2019年9月29日日曜日

香港、英国そしてサウジ

現在世界で注目されている場所がこの3か所でしょう。

香港は今、悪の帝国・中共の抑圧の前で必死の戦いを続けています。見ているとまるで「進撃の巨人」のようですね。
ここから見えるのが台湾問題です。香港が落ちれば台湾に集中的に吸収圧力が加わるでしょうし、その後は沖縄と北海道が中共の手に堕ち、そしてゆっくりと本州が侵略されます。
すでに産業界や政界には中共のインベージョンがなされていますから、意外とあっという間に日本人の強制収容施設が出来てくるかも知れませんね。

英国はブレグジットでトップについたボリス・ジョンソン首相が、10月末まで持ち答えられるかどうか、もし持ちこたえれば「合意なき離脱」がなされ、EUの存続が変わってくるかも知れません。
EUが崩壊の危機に晒されると、出て来るのは中共でしょう。すでに打たれた布石こそ「一帯一路」の侵攻作戦です。
この時英国はEUの為に戦うでしょうか?

そしてサウジアラビアの問題です。どうやら油田の攻撃は「アンサール・アッラー(アッラーの支持者)」という組織が行ったようです。この組織は蔑称が「フーシー派」と言われているようです。宗教家一家の出身のフサイン・フーシーという人物が中心となっている組織で、「神は偉大なり、アメリカに死を、イスラエルに死を、ユダヤは地獄行き、イスラームに勝利を」と言うのがスローガンだそうです。
そしてこの組織は次は「アラブ首長国連邦」を狙うと豪語しているとか。石油が止まれば中共と日本が痛い目に合います。
特に原発を止めてしまった日本は電力供給が出来なくなり、国家存亡の危機となるはずです。反原発の方々の責任が問われるでしょう。

さて、これらの事件とディープステートが関係していることは間違いないでしょう。

香港デモにはアメリカと英国から潮筋支援がなされているようです。ディープステート側が中共を経由して弾圧の方に走っているという評論家も居られますが、ドルに対抗しようとしている人民元の中共をディープステートが支援するでしょうか?

ブレグジットについては、何とか阻止したいディープステート側だと思います。ですからアイルランド問題を持ち出して脅したり、英国経済がダメになるとして脅したりしていますが、現状は株価などが上がっています。投資家はEU離脱を望んでいるのかも知れませんね。

サウジアラビアの油田爆破が巡行ミサイルとドローンを使ってなされたテロであることは解っていますが、本当にウランが行ったのかどうかはまだよく判っていないようです。
トランプ大統領は「イラン以外は考えられない」などと演説していましたが、「フーシー派」が単独でこのような兵器を使うことが出来るのでしょうか。

資金、技術、人材などを提供したのはディープステートではないのか、そこら辺が疑われる所以です。

ディープステートはグローバル経済を目指しています。対するトランプ大統領側は国家主義(=アメリカ・ファースト)を目指します。
このグローバル経済と言うのは、元の共産主義を言い換えたものという評価がなされていますが、もっとはっきりと「金貸しの戯言」と言った方が良いかも知れません。

巨額の資金を運用する国際金融資本、それがディープステートの正体です。金貸しは、貸し付けて成型を」営みます。貸し付ける以上借りる対象が無ければなりません。
一番安全な貸付は「国家」に貸し付けることです。そこで主権国家の通貨発行が民間企業の銀行になっているわけです。
国家が民間の銀行からお金を借りて運用していくというシステムです。

アメリカのドルはFRBという民間銀行が発行していますし、日本の場合は日本銀行という民間企業が日本政府に貸し付けているわけです。
こうすることで政府がお金の発行を増やし過ぎてインフレ化になることを防ぐとか、さまざまな言い訳がなされていますが、目的は「民間銀行である限り民間がコントロールできる」という形が出来ると言うことです。

しかし国家の生産力が上がらないと貸付がうまく行きません。そこで各国の連帯責任で貸し付けようと画策したのが「ユーロ経済圏」と言う訳です。
画策はしたものの、どうもうまく行かなかったようですね。ユーロの基盤としてEUが作られました。そのEUが今終焉を迎えていると言うこと、これがブレグジットの真意ではないでしょうか。

ディープステートの焦りが始まったのは、このように第二次大戦後に作り上げてきた体制が壊れ始めたからです。
そこで彼等が行うことは、今まで通り「戦争の画策」です。戦争は膨大な破壊であり、疲弊すると復興のために莫大な資金が必要になります。そこで貸付が可能になり金利が取れるわけです。
瀬古には「せんそうでは人が死ぬ」などという問題意識など何もありません。

香港デモは中共とアメリカを戦争に発展さ競るための仕掛けかも知れません。ブレグジットもアイルランド問題を警告として発信していますから、ブレグジットの先にIRAなどを使った戦争を仕掛ける予定かもしれません。

サウジアラビアは再びパレスチナとイスラエルを戦わせ、イスラエルを疲弊させる策略かも知れませんし、同時に油田爆破で石油供給を押さえて、中共並びに日本を締め上げる算段の様にも見えます。10月にはアラブ首長国連邦を同じように攻撃するという話もあるようです。

何とか戦争を起こしたいディープステートと、その手に乗らないトランプ大統領と安倍首相。そしてそこに英国のジョンソン首相も加わって来たようですね。
ディープステート側は戦渦が始まるとその責任をどこかの国に擦り付けていきます。良く見ていないと気が付きませんよ・・・

2019年9月28日土曜日

ECBのドラギ総長、MMTに言及

失敗することが判っているのに、欧州の夢を捨てきれず始めてしまったユーロ経済圏。
加盟国の通貨発行権を奪い取って、共通通貨「ユーロ」にしたのですが、国家経済の運営が出来なくなりデフレ状態が始まってしまいました。

この欧州のデフレ化を、「ジャパナイゼーション」と呼んでいるようです。金利がマイナスになり、お金の流れが少なくなり故に物価が安くなるという悪循環が始まった訳です。
日本の財務省が、プライマリバランスなどというおかしな指標に振り回されて経済を低迷させ、20年近くデフレ状態を続けながら、未だに脱却できない状態を見ながら、ユーロ圏もそうなってしまうことを何とか回避しようとする動きが始まったようです。

