2011年1月31日月曜日

日本国は財政破綻するのか?

現在の日本国家の借金、即ち国債発行残高は、さまざまな統計が出ていてどれが正しいのかよく判らないのですが、およそ998兆円くらいではないかと思います。
これを約1000兆円と表現する方も居るようですね。そして日本経済が破綻するという方々は、その金利支払いで新たな国債を発行せざるを得なくなり、そうなると借金の金利支払いのための借金と言う形になる。これが破綻ということだ・・ということのようです。
そうなれば、新規国債を発行しても、その金額のすべてが借金の金利支払いに回り、社会資本投資は出来なくなるわけで、さらにそこで発行された国債の金利が再び加算されますから、その後級数的に膨れ上がってしまい破綻となる、という筋書きでしょう。

一方、国民の預金総額が現在幾らあるかと言えば、1441兆7865億円だそうです。
この値、前年度比で0.3%増加しているとか。
なぜ預金総額がこんなにあるかと言えば、デフレだからでしょう。デフレ(デフレーション)とは、物価が下がることです。即ち逆に考えればお金が高くなること。
物価は、需要に対して供給が減れば当然高くなります。お金を物と考えると、供給が少ないから高くなっているということですね。
そこでお金を印刷して供給を増やせば、お金が値下がりする・・・というのがケインズ的考え方で、リーマンショックのあとアメリカがドルを供給し続けたのは、これが根拠でしょう。
このドルの大量発行を吸収したのが中共。したがって元も負けじと印刷しました。そうしないと元高になって、輸出依存度30%強の中共経済が行き詰るとの判断があったのでしょう。
おかげさまで、現在もなお中共の輸出製品は安いわけで、そのしわ寄せが中共の国民にのしかかっているようです。問題はこの状態がいつまで続くかということなのですが・・・

我が日本は、膨れ上がる国民預金を持つ銀行が貸出先を求めてうろつきます。銀行にとって、預金とは借金のこと。預金には金利を付けなければならず、その金利の一部で自分たちの給料もまかなうわけですから必死です。(振込手数料などもありますが・・)
銀行は誰かに貸し付けて、その貸付証文のみが資産となるのですが・・世の中は不況で、安心して貸し付ける先が極めて少ない現状です。

そこに安全な貸付先としての国債があります。政府の国債発行は、銀行救済の手段ともなっているようですね。
我が国の不況は需要不足からきている不況。需要が喚起されると国民はお金を使います。その証拠が少エネ家電とデジタルテレビ。補助金と電波行政の政策で需要が生まれた例でしょう。
しかし、これらの政策には国家資本が必要です。不況による税収減の状況では、これらの政策が行き詰るのも当然なこと。
そこで消費税をアップして資金調達をし、高齢化対策とか子育て支援などの社会福利も需要の中に組み入れて経済対策をしよう・・と言うのが与謝野氏の考えのようですが・・・

ようするに、流通通貨を増やしてお金の価格を下げればいいのです。お金の価格が上がっている以上、だれでも預金をするでしょうから。これが需要抑制効果となってデフレが進んでいるだけ。これを止めるには最初はやはり政府需要を大量に出さなければならないでしょう。
それも半端な金額ではなく、国民の預金総額に匹敵するくらいの規模で。

資金調達の方法は無利子国債の大量発行と、その日銀引き受け。その調達金でまず有利子国債の繰上げ償還。そして老朽化した橋梁とか道路の修正などの莫大な公共投資。
無利子国債の後には、極超低金利の預金に対し「銀行預かり税」の創設。即ち預金していると税金がかかって目減りするという仕掛け。
国民の預金は一斉に金を買ったり外国の銀行に移したり箪笥預金になったり・・・じたばたしながら、ともかく銀行から離れるでしょう。

預金に動きが出てくれば、あとは政策で新たな流れを作りやすくなります。消費税を上げる必要はありません。消費税を上げれば、需要抑制となってますます預金が増え、流通通貨は減るのではないでしょうか・・・

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