2016年12月8日木曜日

もう始まったトランプ外交?

どうやらニューヨークのトランプタワーとワシントンのホワイトハウスの間がぎくしゃくしてきたようですね。
ホワイトハウスの住人はまだオバマ大統領で、そこのスタッフも民主党側の人員です。

安倍首相が訪問したのもトランプタワーでした。そして台湾の蔡英文総統が電話したのもトランプタワーです。

ホワイトハウス側の米国家安全保障会議(NSC)のプライス報道官は、「一つの中国」原則を認識する米国の対中政策に「変わりはない」と強調し、このトランプ氏の行動に不快感を示したそうです。

これに対してトランプ次期大統領は、「昨年12月、台湾にフリゲート艦など18億3千万ドル(約2千億円)の武器売却を決定したのはオバマ大統領ではないか。そして台湾に対しこれまでに総額120億ドルの武器を供与している」と述べるなど、アメリカの「本音」を突きつけます。

さらに、「米国は台湾に何十億ドルもの兵器を売りながら、私がお祝いの電話を受けてはいけないとは興味深い」とツイッターに書き込みました。これは北京からの反応に答えるものです。

もともとアメリカは、将来中共が民主化するまでは一国二制度を採用させ、その為に「一つの中国」を認めたわけです。けっして「一つの中共」を認めているわけではありません。

しかし、中共が経済発展をとげ、ウォール街の欲望が首を上げ始めると、それに合わせて中共政府の策略が始まり、それに乗ってしまったアメリカなのです。今も国際金融資本は諦めてはいないようですね。

そのトランプ氏にソフトバンクの孫正義社長が会談したと言うことです。今後4年間で米国の新興企業に500億ドル(約5兆7千億円)を投資すると表明したそうで、トランプ氏は「マサ(孫氏)は私が選挙で勝たなければ、投資はしなかっただろうと話している」と述べ、トランプ氏が当選したことでこのような投資話が来たという思いを語ったそうです。

ソフトバンクはIT系の専門書の翻訳・出版から初めて、携帯電話を始め、今やスマートフォンで巨大な企業にのし上がった会社ですが、孫正義氏の借金はトランプ氏を凌ぐ巨額になるという噂もあります。
そしてソフトバンクの資金の中に、中共の資金が混ざっているのではないかと言う噂も飛んでいますが、その事実関係は判りません。
少なくともトランプ氏はソフトバンク社を「日本の企業」と称しています。

トランプ政権が出来てから、トランプ大統領が対中政策をどのようにするかはまだ判りません。しかしどうやら習政権が望むような方向には行きそうもありません。

それはトランプ氏がツイッターに書いた次のコメントからも伝わってきます。「中共は南シナ海の真ん中に巨大な軍事施設を建設していいかと(アメリカに)尋ねたか。私はそうは思わない!」とか、「中共が、米企業の競争を困難にする通貨の切り下げや、中共向けの米国製品に重い課税をしていいかと尋ねたか」などの書き込みのことです。

また、「ヘリテージ財団」のスティーブン・イエーツ氏は、選挙で指導者が選ばれるわけではない中共を当てこすり、「民主的に選ばれた指導者(蔡総統のこと)からの祝賀の電話を受けることが挑発とは思わない。挑発と批判するのは侵略者だ」などと述べております。彼はトランプ氏の政権移行チームの一員でもあります。

トランプ氏のアジア政策の顧問であるカリフォルニア大のピーター・ナヴァロ教授は、その著書の中で、対中認識を次のように示しています。
・「歴史を振り返って分かることは、中国共産党が政権獲得以来60年以上にわたって武力侵略と暴力行為を繰り返してきたというのは事実だ」
・「頭の痛い問題がある。中共には、公然と条約を破る傾向があるのである」
・「新孤立主義を採用してアメリカ軍をアジアから撤退させれば、紛争と不安定な状態は緩和されるどころか悪化するばかりだ」
・「アジアの平和と繁栄を持続させるためには、台頭する中共の力を相殺してバランスを取るための強力な同盟が必要だし、そのためには、アメリカがアジアの諸問題にもっと積極的に関与することが不可欠」

各国とも判っていてもなかなか口に出して言えなかった中共の問題行為を、ナヴァロ氏は明快に書き表しております。
ついでに言えば、「こうしてしまったのは中共の市場を狙っていた国際金融資本の過ちでもある!」とも言えるはずですね。

現在政権移行チームの一員であるナヴァロ氏が、トランプ政権のどのような部署に着くのかは判りませんが、いずれにせよ習政権にとっては頭の痛い問題です。
そのために中共の企業ではなく、制御しやすい日本のソフトバンク社を使って、アメリカ懐柔を試みているような、そんな感じもする孫氏の会見でした。

ロバート・エルドリッチ博士は、「トランプ氏はアメリカ第一主義だから日本に相談せずに中共寄りの政策をするかも知れない。気を付けた方が良い」と警鐘も鳴らしております。

トランプ政権誕生まであと1か月ちょっとです(1月20日です)。それまでに、どこまでこのようなトランプ外交が行われるのでしょうか・・・楽しみでもありますが。

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