2019年7月26日金曜日

対韓国へのホワイト国外し

日本政府は、これまで韓国に与えてきた貿易上の優遇処置(いわゆるホワイト国)を中止し、普通の貿易対応に切り替えるという発表をしました。

その理由は、韓国に輸出していた「フッ化水素」の量がこの所増えていて、その使い道が不透明・・ということでした。

フッ化水素は、半導体の基板のエッチングに使う溶液ですが、6フッ化ウランの生成にも使用します。
ウラン鉱石(イエローケーキ)を硝酸溶解して三酸化ウランを作り、それをアンモニアガスで加熱して二酸化ウランを作り、ここにフッ化水素ガスを吹き込んで4フッ化ウラン(グリーンソルト)を作ります。
この4フッ化ウランにフッ素を反応させて6フッ化ウラン(ガス状)を作り、その後それを濃縮して核爆弾用の高濃縮ウランを作るわけです。

ですから、このフッ化水素が半導体製造利用だけでなく、北朝鮮への核兵器製造用に横流しされているのではないかという疑念があって、ホワイト国から外し、政府として確認しながらの輸出に切り替えただけです。

現在、半導体メモリーなどの相場は下がっています。その経済環境下で半導体メモリーの増産がなされる訳もなく、ではこのフッ化水素は何に使っているのかという問いには明快な答えが返ってきませんでした。戦略物資であり、核開発のキー材料であることから、核拡散の恐れがあると言うことで監視強化を図った日本政府の取った処置は当然だろうと思います。

だいたいこのような核関連にも用いられる物資を大量に輸入して、その使い道もはっきり言えない韓国の方がおかしいのではないでしょうか。
さらにこの問題を「韓国の輸出統制制度の未熟さや両国間の信頼関係の毀損など、日本側が挙げる措置理由には全て根拠がない」と批判する韓国側の、その対応も、疑いを強めるような反応ではないでしょうか。

「日韓の経済協力の『根幹を揺さぶる重大事案』を事前協議なく通告した」とか「韓国政府は未来志向的な関係発展のため、いつどこでも対話する準備ができている」などと述べております。
しかし今の所日本側は韓国政府と話し合うことはしません。「フッ化水素」の使い道がすべて明らかになるまでは話し合っても仕方がないからです。

韓国側はアメリカに仲介を求めたようです。ボルトン米大統領補佐官が韓国に赴き、康京和(カンギョンファ)外相と会談したようですが、結局「北朝鮮核問題などでの日米韓協力の重要性を再確認し、深刻化する日韓対立については、まずは日韓で解決すべきだ」とのアメリカ側の立場を明確にしたようです。

そこで次に韓国はWTOに赴き、その一般理事会で日本による韓国向け輸出管理の厳格化について討議し、韓国は「自由貿易への逆行」と不当性を訴えました。それに対して日本は「安全保障のための必要な措置だ」と正当性を主張したそうです。

つまり、韓国の金勝鎬(キムスンホ)新通商秩序戦略室長が「WTO体制に脅威を与える措置。韓国は半導体分野の主要製造国であり、世界の供給網に影響する」と訴えたのに対して、伊原純一・駐ジュネーブ国際機関政府代表部大使は「輸出管理制度に基づく措置で、安全保障の観点から(兵器の)関連物資・技術の拡散を防ぐことを目的としている。WTOの場で取り上げるのは適切ではない」と反論したそうです。

ここで金勝鎬室長は、「何百万人も徴用された問題で、適切な協議ができない状態の中、日本は今回の輸出規制を導入した」などと徴用工問題へのすり替えを試みています。
これを使ってWTOへの提訴を行おうと言う腹でしょう。

このごまかしに嵌ったのか、欧米メディアは日韓両国間にくすぶる歴史問題が貿易に飛び火したという見方を伝えています。トランプ米大統領が仲介役を果たさないことが、緊張を長期化させているとの指摘もあるようですが、韓国の発言に乗せられているようですね。

英国のエコノミスト誌は「日本の輸出規制が続けば、世界の供給網に影響が広がる」と懸念を示し、「これでは中共や北朝鮮の思うつぼ」などと書いております。
ウォールストリート・ジャーナルは「解決策は当面、見つかりそうにない。日韓双方に痛みが生じている」などと報じています。

日本は国民に対しこの韓国のホワイト国外しについてパブリックコメント(意見公募)を行いました。その締め切りは7月24日で、約1万件の意見が送られ、「圧倒的に(管理強化に)賛成意見」が多かったとのことです。
これを受け、政府は8月にも27カ国のホワイト国から韓国を外す方針だと言うことです。

韓国は中共の企業とフッ化水素の購入契約をしたような発表をしましたが、それでも日本からの輸入をあきらめてはいないようです。
中共は自由な国ではありません。企業といっても政府管理下にある企業ですから、フッ化水素などは簡単に輸出はしないでしょう。
ですから韓国は何とか日本にホワイト国外しを止めさせようと、WTOに提訴したいのですね。しかしWTOで、あるアフリカの政府代表は「日韓の問題であり、わが国は口出しはしない」と言われています。

金勝鎬(キム・スンホ)新通商秩序戦略室長は「日本の半導体材料の輸出管理厳格化は第三国や罪のない消費者を苦しめる」などと騒いでいるようです。

このような時、北朝鮮は短距離弾道ミサイル2発を発射しました。どういう意味かは解りませんが、まるで「韓国の失敗は金正恩政権にとって困るのだ」と言っているようなものですね。

韓国側は「事態をこれ以上悪化させず、外交協議を通じて解決策を探そう」と日本に対話を呼びかけますが、徴用工訴訟で日本企業に賠償を命じた韓国最高裁の確定判決をめぐり、日本が納得する対応策を示さず協議にも応じてはおりません。

日韓は今、経済戦争状態になったと思って良いのでしょうね。

0 件のコメント:

コメントを投稿