2012年6月23日土曜日

消費税増税、小沢、谷垣、そして国民


野田首相が財務省に対して「絶対にやり抜く」と宣言した消費税増税。その答えがまもなく出ようとしています。
デフレ下での増税。人類の歴史の中で、何度も繰り返されてきた失敗を、また行う愚劣さ。デフレが悪化し、税収は下がり、国家の危機と戦争への逃避。
いつか来た道を野田首相はひたむきに走っているようです。

野党・自民党の谷垣総裁も増税派です。むしろ野田首相よりも一貫して消費税増税の必要性を強調してきた人でもありました。
この信念は、小泉政権時代の2003年から2006年まで財務大臣を勤め上げた時、財務省の役人から洗脳されたのでしょう。
野田首相は、谷垣氏の増税に対して、反対の意見を持っていた人。それが首相になったとたんに増税派になったのですから、財務省の役人はどういう手法を使っているのか、詳しく知りたいものですね。

民・自・公3党の修正合意が成立したものの、今度は民主党内部での抗争が始まりました。小沢派が「不況下での増税には反対せざるを得ない」という、ものすごく真っ当な意見で党幹部の説得を反故にします。
現在は新党の結成も視野に入れて、政局を動かしております。

さて、消費税増税法案が決議されようとしている今、さまざまな反対意見が有識者の間から出てきました。
「行政改革をせず、経済の成長戦略もない中で増税に走るのはナンセンス。与党と野党第1党(自民党)との八百長談合だ」との発言は愛知県の大村秀章知事。

鳩山由紀夫元首相は、「間違った法案だ」と延べました。(この人は有識者かな?)

「国の安全保障に匹敵する問題。震災もあって庶民が苦しんでいる時にモラルハザードの極みだ」と述べるのは名古屋市の河村たかし市長。

「税は安全保障に並ぶ重大な問題だ。国民に信を問うてからやるべきだ」とは橋下徹大阪市長の弁。さらに消費税増税を含む社会保障・税一体改革法案について「マニフェストは公的な契約になっており、全く書いていないものを出してくるのは完全な白紙委任なのでダメだ。ヒトラーの全権委任法以上だ」とも述べています。

皆さんの言うことが常識でしょう。
聞くところ、財務省の役人は多くが東京大学卒業で、卒業と同時に財務省入りしています。そこで行われているのは前例主義。そして増税をうまくやった官僚が出世するというおぞましい人事・・・これらに囚われてすっかり常識を失ってしまうようです。
こういう財務省の中で、ディベートなどの上手な輩が、政治家を手玉にとって、出世のための増税工作を行っているのでしょう。

財務省の問題点は、結果にまったく責任を取らないこと。消費税を5%に上げて、その後の経済失速でひどいことになった責任は橋本政権が取らされました。
あとで橋本氏は「財務省(当時は大蔵省)に騙された」とぼやいていましたが、同じことがまた繰り返されています。

小沢一郎氏は最後の掛けに出るようです。民主党は割れるのか・・・自民党・谷垣総裁は、野田政権に向かって「小沢を切れ」と叫んでいるようですが、これなどは財務省の叫びそのものに聞こえます。
中共詣でで売国行動を取った小沢議員、そして今は告訴され裁判中ですが、新党結成など、まだ出来るのでしょうか?

谷垣総裁は、民主党との交渉に失敗しました。解散を条件に出来なかったからです。21日採決としましたが、民主党の混乱でそれが出来ず、会期終了で法案は消滅・・・するはずだったのですが、財務省のてこ入れでしょうか、何と9月8日までの会期延長。
このまま増税法案が通り、解散はせず、社会保障との一体改革もあやふやになってしまえば、谷垣氏はおしまいです。
自民党の総裁の任期は3年。今年の9月27日で任期が切れます。こんな状態では総裁選挙には出られないのではないでしょうか? まあ再選は無理でしょうね。

それにしても情けないのが党議拘束などを掛けられた自民党の議員たち。今度の総選挙では自民党が勝つだろうから、党の推薦が欲しくて、増税法案に反対することが出来ません。中川秀直議員など「上げ潮派議員」は、これがダメ法案であることは判っているのに・・です。
民主党で反対しているのが小沢派ということで、すくみがあるのかも知れませんね。すっかり財務省の役人の思う壺にはまっています。そんなことより、国家国民のことを考えてほしいものですね。
はっきりしているのは「みんなの党」と「たち日党」だけなのでしょうか?

インターネットに、こんどの採決で「増税に賛成した議員の名前を列挙するサイト」を、国民の誰か立ち上げていただけないでしょうかね。
国民の意思として、その議員は次期選挙で、党派に関係なく必ず落選させるようにするために・・・

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