2017年2月25日土曜日

トランプ大統領の圧力

トランプ米大統領は、米国は核戦力を後退させてきたと不満を示した上で、核戦力を拡大することに意欲を表明したとか。
現在はアメリカの核戦力が「(他国に比べ)劣っている」との認識を示したうえで、今後核戦力を増強させて核保有国の中で「最強」にすると述べたのです。

この発言が、ロシアと締結した新戦略兵器削減条約(新START)の破棄を視野に入れたものかどうかは不明だそうです。ただ、新STARTは「一方的な取り決めだ」として、「われわれはもっと有利な取引を始める」と述べております。

さらに北朝鮮が弾道ミサイル発射実験を行ったことに対し、中共に対して北朝鮮への影響力を行使するよう促す考えを強調。中共は北朝鮮の脅威を容易に解決することができると述べました。
そして「就任初日」に行うと公約した中共の為替操作国指定を見送ってきたことに対し、依然として中共の為替政策に強い不満を抱いていることを表明したとのこと。

米国際貿易委員会(ITC)は2月22日に、中共製タイヤのダンピング(不当廉売)審査で、米国内で著しい損害はないと最終的に認定してしまいましたので、トランプ政権下で初めて決めた対中制裁関税は適用が見送られてしまいました。

このことに対するトランプ大統領の不満の表明かも知れませんが、議会共和党は企業に対し米国内での生産を促すために税制改革案に「国境調整」の仕組みを盛り込むことを検討しているとして、「米国内により多くの雇用を生み出す可能性がある」と前向きな見方を示したそうです。

この「国境調整」とは、企業が海外で得た収入を課税対象から外し、また同時に企業の海外からの輸入についてはコストとしての計上を認めないとする制度です。
トランプ大統領はこれまでこの制度について「複雑すぎる」と述べていましたが、今回は前向きな見方を示したようですね。

この国境調整ですが、アメリカ国内で生産している日本車の場合、日本からの部品輸入があったら、それはコスト計算に入れられないわけですから課税され、当然コストアップとなってアメリカの日本車ユーザーにとっては高い買い物になってしまいます。EVなどは痛手が大きいのではないでしょうか。

トランプ大統領にとっては、「アメリカの雇用を奪う中共製品」を何とかしたいわけですから、国境調整でどのような法案が出て来るのかそれを待たねばなりません。
中共側は、アメリカの雇用を増やすために、FoxConn(鴻海科技集団 / 富士康科技集団)とかアリババなどを使ってアメリカ人雇用を増やそうと動いているようです。

しかしトランプ大統領の雇用を奪う反中とは違って、共和党は安全保障面からの反中だと思います。なにしろ太平洋の半分からアメリカを追い払おうという計画ですから、放置できない中共の戦略なのです。

現在はまだアメリカの軍備が優位にあります。しかし中共はアメリカからインターネットの不正アクセスによって大量の軍事技術情報を盗んでおります。アメリカ国内だけでなく同盟国などからも多くの情報が盗まれております。
これらの情報を基に、着々tろ軍事技術を消化している中共の軍事技術です。しかも華人をアメリカに留学させ、インターネットの基本から弱点までを学習して帰るのですから、まるでアメリカを滅ぼす教育をアメリカが行っているようなものです。

このような憤りを共和党は持ち始めておりますから、対中強硬派がトランプ政権に集められたのでしょう。
そして事実、中共は次のような国家目標を定めています。
1.2025年に途上国から中進国へなる。
2.2030年までに尖閣、南シナ海。台湾など奪われた領土を取り戻す。
3.2035年までに日独の先進工業国に追いつく。
4.2045年までにアメリカに追いつく。
5.2049年、つまり建国100年までに世界最高水準の国になり、アジアの盟主になる。

この計画に基づいて戦略を無理に進めるから周辺国と対立関係が生まれるのですよ。同じ途上国には軍事的威圧と経済的支援をもって抑え込み、日本は歴史戦で日本国内のサヨクと連携し、そしてアメリカにはハッカーなどを使ったスパイ行為と陰謀(クリントン財団への莫大な寄付など)で対処するわけです。

ここまでは解っております。我々の問題は、それを許さずにいかに対処すべきかと言うことです。中華思想の蔓延は人種差別を極端化し、中央の華(中華)の為に貢ぎ続ける卑民の世界になってしまいます。それが中共のいう所の「アジアの盟主」の意味なのです。
それは現在のチベットやウイグルを見れば判っていることですね。

かつての欧州キリスト教世界のように、人類の進歩を止めるでしょう。それに気が付いたカルバンから始まる流れからプロテスタントが生まれ、そしてアメリカ合衆国が生まれたことはご存知の通りです。
まさに中共はその流れ(自由)を止めようとしております。

中共は科学的な進歩を良しとすると述べますが、それでは共産主義が壊れるような科学的発展にはどう対処するのでしょうか。自由主義があってこそ、科学は発展してきたわけです。その中には哲学的な発展もあり、宗教的な発展もありました。
中華思想の都合では、発展できないのですよ。もちろん経済成長も・・・

この中共の5段階戦略を阻止するために、アジア各国、いや世界各国の協調と前進が必要なのですけど、アメリカ・トランプ政権にそれが判るでしょうか

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