2016年12月26日月曜日

中共海軍の空母「遼寧」、太平洋へ

海上自衛隊が、沖縄周辺海域を航行する「遼寧」と、その艦隊を撮影しました。12月24日のクリスマスイブことです。

2013年4月に、中共の国防省報道官・楊宇軍氏は「空母は“(家に閉じ籠もる)オタク”ではない。軍港にとどまり続けることはない。将来必ず遠洋航海に出る」と述べておりましたが、ついに太平洋への進出を開始したようです。

人民解放軍の海軍は、「遼寧」の艦隊は初の遠洋訓練のため西太平洋を目指している・・と述べております。
空母の本格運用により軍事プレゼンスの拡大を誇示し、米軍を排除する「接近阻止・領域拒否」の能力強化を進めると言うことです。

ウクライナから購入した遼寧は、その動力は原子力でも重油でも良いように蒸気タービンによる発電で、モーターによって推進するように設計がなされているように思います。
カジノにすると言うように騙して入手した船ですから、その動力システムの構築に苦労したようで、環球時報(電子版)によりますと「(楊宇軍氏の言葉が)現実となるまでに3年を要した」と言うことです。

艦載機の「殲15」はステルス機ではなく、またエンジンの推力も出力不足が指摘されているようです。そしてまだカタパルト(射出機)は付けられておらず、今年4月には模擬着艦訓練中に操縦士が事故死しております。

大連で建造中の初の中共産空母は来年初めにも進水する可能性が高いようで、上海でも別の中共産空母が建造中であるとの情報も事実のようですが、それにしても何故このように世界展開を急ぐのでしょうか。

それは2020年までに南シナ海の人工島建設を完了して米軍を排除し、21年にも台湾に軍事侵攻するとの計画があるからだと言うのが中共の一部の学者の見解です。
軍事研究者の間では実際に空母が軍事プレゼンスを示せるまでに「どんなに急いでもあと5、6年はかかる」との見方がありますし、中共のメディアは遼寧艦隊の実戦能力を強調しているようですが、今回の「遼寧」艦隊は練習艦としての位置づけしかないという評価が一般的なようです。

2020年にアメリカ軍と南シナ海で戦火が上がれば、当然東シナ海にも影響を及ぼし、それによって東京オリンピックを中止に追い込むという計画なのかも知れませんね。

しかし、それにしてもこの早急な空母艦隊の太平洋進出は、アメリカ軍に対する「兆戦」でもあります。何か急ぐ必要があったのでしょうか。

アメリカ大統領選挙で、一般の予想に反して「ドナルド・トランプ氏」が当選しました。これが原因ではないでしょうか。
その後トランプ次期大統領は中共・習政権を逆なでするような発言を繰り返しております。
しかも、台湾の「蔡英文」総統と電話で会談し、「一つに中国には捕らわれない」というような、中共の核心的問題に楔を打ち込むような発言が飛び出しています。

さらに重要だと思われるのは、このドナルド・トランプ:蔡英文電話会談が行われていた時、キッシンジャー元米国務長官が中共に飛び、王岐山氏と会談していることです。
王岐山氏は習主席の汚職撲滅運動(政敵叩き)を主導する人物です。最近の習主席との関係がどうなっているかは判りませんけどね。

ただ、キッシンジャー氏の年齢は現在93歳です。93歳の老体に鞭打って北京にまで赴き、中共の政府要人と話をすると言うことは、単なる表敬訪問ではないことは確かでしょう。
しかも、キッシンジャー氏はこの2週間前にドナルド・トランプ氏と会談をしているのです。トランプ次期大統領がキッシンジャー氏に、トランプ政権がどのような対中対策を取るのか、それを話し合ったのではないでしょうか。

そしてその情報を持って北京に飛び、王岐山氏にアメリカのこれまでの政策が全く違った方向に行くことを告げたような、そんな気がします。
それを聞いた習主席が、人民解放軍の海軍に命令を出し、空母艦隊の太平洋派遣を実行、それによってアメリカ排除の方向性をはっきりと示したのではないかと思います。

キッシンジャー氏はユダヤ系移民の長老です。そして国際金融資本は、最近顕著になってきた国家主義、即ち反グローバリズムに何らかの手を打とうと画策するのは当然でしょう。

そしてそれが世界を巻き込む戦争であっても、何の不思議もないように思うのです。

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