2011年3月28日月曜日

福島第一原発のユニットはアメリカ製だって?

やっと収まったかに見えた福島第一原発の1号機から4号機まで。ところがその中に溜まっていた水には1万倍の放射性物質が・・・・

そうなると炉心のタンクに亀裂が入っているとしか考えられないようです。炉心の内容物が外部に漏れたとなると・・・そう、あのチェルノブイリの事故と同じ状態が想定されます。
日本の技術を持ってしても、M9.0で広範囲な岩盤の崩壊には耐えられなかったのか・・・
そう思うよりほかにしょうがないと思っていました。

それにしてもアメリカといいロシアといい、その放射能漏れに対する危機感が日本の関係者とはまったく違うことに、なにかおかしな展開を感じておりました。
ロシアが盛んに「石棺に封じ込めるしかない」という発言をしており、日本人の避難民をシベリアに受け入れ、国籍をも渡してもいいと言うような冗談のような発言が繰り返されていました。
アメリカは東電の対応に怒りを示し、ヘリコプターによる海水の振りかけに「馬鹿なことをするな!」と怒鳴ったとか。

あまりにも異なる日本側と米欧露の対応の違い。なにやらおかしいと思って、友人のロシア語教師がロシアのマスコミの記事をインターネットからダウンロードして翻訳してみたところ、そこには「福島第一原発のユニット(日本語では「号機」と訳されるもの)はすべて40年前のアメリカ製」と書かれていたとか。
そしてそれらのユニットの耐用年数は30年。すでに耐用年数を10年も超えていると明記されていたということです。40年前といえば、日本は「アメリカに追いつき追い越せ」がスローガンだった時代。

そしてその記事には「その後日本は、それ以上の安全で高度な技術の沸騰水型の原発を開発している。その日本の技術には我々は驚嘆し尊敬するが、今回のような事故を目前にしての日本人の対応はまったくなっていない。先ず責任者がいないこと。強権を発動できる責任者が誰なのかわからず、行政も会議ばかりをやっていて緊急事態という意味がわかっていない。」と厳しく非難しているそうです。
そして「我々は早くから石棺での封印を提案していて、その技術を提供する用意もある。もっとも、それには炉心がもっと冷えてからでないと不可能だが」となっていたそうです。

その友人のロシア語教師は英語も達者なので、アメリカの記事もダウンロードして読んで見たそうです。するとそこにも同じような日本の責任決定能力の欠如が指摘されていたとか。
そして福島一号原発から80km以内は、今後農作業は出来なくなるだろうとの記述もあったとか。
日本に派遣された責任者が、「ともかくあの馬鹿げたヘリコプターによる海水の投下をやめさせるのに苦労した」というような談話もあったとか。

あの原子炉がアメリカ製だったのかどうか、これらの記事だけで断定できるかどうかは判りませんが、もしそうなら、その後のアメリカの反応も、ロシアの反応も理解できます。
M9.0のあとの大津波で電気系統がやられ、高温になった原子炉を冷まそうとしていた時、アメリカから専門家チームがすぐにやってきたことも、ロシアが石棺の協力を直ちにしてきたことも辻褄が合います。彼らはあの原発の危険性を熟知していたということです。

大量の放射性危険物質を吐き出した福島第一原発の原子炉ユニット。これから無残な責任のなすりあいが民主党政権のもとで繰り広げられることでしょう。
IMFは、今回の日本の災害で世界のGDPが2%ダウンすると警告しています。福島を中心とした東北地方の一部は、もはや農地としては使えないとも言われています。
それも見越して、ロシアはその住民を「シベリアへ移住してもいい。日本人なら大歓迎だ」と発言しています。最近では「シベリアがいやならカムチャッカ半島でもいいよ」と言っていますが、カムチャッカなどに移住したら、もう北方領土が戻る可能性はなくなるでしょう。

先ずは炉心を冷やし、そして石棺の工事を行い、それから農地も含めた対策という段取りですが、責任の擦り合いという惨めな現実を見せられることになるようです。
今後、太平洋側の東北地方はどうなっていくのでしょうか・・・

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