2012年6月30日土曜日

消費税増税法案、内容は増税しない法案?


26日に衆議院を可決した消費税増税法案です。その後の民主党内部のゴタゴタはさておき、この消費税増税は2014年に本当に出来るのでしょうか?
その前に、参議院を通過しなければ、この法案は衆議院に差し戻されること無く廃案になるそうですね。

マスコミには余り出てきませんので、以下の記事の7行目から8行目に書いてあることが、そのまま法案になったのかどうかがよく判りません。
http://www.dpj.or.jp/article/100899/%E7%A8%8E%E5%88%B6%E6%8A%9C%E6%9C%AC%E6%94%B9%E9%9D%A9%EF%BC%92%E6%B3%95%E6%A1%88%E3%82%92%E4%BA%86%E6%89%BF

これは民主党サイトの記事ですが、これには「消費税の引き上げに当たっての措置」として・・・
・今後10年の平均で名目経済成長率3%程度(のアップ)
・実質経済成長率2%程度(のアップ)
という文言があります。

ネットで探しても、今回の消費税増税法案の全文が出てきませんでしたが、産経新聞に掲載された法案には、以下のようなことが書いてありました。

「(平成)23年度(昨年)から32年度(即ち10年間)の名目経済成長率3%程度、実質成長率3%程度に近づけるための思索を実施。成長戦略、事前防災、減災に資する分野への資金の重点配分など成長に向けた施策を検討する。経済状況などを総合的に勘案し、施行停止を含め所要の処置を講じる。」

何を言っているのか判りますか?
どうやら、この消費税法案を実施するために、政府は「23年度から10年間で名目GDPが3%くらいの成長(=インフレ)を努力目標とする」ということではないでしょうか?
しかも、平成25年4月の時点で、名目GDPが今よりデフレが進行するなど、経済悪化があれば「施行停止も含めて所要の処置を講じる」というのですから、増税取り止めもありうるということです。
いや、むしろこのまま「節約予算」とかデフレを促進する「仕分け」とか、「公共投資は悪」などといっていたら、施行停止になる増税法案であるようです。

この文言、自民党が挿入したとすれば、政権が自民党に戻れば「増税は無し」ということも可能ということになりませんか?
10年間で23年度比で3%の伸びですから、予定の25年度には少なくともデフレから脱却し、0.5%くらいの物価上昇が見られる必要があるのではないでしょうか?
もし、25年にこのデフレから脱却していなければ、その時の政府の責任において「消費税増税法案は破棄」すると宣言しているものとも受け取れます。

もちろん、平成25年4月に少なくとも名目GDOがプラスに転向していなければ増税は中止でしょう。
とは言っても、平成14年度から比べて23年度の名目GDPはー7%くらいですから、悪化を止めた程度のことでしかなく、この程度でプラスに好転したとして増税すれば、また悪化していくことが懸念されますけどね。

GDPを上げるには、国民が働かなくてはなりません。国民が働くためには、労働の血液である「お金」が回らなければなりません。
長引いた不況で、お金は銀行に沈殿しています。かき混ぜることの出来るのは唯一、政府のみ。
かき混ぜ方は、公共投資しかないのですよ。
最近、道路工事などが活発jになってきました。今後も橋梁工事、箱物工事などでお金を回し、それが他の事業にも回っていけば、日本の名目GDPは上がっていくでしょう。

どのくらいの規模の予算で名目GDPがプラスに転じるか、50兆円くらいは必要ではないでしょうか?
それを続けないと、10年で3%の成長を達成するには無理がありそうです。
これらは全て国債発行で資金捻出を行うことになるのでしょうか?

アメリカ国債の日銀転売は不可能なのでしょうか?

気をつけないと、この公共投資をアメリカなどが狙っています。TPPなどでアメリカの土建企業が乗り込んで来ないように、しっかりとした行政の監視も必要です。

それでもまあ、この法案の通りにするならば、今年度後半も、来年度も、忙しくなってくるような、そんな感じがいたしますけどね・・・

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