとを解決するよう働きかけたもので、もともと日本国民はこれで事態が終結するとは考えておりませんでした。
ともかく韓国にはアメリカ軍がTHAADを配備し、北朝鮮の核ミサイルから韓国を守ると言う名目で中共監視のネットワークを作り上げるためのものだったわけですね。
ですからそれ以降の関係がどうなろうとアメリカは知ったことではありません。

韓国のキリスト教会などで慰安婦を取り上げれば10億円くらいの寄付はすぐに集まるそうですから、10億円がどうのという話でもなさそうです。

日本にとって厄介な問題の南京大虐殺と従軍慰安婦問題ですが、さらに加えて軍艦島の強制労働問題なども噴出しています。
この強制労働の像などは韓国だけでなく日本の京都にも建てられているとか。日本国民の中にも反日分子が居て、盛んに日本の過去を嘘で貶めているようですね。

もともと南京大虐殺も従軍慰安婦問題も朝日新聞の捏造であったことは、今や日本国民にとっては衆知の事実なんですが、世界へ拡散されている韓国や中共の映画戦略は世界の人々を納得させ続けるのではないでしょうか。

このような状況に対して、日本の外務省は何もしません。恐らく何も出来ないのでしょう。自ら武装放棄したような憲法を持っている国家が何を言っても、世界が相手にしないことは外務省職員なら誰でも知っております。

だったらそれをはっきり言え・・と思うのですが、そこにはアメリカの監視もあって、なかなか言えないのでしょうね。
かくして日本の外国常駐者の家族や子供が酷いいじめに合い苦しんでいても、わが同胞は何も出来ないと言うことです。
真実が歪められ、嘘がまかり通り、そして日本は今後も敗戦国として耐えなければならない宿命にあるのでしょうか。

しかしここに来てシンギュラリティポイントなる言葉が出てきております。2045年のシンギュラリティ(特異点)というものです。
コンピュータが人工知能になり、人間の枠を超えていくと言うものですが、それは「嘘」と「真実」を分別する機能も有しているのではないでしょうか。

歴史は単独では存在しません。そして他国との関係は常に捻じ曲げられます。戦争の勝者が正義で、敗者が悪になるからです。しかし人工知能なら事実関係だけをつなげていくことが出来るはずです。
アメリカの公文書館の全記録がコンピュータに入力されるだけでなく、各国の戦史も出来るだけ日時を明確にして入力されるならば、細かい歴史も次第に繋がっていくはずです。

そしてもし繋がらない事象が発見されれば、人工知能は「疑わしい内容」と認識し、やがてそれが別の意図的な目的を持って語られた「嘘」であると認定するようになるかも知れません。

このような人工知能が出す真実に対して、華人や朝鮮人はどのように振舞うでしょうか。世界中の詳細な歴史を作り替えることは無理だと思います。
それとも人類は歴史を語り人工知能をも騙すことが出来るのでしょうか。
それまで日本は真実を求めて、ただ世界中の真実の歴史をネットワークに入れる努力をすればいいのではないかと思います。

もちろん、従軍慰安婦などの嘘になぜ金を払ったのかについても、事実を書き込むべきです。ただ強請られただけだとか、紛争を避けるためになどと・・・
あとは、それを関連付けていくのは人工知能に任せて・・・

2016年9月14日水曜日

北朝鮮への制裁、中共の協力?

訪朝中のアントニオ猪木議員が、李朝鮮労働党副委員長の話として「核実験は日本に向けたものではなく、アメリカに向けたものだ」と述べたと明らかにしました。
北朝鮮が先制核攻撃することはあり得ないとしつつ、米国が北朝鮮を崩壊させようとすれば断固として核をもって戦うと述べたということです。
菅官房長官は、猪木氏が北朝鮮を訪問していることを非難しましたが、内容についてはコメントを控えました。

これなどは、誰かが「日本向けミサイルに搭載可能な核の小型化に成功」と北朝鮮が発表したとの報道を受けて、慌てた北朝鮮が訪朝中のアントニオ猪木氏を通じて日本へメッセージを送ったということでしょう。
では、「日本向け核ミサイルに搭載」と述べたのは誰で、その目的はどこにあるのか、その真相が知りたいものですね。

そしてわざわざ日本に「各実験は日本に向けたものではない」と猪木氏に告げる北朝鮮の目的はどこにあるのでしょうか。
新潟沖の日本海に着弾したミサイルは、確かに日本攻撃にも使えますが、向きを変えれば北京になります。届きもしないアメリカに向けたものと述べた李氏の真意はどこにあるのでしょうか。

アーネスト米大統領報道官は、5回目核実験の北朝鮮追加制裁に対して、「中共の協力が必要」と述べました。
9月3日の米中首脳会談で、オバマ大統領は北朝鮮対応を最優先事項として協議したと明らかにしました。しかし中共と言う国家がオバマ氏との会談を約束と感じているかどうかは疑わしいのではないでしょうか。

中共の権力闘争を見れば、ウォール街の江沢民派とロンドン・シティの習近平派がいることが判ります。そしてロシア・プーチン大統領の敵がウォール街であることも確かです。
欧州は昔の繁栄を取り戻したくて、ウォール街を敵視するでしょう。
さらに、トランプ候補を共和党の大統領候補にしてしまったのは、反ウォール街のアメリカ国民です。

ロンドンのシティを再び繁栄させるために、キャメロン前首相は中共の習氏を使うつもりだったのでしょうか。その背後には欧州連合(EU)があったのかも知れませんね。
しかし、EU離脱が国民投票で決定されてしまうと、次の首相テリーザ・メイ氏は習氏に疑念をぶつけ始めます。
キャメロン首相のプランには無理があると言うことでしょうね。

シティを使って権力闘争を画策していた習近平主席は、もしかしたら足元をすくわれたのかも知れません。
南シナ海問題で強気に出ている習主席に困ったアメリカ政府が、江沢民派の巻き返しを支援したとも考えられます。
北朝鮮は江沢民派に指示されて核実験をしたのかも知れません。それは習政権に対する脅しであり、またアメリカにとっては日本をロシアから引き離す道具として使えるからです。
そして黄興国氏の親族の不正蓄財の証拠提出へと繋がって行ったのでは・・と考えます。
習政権はすぐに遼寧省選出の代表45人を汚職で資格剥奪を宣告しましたが、それはむしろ党内分裂を世界に示す結果になったようです。

