2019年2月7日木曜日

日独首脳会談・メルケル首相の対中観

評論家の中野剛志氏が、「現在の世界の潮流が、左翼と右翼という横軸に対して、グローバリストと反グローバリストという縦軸を設けないと読めなくなってきている」とする図を示しました。

これまでは左翼と右翼の対立軸だけで見てきた我々に新しい視点を提供された訳です。
安倍首相は右翼のグローバリストであり、トランプ大統領は右翼の反グローバリストという位置づけがなされ、プーチン大統領も右翼の反グローバリストとなる訳です。

ここで右翼とは、国家主義を指します。国粋主義とは若干違い、相手の文化も認め排外的ではないことが前提となると思います。
左翼にもグローバル左翼と反グローバル左翼が居るようで、立憲民主党などは反グローバル左翼になり、社民党などはグローバル左翼になるのかも知れません。

このいずれにも属さないのが中華思想の中共です。その歴史などはさておき、この中華思想が共産主義と相溶性が良かったようです。
ようするに「働かないで食う方法」を勝手に組み立てているだけです。共産主義は共産党の中核に行けば働かなくても食えるわけです。グローバル経済は金利で増えるお金で、働かなくても食えるわけです。
中華思想は共産主義と似ておりますね。宗教も踏みにじるわけですから。

習近平主席ははっきりと言いました。「すべての宗教を認めるが、その神の上に中国共産党が居ることを認めた宗教であることが条件だ」と。
ここから世界の歯車は対中強硬論に変わってきたのです。華人にはそれが何故だか判らないでしょう。宗教概念が解らないからです。

こうして世界はグローバリストと反グローバリストを固めて、敵は中華思想となったわけです。安倍首相のグローバリストとトランプ大統領、プーチン大統領の反グローバリストは協力し合って、中華思想、即ち中共と対立を始めたと見ているのですが・・・

その上で、先日の安倍・プーチン会談と、今回の安倍・メルケル会談を見ると、プーチン大統領は反グローバリストとしての立ち位置で安倍外交と対峙していて、メルケル首相はグローバリストとして安倍外交と対峙しているように見えます。

中共という共通の敵に対してどう挑むか、この両対談は面白いですね。
グローバリストの安倍首相に対して、反グローバリストのプーチン大統領は中共カードを使って安倍政権をけん制します。「歯舞や色丹を中共に売り払っても良いのか」などと恫喝も行っていたようです。
安倍首相の記者会見でも、「ロシアを中共と同調させてはいけない」と苦しい北方領土問題を述べておりました。

一方、ドイツ首相を13年以上も務め、今回5度目の来日となったメルケル氏は、中共へは10回以上も訪問し、中共重視の立場で知られてきた人物です。

しかし、近年はドイツで相次ぐ中共の企業によるドイツ企業買収に対する警戒感が高まり、対中姿勢にも変化がみられています。
そのような状況下での来日で、安倍首相は「自由で開かれたインド太平洋」構想の実現に向けてメルケル首相の同意を求めました。

ドイツでは世界有数の産業ロボット製造会社クーカが中共の家電大手に買収されるなど、ハイテク、インフラ企業の中共企業による買収が急増しています。これは経済的な面よりも安全保障の面での危険が大きいわけです。
今、ドイツではこのような状況を踏まえて、欧州連合(EU)加盟国以外からの国内企業への投資に対する規制を強化しているところだそうです。

このような状況の中、安倍首相はメルケル首相に東シナ海、南シナ海での中共の「一方的な現状変更の試み」を批判するように働きかけました。メルケル首相は理解を示したそうです。

安倍・メルケル会談では、自由貿易推進の重要性を確認するというグローバリスト同士の合意もなされましたが、これまで日独間にされていなかった「情報保護協定」の締結に大筋合意が得られたと言うことです。

欧州も、ドイツでは「ドイツの為の選択肢」が台頭してきているようですし、フランスでは「黄色いシャツ運動」によってグローバリストのマクロン大統領は追い詰められてきました。(マクロン大統領は市民との対話を始めて、反グローバリストの声を聴き始めたようです)
そして英国ではブレグジットの荒波が始まっています。

欧州はグローバリストと反グローバリストの戦いが始まっております。アメリカ・トランプ大統領はグローバリストとの戦いで「メキシコ国境の壁問題」に取り組んでおり、その隙に金正恩委員長との会談の予定を入れました。
来年に控えた大統領選挙。そこに向かってグローバリストとの戦いで中共側に有利な行動を取らないようにして欲しいですね。(メキシコ国境の壁については、結構支持者が多いようですけど・・マスコミには載りませんけどね)

中共の裏工作は今後ますます激しくなるでしょうから・・・

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