2012年2月20日月曜日

イスラエル国防大臣の来日


イスラエルのバラク副首相兼国防相が15日に来日し、イラン制裁処置に対する日本の自衛隊派兵について議論したようですね。
日本の防衛大臣は、あの田中直紀氏。彼は中東問題もイスラエルも何も判っていないようにしか見えませんけど、大丈夫でしょうか?
バラク国防相は、野田首相、弦葉外相、田中防衛相と会談して、おそらくかなり幻滅して帰られたのではないでしょうか?

イラン・アフマディーネジャード大統領は、ついにウラン濃縮の遠心分離機の工場を動画で発表しました。
あと1~2年で核兵器に必要な90%を超える核物質の生産に成功するだろうとの意見と、あれはコケオドシで、アフマの口車に乗って変な攻撃はしないほうがいい・・などの意見もありましたね。

ウラン濃縮は、30%以上になると低温ガスの6フッ化ウランにして遠心分離を行い、それを何度も続けて濃縮度を上げます。なかなか面倒な工程で、フッ素樹脂加工をした分離機の容器が必要です。
戦時中、日本にはテフロンが無かったため、容器に穴が開いて濃縮度を高められなかったのです。アメリカはテフロンを開発し、この難問を乗り越え、リトルボウイが出来たのです。

しかし今となっては、テフロンはフライパンにも使われる技術。イランが濃縮に成功することはまず間違いないでしょう。時間の問題というだけです。
北朝鮮の核は平気な欧州ですが、イランとなると話は違います。
イランのミサイルで欧州の歴史ある都市はすべてが射程内に入りますから、ミサイル防衛網がどうしても必要となります。
そこでアメリカ軍にその旨を話すのですが、アメリカは経済破綻でもう欧州の軍隊はすべて引き上げようとしている矢先です。

では独自の防衛体制をEUとして確立しようとは考えるものの、なにしろ破綻寸前のユーロ圏、とてもそんな予算は組めません。
とりあえずイラン石油の購入禁止を決めたのです。こうすることで、イランがホルムス海峡の封鎖に踏み切ってくれたら、アメリカは軍事介入せざるを得なくなるという計算ですね。

アフマディーネジャード大統領は「ホルムス海峡封鎖」をチラつかせていますが、やはりアメリカの出方を見ています。これが国際政治の駆け引きと言うもの。
今、軍事介入することは得策ではないアメリカ。費用的にもそうですが、再びイスラム諸国の反感を買うのは眼に見えています。それに「ホルムス海峡に一番頼っているのは日本じゃないか!」といういきどおりもあるのでしょう。

そこでオバマ大統領はイスラエルに核施設攻撃を依頼します。アメリカはイラク撤兵に当たって、イラク上空の制空権を停止してしまいました。ですからイスラエルからイランへの航空攻撃は安全確実。
しかしイスラエルは、そんなことをしても国益にならないのではないかと考えます。イラン攻撃は自分たちが悪役になるというだけ。さらに、相当進んでしまったイランの核開発です。いまさら爆撃したくらいで開発をやめさせることは難しいという報告があって、結局、核兵器の完全排除には前面戦争しかなく、それにはアメリカの介入は絶対不可欠というわけです。

アメリカは答えます。全面戦争ならば、再び連合軍でやるしかなくて、その場合旧連合軍ではなく、あらたに自由経済圏の結束ということで日本にもさんかさせる必要があると考えるでしょう。そうしないと戦費調達が出来ません。しかし、日本も自衛隊の派兵まで可能になったのだから、資金面だけではなくて作戦への介入もさせたらどうか・・などというわけで、今回のバラク国防相の訪日になったと・・・鍛冶俊樹先生が言われております。

せっかく来日したバラク国防相、日本の民主党政権に対して幻滅して帰国されたことは・・・間違いないでしょうね。

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