江沢民派とアメリカは取引きをしていると思います。つまり中共の市場解放と、習近平潰しの取引です。もっとも華人との政治取引きはあまり当てにはできませんけど。
現在は北朝鮮をターゲットとして韓国へのアメリカ軍の展開を行っています。THAADの配備が中共監視のためだとは習氏自身が述べております。
もっともTHAADに付随するXバンドレーダーは、すでに日本にも配備されており、中共が監視されていることは確かですけど。

どんなに習近平主席が頑張っても近代兵器の差はどうしようもなく、アメリカが南シナ海、あるいは東シナ海で軍事行動を起こせば人民解放軍は引かざるを得ないでしょう。
そしてそれが派手に行われると、その後は中共国内での習近平政権への不信任が爆発することは確実で、そしてそれを平定するのが江沢民派の政治家達になるだろうと言うことです。

これはアメリカの大統領がヒラリークリントン氏になったら、すぐに始まるプランではないでしょうか。
そして我が国がしっかり認識しておかなければならないのは、江沢民氏は強烈な反日分子であると言うことです。
一時的に東シナ海から中共の公船は引くでしょう。南シナ海は西沙諸島からは引き揚げるでしょう。南沙諸島はそのままになるのではないでしょうか。東シナ海はすぐにまた反日と侵略が始まることは間違いないと思います。

背後には金融のプロセスがあります。金融とは世界の余剰資金を一手に集めることが目的です。株式投資、銀行預金、国債、保険システム、年金システムなど、すべての余剰資金を集めて金利稼ぎに明け暮れるわけです。そのお金に金利を付けるのが生産と消費のナショナルエコノミーシステムですから、それを利用して権力を掌中に収めようとする政治家が動くのも仕方ありませんね。

北朝鮮への制裁とか中共の協力など、目的は市場独占が狙いで、中共の市場開放と北朝鮮の金体制潰しが動いているように見えます。
日本はこれまではウォール街の言うがままでしたが、さて、そろそろ・・・・

2016年9月13日火曜日

北の核実験とB1戦略爆撃機派遣

北朝鮮が5回目の核実験をしたことで、アメリカはB1戦略爆撃機を韓国へ派遣することになりました。9月13日にもグアムから韓国上空を飛行する予定だそうです。

また、韓国軍と行う合同訓練は10月10日から15日の予定で、黄海と南部済州島沖で演習を行うそうで、この演習には横須賀からロナルド・レーガンが覇権されることも決まったそうです。

一方、中共は9月12日からロシアとの合同演習を広東省沖の南シナ海北西部で始めました。中共は軍事大国ロシアを利用してハーグの仲裁裁判所の裁定に従うよう求める日米両国に実力で対抗する意思を示したと言うことですね。
この演習は9月19日まで実施され、中露海軍の中将が総指揮をとり、防空や対潜水艦作戦のほか、海軍陸戦隊などによる島嶼上陸・防衛訓練も実施するそうです。

プーチン大統領は、南シナ海問題への「第三者」の介入は問題の解決を阻害するとしてロシアは介入しない考えを示したわけですが、それならなぜ広東省沖の南シナ海北西部で合同演習をするのでしょうか。

中西輝政氏によりますと、昨年10月に公表された米議会調査局の『日米関係に関する報告書』は「日本がロシアと友好関係を深めないように米国が圧力を加える必要があるかもしれない」と記述していたそうです。
そして今回の北の原爆は小型化に成功している可能性が高く、しかも日本を標的にした戦略弾道ミサイルに装着可能としているそうです。(北朝鮮の発表)
日本をアメリカに頼らせろ・・・という謀略と考えたらどうでしょうか。

今回の核実験の後、オバマ大統領から安倍晋三首相に電話で「アメリカは同盟国を核の脅威から守る防衛義務を果たす」と改めて伝えてきたそうです。
しかし、そのオバマ氏自身が最近まで「核先制不使用」への政策転換を考慮していたわけですから、アメリカの「核の傘」の揺らぎが今回のややこしい問題となっているようです。

現在もまた、米政府高官やホワイトハウスから直接、首脳の相互訪問に懸念が伝えられていると言うことで、どうして日露間の話し合いが始まりそうになると、こういつも問題が起きるのでしょうか。

一方、中共国内では権力闘争が激しくなってきたようです。
習近平国家主席の側近である黄興国氏が失脚したことから、その実態が見えてきたということでしょう。

反習近平派が黄氏周辺の汚職の証拠をひそかに集めていたそうです。まったく黄氏を調べている気配は事前には判らなかったそうで、突然会議に黄氏の親族の不正蓄財の証拠などが提出されたそうです。

ある党関係者は「習氏による露骨な権力集中と粛清統治に抵抗するため、江派と共青団派が連携する場面が最近増えている」と述べ、「これから本格的に反撃する可能性が高い」と語ったそうです。
江沢民派は習氏が江派の大物政治家を次々と失脚させたことで共産党青年団との関係を強め、習氏の暴走を止めようとしていると言うことです。

江沢民派はアメリカ・ウォール街との関係を強めているそうで、このことから今回の黄興国氏失脚の裏にはアメリカが動いた可能性もあります。
習近平派は欧州、特に英国・シティとの関係を強くしています。ですから習氏が欧州外交に力を注いできたわけで、それは江沢民派との対決という側面もあったでしょう。

IMFを懐柔し、ラガルト専務理事を説き伏せて人民元のSDR入りを今年10月に実現させる予定で動いている習近平主席です。
欧州が中共に懐柔されるのは、なんといっても武器を買ってくれることです。極東の戦争は欧州には直接響かないことも理由の一つではないでしょうか。
ラガルト氏は副専務理事に中国人民銀行(PBOC)の副総裁を務める張涛氏を任命しています。8月のことでしたね。

こうして権力基盤を固めてきた習近平主席です。しかし江沢民派が権力基盤を簡単に失っていくとは思いません。
「党内対立はかつてないほど先鋭化している。権力集中を進めているようにみえる習氏だが、足元は実に不安だということが証明された」と話すのは共産党の古参幹部です。

アメリカの尊厳を傷つけ、欧州を使った世界支配を目論む習近平主席。それに対して習氏の暴走を止め、権力奪還を図る江沢民派の動き。
南シナ海や東シナ海、そして国際金融を二分するウォール街とロンドン・シティ・・・

北朝鮮の核実験は、このような環境で行われました。
ウォール街にとっての宿敵プーチン大統領と、シティを復活させ欧州の覇権を取り戻すのに中共を利用しようとする勢力。
経済を中共に依存せざるを得ないロシア・プーチン大統領の中露軍事演習と、それに対し行われる米韓共同演習。

