2018年7月24日火曜日

イージス・アショアのお値段

地上配備型ミサイル迎撃システム「イージス・アショア」が、2基で6000億円以上することが産経に書かれておりました。

イージス艦1隻が1700億円ですから、3隻以上の価格だと言う訳です。もちろん運用上のメリットがかなりあっての話ですけど。

このイージス・アショアは、陸上に配備するミサイル防衛網の、早期警戒システムです。防御用の迎撃ミサイルを発射すると同時にアメリカ軍による報復攻撃を可能にするわけです。
我が国は、憲法上で専守防衛という意味不明な縛りがあり、攻撃はアメリカ軍に依頼すると言う「マッカーサーの意思」に今も縛られておりますからね。

このイージス・アショア配備について、ロシアのプーチン大統領が猛烈に反対してきました。「日本が配備するのだったら、ロシアはそんな防御を無効にするマッハ5~6の超音速ミサイルを作る」と述べて、そんなミサイル実験を行い世界中に見せつけておりました。

プーチン大統領が言いたいのは、「核による平和が壊れる」ことを拒否すると言うことです。ですからプーチン大統領は北朝鮮の核武装には反対します。そして核ミサイルの防衛が可能になれば「核による平和」が壊れるし、核拡散に歯止めもかからなくなるのではないかという心配もあるのでしょう。

ミサイルは、過去の大砲の射程距離を極めて長くしたものです。これまでは軍艦から艦砲射撃で相手を威嚇し破壊し服従させていましたが、ミサイルが登場してから、軍艦で行かなくても「自国領内から相手国に打ち込める時代」となったわけです。

そのミサイルの先頭に核爆弾を積んだものが核ミサイルで、その恐怖とハリウッドの「核戦争に勝者無し」というプロパガンダによって「核による平和」が確立しました。
プーチン大統領は「それを壊すな」と言いたいわけですね。

北朝鮮は「ミサイルはロシアや中共が売ってくれるけど、核爆弾は売ってくれない」から自作したわけです。
我が国はミサイルを「低価格ロケット」として開発し、同時にミサイル防衛網の構築という選択をしました。アメリカと相談しながら・・。

ミサイル迎撃システムはアメリカが開発しましたが、そこにある技術開発には我が国もかなり協力しております。イージス・アショアにも我が国の技術は使われているはずです。秘密でしょうけどね。

もしロシアがミサイル防衛網を突き破る超音速ミサイルを開発すれば、我々はそれを防御するシステムを作るだけです。昔も今も変わらない矛と楯の問答ですね。
そして我が国は「マッカーサーの憲法」に縛られていますから、このミサイル防衛=イージス・アショアを発展させていくしか方法は無いわけです。お値段の問題などではありませんね。

イージス・アショアを2ケ所に設置し、海上にイージス艦を配備し、ミサイルだけでなく飛来するどこかの国のステルス戦闘機や偵察機を発見することも可能なはずです。
ステルス機の時代の空中戦は、先に発見された方が負けです。固定基地とイージス艦、そして航空機で見張ることで、ステルス機を敵より先に発見することは可能ではないでしょうか。

また、プーチン大統領がどう思おうと、核が小型化し拡散する時代はもうそこまで来ております。同時に「核戦争で勝者は無い。放射能で人類は滅びる」というプロパガンダも、少しづつ化けの皮がはがれてきております。

「使える核兵器」なるものが検討され始め、放射能の拡散を押さえる技術なども今後出てくる可能性がありますね。
原子力発電の技術も進むでしょうし、核廃棄物処理の問題解決などが核兵器にも影響を与え始めるでしょうし、素粒子研究分野が進んでも核兵器に影響が出てくるでしょう。
つまり科学が進めば技術も進み、やがて核ミサイルは使える兵器として我々を悩まし始める可能性は大いにあるわけです。
もしかしたら麻薬組織も闇市場を使って核武装を始めるかも知れません。

ですからイージス・アショア、ミサイル防衛網の研究開発も進めなければなりません。その基地が我が国に出来ることは、そこを基準にして開発を進めることが出来ると言うことにもなるのではないでしょうか。
現在はロッキード・マーチン社の「SSR」という新レーダーシステムをアショアに使う計画です。レイセオン社製の「SPY6」はまだ開発が間に合わないそうですね。三菱なども当然このような研究はしているでしょうから、やがて日米の共同開発も可能になると思います。
日本国憲法が変わらなくても、防衛システムなら問題なく作れますからね。

やがて「5G」技術もこのようなレーダーシステムに使われるでしょう。核ミサイルが使えるようになり、高性能のミサイル防衛システムが低価格になれば、小さな国家でも「ミサイルを買うかミサイル防衛システムを買うか」という判断が必要になるのではないでしょうか。

とすれば、緊張を生むミサイルよりも緊張は生じないミサイル防衛システムの方が売れますよね・・・きっと。

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