2016年7月24日日曜日

自民党は永遠の与党か?

「ポケモンGO」が表示するGPSを使った地図に、自民党本部が「永遠の与党」と表示されていたそうです。今はその表示は無くなったようですが、このような表示がなされたのはなぜでしょうか?

参議院選挙で圧勝した安倍・自民党です。改憲勢力を野党も加えて3分の2を締めました。日本国憲法を時代に合わせて変えることが可能な発議までは出来るようになりました。

この自民党に反旗を翻す野党連合が居ます。ちょうど都知事選挙真っ最中であり、野党連合が推薦する鳥越俊太郎氏は、都政など後回しで「反安倍を東京から発信する」などと息巻いております。それを支持するのは、民進、共産、社民などのサヨク政党です。

どこの誰かは判りませんが、自民党の「おごり高ぶり」をアピールし、日本国民を反自民に向かわせようとする作戦が、人気絶頂の「ポケモンGO」を使ってなされたような、そんな感じがする「永遠の与党」という言葉かと思います。

参院選で自民を圧勝させた原因は、ひとえに野党の現実離れした政策にあったはずです。しかもこの政策はすべてが敵国「中共」に利するものであり、とても日本国民が受け入れられるものではなかったはずです。
それでも安倍自民党が3分の2よりも低い当選者しか得られなかったのは、マスコミにその原因があるのであって、野党の現実離れした政策よりも、「戦争法案」とか「平和憲法」などというマスコミの恫喝に騙されてのことではないでしょうか。

さて、やっとのことで改憲推進派が3分の2になった参議院なのです。衆議院はすでに3分の2以上を確保しておりますから改憲の発議は可能になりました。
しかし、次の衆議院選挙では再びどうなるかは判りません。つまり自民党は「永遠の与党」ではないからです。
現実を無視した野党と、現実を知らせないマスコミがあって、インターネットなどの書き込みでしか我が国の危機が判らない現状では、いつ3分の2が崩れてしまうか判らないわけです。

ところが現在の改憲勢力は、憲法改正に憲法第9条の第2項を持ってきます。さらに「前文も変えよう」など、急激に希望が膨らんでいます。
しかし、まだ改憲は戦争に直結するなどと騙されている国民が多く居る以上、このような急激な変更は無理でしょう。
国会での発議の後、国民投票が待っているわけで、ここで過半数の国民が賛成しなければ成立しないのですから、このような改憲提案では失敗してしまう可能性が大きいと思います。

つまり、早急に行うべき改正は第96条の「各議院の総議員の三分の二以上の賛成で」という部分です。ここを「各議院の総議員の二分の一以上の賛成で」と4文字直すこと、それだけを発議し国民投票に掛ければいいのです。
現在はそれ以外をいじってはいけません。危機せまる日本であっても、まずは順序を考えましょう。

改憲派はすぐに中共の脅威を持ち出し、またアメリカの衰退を持ち出します。そして国軍を持ち対中戦争に備えなければならず、そのための改憲論をぶち上げます。しかしそれが本当であっても、それでは現在のチャンスを逃しかねません。(現実を知らない多くの国民が居ることを忘れないように)

安倍首相は公式にはまだ改憲のことは表明しておりません。国民の間で改憲の議論が行われるよう望んでいるそうです。
ですから、改憲勢力は先ず現状の憲法なら「いつでも戦争が出来る」ことをアピールすべきです。現状のあいまいな憲法では、解釈次第ではすぐに軍隊を持つ事も出来るし、核武装も可能になることを喧伝すれば良いのです。
どのような解釈が可能か、どう解釈すれば対中戦争が可能になるか・・・などです。
そうすれば似非平和主義者たちは、憲法改正に前向きになるのではないでしょうか。「あいまいさを無くしたへお和憲法を」などと言いだすでしょうけど。

野党なども「9条以外なら改憲に応じても良い」ようなことを言いだしました。これはチャンスです。第96条の改正ならば可能と言う事かも知れませんね。たった4文字の改正です。

そもそもこの第96条は、マッカーサー元帥が「二度と日本が戦争出来ないようにした憲法を、二度と変えられないようにしてやる」という意味で作った部分です。
そのことをもっと国民に伝えて、それがやっと3分の2の賛成で変えることが出来るようになったことも伝えましょう。
そして、そこだけの修正で一度「改憲」をやってみることです。あとは2分の1でいつでも改憲発議が出来るようになるのです。

現在、改憲と言ってもその案があるわけではありません。自民党や改憲派などが憲法らしきものを提唱していますが、どれも現行の日本国憲法を修正したものにすぎません。
「3分の2」条項があるために、「改憲は不可能だ」という意識がどこかにあって、それで真剣な憲法制定議論が妨げられているように思います。

この杭引きを解かなければ、日本国民は憲法改正を真剣には考えないのではないでしょうか。誰でも、どうせできない改憲など真剣には考えないでしょう。

そしてそれには時間が無いはずです。安倍政権のアベノミクス再稼働がうまく行くかどうか判らないからです。経済再建がうまく行かなければ、すぐに3分の2は失われるでしょう。
そうなれば改憲のチャンスは失われ、再び不毛の議論の中で日中戦争を戦わなければならなくなります。

改憲のチャンスが失われること、そのこと自体が自民党が永遠の与党ではないことの証左でもあります。
我が国は独裁政権ではありません。

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