2018年6月1日金曜日

米中空母合戦

中共は太平洋への覇権と周辺国への威圧を目的として最新鋭の空母を建造し、進水させました。「001A」と呼ばれるこの空母は、全長315m・最大幅75.5mと言う大きなものです。
中共はこの空母に最新の電子カタパルトを搭載すると豪語しております。
中共はこのあと002型を建造し、その後003型を建造する予定で、003型から原子力推進方式を採用するようです。

この中共の空母訓練はネットに紹介されておりますが、目的は台湾の軍事による併合にあるようですし、台湾の後に沖縄、そして九州を軍事侵攻する予定なのでしょう。太平洋侵攻には避けて通れない戦略ですから。
https://www.youtube.com/watch?v=u7M4GUVXHMU

これに対し、アメリカは南シナ海を意識した空母打撃軍を計画中で、その核となる空母「ジェラルド・r・フォード」の建造が最終段階に入っているようです。
全長333m・最大幅78mという史上最大の巨艦で、この艦に最新の電磁式カタパルトが搭載されました。
アメリカはこの後2隻の新型空母を建造する予定だそうです。これで南シナ海に中共が作った人工島の基地を無害化する計画なのかも知れませんね。

この空母の開発中の情報が漏れたのか、習政権が「新型空母には電磁式カタパルトを搭載する予定」との発表がなされました。
このアメリカの設計データーがハッキングされないようにして欲しいですね。

電磁式カタパルトとは、一種のリニアモーターでこれまでの蒸気式カタパルトよりも制御が容易で、滑走距離が短くて発艦できるようです。しかしかなり電力を食うので発電システムが重要な要素になるとか。

「ジェラルド・r・フォード」にはメンテナンスフリーの原子炉が搭載されているとか。高温原子炉というヘリウムガスを使った熱交換炉のようで、設置後40年間動き続け、使い切るとそのまま外して新しい炉と入れ替えれば良い原子炉です。
ネットの説明には「加圧水型原子炉」となっていましたが、すでに高温原子炉は完成していますから、おそらく採用しているだろうと思います。

この電源があってこその「電磁式カタパルト」ではないでしょうか。F35など、ステルス戦闘機は機体が重くなります。その重い機体を、短時間で何機も発艦させるシステムがこのカタパルトだと思います。
「電磁式カタパルト」の射出テストの映像が出ていました。
https://www.youtube.com/watch?v=OeOOxSFwlQo
映像を見ていますと、加速システムの最適化を行っているように見えますね。どのように加速すれば代車を遠くまで飛ばせるか、この様な制御がソフトウエアで調整出来ることが、蒸気式よりも優れていると言うことでしょう。

空母は航空戦闘の時代には欠かせない軍事要素ですが、攻撃されると弱いという欠点を持ちます。そこで空母単独の作戦行動は不適切で、必ず護衛艦で守らなければなりません。潜水艦も使って海中からの攻撃にも対処します。太平洋戦争で日米ともに戦って学んだ戦闘の現実です。

ですから空母を核にした「空母打撃軍」という艦船の編成で作戦行動を取るわけです。イージス艦によって敵の航空機やミサイルを早期発見し迎撃することも可能にしなければなりません。

このような複雑化する作戦の訓練ですから、常に訓練を行っていなければならないわけです。マイクロエレクトロニクスの進歩は早いですし、特に制御システムというソフトウエアは常にバージョンアップしますから、それに合わせた訓練も常に必要になります。
速い話が、運用にも莫大な費用が掛かると言う事ですね。

訓練の方法も常に変わります。初期の空母の作戦運用を考えたのは大日本帝国海軍でした。それが戦後アメリカ軍に引き継がれ、艦船の原子力化とか大砲のミサイル化、艦載機のジェット化、人工衛星との連携などがあって、現在最強となった海軍はやはりアメリカ海軍でしょう。

ですから、中共の海軍はアメリカ海軍から学ぶわけです。上記の訓練風景の映像を見ても、ほとんどアメリカ海軍のやり方になっていました。
アメリカの退役軍人を雇ったり、留学生にアメリカの軍事学を学ばせたり、インターネットのハッキングで資料を盗んだり、米中共同訓練で学んだりしてきた結果の様に思います。

しかしおそらく今後、米中は太平洋の覇権を掛けて南シナ海で対決することになるはずです。もちろんどちらかが諦めれば衝突はしませんが、現状、どちらも引く気はありません。
北朝鮮問題が結局は米中対決の場であることは誰の目からも明らかです。日本国民にはマスコミが伝えませんから判らないかも知れませんが・・・

これが判っていて、まだアメリカは中共に甘い顔をするのかと見ていましたら、5月23日、国防総省のローガン報道官が「アメリカ海軍が各国海軍と太平洋のハワイ沖で今年予定している世界最大規模の海軍演習『環太平洋合同演習』(リムパック)に関し、中共の海軍への招待を取り消す」と発表したのです。

理由は「中共が南シナ海で人工島の軍事拠点化を続け、地域を不安定化させているため」と言うことで、「米国や世界への約束に背き、スプラトリー諸島の軍事拠点化を推進している」からだそうです。
いよいよ南シナ海での対決の日が迫っているように感じませんか?

「盗人が他人を盗人呼ばわりしようとしていて滑稽だ」とは中共の外務省・華春瑩副報道局長の弁ですが、アメリカの「航行の自由作戦」が響いていると見られ、南シナ海で必要で限られた防御施設を配置し、国際法で付与された自衛権を行使しているだけだ・・などと主張しております。
「米側は事実を顧みず、問題をあおり立てている」と非難した任国強報道官は、マティス国防長官の中共への訪問に向けて米側と協議していることを明らかにしました。

NHKが「日中経済の融合」を示唆するような、伊藤忠商事を例にしたニュース番組を流していましたが、これなども米中開戦間近を予感させる、日米離反のプロパガンダに見えてきます。

今後どうなって行くか、それは米朝首脳会談がどうなるかで決まってくるように思います。安倍首相もこの戦いのプレイヤーの一人ですが、日本国民はまだ自ら「蚊帳の外」に居るようですね。
一番被害を受ける国なのに・・・

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