そんな中、追い詰められるEUの中央銀行(ECB)のドラギ総裁が、「MMT(原題通貨理論)をもっと研究する必要がある」との見解を発言したそうです。

MMTはケインズ経済学を基本とする通貨システムの考え方で、マクロ経済学の源流から派生したもの。EUが作り上げたユーロの発想とは全く異なる考え方ではないかと思うのです。

ようするに通貨とは物やサービスの生産可能性に匹敵する量を発行し、発行し過ぎた状況(インフレ懸念)が出てきたら税金や国債の発行などで通貨を吸収する・・という考え方ですね。

物やサービスは通貨によって生産され販売されます。ですから通貨が無ければ経済がスタートしないわけですから、先に誰かが通貨を借り出して生産をスタートし、その後経済循環によって次第に経済社会が大きく、つまり豊になって行くわけです。

そして最初に通貨を借りるのが個人ではなくて政府であるとするのがMMTの考え方です。個人が借金する場合は返済の可能性を考えますし、信用の問題もあります。このような問題は政府ですと無いわけです。
先ず個人では死亡する場合があります。いや、確実に何時かは死ぬわけです。しかし政府は余程のことが無い限り死亡することはありません。つまり借金の期限が来たら借り直しが出来るわけです。それも何十年を経過しようと、借入可能な訳です。

借入金額がどんなに膨れ上がろうと、そのお金は必ずその通貨が通用する圏内にあります。そして通貨は個人が(銀行などを経由して)借りたり貸したりしながら生産を高め、同時にその消費を高めて豊かになって行くわけです。
そしてその通貨をコントロールする手段が、税金による回収と、国債などの発行による資金回収で行う訳です。
また、長期に渡っては経済が成長するわけですから、自動的に借金は目減りしていきます。これも一種の回収になりますね。

主流派経済学とは違いますね。国債を発行して集めたお金で公共投資をするとか、徴収した税金で社会福祉を充実させ、高齢者などの生活保障に使うなどと言った経済談話は「嘘」と言うことです。

今、千葉の台風災害で電線の地中化が話題になっていますが、その為に必要な費用は政府借金(国債か財務省債券)で行えば良いだけです。工事に幾ら費用が掛かろうと、その工事を請け負うのが日本国民であるならば、支払われたお金は国内に流通します。国内の生産性に余裕があれば、それでインフレになる心配は在りません。

プライマリバランスと言うのは、ある期間(例えば1年間)に収入と支出が同等に近い状態であることを言います。バランスしていると言う訳ですね。
これは企業会計とか家計簿には必要なことです。また地方公共団体も同じです。通貨発行出来ないからです。
これはミクロ経済と言います。通貨発行が可能な場合はマクロ経済と言って区別されます。通貨とは、決済期限のない借用書のことです。日本の「円紙幣」は日銀の借用書と言うことになっています。

ドラギ総裁が「MMTを検討しろ」と言ったのは、このままではユーロ圏がデフレから抜け出せなくなるからでしょう。
それは日本の財務省を見て、「日本の様にはなりたくない」と感じたからだと思います。経済のジャパニゼーションだけは回避したい・・・

あと1か月ほどで英国がEUから脱退します。EU既得権者がボリス・ジョンソン首相にさまざまな圧力を掛けていますが、首相はのらりくらりとこれをかわしています。
何もしないで、EU側も何もしなければ自動的に「合意なく離脱」が可能になるからです。そして英国が抜ければ困るのはEU側であって英国側ではありません。

10月の公判くらいになればEU側が何らかの妥協案を仕掛けてくることも考えられます。しかしそんなものにはジョンソン首相は乗らないでしょう。

英国が抜けた後のEUは、疲弊し衰退するでしょう。その前に真剣にMMTを検討する必要があるのでしょうね。

2019年9月26日木曜日

ドイツ国民、台湾承認希望・・

今年5月からドイツ国民が起こした「民主国家の台湾と国交を結ぼう」を求める請願書の署名活動が始まり、先日1万人以上の署名が集まったので連邦議会に提出されたそうです。
これは、南太平洋のソロモン諸島政府が台湾との断交を発表した直後から署名が増加し、9月18日時点で、1万人以上のドイツ市民が請願書に署名したと言うことです。

ただ、インターネットですから、すべてドイツ人とは限らないようで、この署名は外国人でも出来るのだそうです。
独連邦議会のウェブサイトに掲載されている「第95643請願書」が該当するものだそうですが、ちょっとドイツ語が・・・
https://epetitionen.bundestag.de/petitionen/_2019/_05/_31/Petition_95643.mitzeichnen.html

「今年は天安門事件発生から30周年にあたる。この虐殺を行った中共はいまも国連の一員で、各国に承認されている。しかし、中共当局は新疆ウィグル自治区で強制収容所を設立し、世界最大の監視システムを作り上げた。南シナ海での蛮行など、中共当局は国際法を無視し続けている」と批判し、そして「我々ドイツは、昔は西と東に分かれていたが、ともに国連には参加していた。また、北朝鮮と韓国も現在国連に参加しているではないか。中共と台湾が、ともに国連に参加できない訳がない」という、ドイツ人らしい理屈で迫っております。

そして「中華民国(台湾)は民主主義の国家である。ドイツが中華民国を承認しないのは理解しがたい。政府に対して中華民国と正式な外交関係を樹立するよう呼び掛けたい」とドイツ政府に呼び掛けております。

台湾の立法院(国会)議員は、ドイツの陳情活動に励まされたとして、感謝の意を示したそうです。

10月9日までに、署名者数が5万人を上回れば、連邦議会が審議に入るということですが、あと2週間しかありませんね。

これがドイツ国民の声であるならば、このようなやり方が新しい民主主義として考えられるかも知れません。
中共はこれまで、各国の首脳をマネーやハニーのトラップで引っ掛けて、その国の政治を中共に取って都合のいいように操ってきました。

例えば最近のソロモン島嶼国家やバヌアツなどは、飛行機が欲しいという現地の要求に対し、台湾政府が「金融を通して融資する」提案をしたところ、中共が割り込んできて「飛行機はプレゼントするから」という話に惑わされてこうなったそうです。

しかし激増する中共からの観光客に、現地の人達は大きな迷惑を受けているようで、この政府の決定には必ずしも賛成ではないようです。
また、政府高官が中共との間で汚職をしていることも判っているとか。

国民側が声をあげれば、政府がある条件の下で動くというドイツの法律が、もしソロモン諸島やバヌアツなどで行われるならば、この中共のようなやり方は次第に通用しなくなるのではないでしょうか。

