2018年9月27日木曜日

「ペンは剣よりも強し」の欺瞞

「ペンは剣よりも強し」は英国の作家、エドワード・ブルワー=リットン卿が1839年に述べた言葉です。当初の意味は「自分のペンによる許可書(令状や命令書などを含む)への署名が、どんな武器にまさる」という事だったようですが、その後全く違う意味となって世界中に流布されてしまった言葉・・と言うことです。

この言葉がジャーナリズムに盗られ、新聞社の標語の様になってしまったことはご承知の通りです。そしてこの言葉に真っ向から異論を唱えたのがトランプ大統領の「フェイクニュース」発言だったことはご存知の通りです。

第二次大戦後、アメリカはWASP(White Anglosaxon Suburban Protestant)が」アメリカのエスタブリッシュメント(支配階級)となっていましたが、ナチスの迫害を逃れて大量にアメリカに移住したユダヤ人が、その財を駆使し、またジャーナリズムを使ってWASPを追い落とし、次第にユダヤ財閥がアメリカのエスタブリッシュメントとして台頭しはじめたのです。

アングロサクソンとユダヤは、ちょうど背反しながら離れられない関係であり、だからこそうまく行っているような点もあります。
ユダヤ財閥がジャーナリズムを使ってアメリカの先頭に立とうとした時、WASPがトランプ大統領を選出してジャーナリズムに対し「フェイクニュース」という言葉で追い落とし始めたわけです。
つまり、「ペンは剣よりも強し」の反対の主張が「フェイクニュース」というわけですね。

共産主義、グローバル経済など、国境を低くしていってやがて国境を無くそうと運動は、長いディアスポラ(離散)を経験してきたユダヤ人にとっての夢でした。
その方向に向けて国際機関を作り啓蒙活動(サヨク・リベラル活動)を行ってきたユダヤ財閥は、21世紀になってその副作用の壁にぶつかります。
副作用の最大のものが「中華人民共和国(中共)の台頭」だったのではないかと思います。

中共は、自国には硬い壁を設けて外から入れないようにして、国境を低くしてしまった自由世界からお金や民間技術、そして軍事技術まで盗みながら発展し始め、あげくのはてにドル支配を脅かし始めました。
そして大きな顔をして「自由貿易を守るのは我々中共だ」などと言い出したのです。

一方ユダヤ人は、第二次大戦後に英国の二枚舌外交によって得たイスラエルを国家として運営し始め、戦時中の日本をモデルとして国防精神を学び、現在はユダヤ人の6割がイスラエルに入植したのです。イスラエルではイスラム教徒を国外追放などしておりません。区分けはしていますが(壁を作っています)ユダヤ教に敵対しなければ容認するというスタンスのようです。
パレスチナはもはや既得権の支配する地域のようになり、自治機能も失われてきたようですね。

こういう流れの中で、今回のトランプ大統領の国連演説があるわけです。
「国連加盟各国が自国の主権を保護する『自国第一主義』の追求が各国の繁栄につながるのだ」として真正面からグローバリズムを否定し、「アメリカの対外援助は、アメリカと同盟諸国を尊重する国々に対してのみ供与する」と表明したのです。
もしかしたら慰安婦像などを建て同盟国・日本を貶める国には対外援助はしないという意味にも取れますね。

同じ国連で安倍首相も演説を行いました。この演説で安倍首相は「国際経済システムが、ルールに基づき、自由でオープンなものだったおかげで、日本は、戦後、自由で開放された経済体制の申し子として、貿易の利益に浴し、めざましく成長した国です」として、「日本国民は、自由貿易の旗手として立つことを切望しています」と述べています。
重要なのは、「ルールに基づき、自由でオープンなもの」という点でしょう。このルールは、人類史上の国家間の条約や同盟のルールを基本にして作られた努力の結晶であり、中共などに攪乱されてはいけないもの、という認識のもとに語られたのだと思います。

そして、「貿易と成長の間の、今や常識と化した法則を、最初に身をもって証明した国が日本です。日本は、貿易の恵みを、世界に及ぼす使命を負っています。」と述べ、日米両国の貿易について、日本の自動車がアメリカで生産され、それによって85万6000人の雇用を生んでいることなど、ウィンウィンのの関係を作れることを強調し、暗に中共の貿易の不公平体質を批判したようです。

ここで安倍首相は貿易と言うものを「国家対国家」の交易と捉えていることです。企業が国家を上回ってはいけないのです。それを安倍首相は「洋々たる空間を支配するのは、制度に裏打ちされた法とルールの支配でなくてはなりません。そう、固く信じます」と述べることで表明しました。「法」を決めるのは国家であり国家間の条約です。

石油の枯渇はないでしょう。しかし中東のように浅い地下から取れる石油はかなり減ってしまいました。中東を支配する部族社会的なもの。その上に乗ったイスラム過激派。
しかしアメリカは国内でシェールオイルから燃料をとれるような技術開発に成功しました。アメリカはもう中東の石油に頼らなくても何とかなります。残された中東諸国は、技術導入による近代化が不可欠です。つまり我が国の出番というわけですね。
イスラム教が落ち着けば、ユダヤ教国家であるイスラエルも落ち着き、そしてディアスポラ・ユダヤの求めてきた「国境なき地球」の妄想も必要なくなります。

世界中の人々が自国を誇り、そしてその地域に根差した文化を誇ることが、平和への道・・・八紘一宇の目指すもののような気がします。
軍隊は、「ペンの暴走」を止めるために必要なもの・・という感覚に変わっていきそうな気もします。「ペンはフェイクを実現する」という可能性があるからです。

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