2019年10月13日日曜日

米中経済戦争は武器なき戦争へ

香港デモから始まった独裁主義か自由主義かの戦いは、日本マスコミを通してしか見ていない多くの日本国民が気付かないうちに、中共解体の方向に進み始めたようです。

中共の国慶節が10月1日に華々しく行われ、多弾頭ミサイルなどのパレードをテレビで見た人は多いでしょうが、台湾も国慶節を祝っています、ただし10月1日ではなくて10月10日のことです。

台湾はまだ中華民国であり、それは国民党が辛亥革命で中華民国を立ち上げた日になります。1911年の10月10日の事でした。
それまでは北京の清政府と、南京の国民党政府が並立していたのですが、孫文の影響を受けた革命軍が武昌と漢陽を武力制圧し、清国は革命軍の制圧に失敗してしまいます。
この時、15の省が次々と独立を宣言しますが、上海で孫文が中華民国大総統に選出され、共和制国家である中華民国が誕生しました。

その後、共産党が中華民国を狙って南下を目指します。日本はこの共産党の動きに軍を派遣し、中共軍(八路軍)の罠(盧溝橋事件など)に嵌って日中戦争となってしまいます。

その後の第二次世界大戦などを経て、中華民国は中華人民共和国に国土を取られ、台湾に逃避してそこに中華民国を樹立したのですから、台湾の国慶節は10月10日になるわけです。そう、台湾はまだ中華民国が正式名称ですからね。
つまり中華人民共和国は建国70周年ですが、中華民国は108年目の国慶節となるわけです。

そしてこの台湾国慶節で蔡英文総統は「一国二制度は絶対に受け入れられない。わが台湾は独立国家である」と明言しました。
そして日本以上に台湾の歴史的経緯を知った世界の主要国は、台湾が中共とは別の歴史を持つ国家であるという認識をし始めてきたようです。

「台湾んは中国の一部である」というのは中共が言っているだけで、何の根拠もないことはすでにご承知の通りです。清国は台湾を清国の領土にしそこなっておりましたからね。だからこそ日清戦争の後、台湾を日本に割譲したのです。台湾で日本がてこずることを考えてのことでしょう。
つまり清国が勝手に台湾は清国の領土だと言っていただけだと思います。

今回の台湾国慶節には、初めてアメリカの上院議員が参加しています。共和党のテッド・クルーズ上院議員です。
そして彼の演説に「アメリカが台湾を支持することを誇りに思う」と述べております。そしてさらに「アメリカは台湾とFTAを締結する用意がある」とまで述べました。
FTAを結ぶと言うことは、台湾を独立国家と認めていることになります。中共は反発するでしょうが、もちろん反発してもアメリカはやるでしょう。止める手立ては戦争しかありません。

景気減速と同時に習政権を襲う、中共分裂の波が起き始めています。香港の民主化デモ、そして習政権の「一国二制度なんてもうとっくに終わっている」という発言に対し、ファイブアイズが危機感をもって結束を強めていますが、中共内部でも書く自治体が独立の動きを出し始めたようです。

その元になっているのが諸夏主義という考え方です。現在アメリカに亡命している「劉仲敬(リウ・ヂョンジン)」氏が持ち出した言葉です。彼はウイグル人ということです。

この諸夏主義と言うのは、「漢民族は一民族ではなく、ミン越民族、大不列テン民族、夜郎民族、満洲利亜民族、晋民族、中山民族、呉越尼亜民族、巴蜀利亜民族、湖湘利亜民族、江淮利亜民族、?越民族、荊楚民族などがある」と言うものです。

そして「中国全体を民主化しようという考え方ではなく、各民族が独立しよう」という考え方です。つまり中共の解体を是とする主義主張で、すでに上海において「上海民族党」という政党が立ち上がっているそうです。

これを知っているのか、テッド・クルーズ議員の国慶節での演説で、中共がソロモンやキリバスと国交を結び、台湾を孤立させようとしているのは「中共が台湾を恐れているからだ」と述べました。その恐れとは「中共が解体してしまう」という恐れだと言う訳です。

同じことが香港にも言えるでしょう。今後軍事介入をするかどうか判りませんが、軍事介入などをしたらアメリカは「香港特権」をすべて外すでしょう。人民元を香港ドルに換え、香港ドルをアメリカドルに換えて外貨を確保している中共です。その意味が無くなれば中共はドル確保は日本だけになってしまうでしょう。

だからといって、香港に何も出来なければ今度は「上海民族党」などの動きが活発になると思われます。香港と上海は湾岸沿いの都市で、中国共産党に対しては強く出られると思うからです。

中共の経済が拡大している時はすり寄っていた諸夏の都市は、経済が衰退すれば「独立が叫ばれるだろう」ことは、中国共産党幹部ならば皆知っているでしょう。もしかしたら習主席だけが知らなかったのかな?

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