2013年3月8日金曜日

日本を取り巻くオーストラリアとブラジル


ブラジルが、政策金利を年7・25%に据え置くことを決定し発表しました。ひところ12・5%まで上げた金利ですが、インフレを注意しながら7.25%を維持するそうです。

ブラジルの経済はこのところ活気を帯びています。加熱する経済を抑えるのがこの高金利誘導政策だったようですが、これで外資が大量に押し寄せ、そこに日系ブラジル人達の社会(企業など)の要職への就任などが相次ぎ、資金需要が出てますます金利が上昇したものです。

ブラジルは共和国です。その大統領は「ジルマ・ルセフ氏」というとても美しい女性です。2011年に就任しておりますから、あと2年弱の任期となります。
ポルトガルの植民地でしたが、1822年にブラジル帝國として独立、その後いろいろあって、1889年に革命が起こり、共和国となった国家です。

共和国になったあと、日本からの移民が1905年からはじまりました。しかし初期の段階ではまだポルトガル人たちの人種差別が激しく、奴隷のように扱われていた日本人も大勢いたようです。
一時は、ブラジルへの移民を「棄民」とまで言われていたこともあったようですが、それでも日本人の逞しい努力の継承が、いまブラジル社会では認められ始めています。もちろんこの日本人の子孫達はブラジル人であり、日本に対しては郷愁の念は持っていないでしょうけど。

ポルトガルは農業と貿易で栄えた国家。ですから産業化が遅れ、次第に衰退していきました。その結果でブラジル社会でもポルトガル人以外の社会進出が始まり、日系の国民もポジションを築いていきます。そしてそれに伴って産業化が進んでいるようですね。
広大な土地の近代化には資本が必要です。それがブラジルの経済を発展させていきます。

一方、オーストラリアも日本との関係を強化しようとしています。対中政策が次第にまずい状況になり始め、やっと首相が交代して「ジュリア・ギラード氏(彼女も美しい女性ですが)」になってから、対中シフトから対日シフトへ切り替えようとはしているのですが・・・

オーストラリアは資源国。石炭とか鉄鉱石などが採取され、それが国家経済を支えている国家。そして、その一番のお得意先が中共だというのですから、そう簡単に対日シフトにすることが出来ないという事情があることは判っております。
かつては日本が一番のお得意さんだったのですが、そこに莫大に消費する中共が割り込んできたわけです。この時のオーストラリア首相は中国研究で有名な前首相・ケビンラッド氏でした。

アベノミクスを実践しようとしている安倍内閣になって、日本が経済復活すると感じたのでしょうか、それとも中共の傍若無人な振る舞いに嫌気がさしたのでしょうか、ギラード首相は日本との関係改善に力を入れるようです。

さて、麻生政権から始まった中共包囲網、「自由と繁栄の弧」と「価値観外交」は、オーストラリアなしには立ち行きません。
さっそく安倍政権は日本の誇る「通常潜水艦」の技術をオーストラリアへ供与する方針を固めたようです。もちろんそれには潜水艦の輸出も伴うようですね。
日本と同じように、国内に多数の「華人」に入り込まれているオーストラリア。それをどのように制御していくか、その相談相手にもなりそうですね。

さて、ブラジルは大西洋側に面した国家。当然この「自由と繁栄の弧」には入れません。しかしアメリカとは日本より近いし、空路も海路もありますし、陸路でも繋がっている国家です。
アメリカの経済復興にブラジルがお手伝いできるのではないでしょうか?

ブラジルの横にあるコロンビア。ここの麻薬が巨大な産業になってしまったのも、アメリカという巨大なマーケットがあるからこそです。
麻薬では困りますが、ブラジルが産業立国としてアメリカと協調し合うなら、良い方向の発展が可能になるのではないでしょうか?

太平洋を挟んだ「自由と繁栄のエリア」となるように拡大すれば、太平洋は安泰です。海賊国家が乗り出してきても、それを排除することは、国際法が認めるでしょう。

日本が東のブラジルと、そして南のオーストラリア、西のインドと協力しながら、このような戦略を取るならば、世界平和に大きく貢献できるのは確実だと思うのですけど。

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