2014年11月10日月曜日

映画「イコライザー」に見るプーチン批判

ハリウッド製の活劇映画で、ニューヒーローが出てきました。デンゼル・ワシントンが演じる「マッコール」です。
昼はホームセンターで働く労働者で、夜は人々を苦しめる悪人を葬り、どんなトラブルも完全抹消する「仕事人」になるという・・イコライザーとは、ようするにアメリカ番「必殺・仕事人」です。

設定は、元CIAのトップエージェントで人殺しの技は超一流。映画の最後ではメールでの依頼に「yes」と答えていましたから、シリーズ化する予定かも知れませんね。
ダーティハリーからダイハードまで、超人的活躍をするヒーローの新しいシリーズになるかどうか、それはまだ判りません。

この仕事人ですが、敵がロシアン・マフィアなのです。一人の娼婦を助けるために、このロシアン・マフィアと対峙するというストーリーですが、ロシアン・マフィアの元締めが「プーシキン」という名前で、風貌こそ変えてありますが、どう考えても「プーチン」を連想させる名前です。

そのプーシキンがアメリカに送り込んだ殺し屋が、娼婦を締め殺すシーンは、自宅前で機関銃で殺された女性ジャーナリスト「アンナ・ポリトコフスカヤ」事件が思い起こされます。

この暴力的なロシアン・マフィアに対して、主人公のマッコールは紳士的暴力で対抗していきます。紳士的暴力という言葉が適切かどうか判りませんが、娼婦の元締めになっているロシア料理店に乗り込んだマッコールが、6人を相手に19秒で全員殺してしまうシーンなどは圧巻でしたね。

ロシアン・マフィアが、売春組織以外にもさまざまな犯罪組織であることから、マッコールは元のCIAの上司に合いに行き、そこで様々な情報を仕入れます。
一方マフィア側も仲間を殺したマッコールの居場所などを調べます。そして、ホームセンターの閉店後にマッコールの仕事仲間を人質にして、マッコールを呼び出します。
夜のホームセンターでの対決が始まり、マッコールのCIA時代の殺人技を繰り広げますが、どうも「必殺・仕事人」の殺し方にどこか似ています。(銃を使ってはおりますが)
この演出家は、よく必殺仕事人を観ていたのだろうと思います。

最後に、マッコールはロシア・モスクワに飛びます。そしてボスであるプーシキンの屋敷に乗り込み、入浴中のプーシキンを殺し、そして立ち去るわけです。
どうやってこの場所を見つけたのか、厳しい警戒網をどうやって潜り抜けたのか、そういう余計な説明は全く無しで、入浴シーンから殺害までが一気に終わります。

まあ暴力には暴力で対応するという、いかにもアメリカらしい映画です。この映画がヒットするなら、オバマ・民主党が中間選挙で負けた理由も判りますね。
最後にプーシキンをマッコールが殺すシーンなど、プーチン大統領をこのようにして殺したいアメリカ金融マフィアの願望が良く出ておりました。

ウクライナであれだけプーチン大統領を叩いても、いまだプーチン大統領の力は強いわけです。

ウィキリークスなどで、ロシアをマフィア国家だと述べております。
プーチン大統領を頂点にした、専制的な利権共同体が出来上がっていて、官僚機構と犯罪組織(マフィア)が、自分たちの利益を追求するために、手を組んで権力を行使し、どこまでが政府としての活動で、どこまでが私的な利益の追求なのか、明確な区別がつかない状況にあると言うことです。

そして腐敗した事例として
1.密命を帯びたスパイが、マフィアのボスを使って武器の密輸を行っている。
2.警察、検察、諜報機関のそれぞれはマフィアの組織と密接なルートを共有している。
3.政府高官の間では、賄賂の収受が当然のこととしてまかり通っている。
4.検察幹部、軍上層部そして有力政治家たちは、マフィアとの間で太いネットワークを作っている。
5.権力のネットワークを最終的に纏め上げるのはプーチンだ。あのリトヴィネンコ事件もプーチンの仕業だった。
などと書かれております。

これをプーチン・マフィアと呼ぶそうですが、これがイコラーザーのテーマだったのかも知れません。
いずれにせよ、ウィキリークスが表示する状況がどこまで正確なのか、それは誰にも判りません。ですからこの映画では微妙に名前やマフィア組織も変えてあるようですね。

ロシアの経済危機はまだ続いているようです。やはろ経済制裁が効いている部分もあるようですが、体感的経済はそれほど悪くもないようですね。

日本にとっての脅威はロシアよりも中共。ともかく日本領海に入ってきて笑いながらサンゴの密漁をするというチャイナ・マフィアが、習政権の命令で動いているというよいうな噂もあります。
政府の腐敗もロシアの比ではないのではないでしょうか。

このイコライザーという映画ですが、ロシアンマフィアをチャイナマフィアに置き換えてみても面白いように思います。
ロシアは裏切者を締め殺すくらいで終わりますが、チャイナは生け捕りにして臓器を転売するなど、そのやり方は気味が悪く、ロシアの恐怖などを遥かに超えていると思います。
ここまで悪いと、映画にも出来ないのかも知れませんね。

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