北朝鮮の核実験を、日本に向けたミサイルに搭載する小型核の実験とわざわざ発表させるのは、どこの勢力なのか・・・

アメリカはB1戦略爆撃機を韓国に派遣しました。あくまでも北朝鮮に対する威嚇であり、THAADも北朝鮮の核に対するものだと強調しています。
しかし、それが対中戦略だということは明らかです。江沢民派へのテコ入れなのか、日露引き離しの謀略なのか・・・

複雑化する世界は、すでに第二次世界大戦後の安定を失いつつあるようです。

2016年9月12日月曜日

もはや避けられない米中戦争

軍事評論家の鍛冶俊樹氏が、自身のメルマガで「これで戦争は不可避になった」という文章を書かれております。

「杭州でのG20首脳会議、ラオスでのアセアン関連首脳会合、そして東アジアサミットが終わって、出た結論」と言うことで、「もはや戦争は避けられない」という分析をされております。

アメリカは南シナ海を巡る工作の一つに、中共に対して「南シナ海の中央スプラトリー諸島(南沙)についてはこれを軍事化しない」ことを要請し、中共も軍事化しないと約束していたと言うのです。
その代わりにベトナム寄りの海域、すなわちパラセル諸島(西沙)の軍事基地建設をアメリカは黙認するという密約があったそうです。

それは中央スプラトリー諸島(南沙)が軍事化されると、南シナ海全域が中共の軍事勢力下に収まるばかりでなく、沿岸国すなわちASEAN諸国、さらにはアメリカ軍の軍事拠点であるグアム島までが、中共の軍事攻撃可能な対象地域となるからです。

ところが、アメリカの軍事偵察衛星はスプラトリー諸島に戦闘機が配備されているのを発見したのです。今年7月のことでした。
この時、オバマ大統領はこの事実を発表することを禁じます。オバマ大統領はG20における米中首脳会談で習近平に直接会って、秘密裏に交渉し戦闘機を引き上げさせる算段であったと考えられるのです。

もし、戦闘機が配備された事実が公表されなければ、戦闘機を引き上げさせるのも中共に取って面子を潰されることなく、容易に妥協できるだろうという読みがあったようです。
少なくとも、自分の任期中は戦争の決断をしたくない、というオバマ大統領の思いが優先したのだろうと言うことです。

しかし習近平主席は、そんなオバマ大統領の弱腰の姿勢を見抜き、一時的な妥協すら必要ないと考えたようです。
南シナ海問題を矮小化するために、北朝鮮にSLBMを発射させ、米中首脳会談では北朝鮮を抑制するようにオバマが習近平に依頼する構図を作り出したのです。

今回の5回目の核実験も、オバマ大統領の中共依存を強めさせるためのものだろうと、鍛冶氏は分析します。
どこまでやれば戦争になるか、それをサラミスライス方式で確認しながら進む中共の、その術中に嵌った戦争忌避のオバマ大統領なのです。

オバマ大統領の核なき世界や平和共存の世界は、中共から見れば「侵略しても良い」というメッセージにしかなりません。
ゆえに習政権はオバマ大統領の任期中に出来るだけのことをやるだろうと言う訳です。

南シナ海の中共による軍事化が放置され、強固な軍事要塞が完成すれば、中共が撤収する可能性はなくなります。
アメリカの次期政権は南シナ海の中共要塞を破壊するか、グアム島の米軍基地を撤収するかの二者択一を迫られます。要塞を破壊すればただちに米中戦争となり、日本も中共の攻撃の対象となるわけですが、もしアメリカ軍がグアム島から引き上げるとなれば、米国はアジア太平洋地域の覇権を手放すことになり、戦後71年続いた米軍による「日本の平和」、すなわちパックス・アメリカーナはこうして終わりを告げると言う訳です。

この場合は日本は単独で中共と戦わなければならなくなります。結局平和主義のオバマ大統領がアジアの平和を壊し、戦争という結果を生み出すことになったわけです。
中共という帝国主義を甘く見た結果、戦争という一番最悪の結果が作られてしまったわけですね。

次期アメリカ大統領にヒラリークリントン氏がなるのか、それともドナルドトランプ氏がなるのか、それは判りませんが、いずれにせよ中共対策が最優先になるのではないでしょうか。

英国を始めとする欧州にとっては、極東の戦争はチャンスですから習近平派閥をもっと刺激するかも知れません。欧州の武器が売れますから。
しかしアメリカは太平洋を挟んだ当事国になりますから、いくら戦場が日本になるとしてもあまり乗り気ではないでしょう。
ですから先ずは戦い方は戦闘行為ではなく、金融面から始まりそうですね。

アメリカはウォール街、そこに江沢民派の人間が多く入っているそうです。ロンドンのシティには習近平派が多く入っていると言うことです。
中共から持ち逃げされたマネーは、2手に分かれて中共の内部抗争を起こしているようですね。

アメリカと英国が裏で手を組んで細工をすれば、中共国内の派閥争いを誘発出来るかも知れません。
そしてトランプ氏なら、中共の脅威を日本に向かわせて対日軍事援助でお金を出させることも考えるでしょう。ビジネスマンですからね。

IMFを籠絡した習近平氏、SDR入りに成功した後はどうするのか・・・新しいアメリカ大統領はこの中共にどう臨むのか。
そしてアメリカにとって、日本の使い道は?

今後の米中戦争の行方は、目が離せません。我々の声明と財産が掛かっていますから・・・

2016年9月10日土曜日

小池都知事、拉致問題に参戦

小池都知事は、朝鮮学校に対する都の補助金について引き続き支給しない方針を明らかにしました。
この不支給の処置は、平成22年度に石原慎太郎都知事が始めたもので、現在も継続されております。それを引き続き継続することを小池都知事も表明したもので、その理由も朝鮮学校が在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の強い影響下にあると言うものです。

小池都知事は、朝鮮学校が朝鮮総連の強い影響下にあると結論づけた都調査報告書を再び東京都のホームページに掲載させました。これは平成25年11月に一度掲載され、アクセス数が落ちてきたことを理由に外されていたものです。
http://www.seikatubunka.metro.tokyo.jp/shigaku/sonota/0000000845.html

北朝鮮はこのような補助金を本国に送り、学校法人としての使い方をしていないと言うのが支給しない理由のようですね。

現在、国際社会が行っている北朝鮮に対する経済制裁は主として金正恩氏に対する資金の凍結を目指したものです。
ですから日本の学校に対する補助金も止める必要があったわけですね。

国際社会のこの動きが金正恩氏にもジワリと効いてきているようです。自由に使えるお金がないことに気付いた金正恩氏が、資金調達を行っている部署に圧力を掛け、その担当官がお金を持って逃げた(亡命)事件もありました。(銃殺されるくらいなら亡命する)

