2017年9月15日金曜日

遂に使われた非殺傷兵器・・

北朝鮮、韓国、アメリカ、そして日本を巻き込む核恫喝の戦闘前戦争が繰り広げられておりますが、キューバでは別次元の戦闘行為が起きております。

昨年の11月ごろから、キューバのハバナにあるアメリカ大使館の外交官が聴覚障害や吐き気、頭痛を訴える事件が起きました。
アメリカ政府は、この状況を「高度な音響装置」による攻撃と断定し調査を開始しましたが、現在に至るまで装置の規模や犯人像、目的について何も解っていないと言うことです。

この攻撃は今年6月にもカナダ外交官5人とその家族に及び、難聴、吐き気、頭痛、平衡障害が訴えられ、軽度の脳損傷や中枢神経の損傷が見られるとか。
アメリカ政府は、この事態を「人が聞き取れない領域の音を発する高度な音響装置(兵器)が外交官らの自宅の内外で使われた」と結論を下し、ティラーソン米国務長官は8月11日、記者団に「キューバ当局は犯人を捜し出す責任がある」として首都ワシントンにあるキューバ大使館の外交官2人を国外追放にしてしまいました。

この事態に、キューバ外務省は「徹底的かつ最優先で、緊急の捜査を始めている」と声明を出し、その上で「外交官の追放は不公正で事実無根だ」とアメリカを非難しています。

この音響兵器、歴史をたどればナチスドイツの急降下爆撃機が急降下時にサイレンのような音を立て、連合国を恐怖に陥れたあたりが最初でしょうか?
実際は第二次大戦後のアメリカが開発を始めたLRADと呼ばれる長距離音響発生装置から非殺傷兵器として設計が始められたようです。

スピーカーのハウリングのような音を出して敵を不快にさせ戦意を落とす効果を狙ったもので、暴徒の鎮圧などに催涙弾などと同じような目的でも使える音響装置として設計され始めました。
このLRADは、ハウリング音を出せば大きい不快な音となりますから人間は逃げていきます。そのために非殺傷兵器として使えるものでした。

しかしこの研究が進み、人が聞き取れない領域の音にしてしまえば、たしかにこのような脳損傷を引き起こす音響兵器になるでしょう。
しかしそれは非殺傷兵器としてはやりすぎのようにも思います。一体どこがこのような兵器を開発したのでしょうか。

このような音響兵器は、アメリカが研究していました。ロシアも研究しております。欧州各国も研究しているのではないでしょうか。
アメリカの研究は古いものがインターネットに上がっております。
https://www.youtube.com/watch?v=yZwciHrSKwA

このLRADはもともとは災害救助用に開発されたもので、音響に指向性を持たせ3km程度の距離なら音声を明確に伝えることが出来る装置です。
https://www.youtube.com/watch?v=eB93fheiPiE

このように日本では災害救助用に紹介されております。ようするに使い方なんですね。

可聴音の時の兵器仕様では、まだ大音量で威嚇と排除が目的だったようです。しかしこの大音響を超音波にしてしまうと、場合によっては暗殺兵器に変わるかも知れません。

北朝鮮に捕まったオットー・ワームビア氏が脳死状態で帰国しましたが、もしかしたらこのような音響装置での人体実験がなされたのかも知れません。
アメリカの医師の話では、「意識不明になった理由は不明」としております。薬物でもなく、外傷もないとしたら、音響による脳破壊の可能性もあるのではないでしょうか。

このような音響兵器が登場してきたことで、近代戦における戦争の場、即ち会議場で話し合いを行う場合も危険性が出てきたかも知れません。
相手の交渉をその瞬間に超音波の音響兵器を使って調整し、自国に有利な話し合いを進めるための工作もそのうち可能になるかも知れませんね。

音響兵器ですから、耳栓をすれば防げるかも知れません。または超音波であっても同じ音圧の反転位相の音を出せば消せるかも知れません。
スマホを通して聞こえない音の攻撃がなされる可能性も否定できませんね。

超音波という認識できない音波攻撃でしたら、耳栓という防御態勢もなかなか取れないのではないでしょうか。

近代戦では「外交交渉によって解決すべき」というプーチン大統領の話もあります。しかしこの話し合いの場にも、このような兵器が持ち込まれ、コントロールしようとする時代になりつつあるような、そんな気もするのですが・・・

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