2014年11月26日水曜日

南沙諸島、中共の言い分と法の支配

南沙諸島での実効支配を固めようとして、岩礁やファイアリークロス(永暑)礁で「人工島」などを建設している中共の華春瑩報道官が、「中共は南沙諸島に確固たる主権を有しており、いかなる部外者も口出しする権利はない」と述べたそうです。
ようするに「中共は国際法など欧米が決めた法には従わない」と言っているわけですね。

これは11月15日にオーストラリア東部ブリスベンでオバマ大統領が行った演説に答えたものでしょう。
オバマ大統領は、「きょう私がここにいるのは、アジア太平洋における米国の指導力が、私の外交政策の常に基軸であるということを述べるためだ」と指摘し、「外交、軍事、経済、価値など米国のあらゆる力の要素を駆使し、着実に丹念に関与を深め続ける」と続け、「われわれは危機に直面している。大国が小国を脅かす威圧や威嚇ではなく、相互安全保障と国際法・規範、平和的解決を基本にしなければならない。同盟国に対する米国の防衛義務への決意に、疑いをもつべきではない」として、中共を牽制する演説を行ったのです。

しかし、すでに上院と下院を共和党に占められ、任期2年を残してレームダック化した大統領に対して中共が強く出たのだと思います。
すでにフィリピンのアキノ大統領は、南シナ海問題について「紛争回避に向けた『行動規範』が策定されれば、中共の領有権主張が不当としてフィリピンが国連海洋法条約に基づき提訴した仲裁裁判所の仲裁は『不要』となるだろう」などと語り、対中姿勢を軟化させてしまいました。

このことから習政権は、南シナ海に問題は無いとして「部外者は口出しするな」とアメリカに警告したものと思われます。
これに対しアメリカは、24日に「埋め立てで急激に土地の面積を拡大するような大規模な建設や軍事拠点化は、状況を複雑化させ緊張を高める」と遺憾の意を述べました。

太平洋への覇権を狙う中共は、もはや後戻りできないのでしょう。今後ともこのような軍事拠点を作り続けていくはずです。軍事的領土拡張を続ける中共。おそらくそれは、経済崩壊の裏返しなのでしょう。

どこかの国が止めなければなりません。アメリカが行うとすれば軍事的な攻撃で相手の拠点を空爆する方法を取るでしょうが、それではアメリカから戦争を始めたことになってしまいます。
中共が行っているのは、囲碁の布石のようなもの。軍事拠点を一つの碁石と見て、こちらも軍事拠点を作って行けばいいのではないでしょうか。
オバマ大統領は、極東の碁石を引き下げ始めました。これが中共の布石を作らせる結果になったようですね。

さて、沖縄から東南方向にグアムがあります。アメリカは沖縄の基地機能の一部をグアムへ移転しました。そのグアムと沖縄のちょうど真ん中に、東京都の「沖ノ鳥島」があります。
この沖ノ鳥島に日本の軍港(空自基地)を作る計画(作戦)はいかがでしょうか。

那覇からグアムまでは約2300キロくらいです。その中間点ですから那覇からは1100キロくらいのところになります。
東京都小笠原村、沖ノ鳥島です。ここが気になっている中共は、それゆえに小笠原諸島沖まで赤サンゴを取りに来た(偵察、日本の出方を見た)のではないでしょうか。

沖ノ鳥島は、現在は気象庁の駐在所があるくらいですが、固いサンゴ礁のようですから、ここに浮ドックタイプでもいいですから空港を作って、アメリカ軍との共同演習をしてみたらいかがでしょうか。
グアムよりもマニラには近いはずです。ですからこの海域で日米豪海軍+フィリピン海軍での共同演習でもいいですね。

フィリッピンの南、タバオから東に700キロ程にパラオ共和国があります。天皇皇后両陛下が来年4月に訪問なさるパラオは、太平洋戦での激戦地です。そしてパラオは親日国でもあり、中共とは現在も国交を持っていません。

蒋介石やらチャーチルの言い分に乗って対日戦争を仕掛けてしまったアメリカ合衆国のルーズベルト大統領は、このパラオで、そしてインドネシアで、ニューギニアで、激しく戦い多くの将兵を犠牲にしました。
日本軍の玉砕が多く語られますが、アメリカ兵とて多くが犠牲になられています。やがて硫黄島の激戦となり、そして沖縄戦です。

太平洋戦争と逆のコースで、今度は中共がアメリカを追い上げていく作戦でしょうか。
戦争は回避しながら、陰謀と賄賂、そして欺瞞と威嚇によってこのコースを辿るわけです。これが中共の、いや中華方式の戦争なのです。
戦争にならなければ中共は国際法など無視して拡張を続けるでしょう。ナチスドイツの時と同じです。
肥大化したナチスは、武器が敵より優秀だと判ると武力で押しまくりました。それでもアメリカは参戦できなかったのです。だから真珠湾を仕掛けたわけです。戦争は始めるのも難しいものですね。

沖ノ鳥島で日米豪が演習を繰り返し、中共を南側に押していきます。するとそこにパラオ共和国があります。

パラオ共和国は現在はアメリカの信託統治国です。ですから領海侵犯があれば無視するわけには行きません。
そういう背景があって、パラオ共和国はすでに中共から来た漁船をパラオの公安が撃沈させ、漁民を逮捕し、中共から賠償金を取っています。

中共を南下させパラオの海域を侵犯させます。パラオ共和国に対中戦争のための正義の引き金を引かせるのはいかがでしょうか。
それがきっかけとなってアメリカが交戦状態となり、日本も参戦し、さらにオーストラリアも参戦する・・・というシナリオが想定出来ませんか?

国際法を守らせるには、警察機構としての強力な軍隊が必要です。いままではアメリカ軍がそれを行っていました。しかし経済破綻でそれが思うようにいかなくなってしまったのです。
国際法には、それを守らせる機構はありません。だから戦争が起きるのです。警察の機能としての戦争は、日米豪の協力で可能です。国際紛争解決の手段ではなく、国際法違反の犯罪者「中共」を取り締まるのですからね。

法の支配とは「国際法」の支配のこと。その立場から見れば、国際法違反の中共の取り締まり、あるいは犯罪者抑制が必要なのです。裁判の前の、逮捕劇としての戦争と言うわけです・・・。

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