2016年7月29日金曜日

終盤の都知事選、ゆり子の戦い

小池百合子候補の若干のリードで終盤戦を迎えた東京都知事選挙です。
ここにきて組織票の焦りが出てきたようですね。スキャンダルが響いている鳥越俊太郎候補は、その支持母体である民進、共産、社民、生活が、小池氏が平成21年に行った一部報道のアンケートに「核武装も必要に応じて検討する」と答えたことを使って、「核武装を主張する小池百合子氏か、東京の非核都市宣言を求める鳥越氏か」という切り口に変えようとしています。

しかし、東京都知事選に衆議院議員時代の古い小池氏のアンケートなどを取り上げて誹謗するなど、その手口にサヨク系組織の焦りがにじみ出ているようにしか見えません。

そして自民・公明が支持している増田候補陣営の方は、東京都連の石原伸晃氏が「今日をもって小池氏は自民党の人間ではない。私はこのように思っている」などと述べるなど、その意味がよく判らない批判をしています。
現実に小池氏はすでに自民党を離党しており、前自民党衆議院議員になっています。
また、石原伸晃氏は「私のいないときに推薦依頼を持ってきて、その後、また私がいないときに推薦依頼を引き取っていかれた。わがままだ」と批判していますが、それがわがままなのかどうかは都民が判断することでしょう。

そして石原慎太郎氏も息子の応援なのでしょうか、「小池氏は嘘つきだ」と述べています。その「嘘」とは、小池氏が立候補する時に「石原元都知事にも背中を押されました」などと述べたことを言っているようです。「おれはそんなこと言っていない」というのが嘘の根拠ですが、小池氏によりますと今回の選挙ではなく、前回の都知事選の時に「小池君、都知事に出たらどうだ」と言われたそうです。石原氏はその後田母神氏支援に行ってしまったそうですね。

小池氏の支持者から都知事選に出ることを支持されたということも、支持者たちからは「呼ばれたから集まったら小池氏が都知事選に出馬することを告げられただけ」と述べているようですね。
その意味は、衆議院議員を辞めて都知事選に立候補することを「支持者に伝えた」ということで、反対が無ければ支持されたことになるわけです。小池氏のことですから相談したとは思えませんから。

小池氏の選挙演説を聞いていますと、相当前から都知事選を意識した作戦を立てていたと思われる節があります。(石原慎太郎氏に言われた後からだそうですけど、その前から考えていたのでは?)
それゆえに自民党の支持が得られなかったのかも知れません。なぜなら、彼女が目指しているものは都政の中で腐臭を放っている既得権益の排除だろうと思うからです。
(増田候補のところには、既得権集団のボスのような方々が沢山訪れていますね)

当然既得権益保持者はそれを取り上げられることを最も恐れます。時代が変わり社会の要求が変わっていても、この既得権を手放さない集団はそれを無視します。
そして最も恐ろしいのは、その既得権集団に偲びよる中共の魔手もあると言うことです。これを使えば日本の政界を自由に操ることが出来ることを彼らは知っております。最も有効な手口がその既得権集団から物を買ってやること。莫大なチャイナマネーが動けば、気が付いた時にはすでに雁字搦めになっているわけです。

もしかしたら、舛添都知事が新宿の土地を韓国へ永久貸与する話は、このような背景で行われたことなのかも知れません。唐突であり都民無視の政治判断でしたから。
韓国の背後に中共が居ることはまず間違いないでしょう。固定化した既得権益は時として国家を破滅する行為に走ることもあるわけです。その既得権集団さえ気が付かないうちに・・・

舛添氏を追い詰めたのは、おそらくこの問題でしょう。ちいさな公金横領や湯河原通いなどはそれほど問題ではありません。しかしマスコミがそれを使って書きたてただけです。
都有地の韓国貸与が命取りだったのだと思います。背景には既得権集団の対立があったのかも知れませんね。

その既得権の集大成である東京都議連。一見「秩序とか人間関係」を重視した組織に見えますが、それを維持しているのは既得権の集団があるからです。
それと戦うつもりの都知事が、その集団から支持を受けるわけには行かないことは誰でも解ることと思います。

他の候補者と同じく小池氏の公約でもある「待機児童ゼロ」問題の対策でも、よく見ていくとその違いが判ります。
小池氏の方がより具体的に見えます。つまり思い付きではなくて事前によく考えたソリュージョンを立てているように見えるのです。
ただし、待機児童問題は東京の人口が増えていく問題であって、東京集中を止めなければ永久に解決は付かない問題でもあります。これは国政の問題なんですけど・・・

増田候補や鳥越候補の同様の問題意識は、それを都民が要求しているから仕方なく公約に入れているように感じます。
増田候補は「自民党や公明党が協力してくれるから必ず実現できます」などと語っていますが、これはどこかの既得権集団が儲かれば実現できることを示唆しているように見えて仕方ありません。

小池氏の「退路を断った孤独な戦い」は嘘でしょう。最初から計画していた立候補の手順だったように思います。
そしてそれを可能にした小さな集団もあるはずです。その中には「あわよくば小池氏を使って既得権を奪取しよう」という思惑の集団もあると思います。
しかしそうであっても、選挙と言う戦いはともかく勝たねば何もその先が生まれません。そういう意味ではすべての候補者が都民を騙しているわけですね。
それにしても自民党の終盤に掛かっての小池バッシングには、ちょっと異常な雰囲気を感じませんか。

組織票は増田氏に圧倒的に有利となっていますが、もし小池氏が都知事になったら回り中が都知事の敵になります。耐えられるでしょうか。何かをやろうとしても、誰も動かない中でどうやって公約を進めていけるか。小池候補にとっては当選した直後から「極めてやりにくい環境」が待っているわけです。

もし都議会議員が私を信任しないならば、ぜひ「不信任」を提出してください。すぐに解散しますから・・・とは小池氏が立候補に当たって最初に言った言葉です。
この時すでに、小池候補はこの「極めてやりにくい環境」を覚悟しているのです。
不信任を出さずに、都知事の言うことを聞かず何もしなければ議員のサボタージュになります。ここをどう捉えて、そして強権で都政を進めていくか・・・

週刊文春に「ゆり子、独裁の都政」などと書かれても、ぶれない都民の覚悟も必要な、そんな候補者が小池百合子候補ではないかと見ているのですが・・・

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