2010年11月15日月曜日

武器輸出3原則の見直し、いやむしろ廃棄の方が・・

沖縄返還を果たし、ノーベル平和賞に輝いた故・佐藤栄作氏は、変な原則を掲げました。
非核3原則と、そしてもう一つがこの「武器輸出3原則」です。その後、教条主義のサヨクからこの言説を捕まえられて、日本は妄想平和の中に閉じこもりますけど・・

昭和42年(1967年)に語られたこの原則は、
1.共産圏諸国向けの場合
2.国連決議により武器等の輸出が禁止されている国向けの場合
3.国際紛争の当事国又はそのおそれのある国向けの場合
の3つでした。ここまではよかったのですが、そのあとを継いだ三木首相が調子に乗って、昭和51年(1976年)に
1.三原則対象地域については「武器」の輸出を認めない。
2.三原則対象地域以外の地域については憲法及び外国為替法及び外国貿易管理法の精神にのっとり、「武器」の輸出を慎むものとする。
3.武器製造関連設備の輸出については、「武器」に準じて取り扱うものとする
などとバージョンアップ、さらに武器の定義を
1.軍隊が使用するものであって直接戦闘の用に供されるもの
2.本来的に、火器等を搭載し、そのもの自体が直接人の殺傷又は武力闘争の手段として物の
3.破壊を目的として行動する護衛艦、戦闘機、戦車のようなもの
としたものです。(ほとんど無意味なものですけど)

当時はまだ世界にはココムなるものが存在しました。COordinating COMmmittee for ExportControlsの略だそうですが、ようするに共産主義国家に輸出をしてはいけないものを決める委員会(本部はパリ)です。
1957年に創設され、アメリカ、イギリス、そしてイタリア、オーストラリア、カナダ、ギリシャ、スペイン、デンマーク、トルコ、西ドイツ、日本、ニュージーランド、ノルウェー、ベルギー、フランス、ポルトガル、ルクセンブルク の計17カ国が参加していました。
この取り決めがどのくらい効果があったのかは判りませんが、ともかくソビエトが崩壊したのですから、それなりの意味はあったのでしょう。
武器技術は日進月歩ですから、常に項目の書き換えがなされていました。特にコンピュータと電子技術は最重要項目でした。そしていつもアメリカの都合で書き換えが行われていたような気がします。
このココムのおかげで有名になったのが秋葉原。どこで漏れたのか敵の武器内にマイクロプロセッサが入っていたので調査したら、秋葉原のガード下で自由に売買されていたことが判り、それから秋葉原が国際的に有名になったというわけです。
ソビエト崩壊のあと、このココムは目的がなくなり、1994年に解散しました。

ココムがある間は、武器輸出3原則はその日本国内版ですから、それほど違和感はなかったのですが、もはや相当「時代遅れ」になっているようにも思えます。

ココムは、現在はワッセナー協約(Wassenaar Arrangement、オランダ・バーグに本部)に引き継がれているそうで、これは「通常兵器及び関連汎用品・技術の責任ある輸出管理を実施することにより、地域の安定を損なうおそれのある通常兵器の過度の移転と蓄積を防止することであり、テロリストに通常兵器や関連技術が渡る事を防ぐのが目的」である・・ということです。

ですから武器輸出3原則の廃止は必定で、それに変わって日本では「中共と北朝鮮」を対象にした「非民主国禁輸・国民会議」を創設した方がいいのではないでしょうか? 売国財界とか売国政権が誕生してしまう我が国では、頼れるのは「日本の主権者である国民」だけのようですから。

現在、軍事技術開発と民間研究機関が行っている技術開発の区切りはありません。災害救助の訓練と軍事訓練にも境目はほとんど無いでしょう。自衛隊の訓練は災害時に一番役立ちます。
高精度のナビゲーションシステムは、災害時に被災地域に対するピンポイントの物資輸送を実現しますが、同時に無人爆撃機も同じシステムで運用できます。

今後想像されるものには、実際の人工衛星を利用した天体観測ゲームとか、高効率太陽電池を利用した無着陸無人フライヤーによる世界いたるところの航空ビデオのリアルタイム映像中継などが考えられます。
これらは、過去においては軍事機密でしたが、これからは新商品として市場形成が可能な技術に置き換わるでしょう。

そして軍事技術は、今後ますます情報戦争の傾向が強まり、公開と隠蔽のための技術開発が軍事研究の主要なテーマにもなるように思います。
殺傷兵器よりも、LRADに見られるような非殺傷大衆鎮圧兵器の必要性が出てきていますし、破壊戦闘も何らかの無人機によるピンポイント攻撃が主流になるのではないでしょうか?

武器の定義そのものが変化し始めている昨今、武器輸出3原則は早急に廃棄すべきではないでしょうか?

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