2011年3月16日水曜日

福島第一原発、2号機発熱、4号機破裂

宮城県を始め、各地の海岸に大勢のご遺体が打ち上げられていること、何とも言いがたい衝撃と悲しみを感じます。ご冥福をお祈りいたします。

そして福島原発、今度は2号機も温度上昇。おそらく全ての原子炉の底になんらかの異常が発生し、一次冷却水が漏れているのではないでしょうか?1号機、3号機に続いて2号機にも炉心の露出が発生し、さらに停止していた4号機が燃料冷却用の水を失い、発生した水素が炸裂して、放射性物質が環境へ飛び出してしまったようです。
と、いうことは残りの5号機、6号機とも危険な状態にあるとも考えられます。枝野官房長官は5,6号機も温度が若干上昇していると述べています。

今回の事故は、直接の原因は想定を大きく上回る震災ですが、原子炉は無事自動停止したようですね。その後のちょっとした対応にまずさがあったのかも知れません。津波の影響もあったとか。
もっとも、あの揺れと衝撃の直後ですから気持ちが動揺しない方が不思議かも知れませんが。

放射性物質が大気内へ飛散したことによって、各方面の大気中の放射線の量が上がりました。
マイクロシーベルトとかミリシーベルトという聞きなれない放射線量を表す単位がマスコミに飛び交っています。
人体に影響があるとか無いとかが話されていますが、何万という値を示すこともあるかも知れませんね。しかしそれが維持される時間は僅かなもの。何日も同じ量を浴びていれば人体の細胞機能にも影響が出てくるでしょうが、これほど大きな値が長時間維持することはないでしょう。環境に出てくれば電子レンジの電波の方がよほど危険です。

ただ、放射性物質が粉塵となって体内に入ってしまうと(内部被爆)やっかいです。といっても全ての放射性物質が危険なわけではありません。ストロンチュウムとかセシウムといった一部の物質が危険なのです。
これらは人体組織がカルシウムと区別がつかず、骨格細胞に取り込んでしまうからです。骨には造血作用があります。骨髄にですけど。
骨などの組織に取り込まれた放射性物質は、核崩壊によって周囲の組織を攻撃します。即ち中性子が弾丸のように周囲の細胞を撃ち続けます。よって細胞の機能組織が壊れ、白血病とか甲状腺がんなどの異常を引き起こすわけです。
そしてこのような放射線障害の因果関係が判っている現在、かなりの治療の方法は出来ているはずですから、それほど怖いものではありません。
怖いのはむしろ、悪意を持ったマスコミが垂れ流す風評被害の方かも知れませんね。

東北電力の女川原発も停止したまま、電力不足が続いています。
しかし何といっても一番影響の大きいのは東京電力の電力不足です。14日から輪番停電が行われる予定でしたが、電車の間引き運転などで今のところあまり停電はしていないようです。
が、停電するのかしないのか、するならば確実にその時間には止めてもらわないと、計画停電にならないのですけどね。
電車の間引きとか運休と、計画停電と、どちらが国民に不愉快か、そのトレードの問題かも知れませんね。

福島原発がこの調子ですと、当分復旧は考えられません。これで原発反対闘争が活気付くと、無事だった原発の再開もままならな状況となるかも知れません。
「節電」を呼びかける声に、今は我慢している国民も、その我慢の限界は4月中くらいまででしょう。
5月になると、一般家庭はともかく東京のビル群は冷房が入らないと仕事が出来ません。
すべてのビル設計は、電機による冷房が前提で、その上で節電タイプの設計になっているはず。
ですから電気が止まることは当然「想定外」。
その上「エレベーター」の問題もあるでしょう。電気が止まれば階段で・・仕事を続けるにはちょっと不都合。まして冷房が止まったビルで、階段を登れとは拷問以外の何ものでもないでしょう。

それがいつまで続くのか、7月~8月まで復旧しなければ、完全に都市機能は麻痺するはず。
猛暑の夏の、間引き運転で超満員の電車。そして節電のための冷房停止・・・
高層マンションはどうなるでしょうか?
東京は東北方面の原発で生活していたことをはっきりと認識する時です。もし東京で原発反対運動をしているとしたら、それこそ矛盾した活動ということになりますね。

こうなると地方都市の方々のほうが仕事はしやすいはずです。生活の場を密集型の都市から地方都市へ移すチャンスかも知れませんね。ストイックな人たちは。

原発による電気が無いと、東京の夏の生活は地獄であること・・・疑いようもないでしょう。

0 件のコメント:

コメントを投稿