2015年2月3日火曜日

アメリカの警告、安倍談話への・・?

第二次世界大戦が終結して70年。これまで宮沢首相、村山首相などが出してきた数え切れぬほどの「謝罪」があり、それに加えて安倍首相がさらに「謝罪」の表明を行うことは、「中韓両国との関係改善や和解には寄与しない」という論調がアメリカの識者の間で広まっているとか。

これは新たに7月に発表される予定の安倍談話の中に謝罪の表明を含むべきかどうか、アメリカの国務省はその表明を望む意向をちらつかせているようですが、民間の識者の間には「意味がない」との意見も目立つようになってきたと言うことです。(産経の古森記者の記事です)

ウォールストリート・ジャーナルのアンドリュー・ブラウン氏は、「米国では『安倍首相は日本の戦時行動を全面的に謝罪して、中韓両国との関係改善や東アジアでの和解を図るべきだ』という声が多いが、日本にとって謝罪表明は難しい技だ。事態はそんなに簡単ではない」と論じているそうです。
その理由として、「中共は共産党政権が反日感情を政権保持の支えにし、『謝罪しない日本』を軍拡の正当化の理由に使っているから、日本の謝罪は決して受け入れない」と言うものです。

ダートマス大学准教授の若手日本研究学者ジェニファー・リンド氏は、その著書「謝罪国家=国際政治での謝罪」の中で、「中共は日本からどんな謝罪の表明があっても、不満を述べ続ける」と予測しています。
日本の「謝罪の危険」を説きながら、「日本の戦時の行為の対外的な謝罪は非生産的であり、やめるべきだ。謝罪は(日本に)国内的な分裂をもたらす。日本は戦後の民主主義確立、経済繁栄、平和的努力などを対外的に強調すべきだ。中共が自らの統治の正当性を支えるために国内の反日感情をあおってきたことは周知の事実なのだから」と主張しています。

ウェスリアン大学教授の国際政治学者アシュラブ・ラシュディ氏は、「謝罪は相手の許しが前提となり、心情の世界に入るため、そもそもの謝罪の原因となった行為の責任や歴史の認識を曖昧にしてしまう」と謝罪一般の概念について述べ、相手が受け入れない謝罪には、その効用自体を否定しております。

オークランド大学教授の日本研究学者ジェーン・ヤマザキ氏は、その「第二次大戦への日本の謝罪」という著書の中で、「戦後の日本は異様なほどの回数、謝罪したとして、他の諸国は対外的な国家謝罪は自国の立場の国際的な低下、自国民の自国への誇りの傷つけ、もう自己を弁護できない自国の先人への不公正などの理由により、しないのだ」と述べ、「日本の国家謝罪を外交手段とみるならば完全な失敗だ」と断じています。

これは、これまで日本が行ってきた村山談話とか宮沢談話の翻訳文のニュアンスが違っているからではないでしょうか。これらの謝罪では、日本は南京虐殺や従軍慰安婦を認めてはおりません。なぜならそれは嘘だからです。
「植民地支配と侵略によって諸国民に多大の損害と苦痛を与えた」とか「(日本の教科書には)国際理解と国際協調の見地から必要な配慮がされていること」などと書かれておりますが、その具体的言及はありません。具体的に書けないのは、中韓が求めている具体的事例がすべて「嘘」だからです。

あの河野談話も、「甘言、強圧による等、本人たちの意思に反して集められた事例が数多くあり、更に、官憲等が直接これに加担したこともあったことが明らかになった。」とか「慰安所における生活は、強制的な状況の下での痛ましいものであった」など、韓国の求めに応じていろいろと書かれていますが、戦時売春婦の域から出るものではありません。
問題は記者会見で「強制連行はあったのか」と聞かれて、河野長官が「そう考えて、結構です」と言ってしまったことが問題になっているだけです。

これが世界各国の言葉に翻訳されたとき、どのような文章になるのかは想像できますね。ゆえにアメリカの上記のような反応が出て来るのでしょう。
こんな謝罪を70年目に繰り返したところで、何の意味もないことは安倍首相本人が一番よく判っているところではないでしょうか。

では、なぜアメリカの識者がこのような注意とも取れる意見を発するのか、それは第二次大戦の犯罪的行為を暴露していくと、アメリカ自信の問題にも言及せざるを得なくなるからかも知れません。
ジェニファー・リンド氏の「日本は戦後の民主主義確立、経済繁栄、平和的努力などを対外的に強調すべきだ。」という発言には、「戦後の成功例をもっと出せ」と言う意味があり、戦後の成功例とは「アメリカがそうしたのだ。アメリカは間違っていなかった」という意味も含まれるからでしょうね。

しかし日本は戦前も「差別撤廃」を標榜して戦ってきたのです。第一次世界大戦で日本に渡された太平洋の島々、そこを植民地ではなく「委託統治領」として多大な資金をインフラ整備と教育に使ってきました。
それは遅れたアジアを欧米に並ぶまでにして、その上で「差別撤廃」を欧米に認めさせようとする遠大な計画があったからです。
こうしてアジア支配の列強を、平和裏に追い出していく計画だったのです。(八紘一宇・戦略)
日清戦争後の台湾に、最初の試みが行われたことを英国はご存じのはずですよね。(当時の英国紙に出ていますからね)

台湾やパラオが、その戦前の日本に感謝し親日国でいるのなら、その気持ちをもっと未来へ向けて自身もそれに同調して活動して欲しいですね。ユダヤ式資本の戦略に巻き込まれないようにして。

なぜなら、この日本の戦略は、現在もなお、変わっていないのですから。

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