2018年10月13日土曜日

アメリカ中間選挙は・・・

アメリカの人気歌手・テイラー・スイフトさんが民主党支持を打ち出しました。どうもトランプ大統領のようなタイプが嫌いなようです。

テイラー・スイフトさんは有名なロック歌手です。もともとカントリーの歌手だったのですが、カントリーは爺臭かったのか、ロック(ポップ)に変わった歌手のようです。かわいい感じの白人の娘さんで、いかにも思春期の娘を感じさせる曲が多く、ファンは13歳から16歳くらいまでの娘さんが多数を占めているようです。
評論家のケントギルバート氏によりますと、「彼女がいくら民主党を支持しても、彼女のファンはほとんど選挙権がまだないよ」と述べておりました。

そしてこのテイラー・スイフトさんと確執があるらしいのがカニエ・ウエスト氏で、こちらは黒人のラップ歌手です。ラップとヒップポップを歌っているようですが、彼にも多くのファンが居ります。
そのカニエ・ウエスト氏が「トランプ支持」を表明しました。つまり共和党支持です。
ウエスト氏には多くのマイノリティがファンになっています。彼らは選挙権を持っているでしょう。

ウエスト氏は以前はヒラリークリントン氏に約30万円の献金をしたり、ラップで政権批判などもしていましたから、マスコミはトランプ大統領との対決を意図していたのでしょう。
ですからこの会談はマスコミが企画したもので、中間選挙でのトランプ政権批判を期待していたのだと思います。

ちょうどテイラー・スイフトさんが民主党支持を表明しましたから、これでカニエ・ウエスト氏が反トランプを表明すれば、現在アメリカで人気のある芸能人が民主党支持であることになり、マスコミにとってとても有利になるわけです。

しかし、ウエスト氏はホワイトハウス内の執務室オーバルオフィスでトランプ大統領と相対すると、突然「トランプ大統領支持」を表明したのです。
会談はテレビで生中継をしていましたし、当然インターネット上にもLIVEで流れていたでしょうから、驚いたのはマスコミだったのかも知れません。
ウエスト氏は完全にマスコミの裏を突いたようです。

先ずウエスト氏は、トランプ大統領の人種差別とリベラルに対する視点を賞賛し始めたのです。
「リベラル派はレイシズム(人種差別)という名の下に黒人をコントロールしようとする。なぜなら彼らは俺たち(黒人)は誇り高くエモーショナルな人種だとわかっているからだ」と話を始めます。

そして「リベラル派に俺がトランプを支持していると言えば、彼らは俺を人種差別主義者だと言うだろう。レイシズムが俺をコントロールできると思うか?レイシズムは俺を止められない。それは見えない壁だ」と、駆けつけた取材陣に対して約10分間に渡り自身の考えの熱弁を振るったわけです。

マスコミ以上に驚いたのはトランプ大統領だったかも知れませんね。
ウエスト氏は続けて、トランプ大統領のフレーズ“Make America Great Again(アメリカを再び偉大な国にしよう)”と書かれた赤い帽子をかぶって来たことについて、「このキャップを被るとスーパーマンになったような気分だ」と述べたそうです。

「みんなは俺にこの帽子を被らせないようにするけど、この帽子は俺にエネルギーをくれる。幼い頃に両親が離婚して父親が家に居なかったせいで、俺には男性的なエネルギーが足りてないんだ。結婚して家族も出来たけど、男性的なエネルギーは無い。ヒラリーは好きだし、みんなを愛してるけど、彼女の政策には男として共感することが出来ない。彼女の政策の中に“父親”を見ることが出来ないんだ。俺はこの帽子を被ると、まるでスーパーマンになったような気分になる。(大統領に向かって)あんたは俺をスーパーマンにしてくれるんだ」という語りでした。

「男性的なエネルギーが足りてない」とは、ウエスト氏が両親の離婚で母親に育てられたれたというハンデ(?)を表現しているのだろうと言うことです。
もちろんこれにマスコミは噛みついてきます。「女性全般への蔑視的な視線もみてとれる」と書かれておりました。

ウエスト氏は「クリントン氏の姿勢は支持する」として、「ただ“I’m With Her”という女性を強調したスローガンに、一人の男性として疎外感を感じた」ということを述べています。
結婚し子供も居るウエスト氏ですが、父親不在の家庭で育ったことが、意識のどこかに自身の欠陥のような感覚があるのでしょう。

「ヒラリーは好きだし、みんなを愛してるけど、彼女の政策には男として共感することが出来ない。彼女の政策の中に“父親”を見ることが出来ないんだ。」としてトランプ大統領の中にその父性を見出したことを暗に告げました。

このウエスト氏の発言を見れば、それは共和党支持の民主党批判にはなっておらず、強烈なリベラル批判、そしてマスコミ批判とも取れますね。

そのマスコミには「トランプ支持を表明し失望が広がる」などと書かれていますが、果たしてそうでしょうか。結果は11月6日の中間選挙の結果を見れば判るでしょう。

現在、「青い波(民主党のカラー)」として共和党の敗色が強まって来たアメリカのようです。
9月下旬の賭けサイト・オンライン市場では、下院での多数党交代(共和党から民主党へ)に賭ける割合が7割程度となっているそうですが、どうなるでしょうか。

中間選挙は大統領の反対側の政党が勝つことが多い、いつものアメリカの選挙です。今回もマスコミの総攻撃に合い苦戦を強いられている共和党のようです。

はたしてアメリカの有権者はどちらを選択するでしょうか・・・

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