このような行為は、かつて日本では下克上と言われていました。封建主義の時代は農業主義で、身分制度が社会の秩序を担っていましたが、それでも酷税などが施行されると命がけでこの下克上がなされ、室町中期から戦国時代にかけて伝統的権威・価値体系を否定が始まり、やがて戦国時代から新たな政治体制、織田信長による価格決定メカニズムの整備がなされ、豊臣政権を経て徳川政権で完成していったという経緯を我が国は持っています。

下克上を野放しにすると、社会規律が乱れて社会不安が広がり、ゆえに禁止されていたものですが、明治になって民主主義という「制度化された下克上」の手法が始まると、さまざまな軋轢を経験しながら日本社会は成長してきました。

中共が現在行っている弾圧や賄賂行政、そして他国の権力者に対するトラップの数々は、「下克上は社会規律が乱れて社会不安が広がる」ことを理由に民主主義を排除しているだけで、社会制度としては古い悪質体質です。
結局共産党の既得権を維持しているだけで、維持に貢献する他国の企業などは擁護するのでしょう。維持に反逆する企業に対しては「イジメ」によって奪取し、国営として吸収していくようなやり方です。

ドイツで行われているインターネットを使った署名活動は、今後どうなるかは判りません。5万人以上の署名が集まるかどうか、集まった場合に、ドイツ政府はどのようなアクションを取るのか・・・

日本でも「パブリックコメント」というインターネットを利用した意見投稿は出来るようになっていますが、その結果を日本政府はどう扱うのか、今一つ不透明なものです。

今後このような「進化する下克上」のシステムが登場することでしょう。
各国の国民に適した下克上システムが出来上がれば、中共はますます孤立していくかも知れませんね。

2019年9月24日火曜日

中共からインドへ、企業移転

アップル社が中共からインドへ生産拠点を移そうとしていました。2010年からアップルはiPhoneの販売をインドで始め、それからです。

しかしこのインド市場参入は大失敗に終わるだろうと言われていました。
アップルの当初の目標は、年間売上高を2020年までに50億ドルとすることでしたが、2018年度の売上はその半分にも満たない18億ドルだったからです。

売上は減り続け、2017年度には40%も減少したそうです。

インドでアップルのiPhoneが売れない理由は、価格が高すぎるからでした。また、しょっちゅうモデルチェンジがなされ、ユーザーはその都度買い替えを余儀なくされています。
これに対し中共から輸入されるOnePlus(ワンプラス)やXiaomi (シャオミ)、Oppo(オッポ)、ヴィーヴォ(Vivo)などは250ドル以下でインドで売られているからです。

その理由はこれら中共の企業がインド国内で生産を行っているのに対して、アップルはiPhone
を中共で生産して輸入していたからです。

しかし中共は現在アメリカと経済戦争のさなかにあり、電子部品の輸出規制という制裁が掛けられ始めています。中共でのスマートフォンの生産が続けられるかどうか、危ぶむ声も出はじめました。

このような状況の時、インド政府は9月20日に国内企業の法人税を、現行30%から22%に引き下げたのです。
インドのシタラマン財務相は、「成長と投資を促進するため、2019-2020年度からの実施で所得税法に新しい条項が盛り込まれた」と述べました。

この減税でアップル社は全世界向けのiPhone製造の拠点をインドに本格的に決めたようです。もともとインド生産分のアップル製品は現地販売向けと考えていたのですが、iPhone製造の最大手「台湾Foxconn」がインドでも投資パートナーとしてアップルの国際市場向け製品の製造を行うと言うことです。

米中経済戦争が終息する気配は今の所全くありません。アメリカ国内には対中卑怯者感があり、共和党も民主党も高度技術の中共の盗用に神経を尖らして、アメリカ全体が技術保護に走っています。

中共側の企業は全部品の国内調達を目指すと頑張って居ますが、ソフトウエア、特にiOSやAndroidはまねが難しいでしょう。
ファーウェイは「メイト30」と「メイト30プロ」という名前で比類なきカメラ機能を備え強力な技術が詰め込まれるOSを発表しましたが、アンドロイドのグーグルアプリは利用できません。
この発表はドイツのミュンヘンで行われ、消費者向け端末事業の最高経営責任者(CEO)を務める余承東(リチャード・ユー)氏が壇上で自信にあふれた様子だったそうです。騙すのは得意なんですかね。

習政権は日本からの部品調達を狙っているようで、今の所中共側の対日姿勢はおだやかになっているように見えます。ただ尖閣諸島には海警の船が出入りを続けていますけど・・・

この新ファーウェイは日本ではソフトバンクが発売するかも知れませんが、そうなるとソフトバンクとアメリカの関係がどうなるか、ソフトバンクのアメリカ市場からの追い出し、そしてソフトバンクと技術提携したトヨタ車の追放なども考えられるかも知れませんね。

それにしても、インドで生産されたiPhoneは価格的には中共製のファーウェイよりも安いかも知れません。まあ中共ですから安売りで採算度外視と言うことも考えられますけど・・・
米中経済戦争はスマホ戦争でもあるようです。

このアップル社のインド移管は、中共の製造業に大きく依存している企業が他の場所に生産拠点を移す動きの一環であるという見方があります。

アップルが主要サプライヤーに生産能力の15~30%を中共から東南アジアに移すことを検討させています。
この流れはサプライチェーンの再構築を始めつつあると感じさせる流れです。

いよいよ生産拠点の「脱中共」が本格化していくのかもしれませんね。

2019年9月23日月曜日

TAIPEI法案・ついに議論に

ソロモン諸島とキリバス共和国が台湾との国交を断絶して中共との国交を結びました。インフラ整備の費用を中共が持つといういつもの手口ですが、すぐに引っかかる弱小国家にも困ったものですね。

アメリカ司法当局は「経済成長やインフラ開発の促進を主に期待して中共との関係を強化する国々は多くの場合、長期的には国情が悪化することになる」と警告を発しています。

この中共の行動が、台湾の蔡英文政権を追い詰め、2020年1月11日の台湾総統選挙で国民党側(=中共寄り)の候補者を当選させようという圧力であることは間違いないでしょうし、同時に第二列島戦の完成に向かって、アメリカ軍とオーストラリア軍の動きを見張ることの出来る軍港を太平洋上に作るつもりでしょう。

