2017年4月9日日曜日

シリア空爆と米中首脳会談

4月4日、シリアの「イドルブ県ハイシャイフン」という都市にミサイル攻撃が行われました。しかもそのミサイルには有毒ガスが仕掛けられていて、子供を含めて58人が死亡し、400人以上が負傷したとのことです。

有毒ガスは「サリン」と見られていて、空爆による民間人の犠牲者が増え続けております。現在、シリアは3つの勢力が入り混じっていて内戦状態が続いています。
一つが「アサド大統領率いる政府軍」そして「IS(イスラム国)」、もう一つが「反体制派と言われているグループ」です。

ロシアがアサド政権を支援し、アメリカは反体制派を支援する状況で、イスラム国はどこも支援国は無いようです。
アメリカは化学兵器を使ったアサド政権を非難し、アサド政権は「ミサイルが敵の格納していた有毒ガスに命中しただけだ」と言い訳をしております。
イドルブ県に居たのは「反体制派」だと言うことです。アメリカが支援する反体制派と言う訳で、トランプ大統領はすぐにシリア攻撃を指示しました。

そしてシリアのアサド政権には北朝鮮が軍事参加しています。今回使われたサリンは北朝鮮製のはずです。そしてこの攻撃の直後の6日、中共の習主席がアメリカを訪問したわけです。

その習主席との「マールアラーゴ」での夕食会の席上でアメリカがシリアの空軍基地に対する巡航ミサイル攻撃を開始したことを告げました。
その後トランプ氏は夕食会の間、国家安全保障会議(NSC)高官から攻撃の進展状況を聞くなど、「重大行動」に取り組む自らの姿を習氏に誇示するように振る舞ったそうです。

これは安倍首相・トランプ大統領の食事会のタイミングで北朝鮮がミサイルを発射したことへの返礼だとも見れますね。
あの時は両首脳が直ちに記者会見を行い、「北朝鮮非難」の声明を発表しました。しかし今回は習主席一行は食事が終わるとすぐに席を立ち宿舎のホテルに引き返したと言います。

その後トランプ大統領は記者会見を行い、シリアへの軍事攻撃を正式に発表した上で、「シリアの独裁者であるアサドは、罪もない市民に化学兵器攻撃を行った」とアサド政権を厳しく非難し、そして「米国が正義のために立ち上がる限り、最後には平和と調和が広がっていく」と述べました。

これが核開発を続ける北朝鮮と、南シナ海で国際法違反の軍事基地開発を進める中共への強烈なメッセージであることだけは間違いないでしょう。
安倍政権はただちに化学兵器を使ったシリアのアサド政権を非難し、アメリカの空爆を支持しました。
そしてロシアのプーチン大統領は「主権国家への侵略」と厳しく非難しましたが・・しかしその後ロシア外務省のザハロワ報道官がテレビ局の番組の中で、シリアへのミサイル攻撃を行ったアメリカとの関係をめぐり「最も厳しい状況であってもロシアは常に対話の準備があった」と述べ対話を継続する意向を示したそうです。

翌7日、米中両首脳は北朝鮮の核開発が「喫緊の脅威」との認識を示し、開発阻止への協力で一致したとアメリカは発表しました。しかし中共は新華社通信の公式報道で北朝鮮への言及を回避したそうです。
はたして中共は北朝鮮へのアメリカの空爆を認めたのでしょうか。開発阻止への強力とは、アメリカが北朝鮮を空爆しても中共は手出しをしないと言う事だ・・と判断して良いのでしょうか?

その他は、トランプ氏が東・南シナ海問題を取り上げ、「国際ルールの徹底と非軍事化」を中共に迫ったそうですが、習氏は米中両軍の信頼醸成の必要を挙げ、統合参謀本部を含む対話を推進するなどとして具体的な返答を避けたようです。

また、外交、経済のほか、司法、民間交流を加えた4分野での枠組み構築で合意したそうですが、これは今までと変わりないもの。確認しただけでしょう。
貿易不均衡のための「100日計画」などと言っていますが、はたして中共は守れるでしょうか?

トランプ大統領は年内に中共を公式訪問することで合意したそうですが、100日計画が出来たかどうかそのチェックに行くのでしょうか。

双方は米中関係の強化を謳い上げましたが、その後ティラーソン米国務長官が、「もし、中共が米国と連携できないのなら、米国は独自に進路を決める、と大統領は習氏に伝えた」と述べ、アメリカの単独行動を習主席が黙認したとも取れる発表をしました。

北朝鮮の北方に広がる中共の地域、北方戦区は、習氏の失政によって江沢民派が押さえ、そこから北朝鮮にミサイル技術などが流れているわけです。つまり北朝鮮は、うまく江沢民派に利用されているわけで、北朝鮮問題の本質は中共国内の分裂、即ち習主席側・江沢民派の対決になっているわけです。
ですから習近平主席は北朝鮮をどうにも出来ないのが現状です。

そして9日、米太平洋軍の原子力空母カール・ビンソンを中心とする第1空母打撃群が朝鮮半島に向かって北上を始めました。まもなく朝鮮戦争の再開でしょう。

日本でもやっと「テロ等準備罪」の審議入りになりました。森友学園問題などで審議を遅らせた野党の責任は重大ですね。
押し寄せるであろう韓国の難民はテロ集団を含みますからね。

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