2010年11月7日日曜日

尖閣列島事件のビデオ流出

とうとうビデオが流出してしまいました。こんなことになるなら、なぜもっと早く、政府責任で発表しなかったのか、そのことだけでも菅政権の甘さが問題になります。
起きてしまったことをとやかく言っても仕方ないでしょうが、この流出は中共に対する抗議が目的ではなくて、明らかに菅政権に対する揺さぶりでしょう。

菅政権が政治を行える状況になく、日本という国家をリードするにはあまりにも基礎能力に欠けることは、仙谷氏の答弁などをを見ていてもわかります。
基本的にサヨクの本質は権力に対する攻撃であり、自らが権力を行使できるような状況にない体質なのでしょう。
それを見透かされ、国民へ漏洩するという形で解散を示唆するというもの。もっともそれを感じ取るだけの感性すら菅政権は持ち合わせていないでしょうけど。

漏洩はじつにうまいタイミングで実施されたようです。APECの直前であり、中共もまさかと思うタイミングでした。
国会議員に6分程度に縮めた映像を見せておいて、インターネット上に40分以上の映像を流し、消去されることを承知でもあっという間にコピーのサイトが増殖していくということ。
あとはもぐらたたきのように、消去してもあとから幾らでもアップされていくという按配です。

犯罪国家・中共のリアクションは、あいかわらず「中共漁船に嫌がらせの行為をしたため衝突が起きた」としています。「日本の行為自体が違法。いわゆるビデオ映像でこうした事実の真相を変えることはできず、日本側の行為の違法性は隠せない」とする報道官談話を出してきました。
しかし、少なくとも中共の漁船が船首を向けて体当たりしていることは映像から明らかですし、尖閣列島が中共の領海と言っているのは中共だけですから、「違法」という言い方は日中間の摩擦を高めるだけの挑発的言動に他なりません。

尖閣列島の領有権を主張しているもうひとつの国家「台湾」は、馬英九総統が10月末、自民党の安倍晋三元首相と会談を行い、尖閣列島を含む日中間の摩擦について「平和的、理性的スタンスで解決すべきで、不必要な感情的反応は避けるべきだ」と冷静な対応を呼び掛けています。
台湾としては、尖閣列島は実に微妙な問題になってしまったようです。

海南島に「核ミサイル搭載原潜」の大規模な基地を作り、そこからアメリカ西海岸まで届く弾道ミサイルを開発した中共。全米を射程に入れるために太平洋への進出をサポートする原子力空母の開発まで進めてきた人民解放軍。この戦略を達成するにはどうしても東シナ海への覇権を確保したいという気持ちは判ります。
しかし、あのアメリカがそれを指をくわえて見ているわけもなく、日本を盾に海南島基地つぶしの戦略を練ることは当たり前ではないでしょうか?

アメリカは、南沙諸島の中共の実効支配を排除するきっかけを模索しています。
尖閣列島の今回の事件をどこまで利用するでしょうか? もはや後戻りのできない中共の長期戦略。今なら間に合うと考えるアメリカの防衛戦略。
中共の画策するアメリカ国債の大量販売によるドル攻撃も、もはや切り下げ競争に入った国際通貨戦争の状況下では無意味でしょう。
レアアースを使う作戦も今回、先にアメリカ側がすっぱ抜き、つぶされてしまったことは記憶に新しいところです。

今回の尖閣列島事件から日中間の紛争がエスカレートし自衛隊が防衛出動という事態になれば、アメリカは1週間後に日米安保の大儀のもと、海南島への集中爆撃に踏み切るのではないでしょうか?
つまり自衛隊は1週間ほど持ちこたえればいいということ。
その後も、菅政権ならばずるずるとなり、アメリカは自衛隊とともに南沙諸島攻撃も可能になると考えているかも知れません。菅政権、中共に仇なす愚かさというべきでしょうか?

中共は日本に対してさまざまな言い方をしてきますが、実際の敵はアメリカであること、本当は十分わかっているのでしょうね。
そしてアメリカを敵に回せばどんなに恐ろしい国家であるかと言うことも解っているでしょう。
もしかしたらあの船長、中共国内での尋問の結果、今頃アメリカの諜報活動に嵌ったことが解っているかも知れません。「英雄」などと持ち上げられている記事と、何とかこの尖閣列島問題を収拾しようと、「騒げばアメリカに利するだけ」などという記事を見るにつけ、そんな感じがするのですけど・・・

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