これで台湾と国交のある国は、バチカン市国、ニカラグア、ホンジュラス、ハイチ、ベリーズ、グアテマラ、セントクリストファー・ネビス、セントルシア、セントビンセント・グレナディーン、パラグアイ、エスワティニ、ツバル、パラオ、ナウル、マーシャル諸島、の15カ国になりました。(聞いたことの無い国もありますね)

このような情勢の中、アメリカはついに台湾独立につながる法案が検討され始めました。
「Taiwan Allies International Protection and Enhancement Initiative Act.」という法律で、台湾の国家承認や台湾との非政府間交流を各国に促すよう米政府に要求する法案です。
この頭文字をとると「TAIPEI法案」となります。アメリカもなかなかしゃれたことをしますね。

このTAIPEI法案は、昨年9月に共和党のコリー・ガードナー上院議員と、同じく共和党のマルコ・ルビオ上院議員によって提出され、今年の5月に議会に導入されたものですが、この法案の迅速な通過を求める声が大きくなり始めたと言う事です。

香港で始まった「逃亡犯条例」を拒否するデモは今も収まりません。キャリー・ラム行政長官は9月4日にこの条例を完全撤回しました。しかし収まらないのです。
「自由選挙を認めろ」と言うのがデモの究極の要求になってしまったようです。

マルコ・ルビオ上院議員は、「(逃亡犯条例完全撤廃は)歓迎するが、香港市民への当局の暴行の後ではもう不十分だ。中国共産党は香港の自治を守り、暴力の脅しで事態を悪化させるのをやめるべきだ」と演説していますし、テッド・クルーズ上院議員は「重要な勝利だ。自由のために立ち上がる市民の力を証明した」とツイッターで述べ、また民主党のベン・カーディン上院議員は「撤回は正しい判断だが、デモ参加者の要求実現の第一歩にすぎない」と述べています。
つまりアメリカは香港デモでも中共を追い詰めることが、共和・民主とも同じ行動となっているようです。

この香港デモは台湾に影響を与えています。9月17日に郭台銘・鴻海(ホンハイ)精密工業の前会長「郭台銘氏」は総統選への無所属での出馬見送りを表明しました。
「誰かの助言や影響があったわけではなく、自らしっかり考えた。国の指導者選びを考える時、社会が理性的な思考や政策面での議論に立ち戻ってほしい」と出馬見送りについて語りました。
「総統選には出馬しないが、政事への関与を諦めたわけではない。引き続き積極的に自身の政策を進めていく」などと述べております。

これで国民党系の候補者は韓国瑜(かん・こくゆ)高雄市長となり、無所属の柯文哲氏がどうするかが注目されます。
柯文哲氏が立候補すれば、蔡総統と票が分裂する可能性があり、結果的に韓国瑜氏に有利に働くことが予想されるからです。

ここで問題になるのが、台湾の軍隊です。国民党(蒋介石)の軍隊であった中華民国国軍です。しかしこの軍とアメリカ軍はもともと中共と戦ってきた軍隊です。
蒋介石は人民解放軍との戦いで追われて台湾にきた人物。で、アメリカとは妻・宋美齢を介在して共に戦っています。
つまりアメリカ軍とは親和性が高いはずです。

もともと台湾の企業が中共に出ていって、中共で商売をしていることがありますが、それ以外では中共が好きな訳ではないと思います。
中共はドル獲得のために日本を手放すことは出来ません。そのため日本企業の中共撤退に関しては、それほど妨害はないと聞いています。
台湾の企業は中共撤退でさんざんな目にあっているとも聞きます。

ここらへんに台湾独立の布石があるのではないでしょうか。
日本も台湾独立に協力すべき立場なのですが、さて、日本政府はどう動くでしょうか。

2019年9月22日日曜日

ジョンソン首相への批判

10月末にEU離脱を強行すると、「食料品の価格上昇や医薬品の供給不足が起き、とりわけ低所得層が打撃を受ける」という内部文書が明るみに出たそうです。

この文書、ジョンソン氏が首相に就任して数日後の8月2日に作成されたそうで、英国のメディアが8月中旬に一部を公開したようです。
そしてEU残留派の無所属議員が今月9日、英議会で同文書の公開を政府に義務づける法案を提出し、賛成多数で可決され、同文書が公開されたそうですね。

ここまで見て来ると、ジョンソン大統領がトランプ大統領と同じ相手と戦っていることが見えてきます。そう、あの「ディープステート」です。

英国のEU離脱をどうしても阻止したいのは「ディープステート」側でしょうから。
やっと欧州を束ね、同じ経済圏に持って行ってユーロという共通通貨をドイツを使って作り上げた彼等は、英国によってそれが壊されるのを何としてでも阻止したいのでしょう。

しかし英国民はEU離脱を望んでおり、他のEU加盟国も、負担の大きいEUを何とかしたいと考えていますから、おそらくEUそのものが解体の方向に向かっているのだと思います。

ことの始まりはデイヴィッド・キャメロン首相の時に行った「国民投票」でした。キャメロン首相は英国民からEUが嫌われていることに気付かなかったようです。国民投票でEU残留となれば、反対派を封じられると考えたのかも知れません。

しかし結果は逆でした。極小差とも言われていますが、それはEU既得権を握っている人達が多いからでしょう。
そこでキャメロン首相が退任し、メイ首相が登場したわけです。メイ首相はEU側と交渉し、折り合う離脱をまとめたように見えますが、議会の離脱派が納得しませんでした。あまりにもEU側に妥協し過ぎたからでしょう。
アイルランドと北アイルランドの長い国境線が英国のウィークポイントで、EU側はそこを突いてきたからです。結局「カトリック」と「プロテスタント」の宗教がらみの対立を煽られたわけです。

アイルランドの民族主義過激派武装組織(IRA)が行うテロ攻撃で、ロンドンの街中が危険になったこともありました。
しかしその背景にはディープステートの暗躍があったかも知れません。

メイ首相の時、EU離脱の時期を10月末日と決められました。それまでにEU側と合意を成立させないと、「合意なき離脱」となり、またあのテロの恐怖が始まるぞ・・という恫喝のような決定でした。

しかしメイ首相退陣の後に出てきたジョンソン首相は最初から「合意なき離脱」を掲げて保守党内の選挙で選ばれて登場したのです。
テロの恐怖の恫喝が効かないこの首相に、マスコミが襲い掛かりました。「合意なき離脱の影響をまとめた政府の内部文書」がそれにあたる様に思います。

