2014年11月2日日曜日

黒田バズーカ炸裂、しかし景気は・・・

10月31日午後2時5分ごろ、日経平均株価は1万6000円台を突破しました。800円程の急激な値上がりです。
何があったのか・・・と思ったら、「日銀の追加緩和決定」の速報が流れていました。
金融政策決定会合を開き、追加金融緩和策を決定し、1年間に買い入れる資産を現在の約60兆~70兆円から約80兆円に増やしたのです。
黒田総裁は、消費税増税による景気失速を防ぐため、金融面から景気を下支えする必要があると判断したとか。
その消費税とは、8%のことでしょうか、それとも10%のことでしょうか・・・

8%の税率アップで、4~6月期の国内総生産(GDP)は年率換算で前期比7.1%減と落ち込みました。これを財務省は「想定の範囲内」などと嘯いておりますが、どうやら7~9月期のGDPもかなり落ち込みそうなのです。巷の景況感も「悪くなった」と言われています。
7~9月のGDPはまだ発表されていないようですが、消費税アップ後に生産を減少させた自動車業界でも在庫の山となっていることを見ると、景気悪化は相当進んでいると考えた方がいいようですね。

12月に安倍首相は10%増税の決断を行う予定のようですが、安倍首相自身はどうやら増税したくないようです。しかし、財務省の出世システムが増税をする方向で進んでいます。
テレビなどのマスコミに対しても「国税調査に入るぞ」などという脅しが効いていて、反増税の正論が言えません。(上場企業も同じように脅されているとか)
自民党議員の中にも多くの増税賛成派が居りますし、公明党に至っては、池田大作名誉会長の税務調査を避けるためか、山口代表などが必死で増税工作を行っていると言う噂です。

周囲を増税派に囲まれている安倍首相、山本幸三議員が立ち上げた「アベノミクスを成功させる会」は、その安倍首相の「増税先延ばし」を援護するために立ち上がったもので、国民の中から増税反対の声がもっと大きく湧き上がるようにすることが目的のようです。

しかし10%どころか8%で失速しそうな日本の景気です。黒田総裁がバズーガ砲をぶっ放したように行った量的緩和の拡大は、(株)を上げ金融市場に大きな衝撃を与えたことは確かなようです。
日銀は上場投資信託を1兆から3兆に、不動産投資信託の年間買い入れ額も900億円とこれまでの3倍にするなど、消費税増税による景気失速を防ぐため、金融面から景気を下支えする必要があると判断したと言うことです。

アメリカの量的緩和が終焉したことを受けて、今度は日本の番だとばかりに金融緩和をしたようにも見えますね。
金融筋は金利が付けられれば良いだけです。そのお金自体の購買力などは関係ありません。つまりお金の価値が下がってもいいわけで、インフレになれば預金が崩されて消費が進むという考え方です。
しかし、国民はもう必要なものはほとんど持っていますし、消費税が上がれば買い控えが起きるのは当然でしょう。

国民の懐にお金が流れ込まなければ、実質需要は出てこないわけです。国民の懐にお金が流れ込むようにするためには、仕事が必用です。
つまりまだまだ公共投資が必要なのですが、未来のビジョンが見えないと、公共投資も方向が定まりません。

公共投資は3月まで行われていました。しかし事業所に受け入れ態勢が整っていないことで事業が止まってしまいます。
給与の増額、すなわち人件費の上昇はまだ本格的にはなっておりません。今後どうなっていくかが解らないため、各事業所が設備投資や人材確保、育成の焦点が絞れないからではないでしょうか。
そして安倍首相が出す未来ビジョンは、おそらく今のようでは民間企業に投資を促進するような刺激とはなっていないと思います。

例えばエネルギー政策ですが、原発再稼働だけでは不足だということです。原発のエネルギー源であるウランは無尽蔵にある資源ではありません。あと50年ほどで枯渇する可能性もあります。プルトニュウムを再処理しても、次第に使用可能なエネルギーは減少していきます。
原発再稼働は「今」の問題であって将来の問題ではありません。将来のエネルギービジョンを立てなければ公共事業の拡大は無理だろうと思うのです。

メタンハイドレート、高効率太陽光発電、リチュウムイオンとかNASなどの蓄電技術開発、超伝導による送電網の確立など、日本において進んでいるこれらの技術を公共投資対象にして拍車をかけ、民間企業を刺激していかないとジリ貧になっていくことは防げません。

景気がなかなか浮揚しないのは、このような未来ビジョンが不足していることも原因の一つだと思います。
黒田バズーガも良いですが、経済の政治主導というのが「女性の活用」とか「少子化対策」だけでは民間投資欲も動かないでしょう。
民間企業に投資を促すには、未来ビジョンを見据えた公共投資が必要なのだと思います。

第二次大戦後、その時点での未来ビジョンはアメリカ国民の生活様式やドイツのアウトバーンでした。家電製品、テレビ、自動車、マンションなどが未来ビジョンだったのです。しかしもうそれは達成されました。最後の未来ビジョンが携帯電話(スマホ)とそれにつながるインターネットだったようですね。
そして次の未来ビジョンが無いわけです。
ですから民間が借り入れを起こしません。故に借金が政府や銀行だけに蓄積していくのです。

未来ビジョンが見えるような、そんな公共投資こそが、民間を刺激し民間が借金を受け入れる土壌になります。民間が借金を受け入れることで、始めて政府借金が減るのです。いくら増税しても、政府借金は増えることがあっても減ることは無いはずです。
デフレが単なる貨幣現象ではないことは明らかなのですよ・・・・

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