すでにピョンヤンから離れた地区では、自由経済(闇経済)が発達していて、国民の貧富差が激しくなっているようです。
韓国製のホームドラマや、アメリカのアクション映画のDVDなども売れていて、多くの国民は自由世界を知ってしまっているとか。

そのような状況の中で、金正恩氏は側近の不敬を理由に銃殺を繰り返し、たまりかねて亡命する高官が続出しているようです。
このような亡命高官がもたらす北朝鮮内部の情報には、日本の拉致被害者の情報も含まれているかと思います。

拉致被害者救出を公約にして先の参議院選挙で議員となった青山繁晴氏は、「発表することは出来ないが、拉致被害者救出に向けた動きは進展している」とだけ述べております。

そして小池都知事もまた、政府と都主催の拉致問題を啓発する集会に出席し、「すべての被害者、家族が一日も早く喜びの再会を果たせるよう、拉致問題を最重要課題とする安倍政権としっかり連携させていただいて、全力で取り組んでまいりたい」と述べ、この拉致被害者救出の戦線に参入することを表明しました。

このような動きに反発した金正恩氏は、盛んに日本海に向けてミサイルを発射しておりましたが、昨日遂に5回目の核実験を行ったようです。
もっとも「ブラフ(脅し)にならない」このような行為が、金体制の維持にどのような効果があるのかは判りません。
むしろ崩壊がさらに早まる効果しかないのではないでしょうか。

北朝鮮の中央集権が崩れていくと、闇経済がますます発展していくでしょう。闇経済とは規律なき自由経済ですから、裏資金の温床になって行きます。
それを食い止めるためには、どうしても金体制崩壊後には自由経済圏に引き込まなければならないでしょう。つまり中共ではダメだと言うことです。

中共は金正恩氏失脚の後は、長男である金正男氏を据えて金体制維持に動くでしょうが、闇経済で生まれたトンジュ(金持ち)が素直に中共の体制を受け入れるでしょうか。
もし再び金正男氏の独裁となって、トンジュへの報復がなされれば、再び恐怖政治が始まることになるだけですからね。

中共は北朝鮮のエリアにアメリカが入ることを最も恐れているようです。韓国へのTHAAD配備だけであれだけ焦っているわけですから。
そこに狙いを付けているのがロシアであるように思います。ですからロシアは今あまり中共とイザコザを起こしたくないようですね。

いずれにせよ北朝鮮の崩壊は間近なようです。そこに拉致被害者救出のチャンスがあることは間違いないでしょう。
安倍・青山・小池の連携と、国際間の駆け引きとがあって、今後の朝鮮半島の成り行きが変わってきます。
日本のサヨクも、そのタイミングで化けの皮が剥がされるかも知れません。

拉致も、従軍慰安婦も、そして南京虐殺も、もとをたどれば日本のサヨク活動家たちの作り上げたものだからだと思うからです。
後に中共や北朝鮮、そして韓国に良いように使われましたけどね。

日本国民に、「嘘」の贖罪意識を植え付けたサヨクの全貌が見えてくるかもしれない、そんな北朝鮮の末期なのではないでしょうか。

2016年9月8日木曜日

腰の引けたASEAN

中共とロシア、2つのアウトロー国家と話し合った安倍首相。どうやらロシア・プーチン大統領の方が中共・習主席よりもうまく行きそうですね。日本文化をよくご存じですから。

南シナ海と東シナ海で領土拡張の侵略を続ける中共に、G20の場で南シナ海の対中非難発言をした回数は、安倍首相が最も多かったそうです。(人民日報)
杭州での日中首脳会談でも、双方の意見の違いを強調したとして、人民日報では「日本側は日中の指導者が会談する機会を大切にすべきだ」などと、妥協しなかった安倍首相を非難するような社説を掲載したそうです。
その上で、「話をすればするほど状況が悪くなるのであれば、中共は日本に付き合っているひまはない」と指摘したとか。相当応えているようですね、安倍首相の発言が・・・

中共は大国意識丸出しですが、日本国民にとって中共は単なる野蛮な途上国でしかありません。そのことをもっと日本側は中共にアピールしたらどうでしょうか。
英国ではバーバリーのお店の前で子供に小便をさせている中国人観光客の写真が話題になり、対中非難が起きていますが、欧州もまた中共を単なる野蛮な途上国としか見ていないようです。
http://www.sankei.com/west/news/151022/wst1510220005-n1.html

さて、ラオスの首都ビエンチャンで開催中の東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議ですが、南シナ海問題で、国際法に基づく解決が重要だという認識では一致したものの、中共の主権主張を全面否定したオランダ・ハーグの仲裁裁判所の裁定は盛り込まない方向にあるようです。

どうやら共同声明で裁定への言及を求めたフィリピンやベトナムに対して、中共に配慮するカンボジアなどが対立し、日米などからの圧力をかわしたい中共の思惑に配慮した内容となっているようです。

ASEANは7日の首脳会議のあと、李克強首相との会談が組まれており、そこで南シナ海問題の平和的解決に向けて法的拘束力を持つ「行動規範」策定を目指しているようです。

ドイツとオーストラリアは防衛担当閣僚級会合を6日に行い、南シナ海問題を巡り、当事国に対して国連海洋法条約に基づいた平和的な解決を呼び掛けました。
仲裁裁判所の裁定に反発する中共に対して、仲裁判断を尊重するよう求めた格好です。
この会合に出席したのはドイツ側からシュタインマイヤー外相とフォンデアライエン国防相、オーストラリア側からはビショップ外相とペイン国防相の4名であり、南シナ海問題は「世界的な懸念事項」だと指摘した上で「規則に基づいた国際秩序」を維持していくことの重要性を強調したわけです。
ドイツもオーストラリアも国防大臣は女性です。それにしても何とも元気がない呼びかけですね。

アメリカの大統領選挙で、ポスト・オバマに何ら期待がかけられないことを悟ったような世界の動きですが、野蛮の台頭に対しては何らかの手を打たねばなりません。
アメリカ衰退の原因としてユダヤ系国際資本の衰退があります。グローバル経済の失敗によって、この略奪資本主義が終焉を迎えようとしているわけです。そしてそれに勝ったのが華僑資本であり、世界の裏社会に蔓延ったブラックマネーなのだと思うのです。

東南アジアがこの華僑資本に浸食されていることはご存知の通りですが、故にASEANの腰の引けた国際法違反に対しての態度があり、中共主導の新たな国際法制定に動き出したわけです。
しかし、人治の国に国際的な法律の制定が出来るわけもありません。ブラックマネーは臓器売買や売春、麻薬や武器取引き、自爆テロ資金などで膨れ上がったマネーで、それは例え中共の作る国際法でも表側で認めることは出来ないでしょうが、華僑資本がこのブラックマネーとともにあることは間違いないと思います。