「食料品の価格上昇や医薬品の供給不足が起き、とりわけ低所得層が打撃を受ける」とか「物流が離脱1日目で通常の40%に落ち込む」、「生鮮食品の輸入が減少して価格が上昇する」、「英仏間のドーバー海峡をつなぐユーロトンネルで通関手続きが必要になり、大渋滞が発生する」など、脅し方も英国民の生活を直撃するような表現になっています。
そして、「ジョンソン大統領は意図的に合意なき離脱の影響を隠していた」として首相を追い込んでいるわけです。

このような恫喝に対してジョンソン首相は「対策を準備すれば(国民への)負担はゼロに近い」と楽観的な姿勢を示しています。

9月9日には離脱延期を求める法が成立したそうです。一体これは何でしょうか。EUからの離脱は可決し成立した法です。ジョンソン大統領は、メイ首相の決めた10月末の離脱を守ろうとしているだけです。
そこにこの法はジョンソン大統領に「離脱延期を求める」としただけの方で、そんな法が成立してもジョンソン大統領は聞く耳を持ちません。

恐らく10月後半になると、法を守らないジョンソン首相に対する辞任要求とか、弾劾処置などが出て来るのかも知れませんね。
そうまでしても、EU残留を求める英国民がいること。既得権の美味しい味は、ここまで来るともう麻薬ですね。

2019年9月18日水曜日

NHKのネット配信は・・

今年度中の開始を予定しているテレビ番組のインターネット常時同時配信は、その素案を公表しました。
NHKは11日から来月4日まで一般から意見を募った上でさらに検討を進め、その後、総務相の認可を受けなければ」ならないそうです。(どこからコメントが出来るのか判らないようにしてあるようですね)

しかし地域向け放送番組については、放送対象地域に配信を限定するとのことですが、そんなことがネットで出来るのでしょうか。
接続しようとした方の位置情報を探り、それが対象地域でなかったら接続をさせないと言うようなトリッキーな手法でも使うのでしょうか。(個人情報にならないかな?)

また、対象地域の方で、その番組をネット上で録画して拡散することは考えられないのでしょうか。著作権侵害で訴えるのであれば、そんな訴訟がたくさん出てくるように思います。
お金を取り、しかも地域限定などの番組をこのような方法でカットすると、このような不正配信が激増するように思います。また地域向け番組も、不正配信を意識して番組作りをするようになるかも知れませんし、不正配信でYouTubeから広告収入が入るとなると、多くの不正配信が始まるでしょう。
なにしろあの中共も手を焼く不正配信なのですからね。

インターネットでは、閲覧登録を簡単にさせることが出来ます。このような一般的手法をなぜ使わないのか理由がわかりません。
商用利用で、契約するとIDとパスワードが与えられ、課金されるサイトを閲覧することは、インターネットの使い方の常識です。

それをNHKは所持課金にしたいがために、何とか放送法を適用しようとその素案作りに力を出したようですが、その行為自体がおぞましい課金亡者のように見えて仕方ありません。

一般の放送も、「N国党」が述べている通り「スクランブル放送」にして流せば、受信者だけから何の問題もなく受信料を取ることができます。
ましてネットでの放送なら、「NHK視聴」のためのIDとパスワードを与える時に、住所と氏名を登録させ、NHKはそこに請求書を送付するか、または登録時に自動引き落としを選択させるかどうか、その程度の問題なのです。

民放は「TVer」というサイトを開始しています。
民放の人気番組をコマーシャル付きで見ることが出来ますし、何度も、好きな時間に視ることが可能です。これも登録が必要で、こうすることでネット視聴の「数」の把握が出来ますし、スポンサーに対してもネット配信上乗せスポンサー料が入ることと思います。

スポンサーがコマーシャルに通販システムを取り入れれば、現在のテレビショッピングよりも一般的になって行き、Amazonの利用者数が落ちるかも知れません。通販システムで新しいメーカーと小売業の展開があると思います。

また国営のネット番組も税金で運用され始め、さまざまな行政サービスや災害情報を放送するようになると思います。そうなればNHKの価値も下がるでしょう。

つまり、NHKが課金の古いシステム維持に頭を使っている間に、放送通信技術が日増しに進歩し変わってきているわけです。

NHKはこの課金システムにいつまでもこだわっていると、民放は競争していますからNHK以上に売り上げを伸ばすかも知れません。
放送事業だけでなく、自由にさまざまな事業が考えられるわけですから。

現在もNHKを視聴しているかどうかを聞きますと、団塊世代とその子供くらいまでです。あとは視てもあまり興味はなく、興味はネットのゲームとか通販サイトのようです。
SNSなどにも興味を示し、そこで集会などの案内が、友人関係を作りはじめているように感じます。

そのうちにテレビで面白い番組を視た一人がSNSでお知らせ拡散をするようになると、ビデオオンデマンド対応の番組でないと視聴が稼げない時代になってくるでしょう。

国会がいつまでも受信料を取れる法律を直さないなら、ユーザーの希望によって決してNHKが受信できず、NHKもそれを認めざるを得ない端末が売れ始めると思います。
受信料がNHKをスポイルしてしまえば、もはやNHKの生き残りは不可能になります。それを考えたことがあるのでしょうか。

国会議員も、もうNHKよりもネットの視聴者の方が選挙を左右する時代になっていることを、重く受け止めなければ明日は無いかも知れません。
良く考えて欲しいものです。

2019年9月17日火曜日

通貨供給、国債、そして税金

イメージして欲しい絵があります。2本のパイプがあってその先に風船が付いた絵です。
片方のパイプから空気を送り込みますと風船は膨らみます。もう片方のパイプから空気を抜きますと風船は縮みます。

空気を送り込む方を「統合政府の通貨供給」。空気を抜く方を「統合政府の税金」として、風船をわれわれの社会とします。
統合政府の通貨供給を続け、統合政府が税金を取らない状況であれば風船は膨らみ続け、やがて爆発するでしょう。これが究極のインフレです。
一方、統合政府の税金を取るだけで統合政府の通貨供給をしなければ、風船は萎みやがて固い塊となってしまうでしょう。これが究極のデフレです。

「統合政府の通貨供給」とは、通貨を発行しそれを政府が使って社会という風船の中に送り込むことを意味します。それは公共投資でも、公務員給与でも何でも構わないのです。
「統合政府の税金」とは、法によって決められた通貨で税金を支払うことを意味します。所得税であれ消費税であれ、あるいは相続税であれ何でも良いのです。

