2013年3月25日月曜日

日本の防衛、TPP参加表明以降


安倍首相が訪米したとき、アメリカ側から「日本がTPPに参加しないなら、米中で東アジアの新秩序を作るが、それでよろしいか」と脅しをかけられ、安倍首相は「もしそうなれば、それは最終的にアメリカは東アジア及び太平洋から排除されることになる。そうしたいのか」と述べたとか。未確認情報ですけど。
オバマ大統領はかなりショックを受けたようですが、日本側が強く出る(もちろん国際情勢の裏も良く知っていてですよ)と、相手はひるむということですね。

このような日本を歓迎する一部アメリカ世論もあるようですが、なかなかそれは伝わってきませんね。

安倍首相がTPP交渉参加を表明してから、三菱重工の愛知工場に「最新鋭ステルス戦闘機・F35」の組み立てラインが出来ることになりました。
また、そのエンジンは石川島播磨(IHI)の瑞穂工場(東京都瑞穂町)内に専用のラインを設置する方針で、2017年度末には完成したF35を出荷できる予定だそうです。

2017年に納入されるF35が、防衛省の要求を全く満たさないことが指摘されていましたが、これで日本側で対処可能となるのかも知れませんね。

安倍政権は、このF35を「武器輸出三原則」の例外扱いとして、国内調達分以外の機体、部品生産にも日本企業が参入できる体制に持ち込み始めております。
そのための企業の支援費用として830億円を、この13年度予算に計上しました。

また、武器と言えるかどうか微妙な、水陸両用の救難飛行艇「US-2」をインドに輸出することが決定しました。
インドは日本側に救難活動や海賊対策でUS-2を導入する方針を伝えてきています。
この飛行艇は、海上自衛隊は使用しているもので、「敵味方識別装置(アメリカ製)」を外せば武器とはならないとか。
インド国内で「敵味方識別装置(アメリカ製)」を付ければ良いだけです。
当然この輸出が「中共牽制」にあることは明らかで、昨年6月相模湾で行った共同訓練で、海自がこのUS-2を投入し、インド海軍はこの飛行艇の性能を確認していたそうです。
今後このようにして武器の輸出が可能になれば、日本の兵器調達コストも下がる可能性があります。

TPP交渉への参加には多くの懸念が残ります。TPPの交渉はすでに進んでおり、すでに900ページにも及ぶ合意されたルールが出来ていて、日本側はただ国内法をこのルールに合わせて変更するしかない状況に追い込まれるというものです。
安倍政権はかろうじて農業の一部への関税自主権は確保するかも知れませんが、金融などでは大きく譲歩させられるだろうと言うことです。

しかし、未来へ向かって交渉を続ける合意を取り付け、そのルールのサブセットを13年度末から施工していくようにすれば、パッチワークで日本の意見を次第に強化していくことも可能になるのではないでしょうか?

現在、尖閣海域では、日本の漁船が尖閣諸島から2マイルの範囲内に入ることが規制されてしまいました。当然この中を中共の公船が自由に行き来しているようです。
中共の公船は日本漁船より大型で漁船に危険が及ぶ上、漁船が中共公船に拿捕されると尖閣周辺での中共の管轄権行使も既成事実化されかねない。そうした事態を防ぐため・・と言うのが海保の説明とのことですが、一時的であれ日本の領海内で日本漁船が操業できない状態を作れば、それは国家主権の放棄につながることになるとか。
自民党は、公約として尖閣諸島への公務員常駐を掲げているはずです。参議院選挙の後に実施する可能性はあるようですが、中共が黙って待っているはずはありませんよ・・・

地球儀を見ながら「日本国の防衛を考える」姿勢の安倍政権。TPPにしても尖閣からの日本漁船排除にしても、もしかしたら今が安倍政権にとって一番苦しい時かも知れません。

F35にしても、インドへの飛行艇の輸出にしても、すべてが対中戦略であることは理解できます。
習近平主席は、ロシアを訪問して、モスクワ国際関係大での講演で、「(中露両国は)第2次世界大戦の勝利で得た成果と戦後の秩序を守らなければならない」などと、日本への当て付け演説を行っています。
中共は、尖閣諸島国有化の動きを「戦後秩序に対する著しい挑戦」として日本批判を続けていますが、戦後秩序では尖閣海域は日本領土ということになっていることは、アメリカの発言で明らかです。
中露でそれを批判するとなると、それは連合国側の分裂を意味しますから、日本はさらに強く出ることが可能になります。

今年、日本経済が復活すれば、世界不況の現実から日本経済が世界経済を牽引する形となります。ロシアは何とか日本との経済交流を進めようと、北方領土を餌にして食い下がってくるでしょう。
交渉の持ち方では、ロシアを日本側に引き付けておくことが可能となり、中共を孤立の方向へ持っていくことも出来るのではないでしょうか?

中共のネットで行われた最高指導者を選ぶ模擬投票では、習氏は5位で支持率7%だったそうです。
むしろ台湾の馬英九総統とか民主活動家の劉暁波氏が上位を占めたとか。

中国共産党の解体に向けた動きは、どうやら加速していくようですね。

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