まさにドゥテルテ大統領が戦っている相手・麻薬組織は、おそらくこの黒い資本系列だと思います。ですからオバマ大統領のように人権がどうのと言って何もしないでいることに腹を立てたわけですね。(反省しているようですが)

経済破綻した中共を、これから支えていくのがこの華僑資本とブラックマネーでしょう。ですから国際法とか温暖化対策などの国際会議がゆがめられ、中共の野蛮を擁護する世界が作られて行く懸念があります。
ロシアはまだ今のところブラックマネーにはそれほど浸食されてはいないように見えますけど・・・

いわゆるユダヤ資本、国際金融はこれまではユダヤ教とキリスト教によって運営されてきました。しかしブラックマネーの台頭で今後の金融は中華思想とイスラム原理主義が運営するようになるのかも知れませんね。

ASEANの発表は、もしかしたら正義なき世界の始まりを告げる、そんな意味をもっているような、そんな気がするのですが・・・

2016年9月7日水曜日

ロシア・プーチン大統領、中共を支持

G20で、南シナ海の中共の主権主張を退けた7月の仲裁裁判所の判断を各国が遵守するように求めたわけですが、ロシアのプーチン大統領は中共の主張を支持すると発言しました。

その理由は、「仲裁裁判所は、訴えを起こした国の意見は聴いたものの中共の主張は聴取されていない」と言うことと、「第三国の介入は『有害で非建設的』だ」との2点だそうです。
そのことから、仲裁裁判所の判断は公正とは言えないとして、ロシアは介入しないとの方針を明言しました。
また、ロシアと中国の両海軍が南シナ海で9月中旬に予定している合同軍事演習については、両国の安全保障のためのもので、実施するそうです。

安倍首相は、次の会議「ASEAN首脳会議」でも仲裁裁判所の判断を受け入れるように中共に求めるでしょうから、この点ではプーチン大統領とは全く異なる立場となります。

プーチン大統領がこのような判断を下すのは、国際関係における人権とか国際秩序(国際法)などという文言を欧米諸国が他国を抑圧するときによく持ち出すからではないでしょうか。
人権という言い方で同性愛とか性的異常者を擁護されてはたまらないというプーチン大統領の判断があるからかも知れません。

時を同じくして、フィリピンのドゥテルテ大統領とオバマ大統領の会談が中止になりました。オバマ大統領が。薬物犯罪取締り現場で、警察官に射殺された容疑者の人数が1000人を超えたことを問題視して議題にあげる意向を示したため、ドゥテルテ大統領が「その話を持ち出すんじゃない。あんたをののしることになるぞ」と述べ、「アメリカはインディアン(アメリカ先住民)を皆殺しにしたではないか。どの国も超法規的な殺人をしてきた。なぜフィリピンの犯罪対策だけが問題になるのだ」とアメリカに抗議したからです。

オバマ大統領が「世界の警察官」をやめた時から、もうどの国もアメリカの言うことを簡単には聞かなくなっておりますし、また行き過ぎた人権擁護にも問題が出てきております。
いつまでも解決しない麻薬問題は、フィリピンだけでなく、南米コロンビアやメキシコ、ペルー、ブラジルなどでも戦争もどきの紛争が生じています。
現金主義と貧困が原因とはいえ、麻薬問題には早く決着をつけないと、人類的規模での問題ですからね。

アメリカ発の、このような行き過ぎた人権擁護や、それゆえの犯罪の助長などが問題になるのは当然で、サヨクに利用されたヘイトスピーチ法などまでが出てきています。
排気ガス規制とか地球温暖化なども、そのうち中共やロシアからやり玉に挙げられるでしょう。

このような世界の変化を安倍首相はどのように捉えられているのでしょうか。

これまでは「夜回り(警察権力)はアメリカにさせておけば良い」などと言っていた政治家も居ましたが、そのアメリカが警察権行使を降りたのですから、もう任せられないわけです。(大統領が変わっても、もう元には戻せないでしょう)
かといって、日本国憲法という「自国を守れない憲法(アメリカ頼み憲法)」を改正しようとしても、国民投票で日本国民は警察権行使(軍事力行使)などイヤダという人で多数を占めそうです。

櫻井よしこ氏によりますと、平和ボケで我が国日本の自衛戦争さえ認めない男性が3割、女性では5割を超える国民が居るとか。彼らは一体平和とはどうすれば得られるのか考えたことがあるのでしょうか。
誰も戦わなければ戦争は起こらないなどと思っているのでしょうか?
もしそうなら、学校にイジメは無いでしょう。学校のイジメは戦うことを拒否した結果、表出した現象だと思うのです。「争ってはいけません」という先生は、単に自分が楽をしたいから言っているのではないでしょうか。そこを子供に見透かされて、イジメがエスカレートしているだけだと思います。

話を元に戻します。世界の警察官をアメリカが辞めたことによって、人権問題はもはや「武力によってでも人権を擁護する国」は無くなります。環境問題(温暖化など)も挫折し始めるでしょう。当然同性愛や性的弱者に対するイジメも再開するはずです。
そして国際法も世界の秩序も失われる事になるわけです。それを察知したプーチン大統領が「中共を支持する」としたのは、まだロシアの準備(経済)が出来ていないからではないでしょうか。理由などはどうでもいいことですね。
中共との軍事演習は、中共の軍の実力を確認する唯一の方法ですから、これは中止しません。

いったい今後、世界の秩序を守るのは誰なのか、どうやらプーチン大統領は日本に期待したいようです。
G20の前にウラジオストクで行われた日露首脳会談。そこで安倍首相とプーチン大統領がプレゼントの交換をしたことはご存知ですか。(マスコミにはほとんど報じられませんでしたね)
安倍首相はプーチン大統領に日本の「鎧」をプレゼントしました。それに対してプーチン大統領は一振りの刀を安倍首相にプレゼントしたのです。その刀は、昭和天皇即位の直後に30振り作られた名刀で、どうしてそれをプーチン氏が持っていたのかは判りません。戦後GHQあたりが持っていって、どういう経路か判りませんが、プーチン氏に渡ったのではないかと思います。

詮索しても意味はありません。ようするにプーチン大統領は日本に刀を持つように示唆したと取れるのです。それも日本の「刀」です。
「道義に目覚め、日本が立て」というメタファー(隠喩)にも感じられます。道義とは実践する正義です。机上での正義ではなく、戦って勝てる正義を「道義」とするのが我が国の「武門」の教えです。

プーチン大統領が中共の言い分を支持したのは、裏を返せばアメリカの正義を否定したわけです。共産主義者や、イスラム原理主義者、そしてドゥテルテ大統領などがアメリカを非難してきたそのポイントを、プーチン大統領が一言で指摘したことになります。
そしてその前に、「本当の正義はこれだよ」として安倍首相に一振りの名刀を差し出した・・と言う様に見たのですが、さて、今の日本国民にこの難しい内容が通じるでしょうか?

