2017年4月17日月曜日

核には核で・金正恩氏の考え

トランプ大統領とアメリカ軍は、朝鮮半島に空母カール・ビンソンを配備し臨戦態勢を整えつつあります。これが脅しだけなのかどうかはまだ判りません。

北朝鮮は、4月15日が故)金日成主席の生誕記念日「太陽節」に当たり、大規模な軍事パレードが開かれ、金正恩朝鮮労働党委員長が観覧しています。
そして軍事的圧力を強めるトランプ政権に対して、金委員長の健在ぶりを誇示しております。

また、崔竜海党副委員長が演説を行い、「正義の核で(米国の)核を無慈悲に粉砕する。もし米国が挑発を仕掛けてくれば即時に壊滅的攻撃を加え、核戦争には核攻撃戦で対応する」と述べました。

トランプ政権は何とか北朝鮮に最初の一発を撃たせたくてうずうずしているように見えますが、なかなかその手には乗ってきません。
16日に北朝鮮が発射したミサイルは失敗だったとか。本当に失敗なのか、アメリカ軍が撃ち落としたのか、それは判りませんが・・・

金正恩氏の斬首作戦も待機中のようですが、ロシアのラブロフ外相に「これまでトップを殺して何かうまく進展したことがあるか」と、サダム・フセインやカダフィの件を念頭に言われて、なかなか実行に移せないようです。

北朝鮮を経済封鎖してみても、なにしろ中共の江沢民派が裏で支援していますから、効き目はないようです。
習主席をいくら責めても、江沢民派をどうにもできない習主席なのですから。

朝鮮半島に軍を派遣したトランプ大統領にとって、残された時間はほぼ4月いっぱいです。5月9日が韓国の大統領選挙だからです。
ここで、左派・親北朝鮮の「文在寅」氏が当選してしまえば、韓国は北朝鮮に対して「融和」政策を取り始めるでしょう。
同時に米韓同盟が危機となり、もしかすると同盟解除まで行ってしまうかも知れません。

しかしここに来て、「国民の党」元共同代表の「安哲秀」氏が大統領選に立候補しました。そして彼は、THAAD配備については「アメリカとの約束は守るべきだ」として配備容認を公約に掲げております。

4月14日の韓国ギャラップ世論調査では、文在寅氏40%、安哲秀氏37%と切迫してきています。もし逆転すれば、とりあえずは米韓同盟は継続し、中共が嫌がるTHAAD配備は今後も続くでしょう。

北朝鮮の背後に居る江沢民派は、習主席の太子党と対立しています。習主席は汚職絶滅という大義で江沢民派などを粛清してきましたから。
江沢民派は北部戦区を押さえ、北朝鮮にミサイル技術や核爆弾の小型化技術などを提供し、習政権打倒を狙っているわけです。

ですから北朝鮮の核ミサイルが「習政権の北京」を狙っていてもおかしくないわけで、そこをアメリカが叩くなら大歓迎という側面もあるはずです。
しかしそのためのTHAAD配備は、今後の米中関係を鑑みると中共にとって危険極まりないとも言えます。

ロシアの意見が今のところ北朝鮮・金正恩氏の斬首作戦を思いとどめさせているようですが、習主席から見れば、金正恩氏を殺したのち、すぐに韓国を中共が押さえTHAAD配備を撤回させることが一番良いシナリオなのかも知れません。

しかし金正恩氏の殺害が実施された後、江沢民派がどのように動くかが問題です。行方が分からなくなっている故)金正男氏の長男が、江沢民派から担ぎ出され、アメリカとの和解と朝鮮戦争の終戦がなされ、習政権を指弾し始めたとしたらたまりませんね。

江沢民派の要人とトランプ政権が何か取引をしているかも知れませんね。江沢民は強烈な反日政治家ですから、我が日本にとってはあまり良い方向にはなりません。
このようなシナリオがあれば、間もなくアメリカ軍特殊部隊が何らかの方法で金正恩氏を殺害・排除することも十分考えられます。

金正男氏の長男「金漢率(キム・ハンソル)」氏を北朝鮮人民が受け入れるかどうかは判りません。特に政権トップが殺されれば、落ち着くまでに少し時間がかかるでしょう。
金正男氏を密かに支持している者もまだ残っているはずですから、若い金漢率氏を担いでこれまでの逆の粛清が始まるかも知れませんから。
北朝鮮内部で政変の動きがあるのかどうか、そのようなニュースは流れておりませんけど。

もしこのシナリオが現実となれば、拉致被害者の救助交渉は北朝鮮の新政権、もしかしたら金漢率氏と行うことになるかも知れませんね。朝鮮戦争を終結させ、核開発を破棄し、アメリカとの融和を見せながら江沢民派を中共の交渉相手とし、習政権を指弾する北朝鮮新政権の可能性もあるように思います。
開かれた北朝鮮を演出するには、日本などの拉致被害者を公開の場で調査し、日本からも調査団を受け入れるなどして救出させるというシナリオもあるはずです。

そしてこうなると、今年の秋の中共の党大会で、習近平主席は失脚するでしょうね・・・きっと。

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