2016年7月3日日曜日

ダッカの人質、日本人7名の死

萩生田光一官房副長官の発表によりますと、バングラデシュのダッカで発生したカフェでの人質事件では日本人7名の安否が不明とのことでした。

バングラデシュのハシナ首相は、「救出オペレーションは終了した。13名を救出し外国人は3名でそのうち一人は日本人だった。現在病院で治療中である」ことを、安倍首相との電話会談で述べたそうです。
そしてその後、日本人男性5名、女性2名の死亡が確認されたと言うことです。

テロは必ず防御の弱いところを狙って攻撃を仕掛けてきます。
7月1日のダッカでは武装した男らがカフェに侵入し、警察と銃撃戦になり警察官2人が死亡、そして複数の外国人を含む約20人が人質になったそうです。周辺に居た人々も数十人が負傷し、襲撃犯の4~5名が「アラー(神)は偉大なり」と叫んでいたそうです。

その後イスラム国が犯行声明を出しました。

このところ経済成長が進んでいたバングラデシュ。イスラム国でありながら、ムハマド・ユヌス氏のマイクロクレジットから始まったグラミン銀行などが成長の下支えをしていた国でもありました。
ですから日本企業の進出が拡大し、また世界各国もバングラデシュを注目し始めていたわけです。

事件の起きたカフェは、周辺に日本をはじめイタリアなど各国の大使館、飲食店や高級マンションが立ち並ぶ地区で警備は厳重だったと言うことですが、イスラム国にとってそれは大した問題ではなかったようです。

もともとイスラム教の国ですから、その中には「イスラム原理主義」に傾倒する者も居たでしょうし、内部に手引きする者が居ればテロは簡単に出来るでしょう。
このところ危険になりつつあったバングラデシュで、イスラム国がバングラデシュに(新たな)拠点を設置したと表明していました。

先月末の6月28日にはトルコのイスタンブール空港で自爆テロが決行され、36人が死亡150人が負傷すると言う事件が起きております。

バングラデシュにしろトルコにしろ、ともにイスラム国家です。欧州はすでにイスラム移民の数が多くなり、後は時間の問題で欧州はイスラム国家群になってしまうという噂もあります。
イスラム国は、このような欧州世界はもうイスラム化したと判断し、新興のイスラム国がユダヤ・キリスト教文化に侵される前に、イスラムを救おうとしているのかも知れませんね。

EUから離脱する英国は、すでに内部には中東から来たイスラム系の住民が増え、そこで社会保障の恩恵を受けながらイスラムの戦士を訓練し、そして世界に送り出しているようです。
そのイスラム国の宣伝も過激であり、英国のアングロサクソンの息子たちが洗脳されて、イスラム国に行ってしまうという問題までが起きているようです。

歴史的にイスラムは欧州と敵対しておりました。ローマ帝国が滅び、フランク王国が出来た頃、中東に発生したイスラム教は、ユダヤ教を否定しアラブの掟を包含した一神教に仕上げました。
お金の貸し借りに伴う金利の概念を変えたのです。これは徹底的にユダヤ教と背反します。イスラムは同胞の相互扶助の概念を持ち込み、民族には関係なく「イスラムの同胞からは金利を取るな」という訳です。

これが功を奏したのかどうかは判りませんが、イスラム圏は豊かな社会を作り出しました。もともと暖かい地域ですから働けば収穫もあったからでしょう。

一方のフランク王国は寒冷地にあって地球が冷え込む時代でもあり、収穫が少なく貧しい国家でした。それでもカール大帝は頑張ったのですけどね。
カール大帝が亡くなって、遺言に従って国土を3名の息子に分割相続します。それが現在のイタリア、ドイツ、フランスの基になったという話です。

その後キリスト教徒はそのシンボルである十字架を掲げて(十字軍)、南のイスラム国に侵攻しますが、イスラムの勢いが強くていつも逃げ帰っていました。
地中海で学び取った航海術を使って、大西洋を経由してイスラムを迂回し東南アジアを席巻したキリスト教徒たちは、その後産業革命を経て莫大な利益を上げます。東南アジアを蹂躙しアフリカから奴隷をつれて行くなど、ろくなことはしませんでしたけど。

ここからイスラム国家との因縁対決が始まるのでしょうが、そこにアメリカの石油戦略が登場します。第二次世界大戦を経てドル・石油リンク政策が軌道に乗ると、アラブ世界には莫大なオイルマネーが入り、貧富差が拡大します。イスラムの教えに従ってそのお金がイスラム圏に拡散することはありませんでした。

近代技術の取り込みに遅れ、ユダヤ的な資本主義は根付かず、莫大なオイルマネーで堕落していくイスラムがあって、その反発の最初は共産主義化と軍事独裁でした。
しかし、後ろ盾のソビエト連邦が崩壊してしまったために、それからしばらくしてオサマ・ビン・ラディンとアルカイダというテロリズムによる戦闘が登場してくるのです。

そのあとは、アメリカの力による抑圧とテロ戦争となり、ジハードは自爆テロとなり、歪んだイスラムが世界を舞台に暗躍し始めたと言う訳ですね。

ただ一つ、イスラムは日本の「神道」を知りません。戦後アメリカの肩を持つだけの日本は知っています。日本人の犠牲は、アメリカ一辺倒の日本に対する復讐です。「防衛をアメリカに牛耳られていて、社会主義者の妄想平和で国民が騙されていた」などという言い訳は通らないでしょう。
そのことを理解すれば、今後の日本の取るべき道は見えてくるのではないでしょうか。

それにしてもこのテロに遭遇した日本人男性が「私は日本人です、撃たないで」と叫んだそうですが、この男性は最期まで日本サヨク(SEALDsなど)のプロパガンダを信じていたのですね。ご冥福をお祈りいたします。

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