2016年9月6日火曜日

杭州・G20の流れは・・

日露首脳会談をこなした安倍首相は、すぐにG20に出席するために、9月4日午前中に杭州に向けて政府専用機で羽田空港を出発しました。

安倍首相はG20の後、ラオス・ビエンチャンで開かれる日本・東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議や東アジアサミットなど一連の会議に出席する予定だそうです。

出発前の記者会見では、「G20では先進国、新興国が一致協力して世界経済をしっかりとした成長軌道に戻していく、そのための議論をリードしていきたい。東アジアサミットでは、法の支配、航行の自由などの重要性を指摘し、東シナ海、南シナ海における日本の立場を明確に述べていきたい」と述べました。

しかしG20首脳会議を目前に控えてか、8月下旬から尖閣付近での中共の公船の動きは沈静化していて、ホスト国である中共側は東シナ海や海洋秩序をめぐる日本の主張がG20首脳会議全体にも波及することを警戒しており、李保東外務次官は「経済問題に集中すべきだ」などと予防線を張っていたとか。(ただし4隻の公船が尖閣周辺をうろついているのは今までと変わりませんが)

そして南シナ海のスカボロー礁には中共の海警局の公船4隻や埋め立て用とみられる作業船、軍の輸送艦など、計10隻の中共の公船が集結、フィリピンのドゥテルテ政権を揺さぶり、そして南シナ海を譲る気配は全く見せておりません。

オバマ大統領が3日に「エアフォース・ワン」で杭州の空港に着いた時は、タラップが意図的に用意されていませんでした。オバマ大統領は仕方なく機体備え付けの階段を使って降りたわけです。それに対し欧米のメディアが「外交儀礼に反している」と書きたてましたが、中共側は知らん顔。
空港では出迎えの中共側職員が大統領随行記者に対し、オバマ氏から離れるよう指示し、記者団がそれでも離れないと、「ここはわれわれの国だ。われわれの空港だ」と怒鳴り出したと言うことです。ライス大統領補佐官がオバマ氏に近づこうとした際にも、中共側職員に阻まれ、抗議する場面もあったとか。ともかくオバマ大統領に南シナ海や東シナ海のことを言わせたくない習政権の非常識な対応と言うことでしょうか。

G20直前にカナダのAIIB入りを発表させた中共です。そして3日にはオバマ氏がG20が開かれる杭州に向けてハワイを出発した直後に「パリ協定」の締結を承認したりする演出にこだわる習政権。

朴槿恵大統領に対してはTHAAD配備の撤回を要求します。「この問題の処理を誤れば地域の戦略的安定には寄与せず、各方面の対立を激化させる。双方は互いの核心利益を尊重しなければならない」などと恐喝まがいの「反対」を表明します。しかし朴大統領は「北の核・ミサイル開発問題が解決すれば(THAADは)必要ない」と明言し、「北朝鮮が弾道ミサイルの発射を繰り返していることにより、被害を受ける可能性がある韓国国民が感じている脅威は、中共側が感じる脅威のレベルとは差がある」としてTHAAD配備を進める考えを述べました。

オバマ大統領は、南シナ海ほぼ全域での中共の主権主張を退けた仲裁裁判所の判断を無視し、更なる南シナ海の侵略をしている中共に対し、「国力を増すごとに負うべき責任も増す。中共がフィリピンやベトナムよりも大きい国だからといって、力の誇示が許されるわけではない。」と述べ、南シナ海での国際法違反が「重大な結果を招く」と中共側に忠告していることを、CNNテレビで明らかにしました。

安倍首相は「国際貿易・投資」をテーマにした第3セッションで、大航海時代以降、海洋貿易は世界を結び、平和な海が人類の繁栄の礎となった。国際交易を支える海洋における航行および上空飛行の自由の確保と法の支配の徹底を再確認したい」として各国に賛同を求めました。

また中共の鉄鋼などの過剰生産について、「補助金等の支援措置で市場がわい曲されていることが根本的な問題だ。主要生産国が参加する対話を通じ、市場メカニズムに則した構造改革を促したい」として主要生産国が参加する「グローバル・フォーラム」を設けて、対応などを話し合う必要性を指摘しました。

今回のG20は、「G19で見解が一致した」と言われるくらい「見えざる“対中包囲網”が静かに構築されつつある」と感じられたようです。

議長国の習近平国家主席は、国際社会が懸念を深めている南シナ海や東シナ海をめぐる摩擦や、イスラム過激派を含むテロの脅威など、外交・安全保障の問題には触れず、議題を国際経済に限る姿勢を強調したかったようですが、「多くの首脳が参加する国際会議で、議長国のご都合主義で外交問題を封じ込めようとすればするほど、その異質さが浮き彫りになる」とオーストラリアの記者が述べるように、杭州に集まった日米欧やアジア周辺国の首脳や外交当局者、報道関係者による水面下の意見交換のテーマは、南シナ海など外交問題に集中していたと言うことです。

経済問題でも、世界の鉄鋼生産量(約16億トン)のほぼ半分を生産し、3億トン以上の過剰生産能力を抱える中共に対し、市場の価格形成をゆがめているとして各国は中共に強硬姿勢をとりました。
習近平国家主席は「構造改革を積極的に推進していく」として、過剰生産能力の解消に力を入れる考えを示しましたが、同時に「各国は新たな保護貿易的な措置を取らない合意を厳守し、貿易を拡大すべきだ」と強調するなど、保護主義への対抗を呼びかけています。

ともかく習政権が初めて迎えた国際会議「G20」は終了しました。G19対中共の構図が明らかに見えてきたことが、今回のG20の最大の特徴だったようですね。

2016年9月4日日曜日

交渉の行方は・・安倍・プーチン会談

ロシア極東のウラジオストクで行われた安倍・プーチン会談です。9月の2日と3日でした。
日本側はプーチン氏と良好な個人的関係を持つ安倍首相が、前回5月の会談で示した「新たな発想」に基づくアプローチで停滞する北方領土返還交渉を進展させる狙いで会談に臨むとのことですが、もっと喫緊の課題は対中共対策ではないでしょうか。

