2020年11月26日木曜日

NHKへ公共放送維持負担金構想

NHKの天敵と言われていた高市早苗衆院議員(元総務大臣)が、公共放送維持負担金構想を打ち出しました。

テレビ受信設備を持とうと持つまいと、一定の金額を全国民から取り、その代わりに「同額で地上放送も衛星放送もインターネット配信も視聴できるようにする」という発想です。

これまでは受信機を持っている世帯を個別訪問して受診料支払い契約を結んでいました。この方法ですと訪問コストが759億円/年かかるそうです。
年間の受信料収入が7115億円と言うことから、約10・6%のコストがかかっていると言われているそうです。

だからと言って、「受信契約を結んでいない世帯の情報を公的機関などに照会する」とか「未契約者の個人情報照会の制度化」などは現行法に抵触してしまいます。
そこで高市議員が出してきたのが「公共放送維持負担金」と言う訳です。もちろんこれには現在の受信料金1300円とか衛星放送の2280円などの大幅な値下げが含まれていて、しかもそれだけで一般のテレビ放送から衛星放送、さらにインターネットでの視聴までも賄うようにするという構想です。

この高市議員の抗争に対して、NHK広報局の答えは「制度の導入に向けて総務省に検討を要請している最中であり、照会先を仮定して具体的なコメントをする立場にない」という事でした。
ようするにテレビ設置届を法的に義務化することで、受信料の徴収を今まで通り銀行経由で振り込ませることがNHKの目的のようです。

支払いを受信できる出来ないのかかわらず課すことは、NHKの営業の主体性をなくすことにもなりかねませんから、いやなのかも知れませんね。

高市議員は、このようなNHKに対して「NHKの使命は災害報道や質の高いコンテンツを合理的なコストで提供することであり、民放と競って視聴率狙いの番組制作をする必要はないし、民放や新聞社の業務を圧迫するような事業を行う必要もない」と厳しく指弾しました。

ここが最も重要な点です。
現在のNHKが「なぜ民放と競うのか!」と言っている声は良く聞きます。
ひところ「NHKの放送は民放と比べて面白くない」とか「内容が固くていやだ」といった声が上がっていました。これが次第にNHKの放送を柔らかくしたことは事実でしょう。しかし視聴率競争まで行くと、「何をやっているんだ」との声も出て来ているわけです。

疑いたくはないですが、その背後で何やら不逞の輩の影が・・・

「公共放送維持負担金」は、どう考えても税金の一種です。ですから財務省の力がNHKを牛耳る可能性がありますが、金額を明記して田に使えないような法律にしてしまえば可能かも知れません。
ただし、郵便貯金や高速道路財源などの例もあり、財務省の収奪に合わないようにするにはどうしたら良いかも考えねばなりませんけど。

しかしこれでNHKは集金システムや受信契約の営業の手間はなくなります。財務省(官僚)の権限が入ってくることも考えられます。NHKの独立性をどうやって保つか、その問題はあるでしょう。
財政面でもきつくなるでしょうが、現在の内部留保金の多さや出演料の安さ、そして「出演することで有名になる見返りとしてのハラスメント」、政治家などへの恐喝まがいの圧力などの問題には少し友好かも知れません。

そして重要な点は「インターネットに放送を流す」という点です。インターネット放送は、やり方によっては同時性がなくなります。ドラマやバラエティはいつでも視聴可能となります。

もし「疑わしい内容」が放送されれば、すぐにネット上に反論がアップされるでしょう。
ドキュメンタリー「NHKスペシャルJAPANデビュー:アジアの一等国」と言う番組が捏造された番組であったことは、インターネットの訴追で明らかになり、日本国民の1万人が訴訟を起こしました。
結果は最高裁でNHKが勝訴しましたが、高裁ではNHKが敗訴しています。

インターネットは今のところまだこのような力を持っています。すなわちマスコミが流すフェイクニュースに対する反論の場です。

インターネットでもFacebookなどにはすでに監視機構が入れられてしまったようですが、ネットそのものには規制は掛けられないでしょう。
ですからいかがわしい映像なども出てまいりますが、それを見ない自由も残されます。(詐欺的行為でやられることはありますが・・・)

もし「公共放送維持負担金構想」が実現したら、NHKインターネット放送を本格化させ、NHKツイートサイトを作って、視聴者の反応をダイレクトに観られるようにしたら面白いと思うのですけど。

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