2010年10月26日火曜日

オバマ・アメリカ、中間選挙まであと約1週間

日中間は、尖閣列島をめぐるデモの応酬で戦争状態になっていますが、太平洋を挟んだ隣国・アメリカではオバマ政権が国民から最初の評価をされる「中間選挙」が近づいてきています。

しかし、すでに勝敗が判っているようで、オバマ大統領はすでに政権運営の戦略転換を検討し始めたとか。
共和党との超党派合意を模索する中道路線にかじを切るそうです。
大統領選挙では、圧倒的多数の票を集めて民主党が与党になり、上下両院の優位を使った大型景気対策や医療保険改革を推し進めてきましたが、もはやこれらの政策は棚上げにせざるを得ないようです。
すなわち、国民の支持を失った政策で民主党議席が大幅に減ることが、すでに判ってきたようです。
マスコミとか政治評論家は、中間選挙で下院の多数を共和党が握り、上院も拮抗(きっこう)すると予測しているとのこと。
これで下院議長や委員長ポストを共和党が奪還し、もはやオバマ政権が重要課題としてきた移民政策や地球温暖化対策の法案成立は絶望的となる見込みです。

ここで最近の民主党議員が盛んに中共バッシングを始めだしました。
中共では政権維持のために日本バッシングが行われますが、アメリカではどうやらチャイナバッシングがその機能をはたしそうです。
新華社通信もアメリカで「民主、共和両党の政治家たちは突然、チャイナバッシングを始めた」と伝えているようです。
なかなか好転しないアメリカの失業率。その矛先を中共からの輸出品に向けて、ライバルとなる候補に対して「中共の友人として地元の労働者を犠牲にしている」とか「中共と結んでオハイオ州の9万1千の職を失わせた」、「自分が所有したパソコン企業を中共資本に売って、地元の米国人労働者に大量の失業をもたらした」など、「仕事がなくなったのはチャイナのせいだ」とする論調(?)が多いようです。
かつてはその矛先が日本だった時もありました。おなじことが今、チャイナに向けられているようです。
そしてどうやらこの選挙戦の指導をしているのは、民主党のペロシ下院議長のようで、中共を非難し、対抗馬を中共に結びつけて批判する方法を指示した・・ということがニューヨークタイムズなどに流れています。

現在オバマ政権内部には、対中共政策をめぐって強硬派と穏健派が対立しているとか。
穏健派は「叩頭派」と呼ばれるスタインバーグ国務副長官、ベーダー国家安全保障会議アジア部長、中央情報局の実務者たちだそうで、強硬派は「失望派」と呼ばれるヒラリー・クリントン国務長官、パネタCIA長官、キャンベル国務次官補、グレグソン国防次官補だそうです。

そしてこれらの対立を作ったのは、オバマ大統領の11月のアジア歴訪では中共には立ち寄らないことが決まったことで、中共政府をさらに硬化させたこと。
叩頭派にしろ失望派にしろ、米中関係はこれから対決の時代になるということでしょうか?
これまでオバマ政権が取ってきた対中政策では、イランや北朝鮮の核開発、人民元交換レート、貿易政策、気候変化、韓国哨戒艦沈没など、すべてにおいて中共の強力が得られなかったことが原因ということです。
中共に対し、「勢力を拡大する中共は、あくまで平和的であること」を「戦略的に再確認」するよう求めたスタインバーグ国務副長官。しかしそれを中共が断ったことで、和解や譲歩によるアプローチは失敗する・・という印象が民主党内に出てきているとのこと。

今頃こんなことでは、アメリカもボケているような感じもしますが、日本の民主党はすでに中共のいいなりになっているような状況ですので、アメリカ民主党がやっと気づいたことは評価してもいいのかも知れませんね。

ともかくこの中間選挙でアメリカの民主党が惨敗した場合、日本の民主党ははやく解散総選挙を打ったほうがいいのではないでしょうか?
さもないと日本の保守論壇は、もっと力をつけてくるでしょう。日本国民の気持ちはアメリカの変化によって、ゆっくりと同じ方向に変化していきますからね。

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