2012年12月7日金曜日

戦争を知らない習近平氏、世界の心配・・・

習近平氏が主席(まだ総書記?)に着いてから、マイナスのお祝儀相場が展開しているようですね。11月27日には上海総合指数が久しぶりに2000ポイント台から落ちて約4年ぶりの低水準を記録したとか。

また、米JPモルガン・チェースが発表した11月の中国市場信頼感指数(JSI)は49・2となり、10月の61・2から大幅に低下しました。

今から10年前、胡錦濤政権が出来たときは、政治改革の停滞と腐敗の蔓延に彩られた「江沢民時代」がやっと終わったとして、胡錦濤・温家宝両氏に多大な期待が寄せらていたことは記憶に新しいところです。
しかし、10年を経過してみて、その期待は見事に裏切られたようです。権力と市場経済との癒着はますますひどくなり、「権貴資本主義」の利権構造が空前の 規模で拡大かつ強化され、腐敗の氾濫は未曽有の新境地に達したというのが、物言わぬ中共国民の心理に内在する評価のようです。

貧富格差は数倍以上に拡大し、「清廉潔白」だったはずの温家宝首相の身辺でさえ、巨額の不正蓄財の情報が流されるようになってしまいました。
人民日報系の雑誌が行った中共国民の意識調査では、回答者の70%が「特権階級の腐敗は深刻」とし、87%が特権乱用に対して「恨み」の感情を抱いていると回答したそうです。

胡錦濤政の末期になって、国民の支持基盤が危うくなってくると「愛国心」のようなものを煽る発言が増えてきたようです。そして人民解放軍がのし上がり、その軍にとって一番都合の良い「習近平氏」が、主席の座にのし上がってきたようにも思えます。
しかし中共国民にとって、これでは国内の改革が行われる可能性はほとんどないことがはっきりしているのでしょう。
それがこの「マイナスのお祝儀」として表出しているように思えます。

中共は建国60周年。第二次世界大戦のあとに出来た国家です。戦争で戦ったのは「中華民国」であって、国民党の蒋介石総統でした。
大日本帝国の敗戦で、蒋介石総統の中華民国が中国の統一を完成させていれば、自由経済圏として今頃は日本との友好国であったかも知れません。(?)
しかし、ソビエトで共産主義の訓練をしていた毛沢東一派が南下を始め、国民党と蒋介石氏を台湾島に追い出して、共産主義政権を打ち立ててしまったのです。

その建国の大義が、「日本帝国主義を大陸から追い出し、中華人民の国家を成立させた毛沢東」という触れ込みです。 
戦争が終わっていたのですから、大日本帝国はこの時すでに無く、毛沢東が追い出したのは中華民国の国民党であったことは自明のこと。建国の最初から「嘘」で始まった国家が中華人民共和国ということですね。
戦後のドサクサで作られた中共。ですから彼らは世界大戦という戦争を知りません。
そして中共が、その「嘘」によって戦後の60余年を過してきたことが、「中共危機」の本質ではないでしょうか?

また、その嘘をまともに受けて、この60年を歩んできたのが、我が日本だったような気がします。「嘘」を信じた贖罪意識が、中共に対して必要以上の経済協力と技術移転をしてしまったようです。
その結果、いびつな形で経済発展を成し遂げた中共。その技術と安い人件費を武器にアメリカという市場でメイド・イン・チャイナを売りまくり経済大国にのし上がった中共。

しかし、民主主義でない中共はその経済繁栄を共産党・権力構造の維持に利用しようとします。その結果が中国全土で行われる「反政府デモ」(反日デモとも言われていますが)ということでしょうね。
そうなれば権力維持のためには「軍事力強化」しかないわけで、人民解放軍の拡大になってきます。

習近平総書記は、「私の目標は中華民族の復興であり、中華民族の誇りを取り戻すことだ」などと述べておりますが、復興するような中華などは歴史上どこにもありませんし、「誇りある中華」など聞いたこともありません。(モンゴルだったり、秦や清なら解りますが・・・)
これはようするに、「軍拡して世界中に中華帝国を誇示するぞ(中華思想で行くぞ)」という意味としか取れません。
アメリカも含む周辺国との軋轢など、何も考えていないのではないでしょうか?まさに戦争を知らない習近平氏のように見えます。

もう中共の経済は復活しないでしょう。(外資が逃げ出します)
さらに深刻化する貧富差の拡大。対外的危機を作り出し国民の不満を外に向けさせるのが習近平政権に残された「最善」の選択肢となるだろう・・・と、石平氏は述べております。

それだけに、今後の中共がどうなっていくか、世界中が恐怖と軽蔑の目で見ているようですね。(見ているだけでは征服されてしまいますよ! ナチスの時と同じ構造ですから)

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