社会という風船は、その風船の皮に当たる「経済運営」と言うものが、どんどん丈夫になって行きます。それはその社会を構成する要員(国民)が増えても受け入れられるようにするためです。
技術の進歩や文化の進歩がそれを可能にして行くわけです。

こうして風船は常に大きく膨らむ可能性を持つわけです。もっとも大きくなりすぎると内部矛盾が生まれて2つの風船に分割されたりします。これを収めるのが民主主義であり、政治家の仕事です。
民主主義は、未来の想定を国民に判断させるシステムで、より多数の幸福が追求できるシステムです。しかし未来の予想ですから外れることもあります。この時はすぐに切り替えられるようにすることが「少数意見の尊重」という訳ですね。けっして多数が正しいことにはならないからです。そして国民は常に切り替えるべきかどうかを議論し続けます。公の場に置いてですが、それを広く伝え、意見が聞けるのがインターネットと言う訳です。

独裁政治の危険性は、風船が爆発するまで膨らませ続けたり、風船が縮み過ぎるまで酷税を取り続けたりするから危険なのです。
暗殺、虐待、戦争(クーデターも含む)は、独裁政権か、この民主主義の機能が正しく動かないと生じます。

問題は常に経済です。その風船が現在どのような状態にあるか、それを見ながら経済を運営していくのが政府(行政)の仕事です。
税金で行政の仕事がなされていると言うのは、考え方によっては間違っています。国家は通貨供給が出来る機関ですから、税収によって国家運営がなされるわけではありません。

国家の財政諸表としては金額の記録は残りますから、税収と政府投資の数字は出てきます。これを収入と支出の関係で見ればミクロ経済的判断となります。企業経営や地方自治などの財務なら判りますが国家になるとマクロ経済を使って観なければならないはずです。

クルーグマン教授とMMTのケルトン教授の論争で、「国債を民間に向けて発行して調達した資金でもって政府支出すること」と言うクルーグマン教授の発言に対し、「通貨を供給して政府支出とし、出し過ぎた場合(インフレが起きた場合)は国債を発行してお金を吸収する」とケルトン教授が発言したわけです。

クルーグマン氏の「国債を発行して調達した資金」が、国内に向けた国債発行か国外に向けた発行か、そこがボヤかされていますが、重要なポイントです。
対するケルトン氏の「先に通貨を供給して政府支出を行い、発行し過ぎた場合は国債でそれを吸収する」という方は、国債はあくまでも国内向けと言うことを意味するようです。

政府支出が先か、国債による民間からの調達が先かという問題に帰着するように思います。
「国債による民間からの調達が先」としますと、「その民間とは誰か」という議論をしなければなりません。国内から調達が出来ない場合は他国かあるいは国際金融機関からということになるでしょう。
しかし国内で「政府支出を先」とすれば、国内取引はその通貨で行えます。その通貨を使うための法律(例えば税法など)によってそれは可能です。

国内だけで考えると、国債による政府支出も政府による通貨供給も同じことです。しかし国債を他国に向かって発行すると、本物の「国家の借金」となります。
外国からの「国家の借金」を返済すると言うことは国内の生産性を上げるしか方法は在りません。

いずれにせよ、国家が借金をすると言うことは風船が膨らむことになります。
そして国内の借金はその国の通貨供給が増えていることを意味しています。だから風船は膨らむわけです。

税金は風船を縮小させることが目的です。国債も風船を縮小させますが、政府支出に回せば風船は変わりません。経済成長とは政府の借金が増えることと同じです。
プライマリ・バランスがとれていると言うことは、経済成長していないことになります。つまり風船は膨らまないわけです。

他国の風船が膨らむとき、自国の風船が膨らまないと相対的に縮小したことになります。それでいいと言っているのが財務省。結果的に今、円と金が同じように扱われることになったそうですね。つまりドルで持っているより円にしようか金にしようか迷うと言う訳です。経済成長しないから価格維持が可能だからでしょうね。

膨らまない風船の中で、増えられない国民。だから少子化になります。当然ですよね・・・

2019年9月16日月曜日

香港はどうなるか

第二次アヘン戦争で英国領(租借)となった香港。その99年間の租借期間が切れて、1997年7月1日に、香港の主権が英国から中華人民共和国へ返還されました。

英国はサッチャー首相、中共側はトウ小平主席の時代で、もしかしたら中共が自由化するのではないかと思われていた時代です。
しかしサッチャー首相は「一国二制度」という条件を付けて返還したわけです。これは、締結後50年間は香港は民主主義体制で運用されるという条約の取り決めです。

おそらくサッチャー首相には、50年経過すれば中共は民主中国になるとの見通しがあったからだと言われています。中国の共産主義が、実は共産主義と言うより中華思想(華夷秩序)だと言うことに気が付かなかったのでしょうね。

そしてこの「一国二制度」は中共側にもメリットはあったわけです。それが金融。香港を窓口として自由世界との間のインターフェース機能というメリットがあったからです。
さらにこの一国二制度で、現実には英国からアメリカへの既得権移譲があったようにも思います。

アメリカはこの香港に莫大な投資を始めます。おそらくディープステートが動いたのでしょう。そのために香港ではシティからウォール街に既得権益が移ったような感じだったと思います。そしてそれは中共にとっても繁栄のために役立つ窓口になったわけです。

香港市民にとっては苦渋の始まりでした。中共側から香港の大学へ共産党幹部の子弟たちが金を使って入学してきたからです。大学には定員数がありますから、香港の若者たちが大学に入れなくなってしまったわけです。成績が良くてもです。そして中共から来る共産党幹部の子弟はあまり勉強が出来なかったこともあって、香港の若者の反発が強まります。

さらに就職も同じようになって行ったと言います。香港の若者には良い就職口がなくなり、次第に香港の若者の未来が暗くなって行ったそうです。

そこに習近平政権が始まり、一国二制度の蹂躙が始まります。香港の若者と、そして市民が立ち上がりデモ(デモクラシーですね)によって政治体制の民主主義を守らせようと動きます。雨傘運動などが始まった訳です。

アメリカにトランプ政権が誕生すると、香港の民主活動家はすぐに動き出します。習政権はそれを押さえにかかります。こんな攻防が続いていたところに、台湾と香港の間に「犯人引き渡し条約」が作られそうになり、学生と市民がネットワーク型(センターレス)のデモを始めたわけです。

