2015年5月29日金曜日

米中戦争、新たな展開

米中戦争はまだ実弾は飛んでいませんが、外交交渉と国際世論形成の戦いになっています。
シンガポールで開かれるアジア安全保障会議では、アメリカからカーター国防長官、中共からは孫建国・軍副総参謀長が出席し、両国の言い分を激突させることになります。

中共が発行した国防白書には、「全般的な国際環境は中共に有利」と評価しておりますが、その根拠は不明確です。(国内向けのプロパガンダでしょう)

少なくとも南シナ海の周辺国では中共に対抗するフィリピンやベトナム、インドネシアなどがアメリカの支援のもと反中共で固まってきたようです。
アメリカ政府は南シナ海での偵察機などによる警戒監視を継続することにしました。その上で外交を通じて中共への圧力を高める方針だとか。

カーター国防長官はシンガポールでの会議の後、ベトナムを訪問、そしてベトナムのグエン・フー・チョン共産党書記長は7月に訪米する予定だと言うことです。

フィリピンはカターパン参謀総長の南シナ海の視察の後、中共が造成中の人工島の12カイリ以内でのアメリカ軍による偵察活動などの「一層強力な関与を求める」と要請し、またアメリカに対して中古の航空機、艦船、レーダーなどの追加供与も要請しました。

中共の国防白書に対し、アメリカは中共を過度に刺激しないよう注意しながらも、「米軍の航空機と艦船は国際空域や公海上を航行し、航行の自由を支援している」(ウォーレン国防総省報道部長)と述べ、また国務省のラスキー報道部長は「中共の軍事力の発展を注意深く監視し、中共に透明性を求め続ける」と述べました。

中共側の国境海洋事務局の欧陽玉靖局長は、「南沙諸島は昔から中国の領土であり、中共は岩礁に軍事施設を建設する権利がある」などと述べ、「海難救助や防災、気象観測、海洋研究、漁業支援などに活用できる」と軍事以外の利用法を話し始めました。
欧陽氏によりますと、「飛行場や港のほか、気象観測施設などを建設して、将来、条件が整った際は関係国や国際組織を施設に招いて救難活動などで協力していきたい」などとしておりますが、中共の提案する条件がどんなものかは予想できますし、そんなものが国際社会で受け入れられることはありますまい。

そして「1970年代以降、フィリピンが南沙諸島の一部を不法占拠している。中共の領土主権を侵犯する活動を直ちに停止するよう求める」と述べましたから、結局言いたかったのはこのことのようですね。
フィリピンが国連海洋法条約に基づき求めている仲裁手続きについては、受け入れも参加もしない考えを示しましたから、これら中共の言い分が通らないことは判っていると言うことでしょう。

中共は尖閣諸島でも同じようなことを言っております。
(1)中国が最も早く釣魚島を発見、命名且つ利用した(2)中国は釣魚島を長期に亘って管轄してきた(3)中国と外国の地図において釣魚島が中国に属すると示されている・・と言うものです。

その資料とは、1403年の「順風相送」という史籍や、1579年の「使琉球録」、1629年の「皇明象胥録」、1863年の「皇朝中外一統輿図」のことです。
もちろん1969年まで中共が発行していた「中華人民共和国分省地図」には触れておりません。1863年前のことより、1969年の中華人民共和国分省地図に尖閣が日本領となっている理由を説明してほしいですね。

日本の尖閣諸島領有権主張は、国際法上で認められているからです。国際法は1905年にラサ・オッペンハイム氏によって明文化され、その後発展したものです。
ここで領有権が日本となったわけですから、それ以前の文献に意味はありません。
もっとも国際法は慣習法であり、不服があれば国際司法裁判所に訴えれば良いのです。そこで1905年以前の資料が取り上げられ、新たな判断が出れば日本は引くしかないわけですが、中共はそれをしません。これは中共が出している資料に瑕疵があることを、中共自身が知っているからだと判断できます。
ゆえに尖閣諸島は日本の領土なのです。

南シナ海は国際法上は公海です。岩礁の領有権主張はベトナム、フィリッピンなどにありますが国際司法裁判所には提訴されていないと思います。

安倍首相は海の「法による支配」を訴えています。

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