日露が平和条約を結び交易を活発化させれば、アメリカ、オーストラリア、インド、そしてロシアで中共を囲い込む形になります。
特にロシアは中共の裏側に居ますから、中共にとってはやりにくい包囲網になります。
だからこそ、中露の関係を良くしようとしてきた習政権ですが、シベリアへの中国人の侵入には我慢できないロシアの本音もあるはずです。

プーチン大統領は、北方領土についてのインタビューで「解決したい」しかし「取引はしない」と述べています。
そして「解決に達するにはよく考えて準備しなければならない」とも語り、合意にはまだ遠いとの認識を示したそうです。
ただ、「現在のロシアと中共の関係のように日露間に高いレベルの信頼ができれば何らかの妥協を見いだすことはできる」と述べたそうですから、経済協力が軌道に乗ったら交渉も可能と言う事かも知れませんね。

安倍首相は、「東方経済フォーラム」全体会合の演説で、「重要な隣国同士であるロシアと日本が今日に至るまで平和条約を締結していないのは異常な事態だ」と指摘し、「このままでは、あと何十年も同じ議論を続けることになってしまう。異常な事態に終止符を打ち、日露の新たな時代をともに切り開いていこう」と述べました。

またプーチン大統領が、「国家発展のため最も重要なのはロシア極東地域の開発だ」と述べたことに対して、安倍首相は「プーチン氏の夢は私の夢でもある。ウラジオストクをユーラシアと太平洋とを結ぶゲートウエー(玄関口)にしよう」と答え、首相が提案した対露経済協力に盛り込まれている極東の産業振興策「アジア太平洋地域に向けた輸出基地化」を暗に示したようです。

さらにプーチン大統領の方から日本との北方領土問題は「解決しなければならない」と述べ、「領土問題で妥協できるという例を日本とロシアが示すことができればいいと考えている」として、「解決策については、どちらかが勝ったとか負けたとか思うようなものであってはならない」などと語っております。
安倍首相は、プーチン大統領と年に一度、定期的にウラジオストクで会談することを提案しました。

東海大学海洋学部教授の山田吉彦氏によりますと、北方領土は現在、歯舞と色丹島のにはロシアのコーストガード(沿岸警備隊)の基地があり、国後島は公共投資だけの見せかけだけの開発が行われているだけ。
択捉島には最大手の建設会社「ギドロストロイ」の帝国となっていて、海産物の缶詰工場などが出来ていて、島の空港や道路、病院などの社会基盤整備が進行しているそうです。

また社長のアレクサンドル・ベルホフスキー氏はロシア連邦議会のサハリン州選出上院議員に選ばれたりしているとか。

そんな択捉島のギドロストロイ社ですが、やはり建設機械とか工場の部品などをモスクワ方面から持ってくることには費用などが掛かりすぎて閉口しており、日本の小松で良いから日本から運びたい・・という本音もあるようです。

また、製造した缶詰とか海産物加工食品は日本に売りたくてしょうがないこともあり、歯車がうまく回れば日本にとってそれほど問題になる企業ではなさそうです。

つまり、国後、歯舞、色丹の3島は返還の準備をしているとも見え、択捉島はギドロストロイ社との取引を活発化させていくしかないようにも見えますね。
また、各島の所属問題ではなく施政権の問題として考える必要もあるようです。
もちろんまだプーチン氏はそんなことはおくびにも出しませんけど。

ロシア側には、例えば3島を返還した場合でも、もしそこにアメリカ軍基地などが出来たり、あるいは自衛隊の基地が出来たりすることを警戒しているようです。
歯舞、色丹のコーストガードの基地は残すと言う条件が付けられるかもしれません。「沖縄」には米軍が居る。北方領土にロシアの基地があっても良いだろう。まして軍事基地ではないのだから・・・と言うわれても言い返す言葉は持ちませんね。

ともかくロシアとの今後の長いお付き合いは、相互疑念の解消から動き出したようですね。

2016年9月2日金曜日

築地の豊洲移転は延期

東京都の小池百合子都知事は8月31日の午後記者会見をして、築地市場の豊洲移転が11月7日になっていたが、次の3点がクリアされていないので延期すると発表しました。

その3点とは、
・土壌汚染の調査が終わっていないこと。
・建築などの費用が当初から3倍に膨れ上がっていること。
・豊洲市場の使い勝手が悪いという問題
のことです。

土壌汚染については当初から地下水の最終調査が行われるのが11月18日と決まっていたのに、なぜそれを待たずに11月7日に移転することを決めたのか、その経緯が判らないと言うことです。
敷地内200か所の調査ではベンゼンなどの含有が基準値を下回っており問題はなさそうですが、小池都知事は正確に11月18日の調査と、その結果が判る来年1月以降でないと移転はしないことを明言しました。

それに伴う業者負担ですが、ある業者の豊洲で使う冷蔵庫のリース料が付き700万円かかるとの話があるそうです。この点について小池都知事の後に記者会見を行った小島氏(東京都職員)が、月700万円と言う金額は実稼働してもなかなか資金繰りが苦しいのではないか、などと話しておられました。

築地市場の老朽化はすでに表面化しておりますから、移転自体は早急にやらねばならないことも都知事は理解しています。しかし、都知事選挙の真っただ中で、小池氏有利となってから築地市場の「取り壊し業者」が決まるなど、あの内田氏のやりそうなことで、何か引っかかります。

小池都知事はこれからプロジェクトチーム(PTと表現しています)を作って専門家の人に判断してもらうと述べておりましたが、築地の豊洲移転問題と築地の跡地を五輪のための環状2号線として工事することなどがあり、間に合わないとの指摘もあるわけで、今後の小池都知事の裁量が気になります。

築地の豊洲移転と五輪のメインストリートとなる環状2号線の築地を通す工事など、築地市場取り壊し業者の決め方などを見ていると他の工事もすでに決まっているのではないかとも疑いたくなります。

2020東京五輪には多くの利権の相克が現れます。おそらく内田氏に付いていれば大丈夫という業者も多く居るのでしょう。
東京都議員団の「われわれにとって、内田先生は東京都の宝、東京都の財産だ。リーダーは間違いなく内田先生だ。内田先生は都政の宝であり、都議会の宝であり、全国地方自治の宝であると信じて疑わない」などという言葉の中に、なにやら得体のしれない利権の権化を感じるのです。

「五輪を成功させるためには、(内田先生に)もうひと働きも、ふた働きもやってもらわないと、なかなか成功しない。」などという石原伸晃前経済再生担当相の言葉にもそれが現れております。
おそらく内田氏は利権の相克を上手にさばいて来たからではないでしょうか。
小池都知事の下ではこのような面倒なことを都の職員がやらねばなりません。そこでこのようなセリフが自民党議員の口からも出て来るのだと思います。