トランプ大統領は対中経済戦争を戦っています。そして香港のデモも支援しています。反トランプ側の民主党も香港デモに対してはトランプ大統領以上に積極的に支援しています。もちろんその背後にはウォール街があるのでしょう。

習政権はこのアメリカの動きを「内政干渉だ!」と騒いでいますが、一国二制度という条約を守らせるための支援として、アメリカは後へは引きません。ディープステートにとっても後へは引けないわけです。

そしてここに「香港人権民主主義法」なるものが提起されたわけです。下院議会で採択されるでしょうし、その後上院でも採択されるでしょう。当然トランプ大統領はサインをするでしょう。

雨傘運動のリーダーである黄之鋒(ジョシュア・ウォン・22歳)氏とその仲間は、ドイツを訪問してマース外務大臣と会談、一国二制度を訴えました。そしてその後はアメリカの「ワシントンDC」で「香港人権民主主義法」の成立を要請するようです。

この法案の中身は、もし中共が民主活動家を逮捕・監禁あるいは殺害すれば、その元をたどって共産党幹部の資産凍結を行うと言うもののようです。
共産党幹部はアメリカに自分の資産を逃避させています。そのほとんどをアメリカ政府はつかんでいます。ですから資産凍結は当然、可能なのです。

香港デモは現在でも止まりません。デモ対は五大要求を掲げています。「逃亡犯条例の撤回」「逮捕されたデモ参加者の釈放」「警察の『暴力』に関する独立調査委員会の設置」「デモを『暴動』とした定義の撤回」そして「普通選挙実施」です。

キャリー・ラム行政長官は「逃亡犯条例」を撤回しました。ですからあと4つの要求がデモの目的となったようです。
中共側にとって、この4大要求を呑むか、それとも軍事的制裁で「第2の天安門事件」とするか、もうそのどちらかしか選択の余地は無くなったようです。

そこで「香港人権民主主義法」の成立が重要になってくるわけですね。そして間もなくこの法案は成立するでしょう。
中共は香港デモの要求、特に「普通選挙実施」などは絶対に認めることは出来ないでしょう。それは香港から共産主義体制が崩れることに繋がるからです。

追い込まれ、大義なき暴力に訴えるしかない習政権。それを監視する世界。資産凍結の後は英国が「一国二制度違反で香港返還条約の無効化」となり、香港防衛のための軍事活動・・という段取りかも知れませんね。

それにしても、日本の人権活動家は何も言わずに黙っています。彼等にとっては朝鮮とアイヌと沖縄の人権だけが人権であって、他国の人達の人権などどんなに侵害されようがどうでもいいし、むしろ弾圧側に回るのかも知れません。彼等こそ人類に対する背信行為の団体であることがはっきりしてきましたね。

2019年9月14日土曜日

ボルトン氏辞任、何故?

ボルトン大統領補佐官(国家安全保障問題担当)が解任されました。ボルトン氏が言うには「辞任した」そうですが・・・

「Make America Great Again」として大統領になったトランプ氏です。ですから経済的にアメリカを立て直すことと、中共のような「ずるがしこい国」をひきづり降ろすことを考えていますが、ボルトン補佐官はどちらかというと「軍事的強硬派」だったとのことです。

「メイク・アメリカ・グレート・アゲイン」は、アメリカの軍事力を強くし世界を恫喝しようと言うものではありません。ただ「ディープステート」のような経済覇権ではない、トランプ流の経済覇権を狙っているように見えます。
ですから経済圏構想(ブロック経済)ではなく、2国間での貿易協定にこだわるのではないでしょうか。

制服組のマクマスター氏からボルトン氏に引き継がれた補佐官(国家安全保障問題担当)でした。
しかしワシントン既成政治派だったボルトン氏は、どうやらNSCを乗っ取ってしまったらしいと言うことです。
そして対イラン、対北朝鮮その他で、軍事的強硬路線を取り始めたところから、トランプ大統領と意見が食い違い始めたようです。

トランプ政権がイランへの空爆を直前で止めたのは、ボルトン氏がトランプ大統領に正確な情報(100人規模の戦死者が出ることなど)を直前まで知らせなかったためだったとか。

そして今回、トランプ政権がアフガンのタリバン勢力とキャンプデービッドで和平協議を行おうとした時、ボルトン補佐官が「テロリストとの協議などすべきではない」としてキャンセルせざるを得なくなってしまったことでした。
ボルトン氏によるリークが原因だったようです。

ボルトン氏の後に誰が補佐官になるのかは判りませんが、現在名前が挙がっている人たちは、今までイランや北朝鮮との対話路線で活動してきた人ばかりだそうです。
彼等がワシントンで外交政策を取り仕切るようになったときは、アメリカが対日政策を変え、日米安保の大幅な見直しを要求してくるかも知れません。日本の核武装を認めた上で・・・

トランプ政権は、イランやアフガニスタンと言った中東への軍事展開を引き上げて、対中戦略一本に持って行きたいようです。
安倍首相はトランプ大統領に「拉致した日本国民を全員返したら、相当の額を資金援助する」として金正恩委員長との対話に臨ませました。
「アメリカは金を出さないが、日本が莫大な支援をする、ただし拉致被害者を返してからだが。」というトランプ大統領の発言は、金正恩委員長にどのように伝わったのでしょうか。

それから数回、金委員長はトランプ大統領と会談をしております。それは北朝鮮とアメリカが近づきつつあることを、習主席に見せつけるためだと思います。
トランプ大統領側も、北朝鮮に制裁を掛け続けながら、北朝鮮がアメリカと近づいていることをアピールできます。経済的な交渉はしなくても良いので楽でしょうね。

このような状態が続き、アメリカは中共を追い詰めます。中共からの輸入品に30%の関税を掛ければアメリカ国内の物価が上がり、トランプ政権の人気が落ちるのではないかという点について、高橋洋一氏は「中共だけでなく他の国でも作っている物にだけ高関税を掛けている。上手に細かく見ているから、国内の物価は上がっていない。中共製が高くなっても他の国からの製品は高くならないからだ」と述べています。

中共の経済悪化は必ずしもアメリカの高関税が原因ではないかも知れません。この宣伝効果があって外交的に中共が追い詰められ、もともと潜在していたバブル崩壊現象が少しづつ現れ始めたのかも知れませんね。

