2011年10月13日木曜日

中共の恫喝、「日本は国益を考えるべき」

東アジアに中共の脅威に対する防御の意識が高まってきました。とても良いことですね。
さすがに野田首相もフィリピンのアキノ大統領と、南シナ海での安全保障に対して、日比協力強化で一致しました。当然フィリピン側からは日本も尖閣列島の防衛をきちんとやるように要請されたことでしょう。

前回も書きましたが、次期防衛予算はやっと上昇しました。そして次期首領戦闘機もF35に決まりそうですし、先島諸島にも防衛予算が付きました。
日本とインドとの間でも安全保障分野での協力強化策の一環として、日本の海上自衛隊とインド海軍による合同演習を来年初めに行う方向で調整しているとか。
アメリカの経済危機が続くために、日米印3カ国で協調体制を強化しようという動きなのでしょうね。
あとはオーストラリアとの関係です。中国贔屓の首相は退陣し、すでに女性の首相に代わっているオーストラリア。ニュージーランドなどと南の守りを固めて欲しいものですね。

このような動きに対して、中共は「現在の状況下で何が真の日本の国益になるのか、比較して考えるべきだ」との論評を崔天凱外務次官を通して発言しています。
この中共の言う国益には、経済だけの発想しかないようです。それにもともとこの不況を作り出したきっかけは、経済のグローバル化と中共の低賃金+安く抑えた人民元にあったのではないでしょうか?
この呪縛から解かれるためには、民主的価値観を持っている各国が連帯して中共に立ち向かう構えが必要。

この流れのきっかけを作ったのは、あの尖閣列島事件での「船長」さん。
英雄として中共に凱旋しましたが、その後映像がインターネットに流出して形勢は逆転、自宅軟禁状態で日本のマスコミなどからは完全にシャットアウトされています。中共の手先として使えたはずの日本の民主党ですが、あそこまでどうしようもない権力者だったとは計算違いだったようですね。
やっと落ち着いてきて、中共が巻き返そうと思った時、晴天の霹靂だった東日本大震災。自衛隊の活躍は日本国民に国の守りの何たるかを呼び覚まし、未曾有の国難に瀕した我が国に対し、領土侵犯をする韓国とロシアを見て、やっと国民が少し目覚め、その結果の国防費0.6%アップです。

中共の崔天凱外務次官は、「明らかに(南シナ海問題を)煽っている人がいる。この地域の安定と、中共と隣国の関係の発展を希望しない人がいる」と指摘したそうですが、それは情報がインターネットなどで早く国民に伝わり、その結果中共が行っている南シナ海とか尖閣列島での策謀が明らかになったことで、自然発生的に動き出した防衛連合ではないでしょうか?

胡錦濤国家主席とベトナムのグエン・フー・チョン書記長の会談では、南シナ海の「共同開発の検討」という言い回しになっています。必死に踏ん張ったベトナムの意思が見えますね。(それにしてもどうやっても2国間の話し合いに持ち込む上手さ、中共外交のうまさ・・今回は経済的な投資ということで丸め込もうとしているようですね)

すでに、中共とフィリピンの間で取り交わされた南シナ海の共同開発などというものが、結局は中共の恫喝と他国を無視した身勝手な解釈で乗っ取られる体制であることは歴史(ウイグル、チベットなど)が証明しております。中共が2国間での交渉という時、それによって中共の恫喝が通るスケールになることを意味していますから。

ASEAN側は、11月にインドネシア・バリ島で開かれる東アジア首脳会議をひとつのメドに、草案を中共に提出するそうですが、何を出しても受け付けないで、中共の一方的な提案を押し付けるだけでしょう。(ですから日本の政治家も、何か見つけて大いに口を挟みましょう)
そして暗に軍事的圧力を掛けることは間違いなく、その交渉のために必要となるのが、この防衛連合なのですよ。

そして、ここで日米安保を機能させないと、南シナ海は中共の領海と化し、その後すぐに尖閣列島に偽装軍艦がやってくるでしょう。
さて、我が国政府はこの局面でどういう戦略を練っているのでしょうか・・・

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