2015年5月7日木曜日

ネパール大地震、オスプレイの活躍

発生から10日以上を経過したネパールの大地震です。
インド約1千人、中国約370人、イスラエル約300人、米国約100人、ロシア約90人、日本約70人(自衛隊)+捜索犬4匹などの緊急救援隊が生存者の救出に活躍しました。
しかし、もう生存者の可能性は無くなり、各国の緊急部隊は引き揚げ始めました。

日本から参加した捜査犬は疲れ果て、暑さとストレスで元気がなくなり、点滴を受けるほどになっていると言うことです。
ネパール内務省のサガル・マニ・パラジュリ計画監督局長は「10日もたち、あきらめてはいないが、生存者がいるとの望みは薄い。大半の救出活動を完了させ、次は復興の段階に入る。残る救出は自国のチームで行える」と述べ、現在は各国の救援チームの帰国を手伝っているそうですが、日本のチームに対してはネパール政府から、まだ必要だと要請されているそうです。

団長の小林成信・国際緊急援助官は「要請がある限りは活動を続ける」と述べたそうですが、さすがに疲れ切っていたそうですね。
今後は長期的な支援が必要とされますが、国外から送られた救援物資が税関手続の遅れで空港で滞っており、国連がネパール政府に早期の物資の通過を要請しているそうです。
山岳地域の被災地では、救援物資が届かない取り残された集落も多数あり、テントや防水シートに限って関税を免除する措置を講じました。

この様な中、普天間飛行場に所属する新型輸送機MV22オスプレイ4機が、救援活動のために同国の首都カトマンズの空港に飛んだそうです。
タイ中部のウタパオを拠点とした統合任務部隊が設置され、ネパール国内との間で救援活動を展開しております。

ネパール政府が垂直離着陸可能な航空機支援を米側に要請したと言うことで、ヘリコプターよりも積載量が多く、速度も速く、長距離を飛べるオスプレイの出動となったようです。

アメリカ軍は、ネパール入りしている米国際開発局(USAID)の災害支援対応チームが航空機から、地震による崩落や倒壊で簡単に近づけない被災地の状況を確認していますから、オスプレイによる救援活動は、その効果が発揮されると思います。

さて、ネパールが大きな被害を受けたと言うことは、隣接する中共のチベット自治区もかなり被害を受けているはずです。
しかし中共政府は全くその状況を発表しません。

アメリカがオスプレイを飛ばせば、いやでもチベット自治区内の様子は判るのではないでしょうか。また、今回の地震の震源とか、震度の分布状態など、地球科学の重要なデータの確保にはチベット自治区内の調査も必要だと思うのですが。

衛星写真でもチベット内部の様子は判るはずですし、隠す意味などないと思うのです。もし、チベット内で甚大な被害が出ていたら、その対処を中共だけで出来るのでしょうか。
中共は、覇権国としての義務が果たせるのかどうか、世界中が注目しているでしょう。

ネパールのパンデ外相は、「救出作業は85%完了した。今後は被災者支援に注力していく。」と述べられ、日本が申し出ている歴史的建造物の修復作業支援については「長い友人としての温かい対応で、ありがたく受け入れる」と語りました。

しかし、歴史的建造物の修復作業には、今回の地震の調査なども行い、今後発生するかもしれない地震に対する耐震構造などの設計も必要になるのではないでしょうか。
是非チベット地区などの調査に中共政府も協力してほしいですね。

今回、台湾が捜索救助隊派遣を出そうとしたときネパール側が断った理由について、パンデ外相は「(ネパールは)ワンチャイナ・ポリシーを支持している」とだけ述べたそうです。そしてもし台湾が「非政府組織(NGO)の形で救助隊を派遣するなら受け入れていた」とも述べたとか。
中共と国境を接している国ならではの苦悩でしょうか・・・

ネパールの被災者たちはテント暮らしでも目立った暴動は起きていないと言うことです。10日以上経過し食糧事情の悪化が懸念されているのですが、無人の商店街では略奪も見られず、被災者は比較的穏やかに過ごしていると言うことです。

ネパール軍による毎日の配給では、1千人以上の列ができるそうですが、整然と一列に並び、割り込む人もいなければ、支援物資を奪い合うこともないとか。

ネパール在住の日本人が言うには、「ネパールにも助け合いの精神がある」ということで、日本国民との類似性を述べていたと言うことです。
「輪廻転生の宗教的精神もあり、起こったことに対し悔やむのではなく、あっさりと納得するという気質がある」とか。

陸上自衛隊で医療支援活動に携わる佐藤裕己・2等陸曹は、「被災されたネパール人は、日本人の被災者と同じように結構、表情が明るくて気持ちのよい対応をされる。こちらが逆に元気を分けてもらっている」と述べています。

被災の後の、これからが大変です。息の長い復興支援が求められるでしょう。これからも注視して行きましょう・・・

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