もしかすると中共の経済低迷がアメリカの関税によるものではなく、バブル崩壊から一定期間置いて本当の景気後退が始まったのかも知れません。

最近、アマゾンなどで衣料品などを買うと、これまでは「Made In Chaina」となっていたものが「Made In Vietnam」となっています。日本語で「ベトナム製」と書いてあることもあります。
これは中共の製造業がベトナムやカンボジアに移っていることを意味しているようです。

製造業が外国に出ていくと言うことは、中共国内の産業の空洞化が起きていると見るべきではないでしょうか。
結果として人民元が安くなってきます。そこを突いてトランプ政権は中共を「為替操作国」と認定しました。
人民元を維持するために中共がドル売り元買いを行っているからでしょう。

これがトランプ流の戦争なのでしょう。トランプ政権はこのような波状攻撃を2020年11月まで続けるつもりだと思います。そう、大統領選挙に勝利するまで。

このために中東から軍を引くのだと思います。中東での戦いはディープステートを利するだけだからかも知れません。
タリバンやISは、ディープステートの為に中東を攪乱しているだけのようですから。

そこがボルトン補佐官には判らなかったのでしょう。
日本に対し友好的だったボルトン補佐官です。居なくなるのは淋しいですが、しかし表面とは違ってボルトン氏の心の中では日本を利用しようと考えていたのかも知れません。いや、実際は判りませんけどね。

2019年9月12日木曜日

内閣改造、世界の潮流に乗れるか?

すでに消費増税10%を決めたあとの参議院選挙で勝利した安倍政権は、幹事長、官房長官、財務大臣、をそのまま残し、その他をかなり変えました。
https://www.kantei.go.jp/jp/content/000049051.pdf

まあ、選挙で一応勝利した後の幹事長は変えられないでしょうが、財務大臣をそのまま留任で良いかどうか疑問の残るところです。
10月1日からの消費増税は間違いなく日本のデフレをさらに進めてしまうのではないでしょうか。
麻生太郎財務大臣は、現在中共経済がどのような状況にあるのか、欧州各国(EU)の経済がどのようになっているのか、そして今後世界同時不況(大恐慌)が来るかも知れない事態に対処できるのかどうか・・・疑問が残ります。

欧州ではフランスやドイツがついに金利マイナスとなってしまいました。これを「ジャパナイゼーション(経済の日本化)」と呼んで、今後脱却のための政策が議論されるでしょう。
これに日本の財務大臣は財務省を裏切ってでも対策を取らなければならないと思うからです。
つまりプライマリバランスなどかなぐり捨てて、国債の発行とインフラ投資、研究開発投資、人材育成投資を「てこ入れ」し、落ち込む消費を支えるための何らかの政策を取らなければなりません。
肩書だけの「デフレ脱却担当」では仕方ありませんからね。

防衛大臣は岩屋毅氏から変わって、河野太郎元外務大臣です。韓国に媚びを売り、平和の妄想を振りまいていた岩屋氏よりもまともな防衛大臣になりそうです。
そして外務大臣には茂木(もてぎ)敏光氏が任命されました。河野太郎氏の後を完全に継いでもらいたいのですが・・河野太郎外務大臣が外されたのは、仕事をし過ぎて外務官僚に煙たがられた結果だそうですね。仕事をする大臣を日本の官僚は嫌うみたいです。自分たちがサボりたいからだそうですが・・・

総務大臣には高市早苗氏が任命されています。「マイナンバー制度担当」という肩書が付いていますが、税金処理時以外に使い道の無いマイナンバーカードを、もっと自由に使えるようにして、便利なマイナンバーカードにして、普及させて欲しいものです。

文部科学大臣には萩生田光一氏が任命されました。先ずは「東京裁判史観の払拭」を小中学校の教科書から始めてもらいたいものです。もうインターネット上では常識になっている「戦後のGHQのWGIP」がもたらした弊害を、学校でも教育させるように法改正も含めてやって欲しいですね。
現在の歴史教科書は「まるで韓国の妄想史が書かれている」とか聞いております。もういいかげん韓国に媚びるのは止めましょう。頑張ってもらいたいですね。

この内閣を韓国は「安倍晋三首相が極右性向の側近らを大挙重用」などと伝えているようです。現在の韓国が極左政権ですからそう見えるのではないでしょうか。つまり一般的な内閣だと言うことの証です。

トランプ政権は、いよいよディープステートとの戦いを始めたようです。つまり、企業経営のやり方の方針転換です。
これまでの「株主中心主義」から「企業内中心主義」への改革が行われようとしています。昔の日本の企業の在り方と同じような発想です。もちろん全く同じではありませんが・・・

これまでは企業は業績を上げて株主配当を優先して支払うことが良いことだとされていました。そして決算を3カ月ごとにやるなど、無意味な株主中心主義が始まってしまったわけです。

この裏側には利息で食っていく株主の存在があり、その元締めがディープステートだったようです。莫大な利益が政治を操る道具に使われ、ゆえにディープな政府(深層に隠れた政府)と言われていたわけです。

しかし、健全な経済とは働く人が優先される経済です。そうしないと生産性が悪化するからです。
働けば給与が上がり心配することなく働ける社会、利益に翻弄されることなく健全な経営が営める資金繰りなどが提唱されているようです。そう、30年ほど前の日本型経営がこれに当たるわけです。

この日本型経営に異を唱えて、株主優先経済を日本に叩き込み、MBAプログラムなどを使って日本人にアメリカ式経営を推奨してきたのがディープステートのやり口でした。それが良いことだと思い込んだ日本は、それから国力を失っていきます。

欧州が、アメリカが、そして日本がこのディープステートに操られてきたわけです。この間違いが今、トランプ大統領によって駆逐されようとしています。
中共だけが、このやり方を学びながら、株主ではなく共産党指導部にお金が入るように仕掛けたわけです。ここからディープステート対中共の戦いが始まったようです。

ロシアはプーチン大統領によってディープステートからは守られてきました。しかし故に経済は低迷し、国家存亡の危機まで追い詰められていきます。もちろんそれでもプーチン大統領は負けていませんけど。

世界中がこのディープステートのやり方に気が付き始めています。そのためでしょうか、誰も銀行からお金を借りなくなってきました。インターネットを使ったクラウドファンディングなどという手法も登場してきたからかも知れません。

では誰が銀行から借金するのでしょうか・・・

もしかしたら、欧州のマイナス金利は誰も銀行からお金を借りなくなったからかも知れませんね。もっとも、これは良いことではありませんけど。

こうして経済社会が変化していきます。この改造内閣は、このような変化に耐えられるでしょうか・・・