2011年1月23日日曜日

いつもながらの安定した打ち上げ・コウノトリ2号

H-II-B が「こうのとり2号」を搭載して、本日午後2時38分ごろ、種子島宇宙センターから打ち上げられました。

快晴の午後、風は9m、久しぶりの昼間の打ち上げは、何も心配を感じさせない順調なフライト。インターネットテレビの映像も、そうとうな高度まで追尾できましたし、ブースター分離も搭載カメラで実況中継していました。まずは打ち上げ成功、おめでとうございます。

コウノトリは、大型バス1台分ほどの大きさがあり、積載重量6トン。今回は宇宙ステーションで活動する研究者たちに水を運ぶミッション(仕事)も含まれています。
どんなに無駄遣いしても、それが地上ならばいつまでも我々が使うことが出来ますが、宇宙に運び出した水はどうなるのでしょうか?
永遠に地球には帰ってこないのかも知れませんね。ただ、宇宙には氷のかけらもいっぱいあるようで、それがけっこう地球にも落ちてきているとか。大気圏で水蒸気になって、やがて地球に降り注ぐそうですから、そんなに心配しなくても良いようですね。

その他には、材料研究用の制御装置などが積み込まれていたようです。無重力実験棟「希望」での研究成果に期待しましょう。
無重力だからこそ、高分子の新しい結合などの実験も出来て、レアメタルなどの新しい使い方も生まれ出てくるかも知れません。

今回の「こうのとり計画」は、NASAがスペースシャトル計画を終了した後の、国際宇宙開発の中核に位置づけられるプロジェクトです。
現在はロシアのソユーズだけが地上との行き帰りの唯一の交通手段。しかしそのロシアは、もはや天然ガスの輸出しか外貨獲得のすべが無い状況に追い込まれつつあるとか。(工業用ダイヤがいいという話もありますが・・・)
さすがのプーチン氏も、次期大統領選挙に出馬すべきかどうかを悩んで居るとの情報も飛び込んできています。経済がどうにもならない以上、大統領になっても国家運営がうまく出来ないことが、その悩みなのだそうですね。

アメリカもロシアも駄目となると・・中共が頭に浮かびますが、虚偽と捏造の噂ばかりの中共には世界のどの国も「国際宇宙ステーション」に介入させる気にはならないようです。
そして必然的に浮かび上がる「日本」。
いくら政治が「小学校の学級崩壊」のようなありさまでも、三菱・日立などの企業が宇宙工学の研究を積み重ねてきています。
旧「東京大学系」と、旧「科学技術庁系」の対立で、「あかつき」の金星軌道投入の失敗があったという噂もあるJAXAですが、どうやら今回の成功で立ち直りそうですね。

何度も書いていますが、日本の打ち上げ技術はほぼ完璧になってはいるものの、帰還の経験がきわめて少ないことも事実。
ソユーズが行っているパラシュート型の帰還は、いくら安上がりと言っても原始的過ぎなくはないでしょうか?
大気圏再突入のあとに、ロケットの逆噴射などで減速し、大気の濃厚な場所からの有翼飛行という手順で戻ることは出来ないものでしょうか?
先ずは小型機で無人飛行の実験などをを行えば、結構軍事的な抑止効果も出てくると思うのですけどね。

しばらくの間はパラシュート型でやむを得ないとしても、新たな帰還技術の開発は、無重力観光という新たな事業には必要不可欠なはずです。
使い捨てよりも安く、そしてスマートな帰還技術の確立こそ、これからのJAXAの中心テーマとなることを期待いたしましょう。

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