2013年9月8日日曜日

沿岸の守り、米海軍が日本に新鋭艦配備

アメリカ海軍は、中共がアメリカ艦船の接近を阻む軍事能力を高めて、尖閣諸島周辺や南シナ海で活動を活発化させている事態を憂慮していましたが、ついに最新鋭の沿岸海域戦闘艦(LCS)を近いうちに日本に配備する計画を発表しました。

LCSとは、 Littoral combat shipの略で、日本語では「沿岸海域戦闘艦」というもの。すでにシンガポールには、「フリーダム」というLCSが配備されていています。
これはロッキード・マーティン社が2004年に発表し、アメリカ海軍には2008年11月から配属された新鋭艦です。
全長115.3m、全幅17.5m、排水量は満載で3000tという大きさで、CODAG方式, ウォータージェット推進機関を4軸持っています。
ロールス・ロイス plc MT30 ガスタービン (36 MW/48,000 hp)エンジン2基と、フェアバンクス・モース・コルト-ピルスティク 16PA6B STC ディーゼルエンジン2基が搭載され、速力は最大で45kt(83km/h)という性能です。

航続距離は18kt(33km/h)で6500km、乗員は中核乗員15~50名、作戦要員75名というもの。
戦闘艦ですから兵器が気になりますが、Mk.110 57mm単装速射砲が1基、Mk49-近SAM21連装発射機が1基、Mk46 30mm機関砲が2基という軽武装です。しかしミッションによってさらにいろいろなモジュールが搭載可能ということで、その詳細はわかりません。
艦載機としてはMH-60S ナイトホーク(多用途・補給支援ヘリコプター)2機と、偵察、戦場認識、ターゲティング支援のMQ-8 ファイアスカウト(無人機)が2機となっています。オスプレイに対応しているかどうかは判りません。

気になる「情報戦」への対応ですが、COMBATSS-21 戦闘情報システムが搭載され、TRS-3D(3次元対空捜索レーダー)を装備し、、攻撃機や対艦ミサイルなどの攻撃に対処し、これを撹乱するために用いられる艦載用のデコイ展開システムのMk36 SRBCCも搭載されているということです。
船体は単胴船でステルス性能を持ち、それで調達コストも低くなるように考慮されているそうです。

このコマーシャルがYouTubeに出ていました。
http://www.youtube.com/watch?v=RL6wcIhs2A0

1995年にアメリカ軍がフィリピンから撤退した直後に中共が南シナ海・南沙諸島に軍を進め、2010年には尖閣海域を乗っ取る作戦が中共国内で具体化していた2004年頃から建造されていた新鋭艦です。
アメリカ軍事産業にとって、太平洋の防衛と同盟国の防衛は絶好のビジネスチャンスでもあります。

13年の時間をかけて開発・建造されたこの最新の沿岸戦闘艦は、ノースロップ・グラマン社とかジェネラル・ダイナミクス社との競争に勝ち抜き、ロッキードマーチン社が受注したもの。
中共も今、海軍を強化し、アメリカとの太平洋決戦に備えていますが、開発競争などはないでしょうから、その分アメリカの艦船の方が強力ではないでしょうか?

日本への配備は、日米同盟かた中共を憲政する狙いもあるでしょうが、防衛需要から売り込みという意味もあるのではないでしょうか?
現在の海上保安庁の艦船では、これ以上の攻撃があった場合は対処できず、また偽装漁船などで来られると海上自衛隊も出にくくなります。
フリーダムは、搭載する兵器によって、海上保安庁でも海上自衛隊でも使用が可能です。

この沿岸戦闘艦の開発コンセプトは、1998年にアメリカ海軍戦争大学の校長であるアーサー・セブロウスキー提督が提唱したストリート・ファイター・コンセプトだそうです。
いかにもアメリカらしいコンセプトで、戦闘を高度な兵器を駆使するハイレベル戦闘と、いわゆる殴り合いなどによるローレベル戦闘をミックスする「ハイ-ロー-ミックス・コンセプト」が生かされたもの。

ですから艦船は低コストであって、しかもNCW(ネットワーク中心戦)という高度な戦闘技術を使いながら、ストリートファイトを援護する設計のようです。
尖閣諸島に上陸しようとしている偽装漁船の乗員が、小火器を持っているのか鉄棒だけなのかはハイレベル偵察で認識し、それによって対応する防御手段を迅速に取りストリートファイト的に追い返すようなシナリオが考えられますね。

このような実戦経験はまだないのでしょうが、尖閣諸島、ミスチーフ環礁などにおける中共の戦術に合わせていることは確かなようです。
うまく使えることが判れば、これからの地域紛争にはかなり有効な武装となることでしょう。

中共は日本の海上保安庁の艦船をターゲットとして、海艦とか海警といった大き目の船を登場させています。さて、この沿岸戦闘艦にはどのような対応策を取るのでしょうか?
それにしても「フリーダム」という名称は、中共のネットでは使えない言葉だから、逆手をとって付けられた名前なのでしょうかね?

0 件のコメント:

コメントを投稿