2010年11月13日土曜日

G20でアメリカが孤立、中共の作戦が成功か?

11月11日からソウルで始まった20カ国・地域(G20)首脳会議は、アメリカが他の19カ国からドルの垂れ流しを非難されることから始まったようです。
もちろん先便を切ったのは中共。米国が3日に決めた追加金融緩和を示して「主要な準備通貨の発行国が国際資本市場を安定させる責任を負っていることを米国は気付いていないようだ」と痛烈に批判したそうです。

アメリカは中共の人民元切り上げを要求すべく、「(米中には)世界経済の成長に特別な責務がある」と切り出し、黒字をため込む中国を牽制したようです。
しかしほとんどの国はドル経済圏。ユーロと言えども、結局はドル経済とのリンクが切れるわけも無く、その基軸通貨がこうも垂れ流しされることには腹を立てているようで、それでアメリカが孤立してしまったということ。
(中共が裏でどんな小細工をしたかはわかりませんが)
中共はさらに「米国の無責任なドル大量発行を制限する国際通貨枠組みを構築すべきだ」と提言もし始めました。
ブラジルのマンテガ財務相も10日にソウルで会見し、「米経済は世界で最も力強い経済だったが、もはやそうではない」と、ドル離れを示唆したとか。

さて、マスコミはアメリカが孤立し、追い込まれていると書いておりますが、はたしてそうでしょうか?
出席したオバマ大統領は、「輸出に大きく依存する国は、(米国経済の成長の)恩恵に浴している」と強気の発言。そしてこれは本当のこと。経済とは消費が無ければ行き詰ってしまうのは当たり前のことですから。
中共の経済も、所詮日本などから輸入するものは、ほとんどがアメリカへの迂回輸出。中共国内にはそれほど売られていないのではないでしょうか?(だから日本に買いに来る?)
だいたい沿岸部を除けば中共国内に需要など出るわけ無いでしょう。そういう政策は取ってこなかったのだから。

中共は経済の30%以上が輸出による経済です。(日本は18%程度だったと思いますが)アメリカへの輸出はドル建てでないと受け付けないのは当たり前。それがいやなら売らなきゃいいだろ!
お客様であるアメリカに対して、売り手営業マンが文句を言ってる構図なのです。だったら売らなきゃいいんですよ、本当に。
そしてそうすると・・・アメリカに売らないとどういうことになるか・・・
ということで、通貨安競争は今後も続くと考えたほうがいいようです。

では日本も、日銀の国債受け入れで円の大量ばら撒き・・・となると今度はアメリカが承知しません。軍隊も無い国が生意気なこと言うな、となってしまいます。
おそらくアメリカの富を円で保全しているからではないでしょうか? この世界経済の不安定期には金の値段が上がりますが、同じように円も高騰しています。
金を買おうか円を買おうか、というのが世界の富豪の考えていることかも知れません。

アメリカは電子マネー化して行くでしょう。本来お金というものは無く、アカウントがあるだけです。取引の基本は物々交換、即ちバーター。バーター取引を客観的に表現するものがアカウントです。
基軸通貨ドルの発行元であるアメリカ合衆国では、現在もバーター取引を行うクラブが多数あるようで、それでもアカウントさえしっかりしていれば混乱もないようです。
通貨を発行するといっても、現実にはお金を印刷するのではなくコンピューターに数字を打ち込むだけです。アメリカが新ドル札を印刷するのは、むしろ途上国の経済を助けるためでしょう。そして基本はバーター取引であることを常識として知っています。

中共はそういうドルを他国の資源に変えようとしています。
日本はそういうお金を貯め込みます。そしてその金額を見て老後の安心をしたりしています。
このアメリカとの感覚の違い・・・
それでは日本にはバーター取引などないのかと思ってググったら、出てきましたよ。
http://www.barter-japan.jp/
日本も結構やっているのですね。

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