2011年5月4日水曜日

ウサマ・ビンラーディン容疑者・ついに倒れる

2001年9月11日、ニューヨークの超高層ビルに旅客機で突っ込むという意表を突く自爆テロを実行したアルカーイダ。
そのアルカーイダの最高指導者、ウサマ・ビンラーディン氏が、2011年5月1日、パキスタンの首都、イスラマバードの郊外で、家族と一緒にいたところを、アメリカ諜報機関によって狙撃され、死亡したとのこと。
パキスタンのこの場所、聞くところ元軍人などの高級住宅地。その奥の隠れ家だったということですが、誰かが裏切ったのでは? イスラムの裏切りは日常的です。すぐにお祈りをして神に許しを請えばいいようですからね。
どうやってここに潜伏していることが判ったのか、どうやって入り込みどこから狙撃し、どうやって撤収したのか・・・まもなくハリウッドなどがドラマ化するでしょうけど。

死後、DNA鑑定が行われ死亡したのはウサマ・ビンラーディン氏であることが確認されたということですから、まず間違いはないでしょう。いつ採取したDNAと比較したのかはわかりませんけど。
敵に回すと本当に怖いアメリカ。決して諦めずにきっちりとケジメをつけることは、開拓時代からの国是ともいうべきものでしょうか。
あの惨劇から9年8ヶ月、アメリカはついに復讐を果しました。

思えばブッシュ大統領は9・11のあと、タリバン政権に対してビンラーディン容疑者を引き渡すように交渉し、それが拒否されてからテロとの戦いを宣言、そしてアフガニスタンへの侵攻を行い、空爆を続けました。
そして石油利権にからんでアメリカをからかっていたイラクのフセイン大統領を、アルカーイダの逃げ場となっているとして追い詰めました。フセイン大統領は逮捕され、イラクの国民の手によって刑場の露と消えました。
これもアメリカを敵に回したフセイン大統領の哀れな最期です。
これを見たリビアのカダフィ大佐は、すぐにアメリカ寄りとなり難を逃れます。もっとも今度は国民から吊るし上げられているようですけど。

その後のアフガニスタンの泥沼化した戦闘状態は、アメリカを経済的に追い詰め、その戦費調達のためグリーンスパンFRP議長によるサブプライムローン・バブルが演出され、欧州とか中共がそれを買ってアメリカに潤沢な資金を供給しました。

8年目にしてこのバブルが崩壊、欧州とアメリカは経済的に破綻の際に立たされました。
ブッシュ大統領は降板し、変わって民主党・オバマ大統領が登場。しかしテロとの戦いは続きます。大統領が変わったくらいで復讐を中止するようなアメリカではありませんでした。アメリカは決して諦めないのです。

これまでのような国家対国家の戦いではなく、テロ集団という一種の「反体制犯罪集団」とも言うべき相手との戦いは、自爆テロというおぞましい攻撃手段を使ってきます。少人数で善良な人々に混じって活動しますから、ジュネーブ協定なんて何の役にも立ちません。それはまるで中共の卑劣な便衣隊のようなものです。
決して諦めないアメリカ、このような戦いにおいても新兵器の開発には余念がありません。登場したのは無人偵察爆撃機。

パイロットは飛行機自体には乗らず、コントロール可能なところで操縦し、テロ集団を発見次第、その偵察機は爆撃攻撃機と変貌、テロ集団を殲滅するという恐ろしい兵器です。
アルカーイダの戦闘手法に合わせて、アメリカ軍もその戦術を変えることを余儀なくされ、その結果として少数部隊の行動と無人偵察機などの使用がなされるようになったのでしょう。
もっとも今回のウサマ・ビンラーディン氏殺害作戦には無人偵察機が使われたのかどうかはわかりません。もっと高度な新兵器が出来て、使われたのかも知れませんけど。無人ヘリコプターの残骸のようなものがありましたね。

この恐ろしいアメリカを敵に回し、中東でアメリカ軍の空爆などで肉親を殺された者を集め、組織し、自爆も辞さない強い復讐心を煽り、アルカーイダと言われるネットワーク型の新たなテロ組織を作って、果敢にアメリカを追い詰め、ハイジャックと自爆テロを組み合わせたような、史上2番目のアメリカ領土直接攻撃(9・11)を行ったウサマ・ビンラーディン氏。米軍艦から丁重な水葬が行われました。享年56歳。ご冥福をお祈りいたします。

当然、これからアルカーイダの復讐も始まるでしょう。世界中で自爆テロが頻発し、アメリカ大使館(及び同盟国大使館?)などへの攻撃も活発化するかも知れません。
しかし先ずアルカーイダが、ビンラディン氏の死を認めるかどうかです。アメリカの陰謀とか間違いとして、今生きているビンラディン氏の肉声を流したりするかも知れません。復習は死を認めることになりますから、アルカーイダの組織的危機にもなるでしょうからね。アメリカが報復を警戒するのは、そういう意味(けしかける)でもあるはずです。
そして、アルカーイダの中でも神格化された存在であったビンラーディン氏が亡くなったことを認めれば、後を継げる最高指導者が出てこない限り、次第に組織は衰退していくかも知れませんね。
後を告ぐ最高指導者は、先ずアメリカ国内に意表を突く過激テロを再び実施しなければならないはずですから。

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