2015年10月23日金曜日

中共国家統計局、GDP6.9%増加と発表

中共の国家統計局は、10月19日に2015年度7~9月のGDPを発表しました。
前年同期に比べて6.9%の成長だと言うことです。成長率を7%にしたい中共政府でも6.9%だと言うのですから、実態はかなり悪いのでしょうね。
統計局は、物価変動の影響を除いた実質の値との発表をしています。

中共のGDP 発表で、7%を割り込むのはリーマンショック直後の2009年1~3月期の時だけでした。その時は6.2%ですが、その原因は外因でした。
それから6年半、どんなにインチキだと言われながらも、7%以上のGDP成長率を公表してきた中共政府です。
しかし遂に公表でも7%を割りました。0.1%ですけどね。

そしてそれだけでなく、中共政府が通年目標としている前年比7・0%増が達成できない可能性も出てきています。保8と言っていた昔、成長率8%を維持しないと外資が逃げ出すという意味であり、同時に8%成長がないと暴動が起きるとも考えられていました。

習政権になってから現在まで、多くの暴動が発生しているようですし、また外資はどんどん逃げ出しております。保8というスローガンだけは本物だったようですね。

中共の国家統計局は、季節要因をより的確に反映させる新たな手法を取り入れたとして、今年1~3月期と4~6月期はいずれも同7・0%増となっていました。

9月の消費者物価指数(CPI)は8月に比べて0・4ポイント下回り、消費の低調さを表示しています。産業動向を示す9月の工業品卸売物価指数(PPI)は8月に比べて5・9%低下して、3年7カ月も連続で前年同月を下回っているそうです。
デフレがささやかれ始めています。

10月26日から「第18期中央委員会第5回総会(5中総会)」が始まるため、その前か後には緊急の景気刺激策が打ち出されるのではないか、などという憶測も噂されているようですが、もはや中共経済は長期デフレに入った感じもします。
それでもこの憶測だけで、株価は上がったようですね。

この6.9%という数字は、あまり信用されていないようです。同時に発表された9月の発電量は前年同月比で-3.1%でした。これをもって、経済活動から力強さが削がれ始めたことを示唆していると見る向きも多いようです。
さらに、輸入が単月で20%以上落ち込みました。これは国内消費が冷え込んでいる証でしょう。
国有企業などが党指令通り生産を増やせば、過剰在庫が膨れ上がり、多くは投棄され、燃やされます。工場爆発と環境破壊が止まらない、これが本当の理由じゃないでしょうか。

「世界の工場」から「世界の市場」へと進化するはずだった中共の経済への期待は失望に変わっていっているようです。
顕著な例がアメリカの豹変ですね。習近平主席の国賓待遇の訪米をローマ法王の訪米と合わせたり、新しい大国関係を呼びかける習主席の発言にオバマ大統領が耳も貸さなかったり・・・
さらに南シナ海の人工島の中止と撤去を求めるアメリカの言うことを聞かない中共に向かって、人工島の12カイリ以内にアメリカの艦船を航行させると明言したりし始めました。

12カイリとは22キロメートルで、中共側はこの内側を中共の領海などと勝手に決めています。ここに米艦船が航行することは、この中共側の言い分を認めないことを意味し、同時に中共のメンツをつぶすという実力行使になるわけです。

おそらく中共政府はアメリカに対し、「寄港を認める」などの言い分で答えるかもしれません。これまでにも南シナ海の米艦船、および海上自衛隊の航行は認めるなどとする表明がなされていましたが、そうすることでこの海域を中共の領海と日米に認めさせる意図があったわけです。

しかし明確に米艦船が何の予告もなく入られると、完全に中共はメンツが潰されます。そしていくら勝手に領海と宣言しても、そうはいかないことが明確になるわけです。

さて、普通であればこれは戦争になる対決です。人民解放軍が阻止するならば開戦となるでしょう。この場合中共側は領海侵犯として発泡することになります。中共国内に対しては法に基づいた攻撃、すなわち防衛出動です。
しかしアメリカにとっては公海の自由航行を守るという大義があります。発泡されれば公海における海賊行為として応戦するという大儀です。
そしてこのアメリカの強硬な行為は、日本の安全保障法案成立を受けて発動したものと思われますね。(東シナ海への影響を考慮したのでしょう)
人民解放軍の海軍がどう出るか、もはや「のら犬の遠吠え、あるいは悪ふざけ」のような介入では済みません。

アメリカは中共の経済の実情をほとんど把握していると思います。ですから今回のGDPの発表も、アメリカにとってはすでに織り込み済みのもので、もしかしたらマスコミ発表よりも詳細な経済状態を掴んでいるかもしれません。6.9%と言う数字が何を意味しているかも・・・
そして習政権の内部事情も把握していると思われます。なにしろ要人が逃げてきていますからね。

もしかすると、この米艦船の人工島から12カイリ以内の航行は、中国共産党を潰すという作戦の始まりかもしれませんね。

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