2016年12月23日金曜日

オスプレイ、墜落か不時着か

オスプレイは12月19日に飛行再開しました。しかしネットの書き込みなどには「オスプレイは墜落したのに日本の報道では『不時着』としている。安倍政権の圧力か」などという意味にも取れかねないような文章が氾濫しております。

その根拠になったのはアメリカのFoxNewsなどが「墜落」と報道しているのに、日本のマスコミは(沖縄などの新聞を除いて)「不時着水」と報じているということを挙げております。
いったいオスプレイは「墜落」したのか「不時着」したのか、どちらでしょうか。

言葉の意味を調べると、「墜落」とはコントロールを失った飛行機が地面、あるいは海面に落ちてしまうことであり、「不時着」とは機能に不都合が生じた時、パイロットのコントロールによって地面あるいは海面に着地(着水)することとなっています。

つまり「ポトマップ川の悲劇」は墜落であり、「ハドソン川の奇跡」は不時着と言うわけです。

12月13日のオスプレイの事故は、空中給油中に給油パイプが切れてオスプレイのプロペラに当たり、墜落しそうになったのをパイロットが立て直し、人家の無い海上に操縦しながら機体を徐々に降下させ、海上(浅瀬)に不時着させたものです。

人家の無い所まで誘導するのは、国際的なルールであり、パイロットの使命でもありますが、その難しさは想像を絶するものでもあります。
この使命のために命を落とすパイロットも多いように聞きますが、今回の事故は搭乗員は全員無事でした。

「墜落」説を取る人は、あの報道された写真を指して、コックピットと胴体が折れ、尾翼も取れておりました。これが不時着とは思えない・・と言うものです。
おそらく同じ写真を見てアメリカの報道も「墜落」としたのではないでしょうか。

事故当時はかなり風は吹いていたようです。そのために空中給油で飛行機の間に乱気流が生じて給油パイプが切れてしまったという報告もありますから、相当強い風が吹いていたのではないでしょうか。

風が強ければ波も高くなります。当然不時着したオスプレイに、この高波が襲いかかるでしょう。オスプレイは飛行機であって船舶ではありませんから、水に浮かんだ時の応力などは想定していないでしょう。

つまり不時着したオスプレイは、搭乗員が機外に脱出した後、高波によって大破したことが想像されます。このような発表がなされたかどうかは知りませんが、おそらく間違いはないでしょう。
空中であのように大破すれば墜落になるでしょうが、そうであれば搭乗員はほとんど死亡していたのではないでしょうか。

ですから今回の飛行再開に当たって「オスプレイの機体には問題は無い」とした判断がなされたのだと思います。

風の強い危険な日に、何故夜間の空中給油などの訓練をしたのか・・それは軍事訓練だからです。一般乗客を乗せた遊覧飛行ではありません。
気候的に危険であっても、戦闘状態であれば空中給油はしなければなりません。そしてこの訓練は米軍の規則で義務づけられた訓練でもあるそうです。

今回の事故で、オスプレイの強風下での空中給油で給油パイプが破断することがあることが判りました。当然何らかの対策が行われるでしょう。
こうしてオスプレイはさらに向上していくわけです。

オスプレイの空中給油はその活動範囲を広げるためです。現状ですと日本の領海内の島嶼防衛には十分ということですが、台湾有事には間に合いません。しかし空中給油によって飛行範囲が広がれば、台湾有事にも沖縄のオスプレイが戦力になるからです。
米軍は日本だけを防衛しているのではなく、当然台湾への中共の軍事侵攻を食い止める使命も担っております。

経済的な行き詰まりを迎えた中共・習政権です。経済の常識を唱える知識人の多くは粛清され、権力で何とかなると考えている習主席はますますおかしな経済政策を打ち始めました。
もはや共産党を維持するためには、誰が考えても「戦争」を起こすしかない状態にあると言います。

ですから南シナ海の軍事施設建設が急ピッチで進められています。台湾への軍事侵攻ももはや時間の問題となっているようです。当然東シナ海の魚釣島への上陸もスケジュールされていることでしょう。

その対応としてのオスプレイの訓練があることも忘れてはいけません。中共側が盛んに自衛隊機にスクランブルをさせているのも、アメリカの無人船を盗んだりしているのも、相手を挑発して先に銃弾を撃たせ、戦闘状態に持っていこうとする企みなのではないでしょうか。

日本のマスコミはこのような事実をまったく伝えませんから、国民は「まさか戦闘が・・」と思っているわけです。
少なくとも、中共の経済の実情を掲載し、中共が共産党を維持するためには、もはや「戦闘状態に持ち込むしかない」ことをもっと国民に知らせるべきではないでしょうか。

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