小池都知事は、まず東京都の中小土建業者に対して「内田氏に付いてももうだめなんだ」と言うことを明確に示さねばならないでしょう。
そのためには先ず、もし現在決められているような工事受託があれば、それを白紙に戻すことです。そして公開入札のような東京都の方式に切り替えていかねばならないはずですね。

都職員は大変ですね。談合体質の人達が多い業界ですから、公開と言っても裏で話し合いなどがなされ、さまざまなグループが相互に美味しい仕事を取ろうとします。
そこを上手に調整することが都職員に出来るでしょうか。うまく出来ないとこんどは都議の方に陳情があり、そこで都議が上手くやらないと次の選挙に落ちるという本来の姿になるわけです。

これは都職員にとっても、都議会議員にとってもつらいことです。いままでは内田さんに任せておけばよかったわけですが、小池都知事になれば辛い仕事が待っているわけです。

小池候補が石原前経済再生担当相に「いつまで東京のドンに任せるつもりか」と恫喝したのは、それが都職員の甘えであり、都議会議員のサボりであることを指摘したものでしょう。
本来ならばそれを調整するのが都職員の仕事であり、都会議員の都民との接触による都職員との調整であるはずです。
そこをすべて内田氏が押さえたことが、もしかしたら豊洲移転の費用が3倍になったり、五輪に関わる利権が内田氏の元に集まるようになっていたのかも知れません。

移転の11月7日に焦点を当てて準備してきた業者は憤りと反発を強めています。築地市場協会は被害額を算定し都に負担を求める方針で、移転延期の中止を求める仮処分の申請についても「選択肢の一つ」などと述べております。

まことにお気の毒ですが、ともかく選挙の結果は小池百合子候補が勝ったのです。都民は小池氏の方を選んだわけです。
小池氏には頑張ってもらわなくてはいけませんし、都職員も都議会議員も、本来の職務としてこの辛い仕事をやってもらわなければならないのです。

2016年9月1日木曜日

嘘の映画、中共の映画戦略

ともかく日本を貶め、日本軍の中国侵略がいかに非人間的だったかを表現しようと、華人の残忍さを基準にしてそれを日本軍に置き換えた様々な映画が作られてきました。
若き英国人記者・ジョージホッグ氏が中国に入り、そこで日本軍の南京虐殺を見たという映画があります。

そのホッグ氏の行動を描いた著書の映画が「チルドレン・オブ・ホァンシー 遥かなる希望の道」と言う映画なのです。

1937年、日中戦争が勃発した。上海租界に滞在していたイギリス人ジャーナリスト・ジョージ・ホッグは、日本軍が進撃した南京を取材するため、赤十字の人間と身分を偽って南京に潜入する。そこで大勢の市民を殺害する日本軍の姿(南京大虐殺)を目の当たりにしたホッグは、それをカメラに撮影するが、日本兵に見つかってしまう。
処刑寸前のところをジャックという中国共産党の軍人に助けられたホッグは、ジャックの友人である看護婦のリーの紹介で黄石の、とある施設に赴く。そこには60名もの中国人孤児がいた。
ホッグと子供たちはそこで一緒に過ごすうちに徐々に打ち解けていくが、やがて黄石にも日本軍が迫り、ホッグは子供たちを連れてシルクロードの遥か彼方700マイルの距離にある山丹へと逃れることを計画する。後にこの逃避行は「小さな長征」と呼ばれることになる。

というあらすじの映画は、次のようなもの。
https://www.youtube.com/watch?v=XZdn8Pg--T8

この映画は世界中でヒットしました。習近平国家主席は、昨年10月に訪英した時、「侵略者日本の残虐行為を暴いた」としてこの映画を称賛しました。

ところが、この映画の原作とされる「オーシャン・デビル」と言う著書を書いた英国人、タイムズ紙記者のジェームズ・マクマナス氏が「ホッグ氏の中国入りは1938年2月で、彼は南京に行っていない。映画は脚色され、事実ではない」と証言したのです。
つまり自分の書いた著書とは異なる映画であると言う訳です。

マクマナス氏の著書では、ホッグ氏は上海入りした後、湖北省黄石市に移り、孤児施設で教師を務めた。中国の国民党政府軍が孤児たちを徴兵しようとしたため1944年11月、孤児60人を連れてモンゴル国境に近い甘粛省山丹まで移動。戦火から子供たちを守ったことで「中国版シンドラー」と評されているそうです。
ホッグ氏は日本軍から孤児を守ったのではなく、蒋介石・国民党から守ったのです。
そして1945年7月に、ホッグ氏は破傷風で病死したとのことです。

在重慶英国領事館から英外務省に宛てた1946年1月の公文書によりますと、「ホッグ氏が校長を務めた山丹の学校教育が中国で最も素晴らしい教育の一つで、ホッグ氏が誠実に天職(教師)に尽くし、協同組合活動の指導者として修練を重ねる極めて良質な人物」と記していたそうです。

さてこの話から判ることは、中共がどうしても南京事件での日本軍の虐殺を事実化しようと映画戦略を使っていると言うことです。
この映画のトレーラーを見れば解りますが、007を監督したロジャー・スポティスウッド監督の映画ですから出来栄えはしっかりしていることでしょう。(お金もふんだんに使っています)

しかしどうやらシナリオの書き換えがなされたと見て良いでしょう。「嘘」などなんとも思わない華人と、真実の追及を重んじる英国ジャーナリストの戦いが始まっているようです。

もともとフィクションの世界が映画ですから捏造などは入りそうですが、事実を曲げたシナリオには原作者も我慢が出来なかったと言う事のようです。しかもこの映画はわざわざ「真実のストーリー」となっていますからね。
マクマナス氏は映画を見た後、ホッグ氏が中国に入ったのが1年違っていることに気付き、1937年の日本軍南京占領時にはホッグ氏は南京には居なかったはずだと思い、調べたそうです。

しかし南京の噂を聞いたようなホッグ氏の新聞記事があるのかと思い探したそうですがどこにもなく、その後書かれたホッグ氏の紀行文にも「日本軍の虐殺行為を暴いた」という彼の署名記事は見つからなかったと言うことです。

歴史戦であらゆる手段を使って「嘘」を広める中共。しかしそれを国際的な舞台に出せば出すほど「嘘」が暴かれて行きます。

映画という表舞台で世界に「嘘」をばら撒くことは、習近平氏が思っているほどやさしくはないようですね。